有価証券報告書-第39期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における当業界は、家庭用ゲームについてはハードとソフトが好調に推移したことにより市場規模が増大いたしました。また、欧米や中国、韓国など海外で人気上昇中の「eスポーツ」(エレクトロニック・スポーツ)が「2022年アジア競技大会」の正式種目に採用されるなど、新たなスポーツとして認知されたことも追い風となり、市場拡大に期待が膨らんでまいりました。加えて、「東京ゲームショウ2017」において開催されたeスポーツのイベントにおいても、当社の人気タイトル「ストリートファイターV」が観戦者の熱気に包まれるなど、海外に先行されている日本でも新たな事業領域の創出に向けた機運が高まってまいりました。
このような情勢のもと、当社は今年1月に世界同日発売を行った旗艦タイトル「モンスターハンター:ワールド」(プレイステーション 4、Xbox One用)が完成度の高さにより人気が沸騰し、全世界での出荷本数が750万本を突破するとともに、当社のゲームでは歴代最高となる金字塔を打ち立てるなど、業績向上に大きく貢献いたしました。中でも特筆すべきは、定着した国内人気に加え、海外でも大ヒットしたことによりワールドワイドでユーザー層が広がるなど、エポックメーキングな出来事となったほか、国際ブランドとして認知されたことによりグローバル展開に弾みがついてまいりました。また、eスポーツ事業への本格的参入に向けて「プラサカプコン吉祥寺店」(東京都)に「カプコンeスポーツクラブ」を新設するなど、積極的に布石を打ってまいりました。加えて、競争力の源泉である家庭用ゲームソフトの開発等に傾注するため、マネジメント体制の強化や開発陣の拡充、開発環境の整備に努めたほか、売切り型のパッケージ販売や持続的な利益が見込まれるダウンロード版の拡大に注力してまいりました。
一方、足踏み状態が続いているモバイルコンテンツのテコ入れを図るため、組織改革や訴求タイトルの開発など、顧客満足度の向上に尽力いたしました。
この結果、売上高は945億15百万円(前期比8.4%増)と増収になりました。
また、利益面につきましても、営業利益160億37百万円(前期比17.5%増)、経常利益152億54百万円(前期比21.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益109億37百万円(前期比23.2%増)と伸長し、いずれも過去最高益を更新いたしました。
資産は、前連結会計年度末に比べ66億75百万円増加し、1,255億73百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ9億70百万円減少し、401億52百万円となりました。一方、純資産は、前連結会計年度末に比べ76億46百万円増加し、854億21百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(デジタルコンテンツ事業)
当事業におきましては、「モンスターハンター:ワールド」(プレイステーション 4、Xbox One用)が記録的な大ヒットにより販売拡大のけん引役を果したほか、収益向上に大きく寄与いたしました。また、「バイオハザード7 レジデント イービル」(プレイステーション 4、Xbox One、パソコン用)や「モンスターハンターダブルクロス」(Nintendo Switch用)が堅調に推移したほか、「ウルトラストリートファイターII」(Nintendo Switch用)もスマッシュヒットを放ちました。
一方で、昨年9月発売の欧米をターゲットにした「マーベル VS. カプコン:インフィニット」(プレイステーション 4、Xbox One、パソコン用)は、軟調に展開いたしました。
他方、現状の局面打開に向けて提携戦略等の事業改革を推進中のモバイルコンテンツは、「モンスターハンター エクスプロア」が安定した人気を持続するとともに、IP(知的財産)を用いたライセンス収入が奏功しました。
この結果、売上高は741億41百万円(前期比26.3%増)、営業利益191億3百万円(前期比72.2%増)となりました。
(アミューズメント施設事業)
当事業におきましては、女性や訪日客など新規ユーザーの増加による回復基調のもと、顧客ニーズに対応したゲーム機の設置や各種イベントの開催、サービスデーの実施等の集客展開により、親子連れなど新規顧客の取り込みやリピーターの確保に取り組むとともに、店舗運営コストの削減に努めてまいりました。
新規出店といたしましては、2店舗をオープンするとともに、2店舗閉鎖いたしましたので、施設数は36店舗となっております。
この結果、売上高は102億31百万円(前期比7.4%増)、営業利益8億79百万円(前期比17.0%増)となりました。
(アミューズメント機器事業)
逆風下のパチスロ機部門は、「バイオハザード リベレーションズ」が原価率の低減により一定の利益を確保することができたものの、近年の型式試験方法の変更が大きく響き、苦戦を余儀なくされました。
また、業務用機器部門につきましてもメダルゲーム「モンスターハンター メダルハンティングG」が安定した人気に支えられ底堅い売行きを示しましたが、商材不足は否めず同事業は総じて軟調に推移いたしました。
この結果、売上高は78億3百万円(前期比53.7%減)、営業損失7億64百万円(前期は51億6百万円の営業利益)となりました。
(その他事業)
その他事業につきましては、主なものはライセンス許諾によるロイヤリティ収入やキャラクターグッズなどの物品販売で、売上高は23億38百万円(前期比12.2%増)、営業利益11億26百万円(前期比16.2%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、「税金等調整前当期純利益」151億49百万円(前連結会計年度は124億89百万円)に、「減価償却費」などの非資金項目、営業活動に係る債権・債務、たな卸資産等の増減、「法人税等の支払額」などを加減しました結果、347億21百万円の収入(前連結会計年度は32億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、「有形固定資産の取得による支出」等により、28億47百万円の支出(前連結会計年度は36億28百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、「短期借入金の減少額」、「配当金の支払額」および「長期借入金の返済による支出」等により、95億77百万円の支出(前連結会計年度は31億30百万円の支出)となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は222億1百万円増加し465億39百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.上記の金額は、製造原価により算出しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の金額は、ゲームソフト開発費を含んでおります。
b. 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合
なお、前連結会計年度における株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントおよび当連結会計年度におけるフィールズ株式会社については、総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 3.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
(売上高)
売上高は、アミューズメント機器事業のパチスロ機部門において、近年の型式試験方法の変更が響き販売台数が減少しましたものの、主力ビジネスであるデジタルコンテンツ事業において、「モンスターハンター:ワールド」(プレイステーション 4、Xbox One用)が記録的な大ヒットにより販売拡大のけん引役を果したことなどにより、945億15百万円(前期比8.4%増)と増収になりました。
(営業利益)
売上原価は、アミューズメント機器事業における販売台数減少に伴う減少があったものの、デジタルコンテンツ事業において大型タイトルの大ヒットがあったことなどにより増加し、598億95百万円(前期比6.1%増)となりました。
また、販売費及び一般管理費は、デジタルコンテンツ事業における新規発売タイトルの広告宣伝費が増加したことなどから、185億82百万円(前期比8.8%増)となりました。売上高に占める販管費率は19.7%(前期比0.1ポイント増)と若干増加いたしましたが、当社の想定水準である25%の範囲内で適正に推移しております。
以上の結果、営業利益は160億37百万円(前期比17.5%増)と伸長し、過去最高益を更新いたしました。なお、営業利益率は、アミューズメント機器事業の収益性が低下したこともあり、17.0%(前期比1.3ポイント増)と微増に留まりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
営業外損益において、主に期末に向けて進行した円高により為替差損4億7百万円を計上いたしましたほか、開発体制見直し等に伴う費用を計上いたしたものの、営業増益に伴い経常利益は152億54百万円(前期比21.2%増)となりました。
これらの増益の結果、特別損失1億4百万円を計上いたしたものの、親会社株主に帰属する当期純利益は109億37百万円(前期比23.2%増)と伸長し、当期純利益率は11.6%(前期比1.4ポイント増)となり、過去最高益を更新いたしました。
(財政状態)
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ66億75百万円増加し1,255億73百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ102億32百万円増加し957億12百万円となりました。これは、「現金及び預金」が220億1百万円増加し465億39百万円となったこと、また、「受取手形及び売掛金」が72億44百万円減少し129億30百万円、「ゲームソフト仕掛品」が45億14百万円減少し256億35百万円となったことが主な要因であります。なお、「現金及び預金」から有利子負債を差し引いたネット・キャッシュは283億24百万円増加し367億50百万円となり、開発投資を支える財務基盤が強化されております。固定資産は、無形固定資産の償却が進んだことなどにより、前連結会計年度末に比べ35億56百万円減少し298億61百万円となりました。
負債は、「未払法人税等」が28億73百万円、「長期借入金」が15億26百万円それぞれ増加しましたものの、借入返済および仕入債務の支払により「短期借入金」が78億49百万円、「電子記録債務」が40億46百万円それぞれ減少しましたことなどにより、前連結会計年度末に比べ9億70百万円減少し401億52百万円となりました。
純資産は、「剰余金の配当」27億37百万円および「為替換算調整勘定(海外連結子会社等の純資産の為替換算に係るもの)」の変動6億1百万円による減少がありましたものの、「親会社株主に帰属する当期純利益」109億37百万円の計上により、前連結会計年度末に比べ76億46百万円増加し854億21百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は68.0%(前期比2.6ポイント増)、ROE(自己資本利益率)は13.4%(前期比1.8ポイント増)と向上いたしました。当社は、資本効率の観点からROE(自己資本利益率)向上による企業価値の増大に努めており、安定的に向上させることができました。
なお、今後の見通しにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(資本の財源および資金の流動性)
当社は中長期的に安定した成長を遂げるため、オリジナルコンテンツを生み出す源泉となるデジタルコンテンツ事業への十分な投資額を確保することが必要不可欠であると認識しております。具体的には、タイトルラインアップの拡充や新たな技術への対応に加え、開発者の増員や開発環境の整備への投資が必要であります。したがいまして、当連結会計年度における研究開発投資額および設備投資額を合わせた合計318億90百万円の80%強に相当する268億56百万円を、デジタルコンテンツ事業に投資しております。なお、ゲームコンテンツの研究開発投資につきましては、「5 研究開発活動」に記載のとおりであります。
ゲームコンテンツの開発費用は、高性能かつ多機能な現行機の登場に伴い増加傾向にあります。また、主力タイトルの開発期間は2年以上を要することに加え、ダウンロードコンテンツ販売の浸透により販売期間も長期化しており、投資を回収するまでの期間も長期化しております。さらに、発売後の定期的なバージョンアップおよびネットワークインフラの維持に継続的な投資が発生するため、相応の現預金を保有しておく必要があります。
当社は、財務基盤を強化するとともに、成長のための投資資金の確保を実現するため、投資計画とリスク対応の留保分を考慮したうえで保有しておくべき現預金水準を設定し、これを手元現金と貸出コミットメントライン契約等で補完し、適正レンジで維持しております。
このような状況下、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は222億1百万円増加し465億39百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、347億21百万円の収入(前連結会計年度は32億円の収入)となりました。「税金等調整前当期純利益」151億49百万円(同124億89百万円)に、「減価償却費」47億6百万円(同59億80百万円)などの非資金項目、「売上債権の減少額」70億59百万円(同103億93百万円の増加額)、「ゲームソフト仕掛品の減少額」40億69百万円(同22億66百万円の増加額)および「たな卸資産の減少額」15億88百万円(同1億58百万円)などを加減しました結果によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、28億47百万円の支出(前連結会計年度は36億28百万円の支出)となりました。使用された資金の主な内訳は、「有形固定資産の取得による支出」27億67百万円(同30億74百万円)によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、95億77百万円の支出(前連結会計年度は31億30百万円の支出)となりました。使用された資金の主な内訳は、「短期借入金の減少額」50億円(同50億円の増加額)、「配当金の支払額」27億38百万円(同27億94百万円)および「長期借入金の返済による支出」13億23百万円(同14億97百万円)によるものであります。
なお、貸出コミットメントライン契約等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載のとおりであります。
(セグメント別の状況)
当社グループでは、報告セグメントを「デジタルコンテンツ事業」、「アミューズメント施設事業」、「アミューズメント機器事業」に区分しております。セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容は、次のとおりであります。
(デジタルコンテンツ事業)
「モンスターハンター:ワールド」(プレイステーション 4、Xbox One用)が記録的な大ヒットにより収益向上に大きく寄与いたしました。また、「バイオハザード7 レジデント イービル」(プレイステーション 4、Xbox One、パソコン用)や「モンスターハンターダブルクロス」(Nintendo Switch用)、「ウルトラストリートファイターII」(Nintendo Switch用)が堅調に推移いたしました。
モバイルコンテンツでは、「モンスターハンター エクスプロア」が安定した人気を持続するとともに、IP(知的財産)を用いたライセンス収入が奏功いたしました。
この結果、売上高は741億41百万円(前期比26.3%増)、営業利益191億3百万円(前期比72.2%増)となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ50億29百万円減少し616億61百万円となりました。売掛金回収が進んだことによる「受取手形及び売掛金」の減少および発売したタイトルの売上原価を計上したことなどによる「ゲームソフト仕掛品」の減少が主な要因であります。
(アミューズメント施設事業)
女性や訪日客など新規ユーザーの増加による回復基調のもと、顧客ニーズに対応したゲーム機の設置や各種イベントの開催、サービスデーの実施等の集客展開により、親子連れなど新規顧客の取り込みやリピーターの確保に取り組むとともに、店舗運営コストの削減に努めてまいりました。
2店舗をオープンするとともに、2店舗閉鎖いたしましたので、施設数は36店舗となっております。
この結果、売上高は102億31百万円(前期比7.4%増)、営業利益8億79百万円(前期比17.0%増)となりました。
セグメント資産は、新規出店投資により固定資産が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ4億83百万円増加し74億71百万円となりました。
(アミューズメント機器事業)
パチスロ機部門においては、「バイオハザード リベレーションズ」が原価率の低減により一定の利益を確保することができたものの、近年の型式試験方法の変更が大きく響き、苦戦を余儀なくされました。
また、業務用機器部門につきましてもメダルゲーム「モンスターハンター メダルハンティングG」が安定した人気に支えられ底堅い売行きを示しましたが、商材不足は否めず同事業は総じて軟調に推移いたしました。
この結果、売上高は78億3百万円(前期比53.7%減)、営業損失7億64百万円(前期は51億6百万円の営業利益)となりました。
セグメント資産は、売掛金回収が進み「受取手形及び売掛金」が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ61億67百万円減少し100億2百万円となりました。
(その他事業)
その他事業につきましては、主なものはライセンス許諾によるロイヤリティ収入やキャラクターグッズなどの物品販売で、売上高は23億38百万円(前期比12.2%増)、営業利益11億26百万円(前期比16.2%増)となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ11億17百万円減少し36億円となりました。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における当業界は、家庭用ゲームについてはハードとソフトが好調に推移したことにより市場規模が増大いたしました。また、欧米や中国、韓国など海外で人気上昇中の「eスポーツ」(エレクトロニック・スポーツ)が「2022年アジア競技大会」の正式種目に採用されるなど、新たなスポーツとして認知されたことも追い風となり、市場拡大に期待が膨らんでまいりました。加えて、「東京ゲームショウ2017」において開催されたeスポーツのイベントにおいても、当社の人気タイトル「ストリートファイターV」が観戦者の熱気に包まれるなど、海外に先行されている日本でも新たな事業領域の創出に向けた機運が高まってまいりました。
このような情勢のもと、当社は今年1月に世界同日発売を行った旗艦タイトル「モンスターハンター:ワールド」(プレイステーション 4、Xbox One用)が完成度の高さにより人気が沸騰し、全世界での出荷本数が750万本を突破するとともに、当社のゲームでは歴代最高となる金字塔を打ち立てるなど、業績向上に大きく貢献いたしました。中でも特筆すべきは、定着した国内人気に加え、海外でも大ヒットしたことによりワールドワイドでユーザー層が広がるなど、エポックメーキングな出来事となったほか、国際ブランドとして認知されたことによりグローバル展開に弾みがついてまいりました。また、eスポーツ事業への本格的参入に向けて「プラサカプコン吉祥寺店」(東京都)に「カプコンeスポーツクラブ」を新設するなど、積極的に布石を打ってまいりました。加えて、競争力の源泉である家庭用ゲームソフトの開発等に傾注するため、マネジメント体制の強化や開発陣の拡充、開発環境の整備に努めたほか、売切り型のパッケージ販売や持続的な利益が見込まれるダウンロード版の拡大に注力してまいりました。
一方、足踏み状態が続いているモバイルコンテンツのテコ入れを図るため、組織改革や訴求タイトルの開発など、顧客満足度の向上に尽力いたしました。
この結果、売上高は945億15百万円(前期比8.4%増)と増収になりました。
また、利益面につきましても、営業利益160億37百万円(前期比17.5%増)、経常利益152億54百万円(前期比21.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益109億37百万円(前期比23.2%増)と伸長し、いずれも過去最高益を更新いたしました。
資産は、前連結会計年度末に比べ66億75百万円増加し、1,255億73百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ9億70百万円減少し、401億52百万円となりました。一方、純資産は、前連結会計年度末に比べ76億46百万円増加し、854億21百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(デジタルコンテンツ事業)
当事業におきましては、「モンスターハンター:ワールド」(プレイステーション 4、Xbox One用)が記録的な大ヒットにより販売拡大のけん引役を果したほか、収益向上に大きく寄与いたしました。また、「バイオハザード7 レジデント イービル」(プレイステーション 4、Xbox One、パソコン用)や「モンスターハンターダブルクロス」(Nintendo Switch用)が堅調に推移したほか、「ウルトラストリートファイターII」(Nintendo Switch用)もスマッシュヒットを放ちました。
一方で、昨年9月発売の欧米をターゲットにした「マーベル VS. カプコン:インフィニット」(プレイステーション 4、Xbox One、パソコン用)は、軟調に展開いたしました。
他方、現状の局面打開に向けて提携戦略等の事業改革を推進中のモバイルコンテンツは、「モンスターハンター エクスプロア」が安定した人気を持続するとともに、IP(知的財産)を用いたライセンス収入が奏功しました。
この結果、売上高は741億41百万円(前期比26.3%増)、営業利益191億3百万円(前期比72.2%増)となりました。
(アミューズメント施設事業)
当事業におきましては、女性や訪日客など新規ユーザーの増加による回復基調のもと、顧客ニーズに対応したゲーム機の設置や各種イベントの開催、サービスデーの実施等の集客展開により、親子連れなど新規顧客の取り込みやリピーターの確保に取り組むとともに、店舗運営コストの削減に努めてまいりました。
新規出店といたしましては、2店舗をオープンするとともに、2店舗閉鎖いたしましたので、施設数は36店舗となっております。
この結果、売上高は102億31百万円(前期比7.4%増)、営業利益8億79百万円(前期比17.0%増)となりました。
(アミューズメント機器事業)
逆風下のパチスロ機部門は、「バイオハザード リベレーションズ」が原価率の低減により一定の利益を確保することができたものの、近年の型式試験方法の変更が大きく響き、苦戦を余儀なくされました。
また、業務用機器部門につきましてもメダルゲーム「モンスターハンター メダルハンティングG」が安定した人気に支えられ底堅い売行きを示しましたが、商材不足は否めず同事業は総じて軟調に推移いたしました。
この結果、売上高は78億3百万円(前期比53.7%減)、営業損失7億64百万円(前期は51億6百万円の営業利益)となりました。
(その他事業)
その他事業につきましては、主なものはライセンス許諾によるロイヤリティ収入やキャラクターグッズなどの物品販売で、売上高は23億38百万円(前期比12.2%増)、営業利益11億26百万円(前期比16.2%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、「税金等調整前当期純利益」151億49百万円(前連結会計年度は124億89百万円)に、「減価償却費」などの非資金項目、営業活動に係る債権・債務、たな卸資産等の増減、「法人税等の支払額」などを加減しました結果、347億21百万円の収入(前連結会計年度は32億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、「有形固定資産の取得による支出」等により、28億47百万円の支出(前連結会計年度は36億28百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、「短期借入金の減少額」、「配当金の支払額」および「長期借入金の返済による支出」等により、95億77百万円の支出(前連結会計年度は31億30百万円の支出)となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は222億1百万円増加し465億39百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| デジタルコンテンツ事業 | 18,120 | 133.9 |
| アミューズメント機器事業 | 6,674 | 69.0 |
| 合計 | 24,794 | 106.8 |
(注) 1.上記の金額は、製造原価により算出しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の金額は、ゲームソフト開発費を含んでおります。
b. 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| デジタルコンテンツ事業 | 74,141 | 126.3 |
| アミューズメント施設事業 | 10,231 | 107.4 |
| アミューズメント機器事業 | 7,803 | 46.3 |
| その他 | 2,338 | 112.2 |
| 合計 | 94,515 | 108.4 |
(注) 1.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合
なお、前連結会計年度における株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントおよび当連結会計年度におけるフィールズ株式会社については、総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| フィールズ株式会社 | 15,582 | 17.9 | ― | ― |
| 株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント | ― | ― | 9,548 | 10.1 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 3.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
(売上高)
売上高は、アミューズメント機器事業のパチスロ機部門において、近年の型式試験方法の変更が響き販売台数が減少しましたものの、主力ビジネスであるデジタルコンテンツ事業において、「モンスターハンター:ワールド」(プレイステーション 4、Xbox One用)が記録的な大ヒットにより販売拡大のけん引役を果したことなどにより、945億15百万円(前期比8.4%増)と増収になりました。
(営業利益)
売上原価は、アミューズメント機器事業における販売台数減少に伴う減少があったものの、デジタルコンテンツ事業において大型タイトルの大ヒットがあったことなどにより増加し、598億95百万円(前期比6.1%増)となりました。
また、販売費及び一般管理費は、デジタルコンテンツ事業における新規発売タイトルの広告宣伝費が増加したことなどから、185億82百万円(前期比8.8%増)となりました。売上高に占める販管費率は19.7%(前期比0.1ポイント増)と若干増加いたしましたが、当社の想定水準である25%の範囲内で適正に推移しております。
以上の結果、営業利益は160億37百万円(前期比17.5%増)と伸長し、過去最高益を更新いたしました。なお、営業利益率は、アミューズメント機器事業の収益性が低下したこともあり、17.0%(前期比1.3ポイント増)と微増に留まりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
営業外損益において、主に期末に向けて進行した円高により為替差損4億7百万円を計上いたしましたほか、開発体制見直し等に伴う費用を計上いたしたものの、営業増益に伴い経常利益は152億54百万円(前期比21.2%増)となりました。
これらの増益の結果、特別損失1億4百万円を計上いたしたものの、親会社株主に帰属する当期純利益は109億37百万円(前期比23.2%増)と伸長し、当期純利益率は11.6%(前期比1.4ポイント増)となり、過去最高益を更新いたしました。
(財政状態)
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ66億75百万円増加し1,255億73百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ102億32百万円増加し957億12百万円となりました。これは、「現金及び預金」が220億1百万円増加し465億39百万円となったこと、また、「受取手形及び売掛金」が72億44百万円減少し129億30百万円、「ゲームソフト仕掛品」が45億14百万円減少し256億35百万円となったことが主な要因であります。なお、「現金及び預金」から有利子負債を差し引いたネット・キャッシュは283億24百万円増加し367億50百万円となり、開発投資を支える財務基盤が強化されております。固定資産は、無形固定資産の償却が進んだことなどにより、前連結会計年度末に比べ35億56百万円減少し298億61百万円となりました。
負債は、「未払法人税等」が28億73百万円、「長期借入金」が15億26百万円それぞれ増加しましたものの、借入返済および仕入債務の支払により「短期借入金」が78億49百万円、「電子記録債務」が40億46百万円それぞれ減少しましたことなどにより、前連結会計年度末に比べ9億70百万円減少し401億52百万円となりました。
純資産は、「剰余金の配当」27億37百万円および「為替換算調整勘定(海外連結子会社等の純資産の為替換算に係るもの)」の変動6億1百万円による減少がありましたものの、「親会社株主に帰属する当期純利益」109億37百万円の計上により、前連結会計年度末に比べ76億46百万円増加し854億21百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は68.0%(前期比2.6ポイント増)、ROE(自己資本利益率)は13.4%(前期比1.8ポイント増)と向上いたしました。当社は、資本効率の観点からROE(自己資本利益率)向上による企業価値の増大に努めており、安定的に向上させることができました。
なお、今後の見通しにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(資本の財源および資金の流動性)
当社は中長期的に安定した成長を遂げるため、オリジナルコンテンツを生み出す源泉となるデジタルコンテンツ事業への十分な投資額を確保することが必要不可欠であると認識しております。具体的には、タイトルラインアップの拡充や新たな技術への対応に加え、開発者の増員や開発環境の整備への投資が必要であります。したがいまして、当連結会計年度における研究開発投資額および設備投資額を合わせた合計318億90百万円の80%強に相当する268億56百万円を、デジタルコンテンツ事業に投資しております。なお、ゲームコンテンツの研究開発投資につきましては、「5 研究開発活動」に記載のとおりであります。
ゲームコンテンツの開発費用は、高性能かつ多機能な現行機の登場に伴い増加傾向にあります。また、主力タイトルの開発期間は2年以上を要することに加え、ダウンロードコンテンツ販売の浸透により販売期間も長期化しており、投資を回収するまでの期間も長期化しております。さらに、発売後の定期的なバージョンアップおよびネットワークインフラの維持に継続的な投資が発生するため、相応の現預金を保有しておく必要があります。
当社は、財務基盤を強化するとともに、成長のための投資資金の確保を実現するため、投資計画とリスク対応の留保分を考慮したうえで保有しておくべき現預金水準を設定し、これを手元現金と貸出コミットメントライン契約等で補完し、適正レンジで維持しております。
このような状況下、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は222億1百万円増加し465億39百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、347億21百万円の収入(前連結会計年度は32億円の収入)となりました。「税金等調整前当期純利益」151億49百万円(同124億89百万円)に、「減価償却費」47億6百万円(同59億80百万円)などの非資金項目、「売上債権の減少額」70億59百万円(同103億93百万円の増加額)、「ゲームソフト仕掛品の減少額」40億69百万円(同22億66百万円の増加額)および「たな卸資産の減少額」15億88百万円(同1億58百万円)などを加減しました結果によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、28億47百万円の支出(前連結会計年度は36億28百万円の支出)となりました。使用された資金の主な内訳は、「有形固定資産の取得による支出」27億67百万円(同30億74百万円)によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、95億77百万円の支出(前連結会計年度は31億30百万円の支出)となりました。使用された資金の主な内訳は、「短期借入金の減少額」50億円(同50億円の増加額)、「配当金の支払額」27億38百万円(同27億94百万円)および「長期借入金の返済による支出」13億23百万円(同14億97百万円)によるものであります。
なお、貸出コミットメントライン契約等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載のとおりであります。
(セグメント別の状況)
当社グループでは、報告セグメントを「デジタルコンテンツ事業」、「アミューズメント施設事業」、「アミューズメント機器事業」に区分しております。セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容は、次のとおりであります。
(デジタルコンテンツ事業)
「モンスターハンター:ワールド」(プレイステーション 4、Xbox One用)が記録的な大ヒットにより収益向上に大きく寄与いたしました。また、「バイオハザード7 レジデント イービル」(プレイステーション 4、Xbox One、パソコン用)や「モンスターハンターダブルクロス」(Nintendo Switch用)、「ウルトラストリートファイターII」(Nintendo Switch用)が堅調に推移いたしました。
モバイルコンテンツでは、「モンスターハンター エクスプロア」が安定した人気を持続するとともに、IP(知的財産)を用いたライセンス収入が奏功いたしました。
この結果、売上高は741億41百万円(前期比26.3%増)、営業利益191億3百万円(前期比72.2%増)となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ50億29百万円減少し616億61百万円となりました。売掛金回収が進んだことによる「受取手形及び売掛金」の減少および発売したタイトルの売上原価を計上したことなどによる「ゲームソフト仕掛品」の減少が主な要因であります。
(アミューズメント施設事業)
女性や訪日客など新規ユーザーの増加による回復基調のもと、顧客ニーズに対応したゲーム機の設置や各種イベントの開催、サービスデーの実施等の集客展開により、親子連れなど新規顧客の取り込みやリピーターの確保に取り組むとともに、店舗運営コストの削減に努めてまいりました。
2店舗をオープンするとともに、2店舗閉鎖いたしましたので、施設数は36店舗となっております。
この結果、売上高は102億31百万円(前期比7.4%増)、営業利益8億79百万円(前期比17.0%増)となりました。
セグメント資産は、新規出店投資により固定資産が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ4億83百万円増加し74億71百万円となりました。
(アミューズメント機器事業)
パチスロ機部門においては、「バイオハザード リベレーションズ」が原価率の低減により一定の利益を確保することができたものの、近年の型式試験方法の変更が大きく響き、苦戦を余儀なくされました。
また、業務用機器部門につきましてもメダルゲーム「モンスターハンター メダルハンティングG」が安定した人気に支えられ底堅い売行きを示しましたが、商材不足は否めず同事業は総じて軟調に推移いたしました。
この結果、売上高は78億3百万円(前期比53.7%減)、営業損失7億64百万円(前期は51億6百万円の営業利益)となりました。
セグメント資産は、売掛金回収が進み「受取手形及び売掛金」が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ61億67百万円減少し100億2百万円となりました。
(その他事業)
その他事業につきましては、主なものはライセンス許諾によるロイヤリティ収入やキャラクターグッズなどの物品販売で、売上高は23億38百万円(前期比12.2%増)、営業利益11億26百万円(前期比16.2%増)となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ11億17百万円減少し36億円となりました。