有価証券報告書-第53期(令和2年7月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/09/28 15:17
【資料】
PDFをみる
【項目】
131項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは「科学技術の発展に寄与し、社会の繁栄に貢献する」という企業理念のもと、次のとおり行動指針並びに基幹方針を定めております。
①行動指針
・無限の可能性に、先見力と想像力で対応
②基幹方針
・「人=社員」がフルヤの最重要経営資源と考え、社員を大切にする経営を目指す
・コンプライアンスを重視し、高いモラルとビジョンを持った社員を育成する
・PGMに経営資源を集中する
・受注から出荷までの工程において高い品質意識もって取り組み、顧客満足の最大化を図る
・顧客、株主に信頼される経営を目指す
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは経営の基本方針に基づき、事業環境の変化に対応し持続的な成長を実現するとともに、顧客・株主に信頼を得るために、次の事柄に取り組んでまいります。
・高付加価値製品の開発
・原価低減への取り組み
・貴金属回収技術の向上
・貴金属回収能力の増強
・環境保護並びに安全対策の強化
・コンプライアンスの徹底
(3)経営環境
IoT社会に向け電子機器の高機能化・多機能化需要により、世界的な半導体市場が拡大し、有機ELを搭載したスマートフォンやテレビの普及が見込まれます。また、環境・エネルギー分野において新たな用途や機能に適する触媒の重要性がさらに高まることが予想され、それに伴い、PGMやその化合物の需要並びに回収・精製需要が増加しております。さらに、海外市場においても当社グループの技術力や調達力等の認知度が高まるにつれ、当社製品や回収・精製需要が増加することが期待されます。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社の継続的課題といたしましては、高付加価値製品の開発並びに原価低減の推進、貴金属の安定確保、環境・安全対策ガバナンス体制の構築等がございます。
まず、高付加価値製品の開発並びに原価低減については、需要を的確に捉え、営業・開発・製造の各部門が一体となり他社製品との差別化・高付加価値化を図るとともに、製造工程を標準化し自動化並びに作業の効率化を進め、品質の安定と原価低減を目指してまいります。
次に、貴金属の安定確保については、貴金属回収技術の向上・新たな技術確立を図り貴金属回収能力増強のための積極的な設備投資を行います。加えて、田中貴金属工業株式会社や鉱山会社との緊密な取引関係の維持・強化を基本方針とし貴金属の安定確保に努めてまいります。
また、当社は継続的な成長・発展と企業価値の増大を図るため、環境・安全対策に真摯に取り組むとともに、ガバナンス体制を強化し、コーポレート・ガバナンスの充実及び内部統制システムの円滑な運用を重要な経営課題と認識し鋭意取り組んでまいります。