訂正有価証券報告書-第97期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
11 従業員給付
(1)退職後給付
当社及び一部の連結子会社は、確定給付企業年金法に基づくキャッシュバランスプラン又はその他の確定給付型企業年金制度を設けており、ほぼ全ての従業員が対象となっております。また、当社及び一部の連結子会社は、退職年金制度に加え、退職時に一時金を給付する退職一時金制度を併せて設けております。これらの制度における給付額は、従業員の勤続年数や給与水準等に基づき算定されております。
確定給付企業年金法等において、当社には年金給付を行う丸紅企業年金基金への掛金の拠出等の義務が課されております。基金の理事には法令、法令に基づき行われる厚生労働大臣の処分、丸紅企業年金基金の規約及び代議員会の議決を遵守し、基金のために忠実に、積立金の管理及び運用に関する業務を遂行する忠実義務等の責任が課されております。また、理事に対しては、第三者の利益を図ることを目的とした資産管理契約の締結の禁止が規定されるとともに、利益相反行為の禁止等の行為準則が明確化されております。
制度は当社より法的に独立した丸紅企業年金基金によって運営されております。代議員会は、雇用主側から選出された代表者(選定代議員)及び従業員側から選出された代表者(互選代議員)が同一人数にて構成し、代議員会の議長(理事長)は雇用主側から選出されます。
代議員会の議事は出席者の過半数で決しますが、可否同数の場合は、議長である理事長が決する権限を有しております。ただし、特に重要な事項に関する議事については、上記を超える多数で決することと規定しております。
投資方針等の重要な事項の決定権限は全て代議員会が有しております。実際の資産運用は、投資委託契約に基づき運用受託機関が行い、代議員会による個別の運用銘柄等の指示は、法令により禁止されております。
当社には、丸紅企業年金基金に対する掛金の拠出が要求され、掛金は法令が認める範囲で定期的に見直されております。当社は将来に亘り丸紅企業年金基金が定める掛金の拠出義務を負っておりますが、同拠出に加え、任意に退職給付信託に積立てを行っております。
退職一時金制度については、当社が直接受給者への支給義務を負っております。積立てに関する法的要請はありませんが、当社が任意に退職給付信託に積み立てた制度資産が存在します。
前連結会計年度及び当連結会計年度における当社及び一部の連結子会社の確定給付制度債務の現在価値及び制度資産の公正価値に係る変動は以下のとおりです。
確定給付制度債務の現在価値の算定に用いられた主要な数理計算上の仮定は以下のとおりです。
感応度分析は期末日において合理的に推測し得る仮定の変動に基づき行われております。また、感応度分析は分析の対象となる数理計算上の仮定以外の全ての数理計算上の仮定が一定であることを前提としておりますが、実際には他の数理計算上の仮定の変化が感応度分析に影響する可能性があります。
仮に割引率が0.5%下落し、その他の仮定に変動がない場合、前連結会計年度末及び当連結会計年度末における確定給付制度債務はそれぞれ15,170百万円及び14,938百万円増加します。昇給率については将来の変動を見込んでおりません。
前連結会計年度末における制度資産の項目毎の公正価値は以下のとおりです。
当連結会計年度末における制度資産の項目毎の公正価値は以下のとおりです。
丸紅企業年金基金における資産の運用にあたっては、将来に亘り年金及び一時金の給付を確実に行うために必要な収益を長期的に確保することを目的としております。そのための投資方針は、各資産のリスク・リターンの特性を分析し、各資産間の相関を考慮したうえで分散投資を図ることを基本としております。
具体的には、株式・公社債等の各種の資産を効率的に組み合わせた政策アセットミックスを策定し、それに沿ってマネージャーストラクチャーを構築並びに運用受託機関を選定し投資を実行しております。運用受託機関の選定にあたっては、経営理念・経営内容、運用方針及び運用スタイル、情報収集体制・意思決定プロセス等運用管理体制、法令遵守体制、受託機関及び運用担当者の年金運用における経験・実績等を勘案しております。
当連結会計年度末における制度資産に関する運用分類毎の目標投資比率は、株式、公社債及びその他について、それぞれ30%、60%、10%となっております。
また、運用受託機関を通じて行われる各資産の投資については、以下のとおりです。
主に証券取引所に上場されている株式については、投資対象企業の経営内容について精査し、業種、銘柄等を考慮したうえで適切な分散投資を行っております。国債、公債、社債については、発行体、格付、利率、償還日等の発行条件を精査して、適切な分散投資を行っております。合同運用信託については、株式及び公社債と同様の投資方針で行っております。生命保険会社が扱う団体年金の一般勘定である生保一般勘定は、一定の予定利率と元本が保証されております。外国銘柄への投資については、政治・経済の安定性、決済システム及び税制等の市場特性を精査し、適切に投資対象国及び通貨を選定しております。
なお、キャッシュバランスプランにおいては、制度資産の運用成績と年金給付額は一部連動する関係にあります。
丸紅企業年金基金における年金積立は、税法上の損金算入限度額、制度資産の積立状態、数理計算等の様々な要因を考慮のうえ行われます。制度資産への拠出は、既に提供された役務に対する給付に加え、将来提供される部分に対する給付を賄うことも意図しております。
確定給付企業年金法の規定に従い、丸紅企業年金基金の規約においては将来に亘り財政の均衡を保つことができるように5年毎に事業年度末日を基準日として掛金の額の再計算を行うことが規定されております。
再計算では、掛金に係る基礎率(予定利率、予定死亡率、予定脱退率、予定昇給指数、予定新規加入者数等)を見直し、掛金の妥当性を再検証しております。
これに加えて当社では、確定給付制度債務の積立不足額を積み立て、年金積立状態の健全性を維持するために市場性のある株式又は現金を退職給付信託に拠出する場合があります。
2021年度において、約12,200百万円を掛金として制度資産へ拠出する予定です。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における確定給付制度債務の加重平均デュレーションはそれぞれ14.7年及び14.6年であります。
(2)従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結包括利益計算書上、「販売費及び一般管理費」に含まれる従業員給付費用の合計金額は、それぞれ308,241百万円及び308,874百万円であります。
(1)退職後給付
当社及び一部の連結子会社は、確定給付企業年金法に基づくキャッシュバランスプラン又はその他の確定給付型企業年金制度を設けており、ほぼ全ての従業員が対象となっております。また、当社及び一部の連結子会社は、退職年金制度に加え、退職時に一時金を給付する退職一時金制度を併せて設けております。これらの制度における給付額は、従業員の勤続年数や給与水準等に基づき算定されております。
確定給付企業年金法等において、当社には年金給付を行う丸紅企業年金基金への掛金の拠出等の義務が課されております。基金の理事には法令、法令に基づき行われる厚生労働大臣の処分、丸紅企業年金基金の規約及び代議員会の議決を遵守し、基金のために忠実に、積立金の管理及び運用に関する業務を遂行する忠実義務等の責任が課されております。また、理事に対しては、第三者の利益を図ることを目的とした資産管理契約の締結の禁止が規定されるとともに、利益相反行為の禁止等の行為準則が明確化されております。
制度は当社より法的に独立した丸紅企業年金基金によって運営されております。代議員会は、雇用主側から選出された代表者(選定代議員)及び従業員側から選出された代表者(互選代議員)が同一人数にて構成し、代議員会の議長(理事長)は雇用主側から選出されます。
代議員会の議事は出席者の過半数で決しますが、可否同数の場合は、議長である理事長が決する権限を有しております。ただし、特に重要な事項に関する議事については、上記を超える多数で決することと規定しております。
投資方針等の重要な事項の決定権限は全て代議員会が有しております。実際の資産運用は、投資委託契約に基づき運用受託機関が行い、代議員会による個別の運用銘柄等の指示は、法令により禁止されております。
当社には、丸紅企業年金基金に対する掛金の拠出が要求され、掛金は法令が認める範囲で定期的に見直されております。当社は将来に亘り丸紅企業年金基金が定める掛金の拠出義務を負っておりますが、同拠出に加え、任意に退職給付信託に積立てを行っております。
退職一時金制度については、当社が直接受給者への支給義務を負っております。積立てに関する法的要請はありませんが、当社が任意に退職給付信託に積み立てた制度資産が存在します。
前連結会計年度及び当連結会計年度における当社及び一部の連結子会社の確定給付制度債務の現在価値及び制度資産の公正価値に係る変動は以下のとおりです。
項目 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) (百万円) |
確定給付負債の純額の期首残高 | 88,718 | 108,367 |
確定給付制度債務の現在価値に係る変動: | ||
期首残高 | 341,330 | 344,130 |
当期勤務費用 | 13,004 | 13,144 |
過去勤務費用 | △840 | △63 |
利息費用 | 4,586 | 4,511 |
再測定 | 7,616 | 2,975 |
為替変動による影響 | △2,427 | 2,970 |
従業員拠出額 | 327 | 306 |
年金等給付額 | △19,518 | △18,356 |
新規連結/連結除外等 | 52 | - |
期末残高 | 344,130 | 349,617 |
制度資産の公正価値に係る変動: | ||
期首残高 | 252,612 | 235,763 |
利息収益 | 3,452 | 3,039 |
再測定 | △14,367 | 40,898 |
為替変動による影響 | △1,737 | 2,781 |
従業員拠出額 | 327 | 306 |
会社拠出額 | 12,239 | 13,652 |
年金等給付額 | △16,763 | △14,849 |
期末残高 | 235,763 | 281,590 |
確定給付負債の純額の期末残高 | 108,367 | 68,027 |
確定給付制度債務の現在価値の算定に用いられた主要な数理計算上の仮定は以下のとおりです。
項目 | 前連結会計年度末 (2020年3月31日現在) | 当連結会計年度末 (2021年3月31日現在) |
割引率(%) | 0.7 | 0.7 |
昇給率(%) | 4.7 | 4.6 |
感応度分析は期末日において合理的に推測し得る仮定の変動に基づき行われております。また、感応度分析は分析の対象となる数理計算上の仮定以外の全ての数理計算上の仮定が一定であることを前提としておりますが、実際には他の数理計算上の仮定の変化が感応度分析に影響する可能性があります。
仮に割引率が0.5%下落し、その他の仮定に変動がない場合、前連結会計年度末及び当連結会計年度末における確定給付制度債務はそれぞれ15,170百万円及び14,938百万円増加します。昇給率については将来の変動を見込んでおりません。
前連結会計年度末における制度資産の項目毎の公正価値は以下のとおりです。
制度資産の項目 | 活発な市場における 公表市場価格があるもの (百万円) | 活発な市場における 公表市場価格がないもの (百万円) | 合計 (百万円) |
現金及び現金同等物 | 7,501 | - | 7,501 |
株式(国内) | 24,584 | - | 24,584 |
合同運用信託(株式) | 1,600 | 58,560 | 60,160 |
円建債券 | - | 3,344 | 3,344 |
外貨建債券 | 4,901 | 13,104 | 18,005 |
合同運用信託(公社債) | - | 98,912 | 98,912 |
生保一般勘定 | - | 20,924 | 20,924 |
その他 | 2,485 | △152 | 2,333 |
制度資産合計 | 41,071 | 194,692 | 235,763 |
当連結会計年度末における制度資産の項目毎の公正価値は以下のとおりです。
制度資産の項目 | 活発な市場における 公表市場価格があるもの (百万円) | 活発な市場における 公表市場価格がないもの (百万円) | 合計 (百万円) |
現金及び現金同等物 | 6,055 | - | 6,055 |
株式(国内) | 31,360 | - | 31,360 |
合同運用信託(株式) | 2,177 | 78,528 | 80,705 |
円建債券 | - | 3,013 | 3,013 |
外貨建債券 | 5,161 | 15,403 | 20,564 |
合同運用信託(公社債) | - | 116,901 | 116,901 |
生保一般勘定 | - | 21,747 | 21,747 |
その他 | 3,144 | △1,899 | 1,245 |
制度資産合計 | 47,897 | 233,693 | 281,590 |
丸紅企業年金基金における資産の運用にあたっては、将来に亘り年金及び一時金の給付を確実に行うために必要な収益を長期的に確保することを目的としております。そのための投資方針は、各資産のリスク・リターンの特性を分析し、各資産間の相関を考慮したうえで分散投資を図ることを基本としております。
具体的には、株式・公社債等の各種の資産を効率的に組み合わせた政策アセットミックスを策定し、それに沿ってマネージャーストラクチャーを構築並びに運用受託機関を選定し投資を実行しております。運用受託機関の選定にあたっては、経営理念・経営内容、運用方針及び運用スタイル、情報収集体制・意思決定プロセス等運用管理体制、法令遵守体制、受託機関及び運用担当者の年金運用における経験・実績等を勘案しております。
当連結会計年度末における制度資産に関する運用分類毎の目標投資比率は、株式、公社債及びその他について、それぞれ30%、60%、10%となっております。
また、運用受託機関を通じて行われる各資産の投資については、以下のとおりです。
主に証券取引所に上場されている株式については、投資対象企業の経営内容について精査し、業種、銘柄等を考慮したうえで適切な分散投資を行っております。国債、公債、社債については、発行体、格付、利率、償還日等の発行条件を精査して、適切な分散投資を行っております。合同運用信託については、株式及び公社債と同様の投資方針で行っております。生命保険会社が扱う団体年金の一般勘定である生保一般勘定は、一定の予定利率と元本が保証されております。外国銘柄への投資については、政治・経済の安定性、決済システム及び税制等の市場特性を精査し、適切に投資対象国及び通貨を選定しております。
なお、キャッシュバランスプランにおいては、制度資産の運用成績と年金給付額は一部連動する関係にあります。
丸紅企業年金基金における年金積立は、税法上の損金算入限度額、制度資産の積立状態、数理計算等の様々な要因を考慮のうえ行われます。制度資産への拠出は、既に提供された役務に対する給付に加え、将来提供される部分に対する給付を賄うことも意図しております。
確定給付企業年金法の規定に従い、丸紅企業年金基金の規約においては将来に亘り財政の均衡を保つことができるように5年毎に事業年度末日を基準日として掛金の額の再計算を行うことが規定されております。
再計算では、掛金に係る基礎率(予定利率、予定死亡率、予定脱退率、予定昇給指数、予定新規加入者数等)を見直し、掛金の妥当性を再検証しております。
これに加えて当社では、確定給付制度債務の積立不足額を積み立て、年金積立状態の健全性を維持するために市場性のある株式又は現金を退職給付信託に拠出する場合があります。
2021年度において、約12,200百万円を掛金として制度資産へ拠出する予定です。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における確定給付制度債務の加重平均デュレーションはそれぞれ14.7年及び14.6年であります。
(2)従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結包括利益計算書上、「販売費及び一般管理費」に含まれる従業員給付費用の合計金額は、それぞれ308,241百万円及び308,874百万円であります。