有価証券報告書-第84期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/25 14:54
【資料】
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【項目】
153項目
(5)人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針
当社グループにおける人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下の通りであります。
①人材育成方針
当社グループでは、企業理念体系の上位概念として「パーパス」及び「バリューズ」を制定しています。
私たちは、「事業創出会社」として2050年グループビジョン「100年企業として環境・安心・安全でサステナブルな社会の実現に貢献する」に向けて、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値の向上とさらなる成長を目指して従業員・顧客・パートナー・地域社会・株主など、全てのステークホルダーの期待に応えることを目標にしています。また中期経営計画「ICHIGAN 2024」では、あるべき姿 (5年後のRYODEN)として「代理店、商社の枠を超えた事業創出会社として新たな価値を生み出し続ける」ことを掲げ、戦略の柱のひとつとして事業推進基盤の強化(グローバル人材の育成、グループガバナンスの強化)に取り組んでいます。
②環境整備方針
(a)「人が育つ文化」の醸成
「自ら考え、自ら行動する、成長意欲の高い自律型人材」が育つ環境整備を行うため、2020年度に人材育成委員会を発足しました。同委員会では、新入社員から中堅社員層に対しては当社社員として必ず身につけるべき行動規範・事業推進スキルをビジネススキルマップとして定義、マネージャー層に対してはメンバーの成長を支援し組織運営を正しく機能させるためのマネジメントマニュアルを策定し、全従業員に公開しています。
各職場では、スキルマップやマネジメントマニュアルを用いて、自身に求められているスキルと現在置かれている状況を踏まえて、職場での教育(OJT)や職場外研修(OFF-JT)、自己啓発(SD)や各種諸制度等を効果的に組み合わせ、「基準を示し・教え・要求し・評価する」グローイングサイクルを回すことで、新たな価値創造に挑戦できる人材の育成を進めています。同時に、2023年度には、ビジネススキルマップを基にした、事業や部門ごとのスペシャリスト育成に向けたキャリア体系(キャリア開発研修、キャリアルート)の構築に向けた準備を実施しています。これにより、従業員は自社での成長が具体的に可視化され自律的なキャリアを歩むことが可能となり、当社として「人が育つ文化」を醸成することで、従業員と会社双方の長期的な価値向上を図っていきます。
(b)多様なキャリア選択が可能な人事制度の構築
新入社員から中堅層クラスの人事制度では、採用時は総合職・事務職に区分するものの、育成を含む一定期間が経過し基準を満たした社員については、本人の意欲や働き方に応じて、総合職・事務職の垣根を無くして同一資格者としてキャリアが歩めることを可能とし、その資格には自ら考え・仕事の質を高め・成果を出すことを推奨する制度としています。
また 、2022年には、中核人材と位置付けられる階層(上級職)の人事制度についても対しても、経営理念の「社員の人格と個性を尊重し、専門性及び改革心と創造力の高い人材を育成する」に基づき、個々の役割や職務に応じた現在価値基準を明文化し、社員の能力発揮度と職務遂行度を評価するシステムを確立しました。この層にはマネージャーや高度な専門性を持つスペシャリストが含まれており、双方のキャリアパスが歩める複線型人事制度になっています。
今後は、上記キャリアパスの構築と併せて、実際の制度運用を通して、当社社員一人一人が自身の強みと専門知識を最大限に活かして社内でキャリアを歩むことができるよう、環境整備を構築してまいります。
(c)心理的安全性と相互理解を高める環境づくり
上記の取り組みにより個々人のスキルアップの推進や多様なキャリア選択を可能とすると共に、組織にも着目して、組織の最小単位である課を1つのチームとして約3ヶ月間の研修プログラムを実施し、チームメンバーの多様な考え方やバックグラウンドを活かす土台として、「本音で意見が言い合える」心理的安全性の高い職場づくりを推進しています。プログラムでは、チーム内の相互理解を深めることでメンバー同士の関係の質を高め、チームメンバーがより能動的に課題を発掘し、解決に向けたアイデアを出し合える、といった思考の質を高め、実際に解決に向けて皆で力を合わせて自律的に行動する、といった成功循環モデルのサイクルを回していく内容となっています。
(d)健康経営の推進
からだの健康については、全社員が健康診断を受診するよう徹底し、生活習慣病のリスクの高い社員に対しては保健師による指導・改善に繋げています。また、予防医療費(人間ドック等)の補助金額を拡充し、健康保険組合の協力の元で卒煙プログラム、ウォーキングイベントを実施しています。長時間労働の状況については、安全衛生委員会等で定期的に労使で共有し、一定の基準を超えた社員に対する産業医面談、直属上司と管理部門との面談を実施し、健康確保措置を強化しています。
こころの健康については、全社員がストレスチェックを受診するように徹底しており、結果を本人へフィードバックし、必要な場合には、相談やカウンセリングの受診を推奨する等、セルフケアに繋げています。また、ストレスチェックに加えて従業員エンゲージメント調査も実施しており、この2つの診断結果から見える社員の状態、エンゲージメントの状態を専門家の説明を加え経営陣や管理職へフィードバックし、改善活動につなげることで職場でより効果の高いこころの健康づくりができるように支援しています。
(e)ワークライフバランスの推進
社員が生き生きと働ける「働きがい」のある職場を目指し、フレックスタイムや在宅勤務制度の導入など柔軟な勤務制度をはじめ社員のワークライフバランスを推進するための取り組みを多面的に行っています。ワークライフバランスについての数値目標は、「2024年度年次有給休暇取得率65%」を設定しており、2023年度では76%となっています。
(f)育児が行いやすい勤務環境の構築
子育て支援に関しては、就業支援としては、子が小学校3年生までの育児短時間勤務制度やフレックスタイム勤務制度等があります。金銭的支援としては、産前産後休業は有給、育児休業中においても約50%の賞与を支給しており、子供に対する家族手当の増額、託児所利用や不妊治療に対する費用補助等も行っています。
育児休業取得率としては、2023年度女性100%・男性45.5%となっています。
(g)女性活躍推進
当社では、マネジメントに長けた社員だけではなく専門性を備えた社員も重視し、女性管理職というよりも女性中核人材(上級職)候補の裾野を広げていくことに着目して、新卒総合職採用活動や研修制度の再構築、環境整備に取り組んでいます。
女性中核人材(上級職)の登用について、当社は、従来から理工系の学生を中心として総合職を採用してきたことから、総合職に占める男性の割合が高く、2024年3月時点の中核人材(上級職)317名のうち、女性は8名(2.5%)です。
一方、2024年3月時点で、中核人材(上級職)候補となる女性社員は、全社員の候補者426名のうち、176名です。
採用活動では、新卒総合職のうち3割を女性とすると共に、入社後は、育成方針に基づき、性別にとらわれずに中核人材(上級職)へスムーズに進むための環境を整えています。具体的には、育成環境整備(ビジネススキルマップやマネジメントマニュアル整備と実践、キャリアパス環境の運用)や、個々人が自らの状況に応じて手挙げ制で受講できるスキルアップ研修プログラム(自律型人材のベースとなるロジカルシンキングや問題解決・仮説思考、業務変革など)の実施を進めています。
これらの取り組みを通して、中核人材(上級職)候補となる女性社員の裾野を広げていき、将来の女性上級職の数を現在の8名(2.5%)から2030年には20名程度(5%程度)まで拡大させていきたいと考えています。
キャリア採用については、専門分野の経験者や即戦力としての人材を求めており、性別を指定した募集はしていませんが、その中で女性の応募があれば、性別にとらわれず希望を傾聴し、マッチング確認をしながら採用活動を進めています。
また、「2030年度 女性中核人材(上級職)数を20名程度に」を目標とした女性社員による座談会を実施し、女性社員から生の声を収集しました。女性社員からは、早期キャリア開発を目的とする研修や、育児休業からの復職支援の充実化などが提案され、それらの意見を踏まえ順次実施していくことで環境整備に繋げていこうとしています。
(h)障がい者雇用推進
障がい者雇用については継続的に取り組んでおり、当社でやりがいを感じ働き続けられるよう、応募者一人ひとりが求める業務内容や働き方を傾聴し、その希望を満たす業務が当社で用意できるかを丁寧に検証しながら進めています。2023年度は1名の採用を行いました。2024年4月には2名を新たに採用しており、今後も推進してまいります。
(i)外国籍人材の活躍推進
グローバル人材育成の一環として、国内若年層総合職の海外グループ企業への研修派遣や、海外グループ企業スタッフの現地化、国内における外国人採用活動等を進めています。特に海外グループ企業のマネジメント層を国内派遣者から現地社員に切替えていくことは、ローカルビジネスの加速や当社グループ全体としての機動力や効率性向上に繋がると考えています。
2024年3月時点、海外グループ会社の管理職63名のうち33名が現地採用の外国人です。なお海外グループ会社ごとに人事制度が異なるため、中核人材としての人数は示し難いですが、現地化を進めることで次世代を担う階層が管理職候補として活躍することを目指し取り組んでいます。
2024年4月には、国内における3名の外国籍人材を採用しており、当社グループの中核人材として活躍することを期待しています。
(j)当社人材への投資費用
人材への投資額としては、2024年度は年間70百万円を予定しています(研修費用・研修制度構築に係るコンサル費用)。

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