有価証券報告書-第99期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/17 15:45
【資料】
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【項目】
138項目

金融商品関係

(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に関する取組方針
当社グループは、事業計画に基づき資金計画を作成し、それに照らした必要資金(主に金融機関からの借入)を調達しております。デリバティブは、為替変動リスクや金利変動リスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針であります。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である受取手形、電子記録債権及び売掛金は顧客の信用リスクに晒されております。また、海外で事業を行うにあたり生じる外貨建ての営業債権は常に為替の変動リスクに晒されておりますが、先物為替予約を利用しリスクヘッジを行っております。
投資有価証券は、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、市場の変動リスクに晒されております。
営業債務である買掛金及び電子記録債務についてはそのほとんどが6ヶ月以内の支払期日であります。一部外貨建てのものについては、為替の変動リスクに晒されておりますが、先物為替予約を利用しリスクヘッジを行っております。
借入金は、主に運転資金及び設備投資に係る資金調達を目的としたものであり、その償還日は決算日後最長で6年であります。このうち、一部の長期借入金については支払金利の変動リスクに晒されておりますが、デリバティブ取引(金利スワップ取引)を利用してリスクヘッジを行っております。
デリバティブ取引は、外貨建ての営業債権債務に係る為替の変動リスクに対するヘッジを目的とした先物為替予約取引、借入金に係る支払金利の変動リスクに対するヘッジを目的とした金利スワップ取引であります。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
①信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
当社は、信用限度管理規定及び与信投資委員会規定に従い、営業債権について取引先ごとに残高の確認を各事業部で定期的に行っております。また、年に一度企業調査を行うことにより、財務状況等の悪化による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。
特に多額な取引リスクの評価が必要な案件については、様々な角度からの検討を反映させるため、与信投資委員会にてリスクの把握と対策の検討を行っております。
デリバティブ取引については、取引相手先を高格付を有する金融機関に限定しているため、信用リスクはほとんどないと認識しております。
なお、連結子会社についても、同様の管理を行っております。
②市場リスク(為替や金利等の変動リスク)の管理
当社は、外貨建ての営業債権債務について、為替の変動リスクに対して原則先物為替予約を利用してヘッジしております。また、借入金に係る支払金利の変動リスクを抑制するために、金利スワップ取引を利用しております。
投資有価証券については、定期的に時価や発行体の財務状況を把握しております。
デリバティブ取引については、経理規定及び信用限度管理規定に従って、決裁権限者の承認を得て行っております。
なお、連結子会社についても、同様の管理を行っております。
③資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
当社は、各部署からの報告に基づき担当部署が適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに、手許流動性の維持により流動性リスクを管理しております。
なお、連結子会社についても、同様の管理を行っております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することがあります。また、「デリバティブ取引関係」注記におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。また、現金は注記を省略しており、預金、受取手形、電子記録債権、売掛金、買掛金、電子記録債務、短期借入金は短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。
前連結会計年度(2021年3月31日)
連結貸借対照表計上額
(百万円)
時価(百万円)差額(百万円)
(1)投資有価証券(※1)
その他有価証券12,35012,350-
資産計12,35012,350-
(1)長期借入金(※2)12,33412,3417
負債計12,33412,3417
デリバティブ取引(※3)1010-

(※1)以下の金融商品は、市場価格がなく、時価を把握することが極めて困難と認められることから、「(1)投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
区分前連結会計年度(百万円)
非上場株式1,074

(※2)1年内返済予定の長期借入金3,515百万円は、長期借入金に含めております。
(※3)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については( )で示しております。
当連結会計年度(2022年3月31日)
連結貸借対照表計上額
(百万円)
時価(百万円)差額(百万円)
(1)投資有価証券(※1)
その他有価証券13,26513,265-
資産計13,26513,265-
(1)長期借入金(※2)13,73613,637△99
負債計13,73613,637△99
デリバティブ取引(※3)33-

(※1)市場価格のない株式等は、「(1)投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
区分当連結会計年度(百万円)
非上場株式2,596

(※2)1年内返済予定の長期借入金3,736百万円は、長期借入金に含めております。
(※3)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については( )で示しております。
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
観察できない時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
当連結会計年度(2022年3月31日)
区分時価(百万円)
レベル1レベル2レベル3合計
有価証券及び投資有価証券
その他有価証券
株式13,265--13,265
デリバティブ取引
通貨関連-3-3
資産計13,2653-13,269

(注)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引は、ヘッジ会計の原則的処理を適用している為替予約について記載しており、時価の算定方法は、取引先金融機関から提示された価額により、レベル2の時価に分類しております。
振当処理の要件を満たしている為替予約については、振当処理されている外貨建債権債務と一体として処理されているため、その時価は当該外貨建債権債務に含めて記載しております。
金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は当該長期借入金の時価に含めて記載しております。
(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
当連結会計年度(2022年3月31日)
区分時価(百万円)
レベル1レベル2レベル3合計
長期借入金-13,637-13,637
負債計-13,637-13,637

(注)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
長期借入金
長期借入金の時価については、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定する方法により、レベル2の時価に分類しております。
変動金利による長期借入金は、金利スワップの特例処理の対象とされており、当該金利スワップと一体として処理された元利金の合計額を、同様の借入を行った場合に適用される合理的に見積られる利率で割り引いて算定する方法によっております。