有価証券報告書-第123期(2025/04/01-2026/03/31)
(4)戦略
① 気候変動に関する当社の取組
当企業グループでは、社是に準じるミッション・ステートメントの中にもある通り、従来から省エネ・環境関連機器(バイオマス機器、低炭素排出焼却炉、EV関連部品、水素関連装置、インフラ関連機器、風力発電関連部品等)を幅広く販売することで、地球環境の保全等の社会要請に対応してまいりました。今後は、中長期的に社会全体が脱炭素に移行する中で、顧客ニーズの変化による脱炭素関連製品の取扱いが更に増加すると考えております。営業部門においては、これらの省エネ・環境関連機器の販売が客先や社会全体へ役立つものとの信念を持ち続け、販売増加に努めております。また、ホームページや社外広報活動を通じて、当企業グループの取扱商品を広く周知する活動も実施しております。
一方で、TCFDの考え方に基づき、当企業グループにおいて気候変動リスク・機会が事業の戦略・財務計画に及ぼすインパクトを評価・見直しを実施しております。この中で、シナリオ分析においては、1.5℃シナリオ、4℃シナリオを採用しております。1.5℃シナリオにおいては、リスクの顕在化が想定される移行リスクの検討を行っており、4℃シナリオにおいては、物理リスクの検討を実施しております。
参照したシナリオの詳細は以下のとおりです。
1.5℃シナリオにおける当企業グループの主なリスクとして、社会全体が脱炭素社会に大きく移行する中において、顧客ニーズの変化による化石燃料関連商品の需要減、炭素税の導入拡大や、社会的要請による取扱商品へのカーボンプライシング実施に伴う原材料コストの上昇、プラスチック規制強化による代替材料コストの上昇などが考えられます。一方で、再生可能エネルギー関連商品やEV関連商品、省エネ・省人化を目的とした物流効率化に寄与する商品への移行需要が当社のビジネスにおいて機会になると想定しております。顧客ニーズの変化については、従来までの商品ポートフォリオの見直しを行い、脱炭素社会への移行を後押しするビジネスを強化することを事業機会として捉えていきたいと考えております。脱炭素社会に向けた対応策としては、再生可能エネルギーの利用や営業車のHEV/BEV化等によって自社対応を進めると同時に、サプライチェーンとも連携しながら環境負荷の低減に努めていきたいと考えております。
4℃シナリオにおける当企業グループの主なリスクとして、自然災害の激甚化によるサプライチェーンの寸断、在庫資産の毀損、平均気温の上昇による労働生産性の低下などが考えられます。これらの気候関連リスクを認識し、仕入先との連携を含めたBCP(事業継続計画)の強化、定期的な保険範囲の見直し、労働環境の変化に対するきめ細やかな対応を行ってまいります。また、人協働ロボットなど社会のレジリエンス強化に資する商品展開を検討し、リスクを踏まえた事業機会の創出も図ってまいります。
シナリオ分析によるリスクと機会の評価結果は以下のとおりです。
(注)1 大:当社への影響が大きい(利益の10%以上)、中:当社への影響は一定程度(利益の1~10%未満)、小:当社への影響はほとんどない(利益の1%未満)
2 中期:5年以内に発生、長期:20年以内に発生
なお、1.5℃シナリオ、4℃シナリオにおいても、当企業グループの事業における気候変動リスクに対するレジリエンスは確保されていると考えております。今後も、シナリオ分析及び財務インパクト評価の定期的な見直し、リスク・機会及び対応策の経営計画への具体的な反映を通じて、気候変動対応を進めていきたいと考えております。
② 人的資本・多様性に関する当社の取組
人的資本・多様性に関する当社の取組については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等(1)人材戦略に関する基本方針等」をご参照下さい。
① 気候変動に関する当社の取組
当企業グループでは、社是に準じるミッション・ステートメントの中にもある通り、従来から省エネ・環境関連機器(バイオマス機器、低炭素排出焼却炉、EV関連部品、水素関連装置、インフラ関連機器、風力発電関連部品等)を幅広く販売することで、地球環境の保全等の社会要請に対応してまいりました。今後は、中長期的に社会全体が脱炭素に移行する中で、顧客ニーズの変化による脱炭素関連製品の取扱いが更に増加すると考えております。営業部門においては、これらの省エネ・環境関連機器の販売が客先や社会全体へ役立つものとの信念を持ち続け、販売増加に努めております。また、ホームページや社外広報活動を通じて、当企業グループの取扱商品を広く周知する活動も実施しております。
一方で、TCFDの考え方に基づき、当企業グループにおいて気候変動リスク・機会が事業の戦略・財務計画に及ぼすインパクトを評価・見直しを実施しております。この中で、シナリオ分析においては、1.5℃シナリオ、4℃シナリオを採用しております。1.5℃シナリオにおいては、リスクの顕在化が想定される移行リスクの検討を行っており、4℃シナリオにおいては、物理リスクの検討を実施しております。
参照したシナリオの詳細は以下のとおりです。
| シナリオ | 想定状況 | 参考シナリオ |
| 1.5℃シナリオ | 持続可能な社会を実現する2050年ネットゼロに向けて、厳しい政策がとられ技術革新が進む。21世紀末の温度上昇は1.5℃未満で安定する。 | 〇IPCC SSP1-1.9〇IEA WEO2024 NZEシナリオ |
| 4℃シナリオ | 現在実施されている政策がそのまま継続され、追加的な措置は行われない。21世紀末の温度上昇は2℃を上回り、気候変動の影響を大きく受ける。 | 〇IPCC SSP5-8.5〇IEA WEO2024 STEPシナリオ |
1.5℃シナリオにおける当企業グループの主なリスクとして、社会全体が脱炭素社会に大きく移行する中において、顧客ニーズの変化による化石燃料関連商品の需要減、炭素税の導入拡大や、社会的要請による取扱商品へのカーボンプライシング実施に伴う原材料コストの上昇、プラスチック規制強化による代替材料コストの上昇などが考えられます。一方で、再生可能エネルギー関連商品やEV関連商品、省エネ・省人化を目的とした物流効率化に寄与する商品への移行需要が当社のビジネスにおいて機会になると想定しております。顧客ニーズの変化については、従来までの商品ポートフォリオの見直しを行い、脱炭素社会への移行を後押しするビジネスを強化することを事業機会として捉えていきたいと考えております。脱炭素社会に向けた対応策としては、再生可能エネルギーの利用や営業車のHEV/BEV化等によって自社対応を進めると同時に、サプライチェーンとも連携しながら環境負荷の低減に努めていきたいと考えております。
4℃シナリオにおける当企業グループの主なリスクとして、自然災害の激甚化によるサプライチェーンの寸断、在庫資産の毀損、平均気温の上昇による労働生産性の低下などが考えられます。これらの気候関連リスクを認識し、仕入先との連携を含めたBCP(事業継続計画)の強化、定期的な保険範囲の見直し、労働環境の変化に対するきめ細やかな対応を行ってまいります。また、人協働ロボットなど社会のレジリエンス強化に資する商品展開を検討し、リスクを踏まえた事業機会の創出も図ってまいります。
シナリオ分析によるリスクと機会の評価結果は以下のとおりです。
| 分類 | シナ リオ | 項目 | 当企業グループにおける 具体的な影響 | 影響度 (注)1 | 影響時期 (注)2 | 対応策 | |
| 移行リスク | 1.5 ℃ | 炭素税の導入 | ・炭素税の導入に伴い、事業所の光熱費や営業車の燃料費が増加する | 小 | 短~中期 | ・具体的な省エネの実施(オフィスのLED化、省エネルギー機器への更新等) ・再生可能エネルギー電力の調達 ・営業車のHEV/BEV化 ・GreenEX(JR東海)の導入によりCO2排出量削減 | |
| 排出量報告義務の強化 | ・GHG排出量の第三者認証費用などコンプライアンス費用が増加する | 小 | 短~中期 | ・第三者認証取得に向けたGHG算定システムの導入 ・Scope3削減に向けたサプライチェーンとの協業検討 | |||
| リサイクル規制 | ・プラスチック規制等が強化され、不織布などで代替材料の比率が増加し原価が上昇する ・据付工事の際、発生する撤去設備や梱包材などの産業廃棄物処理に対するコストが増加する | 大 | 中期 | ・低コストな代替不織布の原材料の探索 ・政策·規制等に関する継続的な情報収集 ・産業廃棄物の種類の把握 ・顧客へのリサイクルに関する提案(撤去設備など) | |||
| 次世代技術の進展 | ・脱炭素に資する新製品の開発が遅れることにより販売機会が喪失する ・既存製品のニーズがなくなることにより販売機会が喪失する | 小 | 短~中期 | ・脱炭素社会に資する商品の積極的な取扱 ・能動的な商品ポートフォリオの見直し ・脱炭素に資する新技術の探索、知識習得、メーカーとの連携強化 ・削減貢献量·LCCO2による商品選定 | |||
| 原材料コストの増加 | ・再生可能な原材料への転換に伴い原価が上昇する | 大 | 中期 | ・仕入先とのエンゲージメントによる原材料価格高騰の影響の極小化に向けた取組 ・顧客企業とのエンゲージメントによる価格転嫁への理解 | |||
| 顧客/投資家の評判変化 | ・脱炭素化への取組が不十分と評価され、販売機会が減少する ・取組と開示不足により、ステークホルダーからの信頼や対外評価が低下する | ― | 中~長期 | ・気候変動対応に関する積極的な情報開示の実施 ・CDP·EcoVadis等外部イニシアチブを通じた積極的な情報開示 ・脱炭素社会を事業機会と捉えた新中期経営方針の策定 | |||
| 物理リスク | 4 ℃ | 異常気象(自然災害の激甚化) | ・大規模災害に伴うサプライチェーンの寸断、販売活動の停滞、顧客工場の停止·減産により、売上が減少する | 小 | 中~長期 | ・仕入先とのBCPに関するエンゲージメント ・可能な商品については調達ルートの分散化 ・顧客ポートフォリオの多様化 | |
| ・洪水などの災害により、在庫資産等の保有資産が毀損する | 中 | 中~長期 | ・定期的な拠点リスク評価 ・拠点の防災(水害)対応等の強化 ・保険のカバー範囲の見直し(一部在庫資産は火災のみで水害による損失がカバーできていない) | ||||
| 平均気温の上昇 | ・気温上昇による労働環境悪化に伴い従業員の業務効率が悪化する | 中 | 中~長期 | ・労働環境の変化に対するきめ細やかな対応による生産性低下の予防 ・健康経営の推進 ・DX推進による補完 | |||
| 機会 | 1.5 ℃ / 4 ℃ | 物流・生産効率化 | ・在庫拠点の再編および物流効率化に伴うエネルギー使用量の削減 | 小 | 中期 | ・在庫拠点の見直し、物流の効率化 | |
| 省エネ化・脱炭素化 | ・営業車をEV等エコカーに代替することによりエネルギーコストを削減 | 小 | 短~中期 | ・エコドライブ推進により燃費効率改善 ・社有車のHEV/BEV車への更新実施 ・充電設備の導入(三河安城·四国営業所、導入済) | |||
| 消費者・顧客の嗜好の変化等による低炭素排出商品およびサービスの開発・拡大 | ・再生可能エネルギー、電動モビリティ、水素エネルギーに関する部品·設備装置事業の拡大 ・物流関連、鉄道インフラ、食品(アグリ)、農業関連ビジネスの拡大 ・その他リサイクルなど環境関連ビジネスの拡大 | 大 | 短~中期 | ・GX関連ビジネスの強化·中期経営計画への反映 ・低炭素排出輸入商品の発掘 ・[中長期]労働ロボットなど気温上昇下での生産性向上に対応する製品の検討 | |||
| 顧客/投資家の行動変化 | ・脱炭素化への取組が顧客から評価され、販売機会が拡大する。 ・脱炭素化への取組、環境ビジネスの積極化による投資家からの評価向上と調達機会の多様化 | ― | 中期 | ・気候変動対応に関する積極的な情報開示の実施 ・CDP·EcoVadis等外部イニシアチブを通じた積極的な情報開示 ・脱炭素社会を事業機会と捉えた新中期経営方針の策定 |
(注)1 大:当社への影響が大きい(利益の10%以上)、中:当社への影響は一定程度(利益の1~10%未満)、小:当社への影響はほとんどない(利益の1%未満)
2 中期:5年以内に発生、長期:20年以内に発生
なお、1.5℃シナリオ、4℃シナリオにおいても、当企業グループの事業における気候変動リスクに対するレジリエンスは確保されていると考えております。今後も、シナリオ分析及び財務インパクト評価の定期的な見直し、リスク・機会及び対応策の経営計画への具体的な反映を通じて、気候変動対応を進めていきたいと考えております。
② 人的資本・多様性に関する当社の取組
人的資本・多様性に関する当社の取組については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等(1)人材戦略に関する基本方針等」をご参照下さい。