有価証券報告書-第123期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/24 10:23
【資料】
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【項目】
170項目

有報資料


文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものであります。
(1)経営方針、経営戦略等
当企業グループは、社是に加え、経営理念・経営戦略として事業活動の効率化、財務体質の強化及びキャッシュ・フロー重視の事業活動を推進しております。一方でこれらの事業活動の持続的な成長を維持するために、中長期的な課題である気候変動を含むサステナビリティ課題について、優先順位を上げて対応しております。具体的には、企業価値の最大化を目指すために、また、広く社会的使命を果たすために社是に加え、社是に基づいたミッション・ステートメントを策定し、これらを行動計画の基礎としながら日々実践しております。
(社是)
「吾々は社業を通じて社会に貢献することをモットーとする。
吾々はその繁栄を、常に怠りなき商品の開発と、たゆみなき販路の開拓によって達成させる。」
(ミッション・ステートメント)
「Our Mission(社会に果たすべき使命)」
私達は、長年機械と技術の総合商社として培った技術力を活かし、最適商品のマネジメントにより、産業界の顧客に新たな価値を提供します。
「Our Vision(実現したい内容)」
私達は、機械と技術の総合商社として、産業界の未来価値創造企業を目指します。
“Advanced Technology for Optimum Machinery”「ATOM」
「Our Concept(達成の為の基本的考え方)」
①私達は、社会に対する公正さを堅持し、地球環境の保全等社会の要請への積極的な対応により、企業の社会的責任を全うします。
②私達は、顧客への最適商品の供給を通じて、産業界の発展に寄与し、社会に貢献します。
③私達は、常に世界のトレンドと市場のニーズに目を向けて、先端技術商品を取り込み、新市場の開拓を行い、顧客とメーカーの信頼に応えます。
④私達は、情報力、技術力、提案力を常に錬磨し、結集して、価値を創造し、企業価値を高めて株主の負託に応えます。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当企業グループは、経営指標として、受注高・売上高の前期比成長率、各利益の前期比成長率、総資産経常利益率、売上高経常利益率、自己資本利益率(ROE)などを採用しております。これらの指標は業績拡大の目安であり、基本的に前期に比べ増加しているかどうかをもって会社成長の目安としております。特に利益額については、簡単にかつ正確に計測でき、株主をはじめとしたステークホルダーへの還元や社会貢献の原資でもある重要なものと考えております。また、連結ROEの目標は2028年度に12%以上となることとしており、これにより、株主資本コスト以上の水準が確保できると考え、毎期達成努力しております。これらを重要な指標として認識し、今後も事業の効率化や販売促進策等の推進により目標の達成に努めてまいります。
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度前期比(%)
受注高128,935130,093100.9
売上高124,323131,032105.4
営業利益6,0216,513108.2
経常利益6,5137,094108.9
親会社株主に帰属する当期純利益4,6915,023107.1

自己資本利益率(ROE)(%)11.210.7
売上高経常利益率(%)5.25.4
総資産経常利益率(%)6.77.1

(3)中期経営計画方針
当企業グループは、業績の向上や企業体質の強化に加え、持続可能な社会の実現へ寄与することを目指し、2026年度から2028年度までの3カ年を対象とする新たな中期経営計画『ATOM2028』を策定いたしました。
①基本方針
中期経営計画である2026年度(2027年3月期)から3年の基本方針として、「強靭な収益基盤の構築と財務戦略の高度化」を掲げました。競争優位性を生み出す強みをさらに磨き上げ、企業価値向上を実現いたします。
②基本戦略
1.事業領域の価値向上
・牽引領域、発展領域双方における商品力拡充と、保全・メンテナンスを含む総合ソリューションの強化により、持続的な成長を図ってまいります。
・EV・先端半導体・物流自動化など投資拡大分野を中心に、既存の強みを持つ商材に加え、需要拡大が見込まれる領域の関連部品・機器・ソフトまで取り込み、提供価値の幅を拡大します。
・競争優位性「エンジニアリング×ソリューション」を基に、顧客の潜在課題の具体化から導入後の運用まで一気通貫で提供し、受注の拡大と保全・メンテナンスを含む収益安定化を図ります。
2.資本構成の最適化と株主還元強化
・人的資本を中心としたオーガニック投資と成長ドライバーとなるインオーガニック投資を推進してまいります。
・株主還元方針としてDOE(株主資本配当率)を取り入れ、業績変動や株価による影響を最小限に抑えます。
・配当性向35%またはDOE4%のいずれか高い水準を基準として決定し、累進配当を基本方針とした上で、機動的な自己株式取得を実施いたします。
・資本効率の改善と収益性の向上により、最終年度には、ROE12%を達成できるようにしてまいります。
3.ESG経営の深化
・人的資本・DXへの積極投資、サステナビリティ商材の拡充、サプライチェーンの強靭化などESG経営を着実に進化させ、企業価値向上と社会価値創造の両立を図ります。
・『ATOM2028』人材目標に向けて、個、組織、働く基盤それぞれへの投資を加速し、当企業グループの競争優位性である「エンジニアリング×ソリューション」を進化させる人材を継続的に輩出してまいります。
③定量目標
指 標(連結)2028年度目標
売上高1,500億円
営業利益75億円
経常利益80億円
ROE12%以上


中期経営計画『ATOM2028』の詳細は、当社ホームページに掲載しております。
https://www.tsubaki.co.jp/ja/ir/ir_news/
(4)対処すべき課題
当企業グループは、2023年度から2025年度までの3カ年を対象とする中期経営計画『ATOM2025』において、持続的な企業価値向上のための経営指標としてROEを重要視し、経常利益の増加を目標として掲げてまいりました。最終年度となる2025年度は、積極的な販売子会社との連携による顧客深耕および商品開拓を推進した結果、連結売上高は前年度を上回り過去最高の結果となりました。
成長投資や省人化・自動化需要の拡大、AI・ロボット関連の技術発展を追い風に、設備・インフラ需要は拡大基調にあります。一方で、地政学的・資源高・労働力不足等の外部脅威も顕在化しており、戦略分野など勝ち筋のある領域に資源を集中し、提供価値の高度化と人材・組織基盤の強化が不可欠となっております。
新たな3カ年を対象とした中期経営計画『ATOM2028』の初年度となる2026年度は、このような外部環境の変化を背景とした社会課題の解決に向けて適切に取組むとともに、強靭な収益基盤の構築と財務戦略の高度化を目指し、持続的な成長を実現してまいります。
①事業領域の価値向上
当企業グループは、3つの強み(①提案人材、②ワンストップ体制、③取引基盤)の相互作用による競争優位性「エンジニアリング×ソリューション」を確立しております。顧客の潜在課題の具体化から導入後の運用まで一気通貫で提供し、受注の拡大と収益安定化を図っております。既存領域で収益基盤を確実に伸ばしつつ、外部環境の変化を捉えた新商品開発・仕入先開拓の拡大による商品力の拡充と、保全・メンテナンスまで含む総合ソリューション化を進めてまいります。成長分野を中心に、重点プロダクトラインを強化すべく、既存の商材に加え、需要拡大が見込まれる領域の関連部品・機器・ソフトまで取り込み、提供価値の幅を拡大してまいります。
②資本構成の最適化と株主還元強化
企業価値向上につながる次世代に向けた投資とステークホルダーへの還元の側面から成長投資戦略を推進してまいります。ROE12%以上の実現を見据え、人的資本の充実を中心としたオーガニック(内部成長)投資と成長ドライバーとなるインオーガニック(外部成長)投資を推進してまいります。ステークホルダーへの還元として株主還元強化に向けて、業績変動や株価による影響を最小限に抑えるべくDOEを配当方針に取り入れ、機動的な自己株式取得を実施してまいります。
③ESG経営の深化
DXへの投資、サステナビリティ商材の拡充、サプライチェーンの強靭化をはじめ人的資本への投資を推し進めることによりESG経営を着実に深化させてまいります。DXに対応した人材を含め、事業成長に資する高い専門性と技術力向上を重視した人材を、採用と育成の両面から確保していくことが重要であると考え、経験者採用や新卒の通年採用など採用方法の多角化に取組んでまいります。環境負荷低減への貢献やコーポレートガバナンスの維持向上はもとより、『ATOM2028』の人材目標である人的資本への積極投資に向けて、個、組織、働く基盤、それぞれへの投資を加速させ、価値創造を生み出す人材を持続的に輩出してまいります。
資本コストや株価を意識し、3つの基本戦略により競争優位性を生み出す強みをさらに磨き上げ、「稼ぐ力」の拡大と資本効率の向上により、企業価値の最大化を目指してまいります。加えて、経営を取り巻く外部環境の変化を踏まえ、機械と技術の総合商社として、社会に対し価値を提供すべく変革と進化を続け、産業界の未来価値創造に貢献してまいります。

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