有価証券報告書-第87期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a. 経営成績
当連結会計年度における日本経済は、物価高による個人消費の低迷が続いているものの、訪日観光客の増加、設備投資の拡大を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。
先行きについては、雇用環境の改善や各種政策の効果が期待されるものの、中東情勢の緊迫に伴うエネルギー価格の高騰や供給網の目詰まりなどが日本の経済・物価にどの程度波及するか懸念される状況にあります。
食肉業界におきましては、食肉相場が全般的に高値で推移しました。特に、鶏肉においては消費者の低価格志向を背景に需要が高まる中、ブラジルやタイなどの輸出国における供給制約もあり相場が高騰しました。また、米国産牛肉の現地価格高もあり、厳しい調達環境が続きました。販売環境においては、訪日観光客の増加を背景に需要の押し上げ効果があったものの、節約志向の強まりから消費者の慎重な購買姿勢が続き、食肉マーケット全体としては力強さを欠く環境となりました。
このような状況下、当社グループは「収益構造の再構築とサステナブルな事業運営」をテーマに据えた中期経営計画の最終年度を迎え、計画達成に向けた施策に取り組んでまいりました。
中期経営計画における「海外事業の積極展開」として、昨年4月に豪州Wagyuの肥育企業であるYORKRANGE社の全株式を取得しました。また、昨年10月にシンガポールの食肉加工販売会社ADiRECT SINGAPORE社を完全子会社化しました。今後は豪州Wagyuの生産に直接関与しつつ、東南アジアを中心とした第三国への販売までトータルに手掛けてまいります。
また、拡大する海外での和牛マーケットに向けて、当社は九州の阿久根を拠点とした輸出専用ブランド「AKUNE GOLD」を中心に輸出を推進してきましたが、より安定した供給体制を構築するため東北エリアを拠点とした新たなブランド「AOMORI GOLD」を立ち上げました。当社の輸出ブランドは、味や見た目の品質だけでなく、同じ価値観を共有する生産者との連携、徹底した衛生管理体制、牛部分肉製造マイスターによる高度な加工技術、そしてこれまで培ってきた営業ノウハウといった、それぞれの“匠の技”によって支えられています。これらが一体となることで、サプライチェーン全体として他に類を見ない独自の強みを発揮できるのが当社ブランドの特徴です。今後は「AKUNE GOLD」と「AOMORI GOLD」の2ブランド体制で、「刺激的な体験で食を楽しく人生を豊かにする情報をグローバルに発信する和牛」という価値を世界中にお届けしてまいります。
また、「国内成長市場へのアプローチ強化」として、1月より関西の基幹拠点として伊丹営業センターを新築移転しました。新伊丹営業センターの敷地面積は従来の3倍、保管能力は従来の5倍であり、西日本エリアでの販売拡大と物流の効率化を実現します。
サステナブルな事業運営の一環として、昨年6月、アニマルウェルフェアポリシーを策定・公表しました。また、昨年12月にスターゼンミートプロセッサー阿久根工場にLNGタンクを設置しました。加えて、1月には協力農場である北海道はまなか肉牛牧場株式会社の一部において、牛由来の温室効果ガス削減を目的とした「AjiPro®-L」の給餌を開始するとともに、環境省主導の「バリューチェーン全体での脱炭素化推進モデル事業」に参画いたしました。今後も環境に配慮し、社会に貢献できる取り組みを続けてまいります。
当社グループは「食の感動体験を創造することで世界中の人々と食をつなぎ続ける」という経営理念のもと、食の持つさまざまなチカラを通じて、感動を届け、世の中を元気に、笑顔にしていくことを目指しています。引き続き経営理念の実現と持続的な企業価値向上に取り組んでまいります。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は448,213百万円(前期比2.8%増)、営業利益は8,762百万円(前期比3.1%減)、経常利益は11,027百万円(前期比3.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は8,338百万円(前期比31.6%減)となりました。
事業部門別の営業概況は、次のとおりです。
(単位:百万円)
また、部門別の業績は次のとおりであります。
(食肉)
国内事業は、長引く物価高による消費者マインドの低下から、比較的安価な食肉へ需要のシフトが見られ、国産牛肉の販売に苦戦しました。一方、輸入食肉は現地高や円安により価格が上昇したものの、概ね適正価格で販売を行い利益確保につながりました。また、和牛の輸出や市場ニーズに応じた商品ミックスに取り組んだことに加え、国産豚肉の販売が堅調に推移したことから、売上高・売上総利益ともに前期を上回りました。
カテゴリー別の業績は次のとおりです。
国産食肉においては、国産牛肉の販売に苦戦しましたが、国産豚肉の販売を強化したことで、売上高・売上総利益はともに前期を上回りました。
輸入食肉においては、現地高や円安により調達価格が高騰しましたが、在庫の管理を徹底し余剰在庫の発生を抑えるとともに価格転嫁を進めました。その結果、売上高は前期を下回るものの、売上総利益は前期を上回りました。
輸出事業においては、台湾の展示会「Food Taipei」において当社の輸出専用ブランド「AKUNE GOLD」「AOMORI GOLD」の展示等、販売促進活動や既存・新規取引先への積極的な営業活動に取り組んだ結果、好調に推移しました。
(加工食品)
加工食品においては、ハンバーグ商品群が堅調に推移したため、売上高・売上総利益はともに前期を上回りました。
(ハム・ソーセージ)
ハム・ソーセージにおいては、原材料価格のコスト上昇を踏まえ、価格改定や商品の統廃合、工場オペレーションの改善、新標品の開発に努めましたが、売上高・売上総利益は前期を下回りました。
b. 財政状態
イ. 資産
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末と比べて、14,023百万円増加し、125,440百万円となりました。これは、主として商品及び製品、前渡金が増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べて16,200百万円増加し、76,693百万円となりました。これは、主として土地、投資有価証券、のれん、建物及び構築物、建設仮勘定が増加したことによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末と比べて、30,218百万円増加し、202,134百万円となりました。
ロ.負債
流動負債は、前連結会計年度末と比べて、17,952百万円増加し、68,220百万円となりました。これは、主として短期借入金、1年内償還社債、1年内返済予定の長期借入金、買掛金が増加したことによります。
固定負債は、前連結会計年度末と比べて、5,279百万円増加し、38,180百万円となりました。これは、主として社債が減少したものの、長期借入金、繰延税金負債が増加したことによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末と比べて、23,231百万円増加し、106,400百万円となりました。
ハ.純資産
純資産合計は、前連結会計年度末と比べて、6,986百万円増加し、95,733百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物は、前期末残高に比べ1,950百万円増加し、18,032百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加、前渡金の増加があるものの、税金等調整前当期純利益、仕入債務の増加等により2,946百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出等により14,692百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出、配当金の支払があるものの、長期借入れによる収入等により13,393百万円の収入となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は生産価額によっております。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は仕入価額によっております。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
c. 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また、当社は生産肥育から食肉の処理加工、製造、販売に至るまでの事業を主に国内で行う「食肉関連事業」を中心に事業活動を展開しており、報告セグメントは「食肉関連事業」のみであり、その他の事業セグメントは開示の重要性が乏しいため、セグメントごとの記載を省略しております。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 概要及び売上高
4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりであります。
b. 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は前連結会計年度と比べて9,821百万円増加し、404,051百万円となりました。これは主に、前連結会計年度と比べ、食肉相場高値等によるコストが増加したことによります。
販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比べて2,564百万円増加し、35,400百万円となりました。これは主に、人件費、電算費、運賃等が増加したことによるものです。
c. 営業利益
営業利益は前連結会計年度と比べて284百万円減少し、8,762百万円となりました。これは主に、販売費及び一般管理費が増加したものの、売上拡大による販売利益でこれらの増加分を十分に吸収できなかったことによるものです。
d. 営業外損益
営業外損益は前連結会計年度と比べ、営業外収益が795百万円増加し3,759百万円に、営業外費用が144百万円増加し1,494百万円となりました。
これは主に、営業外収益については、持分法による投資利益、受取保険金及び配当金が増加したことによるものです。営業外費用については、支払利息が増加したことによるものです。
e. 特別損益
特別損益は前連結会計年度と比べ、特別利益が7,085百万円減少し775百万円に、特別損失が693百万円減少し241百万円となりました。
これは主に、特別利益については固定資産売却益が減少したことによるものです。特別損失については、生産事業構造改善費用、固定資産売却損が減少したことによるものです。
f. 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べて3,858百万円減少し、8,338百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の208円87銭に対し、145円82銭となりました。
なお、当社は2025年4月1日を効力発生日として1株につき3株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり当期純利益」を算定しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析
4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
b. 資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び設備資金等であります。
c. 有利子負債(リース債務を除く)
2026年3月31日現在の有利子負債(リース債務を除く)の状況は以下のとおりであります。
d. 偶発債務
当社グループの第三者に対する保証は、関連会社の借入金等に対する債務保証であります。
保証した借入金の債務不履行が保証契約期間内に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。2026年3月31日現在、当社グループの債務保証に基づく将来において追加的に損失負担する可能性がある額の合計は3,128百万円であります。
e. 財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金等の資金需要について、内部資金又は借入や社債による資金調達により対応することとしております。
また、グループ全体の資金効率を高めるため、2003年3月以降、主要子会社にCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、資金集中及び配分を行い、余剰資金の発生を抑制しております。合わせて、2026年1月、株式会社三井住友銀行をアレンジャーとして金額10,000百万円(期間3年2ヶ月)のシンジケーション方式によるコミットメントライン契約を10の金融機関と締結いたしました。これにより中長期的に手元流動性を補完し、より安定的かつ効率的な資金運用及び調達を可能にしております(借入実行残高-百万円、借入未実行残高10,000百万円)。
③ 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a. 経営成績
当連結会計年度における日本経済は、物価高による個人消費の低迷が続いているものの、訪日観光客の増加、設備投資の拡大を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。
先行きについては、雇用環境の改善や各種政策の効果が期待されるものの、中東情勢の緊迫に伴うエネルギー価格の高騰や供給網の目詰まりなどが日本の経済・物価にどの程度波及するか懸念される状況にあります。
食肉業界におきましては、食肉相場が全般的に高値で推移しました。特に、鶏肉においては消費者の低価格志向を背景に需要が高まる中、ブラジルやタイなどの輸出国における供給制約もあり相場が高騰しました。また、米国産牛肉の現地価格高もあり、厳しい調達環境が続きました。販売環境においては、訪日観光客の増加を背景に需要の押し上げ効果があったものの、節約志向の強まりから消費者の慎重な購買姿勢が続き、食肉マーケット全体としては力強さを欠く環境となりました。
このような状況下、当社グループは「収益構造の再構築とサステナブルな事業運営」をテーマに据えた中期経営計画の最終年度を迎え、計画達成に向けた施策に取り組んでまいりました。
中期経営計画における「海外事業の積極展開」として、昨年4月に豪州Wagyuの肥育企業であるYORKRANGE社の全株式を取得しました。また、昨年10月にシンガポールの食肉加工販売会社ADiRECT SINGAPORE社を完全子会社化しました。今後は豪州Wagyuの生産に直接関与しつつ、東南アジアを中心とした第三国への販売までトータルに手掛けてまいります。
また、拡大する海外での和牛マーケットに向けて、当社は九州の阿久根を拠点とした輸出専用ブランド「AKUNE GOLD」を中心に輸出を推進してきましたが、より安定した供給体制を構築するため東北エリアを拠点とした新たなブランド「AOMORI GOLD」を立ち上げました。当社の輸出ブランドは、味や見た目の品質だけでなく、同じ価値観を共有する生産者との連携、徹底した衛生管理体制、牛部分肉製造マイスターによる高度な加工技術、そしてこれまで培ってきた営業ノウハウといった、それぞれの“匠の技”によって支えられています。これらが一体となることで、サプライチェーン全体として他に類を見ない独自の強みを発揮できるのが当社ブランドの特徴です。今後は「AKUNE GOLD」と「AOMORI GOLD」の2ブランド体制で、「刺激的な体験で食を楽しく人生を豊かにする情報をグローバルに発信する和牛」という価値を世界中にお届けしてまいります。
また、「国内成長市場へのアプローチ強化」として、1月より関西の基幹拠点として伊丹営業センターを新築移転しました。新伊丹営業センターの敷地面積は従来の3倍、保管能力は従来の5倍であり、西日本エリアでの販売拡大と物流の効率化を実現します。
サステナブルな事業運営の一環として、昨年6月、アニマルウェルフェアポリシーを策定・公表しました。また、昨年12月にスターゼンミートプロセッサー阿久根工場にLNGタンクを設置しました。加えて、1月には協力農場である北海道はまなか肉牛牧場株式会社の一部において、牛由来の温室効果ガス削減を目的とした「AjiPro®-L」の給餌を開始するとともに、環境省主導の「バリューチェーン全体での脱炭素化推進モデル事業」に参画いたしました。今後も環境に配慮し、社会に貢献できる取り組みを続けてまいります。
当社グループは「食の感動体験を創造することで世界中の人々と食をつなぎ続ける」という経営理念のもと、食の持つさまざまなチカラを通じて、感動を届け、世の中を元気に、笑顔にしていくことを目指しています。引き続き経営理念の実現と持続的な企業価値向上に取り組んでまいります。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は448,213百万円(前期比2.8%増)、営業利益は8,762百万円(前期比3.1%減)、経常利益は11,027百万円(前期比3.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は8,338百万円(前期比31.6%減)となりました。
事業部門別の営業概況は、次のとおりです。
(単位:百万円)
| 各事業部門の売上高 | 当連結会計年度 | 前期 | 増減額 | 増減率(%) |
| 食肉関連事業 | 444,921 | 432,778 | +12,142 | +2.8 |
| 食肉 | 350,018 | 343,369 | +6,648 | +1.9 |
| 加工食品 | 84,649 | 78,385 | +6,264 | +8.0 |
| ハム・ソーセージ | 8,365 | 9,173 | △807 | △8.8 |
| その他 | 1,887 | 1,850 | +37 | +2.0 |
| その他の事業 | 3,292 | 3,334 | △41 | △1.3 |
また、部門別の業績は次のとおりであります。
(食肉)
国内事業は、長引く物価高による消費者マインドの低下から、比較的安価な食肉へ需要のシフトが見られ、国産牛肉の販売に苦戦しました。一方、輸入食肉は現地高や円安により価格が上昇したものの、概ね適正価格で販売を行い利益確保につながりました。また、和牛の輸出や市場ニーズに応じた商品ミックスに取り組んだことに加え、国産豚肉の販売が堅調に推移したことから、売上高・売上総利益ともに前期を上回りました。
カテゴリー別の業績は次のとおりです。
国産食肉においては、国産牛肉の販売に苦戦しましたが、国産豚肉の販売を強化したことで、売上高・売上総利益はともに前期を上回りました。
輸入食肉においては、現地高や円安により調達価格が高騰しましたが、在庫の管理を徹底し余剰在庫の発生を抑えるとともに価格転嫁を進めました。その結果、売上高は前期を下回るものの、売上総利益は前期を上回りました。
輸出事業においては、台湾の展示会「Food Taipei」において当社の輸出専用ブランド「AKUNE GOLD」「AOMORI GOLD」の展示等、販売促進活動や既存・新規取引先への積極的な営業活動に取り組んだ結果、好調に推移しました。
(加工食品)
加工食品においては、ハンバーグ商品群が堅調に推移したため、売上高・売上総利益はともに前期を上回りました。
(ハム・ソーセージ)
ハム・ソーセージにおいては、原材料価格のコスト上昇を踏まえ、価格改定や商品の統廃合、工場オペレーションの改善、新標品の開発に努めましたが、売上高・売上総利益は前期を下回りました。
b. 財政状態
イ. 資産
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末と比べて、14,023百万円増加し、125,440百万円となりました。これは、主として商品及び製品、前渡金が増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べて16,200百万円増加し、76,693百万円となりました。これは、主として土地、投資有価証券、のれん、建物及び構築物、建設仮勘定が増加したことによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末と比べて、30,218百万円増加し、202,134百万円となりました。
ロ.負債
流動負債は、前連結会計年度末と比べて、17,952百万円増加し、68,220百万円となりました。これは、主として短期借入金、1年内償還社債、1年内返済予定の長期借入金、買掛金が増加したことによります。
固定負債は、前連結会計年度末と比べて、5,279百万円増加し、38,180百万円となりました。これは、主として社債が減少したものの、長期借入金、繰延税金負債が増加したことによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末と比べて、23,231百万円増加し、106,400百万円となりました。
ハ.純資産
純資産合計は、前連結会計年度末と比べて、6,986百万円増加し、95,733百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物は、前期末残高に比べ1,950百万円増加し、18,032百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加、前渡金の増加があるものの、税金等調整前当期純利益、仕入債務の増加等により2,946百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出等により14,692百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出、配当金の支払があるものの、長期借入れによる収入等により13,393百万円の収入となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | |
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 食肉関連事業 | 140,113 | 105.0 |
| その他の事業 | 2,015 | 101.3 |
| 合計 | 142,129 | 104.9 |
(注) 金額は生産価額によっております。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | |
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 食肉関連事業 | 264,320 | 101.5 |
| その他の事業 | 3,063 | 100.9 |
| 合計 | 267,384 | 101.5 |
(注) 1.金額は仕入価額によっております。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
c. 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | |
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 食肉関連事業 | 444,921 | 102.8 |
| その他の事業 | 3,292 | 98.7 |
| 合計 | 448,213 | 102.8 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また、当社は生産肥育から食肉の処理加工、製造、販売に至るまでの事業を主に国内で行う「食肉関連事業」を中心に事業活動を展開しており、報告セグメントは「食肉関連事業」のみであり、その他の事業セグメントは開示の重要性が乏しいため、セグメントごとの記載を省略しております。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 概要及び売上高
4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりであります。
b. 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は前連結会計年度と比べて9,821百万円増加し、404,051百万円となりました。これは主に、前連結会計年度と比べ、食肉相場高値等によるコストが増加したことによります。
販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比べて2,564百万円増加し、35,400百万円となりました。これは主に、人件費、電算費、運賃等が増加したことによるものです。
c. 営業利益
営業利益は前連結会計年度と比べて284百万円減少し、8,762百万円となりました。これは主に、販売費及び一般管理費が増加したものの、売上拡大による販売利益でこれらの増加分を十分に吸収できなかったことによるものです。
d. 営業外損益
営業外損益は前連結会計年度と比べ、営業外収益が795百万円増加し3,759百万円に、営業外費用が144百万円増加し1,494百万円となりました。
これは主に、営業外収益については、持分法による投資利益、受取保険金及び配当金が増加したことによるものです。営業外費用については、支払利息が増加したことによるものです。
e. 特別損益
特別損益は前連結会計年度と比べ、特別利益が7,085百万円減少し775百万円に、特別損失が693百万円減少し241百万円となりました。
これは主に、特別利益については固定資産売却益が減少したことによるものです。特別損失については、生産事業構造改善費用、固定資産売却損が減少したことによるものです。
f. 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べて3,858百万円減少し、8,338百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の208円87銭に対し、145円82銭となりました。
なお、当社は2025年4月1日を効力発生日として1株につき3株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり当期純利益」を算定しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析
4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
b. 資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び設備資金等であります。
c. 有利子負債(リース債務を除く)
2026年3月31日現在の有利子負債(リース債務を除く)の状況は以下のとおりであります。
| 年度別要支払額(百万円) | |||||||
| 合計 | 1年以内 | 1年超2年以内 | 2年超3年以内 | 3年超4年以内 | 4年超5年以内 | 5年超 | |
| 短期借入金 | 13,049 | 13,049 | - | - | - | - | - |
| 長期借入金 | 41,491 | 12,356 | 11,006 | 8,388 | 6,263 | 3,384 | 92 |
| 社 債 | 5,000 | 5,000 | - | - | - | - | - |
d. 偶発債務
当社グループの第三者に対する保証は、関連会社の借入金等に対する債務保証であります。
保証した借入金の債務不履行が保証契約期間内に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。2026年3月31日現在、当社グループの債務保証に基づく将来において追加的に損失負担する可能性がある額の合計は3,128百万円であります。
e. 財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金等の資金需要について、内部資金又は借入や社債による資金調達により対応することとしております。
また、グループ全体の資金効率を高めるため、2003年3月以降、主要子会社にCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、資金集中及び配分を行い、余剰資金の発生を抑制しております。合わせて、2026年1月、株式会社三井住友銀行をアレンジャーとして金額10,000百万円(期間3年2ヶ月)のシンジケーション方式によるコミットメントライン契約を10の金融機関と締結いたしました。これにより中長期的に手元流動性を補完し、より安定的かつ効率的な資金運用及び調達を可能にしております(借入実行残高-百万円、借入未実行残高10,000百万円)。
③ 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。