有価証券報告書-第89期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/25 11:59
【資料】
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【項目】
132項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)当社グループの経営基本方針
当社グループは、本格化するグローバリゼーションの波をとらえ、取引先各社の技術開発を総合的に支援する
体制をグローバルに構築し、品質とコストと環境に十分配慮した総合的な材料ソリューション・プロバイダーと
して、お客さまに最大限の満足を享受いただくことにより絶対価値を創造いたします。また、お客さまとの共創
によりさらなる産業の発展を担うとともに「豊かな明日の創造」に向けて、素材が秘める限りない可能性を追求
し続け、社会に貢献いたします。
(2) 当社グループの経営戦略及び対処すべき課題
①架空取引詐欺再発防止への取組み
架空取引に基づく資金循環の問題により、株主の皆様をはじめ、お客様や取引先等の皆様には多大なるご迷惑
とご心配をおかけすることとなりました。当社は問題の再発を防止すべく、平成29年8月14日に受領いたしまし
た特別調査委員会からの調査報告書の提言に基づき、同年8月25日に再発防止策を公表し、監査部門及び管理部
門の機能拡充・権限強化、与信管理強化、社員への教育等を実施いたしました。
今後も再発防止への取組みを継続し、企業としてのリスクマネジメント体制及び運用を強化してまいります。
②当社グループ間とのシナジーの共創
平成27年末に当社グループとなったSpecialty Coating Systems, Inc.社(以下、SCS社)とのパリレンコーティ
ング事業において、相乗効果が発揮できる体制を構築し、メディカル市場やエレクトロニクス市場での新規ビジ
ネスの創出に取組んでまいります。また国内外グループ会社との協働により原料調達や製品販売・開発、新規ビ
ジネスの立上げを図り、既存取引先への深耕及び新規取引先の開拓に努めてまいります。
③海外現地企業との取引拡大
海外グループ会社、海外事業推進本部との連携、コミュニケーションを一層強化することにより、市場拡大が
見込まれる新興国現地企業との協業、現地生産拠点の構築や生産委託先の検討を行うなど、ビジネス機会の拡大
を図ってまいります。また、OUT/OUTビジネスにも積極的に取組んでまいります。
④新市場への取組み強化
エネルギー関連ビジネスの取組みを加速すべく、専属部署を設置いたしました。引き続きバイオ素材、バッテ
リー・エネルギー分野、ライフ・ソリューション分野、機能性食品分野等成長分野でのビジネス創出と拡大を行
ってまいります。
⑤パートナー企業との取組み強化
バイオ素材をキーマテリアルとした当社のパートナー企業と協働で素材や製品の販売、製造(受託、海外生
産)、原料供給等をグローバルに事業構築するなど、ビジネスの取組みを強化するとともに、引き続き先端
技術・材料の導入を進め、新たな事業基盤構築に努めてまいります。