訂正有価証券報告書-第88期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/11/27 9:12
【資料】
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【項目】
131項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1.当社グループの経営基本方針
当社及びグループ会社は、本格化するグローバリゼーションの波をとらえ、取引先各社の技術開発を総合的に支援する体制をグローバルに構築し、品質とコストと環境に十分配慮した総合的な材料ソリューション・プロバイダーとして、お客さまに最大限の満足を享受いただくことにより絶対価値を創造いたします。また、お客さまとの共創によりさらなる産業の発展を担うとともに「豊かな明日の創造」に向けて、素材が秘める限りない可能性を追求し続け、社会に貢献いたします。
2.当社グループの経営戦略及び対処すべき課題
(1)グループ会社とのシナジーの共創
2015年末に当社グループとなったSpecialty Coating Systems,Inc.とのパリレンコーティング事業において、両社の強みを生かした事業運営を実施できる体制をさらに強化し、高機能薄膜コーティング分野でグローバルにきめ細かいサービスを拡大してまいります。また国内外グループ会社との協働により原料調達や製品販売・開発に努めてまいります。
(2)海外現地企業との取引拡大
昨年カンボジアへ拠点を設置、ミャンマー、フィリピンなど新しい拠点を設置すべく準備を進めております。市場拡大する新興国現地企業への機能製品の輸出(現地生産の検討)や現地企業からの特徴ある製品の輸入等、海外取引先の拡大を行ってまいります。
(3)新市場への取組強化
新しい取り組みとしてメディカルヘルスケア、スポーツ・レジャー分野でのビジネス拡大のため専属部署を設置いたしました。引き続きバイオ素材、バッテリー・エネルギー分野等成長分野でのビジネス創出と拡大を行ってまいります。
(4)パートナー企業とのビジネスの仕組み構築
当社が出資しているパートナー企業とのビジネスの仕組み構築に取り組んでおります。先端技術・材料の導入等、グローバル拠点や取引先とともにアライアンスや販売活動を推進し、早期のビジネス実績化に取り組んでまいります。
(5)内部統制、リスクマネジメントのための体制および運用強化
リスクを未然に防止することが重要であるとの考えに立ち、コーポレートガバナンス体制を見直し、グループ全体でリスクマネジメントを推進することで、グループの企業価値向上に努めてまいります。
・この度の架空取引詐欺被害に関して、外部専門家を交えた特別調査委員会より、調査結果を記載した調査報告書を受領しております。特別調査委員会が認定した事実、また本件取引の原因分析に基づく再発防止策の提言を真摯に受け止め、以下の再発防止策の基本方針のもと「取引・リスク審査委員会」設置や「審査部」新設といった取組体制の整備また「監査室」の体制強化を行い、企業としてのリスクマネジメントを強化してまいります。
[再発防止策の基本方針]
①監査部門及び管理部門の機能拡充・権限強化(取引・リスク審査委員会設置、審査部新設)
②管理の実効的な実施(特に取引開始時審査・与信管理)
③役職員への教育(帳合取引のリスクの再認識・コンプライアンス意識の向上)
④当社として目指すべき会社のあり方(有価証券報告書提出会社であることの意義)の再検討
・化学品の輸出入を行う商社の責務として、諸外国において強化されている化学物質管理規制への対応をさらに行ってまいります。