有価証券報告書-第94期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 13:10
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(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の長期化等を背景とした海外経済の減速による輸出や生産の低下、消費増税後の個人消費減など、景気後退感が強まってきていたところに、2020年年明け以降には、中国武漢における新型コロナウイルス感染症の蔓延が判明し、後には欧米主要各国においても感染爆発を引き起こすなど、未曽有の規模のパンデミックになりました。
そのため、各国において海外からの入国制限、人の移動制限及び外出禁止令などの規制措置が相次ぐなど、世界の日常生活と経済活動に甚大な打撃を及ぼすに至りました。
このような状況の下、当社グループは、お客さま本位の積極的な営業活動に注力するとともに、市場の変化を先取りした提案型営業活動の推進など営業施策の強化に努めました。また、年度末においては感染症の拡大を受けて、社内の感染予防対策に努めるとともに、商材の確保と納期調整等の情報収集と関係先へのフィードバックにより、供給責任の遂行に尽力いたしました。
これらの結果、売上高は243億5千6百万円(前年同期比2.2%増)と増収となりましたが、販売費及び一般管理費の大幅な増加(前年同期比6.5%増)により、営業利益は5千9百万円(前年同期比76.3%減)、経常利益は1億6千7百万円(前年同期比52.5%減)と大幅減益となりました。販売費及び一般管理費が増加した主な要因は、基幹業務新システムの本番移行に伴う減価償却の開始、東京支社の移転に伴う一時費用の発生及び2018年8月にタイで設立した合弁子会社SY RUBBER (THAILAND)社の初期運営費用であります。
親会社株主に帰属する当期純利益は7百万円(前年同期比97.9%減)で、投資有価証券評価損など特別損失が5千7百万円あったのに対し、前連結会計年度は逆に不動産及び投資有価証券売却による特別利益が2億1千6百万円あったため、減益幅は更に大きくなりました。
なお、売上高総利益率は前連結会計年度に比べ0.4ポイント減少し、9.1%となりました。これは主に、建装材事業セグメントにおける商品構成の悪化によるものであります。
事業セグメント別の概況は次のとおりであります。
[科学事業]
<土木・建材資材関連分野>土木関連分野では、中京地区大型道路工事物件等のインフラ工事関連で地盤改良用のセメント添加薬剤が増加したほか、コンクリート関連顧客向け添加剤の新規納入や断熱ボード用薬剤の増量などにより、地盤強化用パイル製造用薬剤等の減少を上回り増収となりました。
建材資材関連分野では、内装材の化粧材や壁紙等が低調で同用途のフィルムや薬剤は減少しましたが、建材ボード用の工程薬剤の伸長、設備販売、加えて昨年低調であった塗料関連薬剤と発泡断熱システム用薬剤が持ち直したこともあり増収となりました。
<情報・輸送機器関連分野>情報関連分野では、リチウムイオン電池用途の放熱材料、ディスプレイ用高性能フィルム関連薬剤は堅調に推移し、また太陽光発電関連への新規高機能樹脂の採用もありましたが、他方で中国の自動車関連の落ち込みにより部品納入が大きく減少したほか、一部半導体封止用樹脂や精密洗浄剤も減少したため減収となりました。
輸送機器関連分野では、オートバイの国内生産の縮小により一部の成型樹脂や車体用防振樹脂等は減少しましたが、車載用電装部材の伸長に加えて環境規制強化により排気ガス浄化関連薬剤の新たな採用があったことから増収となりました。
<日用品関連分野>日用品関連分野では、堅調であった眼鏡レンズ機能性コート剤の納入減、製靴関連の落ち込み及び機能性発泡樹脂関係の販売減少はありましたが、新たに採用された化粧品関連薬剤、レンズ用精密洗浄剤の伸長により前年並みとなりました。
フィルム関連分野では、生鮮野菜、チルド食品等包装用途の拡大により防曇性やガスバリア性、低温耐ピンホール性などを有する高機能性フィルムが堅調に推移するなか、食品用軟質包装フィルムの一部商権が回復し増収となりました。
<化学工業関連分野>繊維関連分野では、繊維の国内加工の縮小が続くなか衣料用の染色整理用染料や染色助剤の落ち込みにより減収となりました。
化学工業関連分野では、東南アジアからの輸入基礎化学品及び化粧品関連材料は増加しましたが、中国の爆発事故による安全対策規制強化により、輸入化学品に玉不足や価格高騰が生じ一部輸入化学品の受注が出来ず、また新型コロナウイルスによる需要減の影響もあり同分野全体では減収となりました。
これらの結果、科学事業セグメントの売上高は200億2千9百万円(前年同期比3.2%増)と増収となりましたが、タイの合弁子会社SY RUBBER (THAILAND)社を含む営業費用の増加を吸収しきれず、営業利益は2億8千7百万円(前年同期比22.3%減)にとどまり減益となりました。
[建装材事業]
戸建住宅及び集合住宅の市況低迷により、造作部材、樹脂製品及び建具等の既存商品の販売が大幅に減少し、2018年から納入を開始したキッチンの伸長及び収納家具の新規採用によるプラスはあったものの、カバーするまでには至りませんでした。
これらの結果、建装材事業セグメントの売上高は43億2千6百万円(前年同期比1.9%減)と減収となり、収益面では商品構成の悪化と販売経費増も重なったため、営業損失は3千万円(前年同期は営業利益8千4百万円)と前年同期比で大幅な減益となりました。
(2) 財政状態
① 資産の部
流動資産は前連結会計年度末に比べ、15億7百万円減少し95億1百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が5億9千1百万円、電子記録債権が5億3百万円、現金及び預金が3億2百万円減少したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ、3億6千8百万円減少し63億6千5百万円となりました。これは主に、投資その他の資産が2億6千2百万円、無形固定資産が5千3百万円、有形固定資産が5千2百万円減少したことによるものであります。
この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べて、18億7千5百万円減少し158億6千7百万円となりました。
② 負債の部
流動負債は前連結会計年度末に比べ、14億6千3百万円減少し52億3千7百万円となりました。これは主に、電子記録債務が6億9千万円、買掛金が5億6千3百万円減少したことによるものであります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ、1億7千5百万円減少し10億9千1百万円となりました。これは主に、繰延税金負債が1億4百万円、リース債務が4千1百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて、16億3千8百万円減少し63億2千8百万円となりました。
③ 純資産の部
純資産合計は前連結会計年度末に比べ、2億3千6百万円減少し95億3千9百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が2億3千7百万円減少したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、11億4千万円となり、前連結会計年度末に比べ3億2百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は6千5百万円(前連結会計年度は6千8百万円の減少)となりました。これは主に、売上債権の減少額10億9千5百万円、減価償却費2億4百万円などの収入に対し、仕入債務の減少額12億5千5百万円などの支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は2億6千8百万円(前連結会計年度は1億1千9百万円の増加)となりました。これは主に、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による5千万円などの収入に対し、投資有価証券の取得による2億6千4百万円、有形固定資産の取得による5千1百万円などの支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は1億1千2百万円(前連結会計年度は2億5百万円の減少)となりました。これは主に、自己株式売却による9千6百万円などの収入に対し、配当金の支払額1億1千1百万円、借入金の返済による5千5百万円、リース債務の返済による5千5百万円などの支出によるものであります。
(生産、受注及び販売の状況)
当連結会計年度の仕入及び販売の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(1) 仕入実績
セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)
科学事業18,458,389+1.7
建装材事業3,423,603△6.8
合計21,881,993+0.3

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.金額は、仕入合計実績を売上比率で配分しております。
(2) 販売実績
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
科学事業20,029,926+3.2
建装材事業4,326,489△1.9
合計24,356,415+2.2

(注) 1.総販売実績に対する割合が100分の10以上の販売先はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中にある将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、現時点において入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における経営成績等の状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (経営成績等の状況の概要)」をご参照ください。
また、当社の事業経営に用いられる主要業績評価指標(Key Performance Indicators。以下「KPI」という。)は以下のとおりであります。
(収益及び利益率)
当社が経営において重点を置いている指標の1つに収益が挙げられます。以下は経営者が重要だと捉えている収益に関連したKPIであります。
売上高はKPIの1つと考えております。当社は主に仕入商品による売上を計上しております。売上高は、当社が扱う商品への需要、会計期間内における取引の数量や規模、また原料及び販売価格の変動といった要因によって変化し、その他にも、市場環境等も売上高を変化させる要因です。また当社は商社でありながら、技術指向型の営業を特長としており、技術提案力及び顧客サービス機能に対するお客様からの評価が、事業成長の原動力であると認識しております。また事業分野別の売上は、重要な指標の1つであり、市場の変化に当社の経営が対応しているかを測定するための目安としております。
売上高総利益率は、収益性を測るもう1つのKPIであります。当社は、子会社または取引先を通じたものづくりを行うなど、より付加価値の高い商品提供を目指しております。お客様からのいわゆるQCDをはじめとした要求事項を迅速且つ的確に捉え、取引先の生産性の向上に協力して取組むことで、競争力の強化に努めるとともに、売上高総利益率の改善を推進しております。
営業利益も当社のKPIとして考えております。販売費及び一般管理費そのものを統制し金額の低減に努めるとともに、輸入品を含めた在庫販売品においては、商品回転率と輸送効率の最適組合せによる売上高物流費率の低減と在庫ロスの最小化に努めております。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループにおける資金需要のうち主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用による運転資金ならびに設備投資資金であります。これらの資金需要に対しては、自己資金で賄うことを基本としておりますが、必要に応じて銀行借入による資金調達を行っております。
また、取引銀行4行との間で当座貸越契約を締結しており、資金の流動性を確保しております。

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