有価証券報告書-第70期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/28 13:10
【資料】
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【項目】
113項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び記載内容に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」において記載しておりますが、特に以下に記載する重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 有価証券の減損処理
当社は、金融機関や取引に関連する会社等の株式等を政策的に保有しておりますが、これらの有価証券は株式市場の変動リスクを負っています。当社は、合理的な評価基準に基づき有価証券の減損処理を実施しております。
② 貸倒引当金の計上基準
当社グループは、売上債権等の貸倒損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。
③ 退職給付債務について
当社は、従業員に対して確定給付型退職金制度として確定給付企業年金制度を設けております。退職給付債務及び退職給付に係る負債並びに退職給付に係る資産の計算における年金資産については、割引率・長期期待運用収益率等各種比率に基づき合理的な基準による見積り計算を実施しております。
④ 繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積り、繰延税金資産を計上しております。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は209億4千1百万円(前年同期比11.1%減)、営業利益は5億8千万円(前年同期比30.2%減)、経常利益は5億9千1百万円(前年同期比20.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億1千1百万円(前年同期比47.3%減)となりました。
① 売上高の分析
政府の経済対策や新興国経済の減速の底入れを背景として、景気は緩やかな回復基調を維持しましたが、英国のEU離脱の問題や米国のトランプ新政権による保護主義的な政策への懸念、更には中東や東アジアにおける地政学リスクも加わり、わが国経済の先行きは不透明な状況が続きました。
こうした状況下、当社グループは平成27年度から推進中の「中期事業計画」に従い、グローバルな視点での営業活動に注力し、独自の新製品の拡販に鋭意努めてまいりましたが、前連結会計年度に業績を大きく牽引したスマートフォン関係業界向けの販売がその反動から低迷した影響もあり、売上は大きく減少いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は209億4千1百万円(前年同期比11.1%減)となりました。
② 販売費及び一般管理費の分析
当社グループ全体において、引き続き徹底したコスト削減と業務効率の改善を図った成果もあり、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は28億2千6百万円(前年同期比1.6%減)となりました。
③ 営業外損益及び特別損益の分析
営業外収益は前連結会計年度から2千2百万円減少して7千4百万円(前年同期比22.7%減)となりました。これは主に、前連結会計年度において事業撤退損失引当金戻入益が一過性の事象として発生していたこと、及び受取利息の減少によるものであります。また、営業外費用は前連結会計年度から1億2千1百万円減少して6千4百万円(前年同期比65.4%減)となりました。これは主に、前連結会計年度において清算関連費用が一過性の事象として発生していたこと、並びに支払利息及び為替差損の減少によるものであります。
特別利益は前連結会計年度においては発生しておりましたが、当連結会計年度においては発生しておりません。また、特別損失は主にゴルフ会員権売却損の発生により1百万円(前年同期比12.3%増)となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
世界の経済情勢は、とりわけ米国トランプ新政権の誕生以来、保護主義的な政策への回帰による世界経済の縮小懸念が拡がっており、更には世界的な地政学的リスクの高まりも加わって、グローバル経済の先行きは非常に不透明さを増しており、かかる状況下での様々な変化が為替の大きな変動なども伴って、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼすことが予想されます。
当社グループを取り巻くこうした予測の難しい経営環境のなかで、当社グループは製造販売と仕入販売に係る業務を行っておりますが、当社グループが関係する市場や販売先では近年特に競争が激しさを増しており、そのため当社グループの経営環境は依然として厳しい状況が続いております。
製造販売については、製品の販売先の動向や、その販売先が属する電子部品・自動車・製紙といった関係業界の動向、更には、販売先が関係業界で占める位置づけなどが、当社グループの販売数量及び販売価格に大きく影響を与える可能性があります。また、市場における競合各社間の競争激化を反映して、特にコーティング製品や高機能樹脂製品を中心に海外での廉価品の台頭などによって販売価格が下落したり、あるいは、原油価格の上昇などで原材料価格が上昇して製造コストが増加するといった要因により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
仕入販売については、製紙業界やIT関連業界、更には食品業界といった当社グループの販売先業界全体の動向に加えて、当社グループの仕入先の生産供給体制と販売先の需要とのバランスが、販売数量及び販売価格に影響を与える可能性があります。また、競合他社による廉価販売や新商品の市場投入で既存の商流・商権が変化することなどにより、当社グループの販売数量の減少及び販売価格の下落を引き起こす可能性があります。
(4)戦略的現状と見通し
当社グループは、事業の重点化と他社との差別化を重要な戦略と位置づけて、引き続きグローバルな視野に立って将来的に成長が期待できる事業分野と市場へ、経営資源を重点的に集中させ、研究開発資源の有効かつ効率的な活用と「スピードある変化への対応」でビジネスの強化と領域の拡大に努めてまいります。
具体的には、製造販売においては、とりわけ電子部品や自動車部品、更にはデジタル光学機器の業界を中心に、コーティング製品や高機能樹脂製品の差別化戦略、付加価値の高い新規開発製品の市場投入などで拡販と領域の拡大を図り、また仕入販売においては、特長ある既存商品群の物流・販売網強化と顧客ニーズに的確に応えるための仕入先との共同開発を含めた協働、更には新規商権の獲得などにも注力してまいります。
また、当社グループのグローバル展開では、アジア各地の当社子会社を拠点として、中国・インドを含むアジア新興市場での事業活動をメインに据え、堅調な景気を維持する米国やその周辺市場においても生産・物流・販売の機能強化と更なる情報収集に努めてまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、40億8千7百万円となり、前連結会計年度末と比較して4億8百万円の増加となりました。
これは、営業活動によるキャッシュ・フローが10億4千4百万円の資金増加、有形固定資産の取得による支出などにより投資活動によるキャッシュ・フローが2億1百万円の資金減少となったこと、借入金の返済による支出などにより財務活動によるキャッシュ・フローが4億1百万円の資金減少となったためであります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、最新の経営環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案すべく尽力しておりますが、米国のトランプ新政権の誕生などで新たに提起された保護主義的な政策による世界経済の縮小懸念、更には中東や東アジアにおける地政学的リスクの高まりなどから、当社グループの経営環境は大きな影響を受けて一段と厳しさを増すことが予想されます。
当社グループとしては、今後もこの現状を正確かつ的確に把握してグループの総合力を効果的に発揮できるよう、引き続きコーポレート・ガバナンスの強化とスピーディーな業務執行を心がけ、業績の向上に努めていく方針であります。

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