有価証券報告書-第83期(2024/04/01-2025/03/31)
当社は、「令和7年度経営計画」を定め、強靭なサプライチェーンを築くことを基本方針として、以下のとおり、具体的施策に取り組むこととしております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①工業用アルコール
日頃から顧客とコミュニケーションをとり、販売数量の維持を基本としつつ、販売数量の拡大に向けて努力します。
ⅰ)発酵アルコールについては、CO2排出原単位が国内最小である鹿島工場新系列の本格稼働を契機に、日本アルコール産業㈱の品質・供給余力等の優位性に加え、アル販グループによる物流の信頼性などについて、積極的な情報提供を行うことで顧客の理解を深め、長期的な視点での販売数量の拡大に向けた営業活動を行います。
ⅱ)合成アルコールについては、輸入品が年々増加している状況の下、国産合成アルコールの輸入品にはない質的・量的安定性に関する情報を顧客と共有することにより、商権の維持拡大を目指します。また、令和7年1月から試行を開始したメーカーによる品質管理の一元化について、本格運用への移行を図ります。
ⅲ)SCM会議を活用し、工業用アルコールの需給動向をグループ内で共有するとともに、生産・出荷体制や原料調達等につき、需給の変動に応じた柔軟な取組を行い、安定的柔軟なサプライチェーンを確立し、安定的に供給できる体制を整えます。
②混合溶剤等
日頃の実直な営業活動を通じた情報収集・精査に努め、社内の情報共有から顧客対応までをスピード感をもって行い、信頼関係の構築、商権の維持奪回、新規顧客の拡大につなげます。
ⅰ) エタノールについては、長期的に需要が拡大すると考えられる電子部品関連向けアルコール製品の質的・量的な安定供給の強化のため、個々の顧客のニーズを把握し、これに対応した生産・出荷能力の増強等の必要な方策について、事業所施設の抜本的な再構築を含め、検討を深めます。
電材向け顧客の動向を引き続き注視するとともに、新たな分野への拡販についても検討を進めます。また、クリンソルブについて、競合商品の理解を深め、顧客ニーズに即したより高規格なクリンソルブの開発について検討します。
ⅱ)ネオコールについては、複数購買先の顧客に対し購買比率の維持に努めるとともに、回収アルコールの新規引き取りの有無の確認や、既存顧客との信頼関係の維持・強化に努め、確実な廃液回収を行います。また、日本アルコール産業㈱のエコロジアールの販売増加に対応し、不純アルコールの仕入先と交渉し、安定供給を図ります。
ⅲ) 工業薬品については、工業用アルコール及び混合溶剤等その他の継続取引先に、既存販売商品以外に一商品でも多く販売するための営業活動を行います。また、仕入先については、国内メーカー・輸入商社を問わず友好的な関係を構築し、情報交換を行うとともに、支店間の情報共有を密に行い、拡販につなげます。
③生産・品質管理体制の強化
労働安全衛生規則の改正(令和6年4月1日施行)を踏まえ、各事業所等毎に選任された化学物質管理者は、当該事業所等において製造した商品について、GHS分類結果に基づく、JISの危険有害性の分類及び表示通知方法並びに政府モデルSDSに則った適正な内容のラベル及びSDSを作成し、顧客に対し責任をもってラベルの表示及びSDSの交付を行います。また、本店においては、分析業務を適切に実施するべく、ガスクロマトグラフの操作技術の向上及びトラブル対応に関する研修を実施します。
④人材育成と職場環境整備
ⅰ)人材力の強化
a) 新規採用活動の拡充を図ります。
b) グループ企業間人事交流による人材活用をより一層進めるとともに、人事異動による組織の活性化、若年層の活躍促進を図ります。
c) 階層別研修、通信教育等を継続し、人材の育成、質的向上を継続的に進めるとともに、業務に必要な各種資格の奨励・取得を進めます。
ⅱ)働きやすい職場環境づくり
a) 給与、手当の見直し・新設をするとともに、適切な評価を通じ処遇を改善します。
b) 育児期の従業員及び介護負担のある従業員に対する両立支援策として、育児・介護休業法改正(令和7年4月及び10月施行)に伴い、子の看護休暇の対象拡大、介護休業等に関する相談窓口の設置等の対応を行うとともに、在宅勤務の試行を継続し、加えて、時差出退勤の試行を開始します。また、治療と仕事の両立支援等が必要な場合における時差出退勤の試行を継続します。
c) 女性活躍推進法に基づく「一般事業主行動計画(令和7年4月~)」の女性社員の定着率等に関する目標を維持し、その達成に努めます。
d) 年次有給休暇については、取得目標を11日以上とするとともに、連続する休みを含む休暇取得を奨励し、令和7年度は各部署において9連休の計画年休取得の試行に取り組みます。
e) 従業員の健康を守るため、定期健診の結果必要とされた精密検査の受診費用を助成することにより受診を勧奨します。また、メンタルヘルスケア等の健康管理を継続します。
⑤経営効率化と持続可能性の推進
ⅰ)グループ全体の統一的方針に基づき、当社及び子会社業務について内部監査を行います。
ⅱ)保守サポート終了に伴うパソコン更新を確実に行うとともに、基幹システムサーバ更新の時期の検討及びシステムデータの保管の在り方の見直しを行います。また、情報システムの活用による業務効率向上に関する不断の検討を行います。
(備考1)令和6年度経営計画の実績
①工業用アルコール
発酵アルコールについては、日本アルコール産業㈱鹿島工場新系列の本格稼働に伴い新系列に傾斜した生産が予定されておりましたが、荒天により船出荷が予定を下回ったために目標水準には到達しませんでした。また、品質、供給余力等の優位性及び物流の信頼性を日頃の営業活動を通じて顧客にお伝えするとともに、原料事情や鹿島工場新系列の特性について積極的な情報提供を行いました。
合成アルコールについては、日本合成アルコール㈱による品質管理の一元化に向けた体制整備を進めるとともに、ナフサ価格の変動に対応した価格改定を2回行いました。
SCM会議を通じ発酵・合成の需給のバランスを見つつ、臨機な対応を行いました。また、海上輸送力を強化するため、アルコール専用船の新船建造に着手しました。
②混合溶剤等
エタノールについては、電子部品関連顧客向け新製品の実機サンプル評価が終了し、新製品の納入が開始されました。
③気候変動問題への対応
省エネルギー効果の高い圧縮式ヒートポンプの導入や、熱回収比率を高めて国内最小クラスのCO2排出原単位を達成した鹿島工場新系列の活用によって、CO2排出量の抑制が図られました。
④生産・品質管理
労働安全衛生法で義務付けられた化学物質管理者の選任等、化学物質管理体制の強化が行なわれました。日本合成アルコール㈱による合成アルコールの品質管理の一元化に向けた体制の整備が進み、令和7年1月からグループ内での試行が開始されました。
⑤人材力の強化及び働きやすい職場環境の整備
新卒採用、グループ若手社員研修等を実施し、また、グループ企業間人事交流等による人材活用が進められました。臨時調整手当が新設されるとともに、適切な評価を通じ処遇改善が実施されました。
また、妊娠・出産・育児・介護等に関する諸規程の改正による従業員の支援措置の拡充、帰省助成及び赴任手当の拡充等が行われ、加えて、育児期の従業員又は出社困難な事情が生じた従業員を対象に弾力的な在宅勤務等の試行が行われました。新神戸事業所新事務棟の建設を進め、ほぼ完成に至りました。
⑥DXの推進
データ抽出用サブシステムの利用者を拡大し、必要な研修を行うことにより業務効率化が進められました。税制改正に対応し、基幹システムについて、インボイス関連の仕様変更や、所得税・住民税の定額減税への対応が図られました。
なお、当連結会計年度が最終年度に当たる「3カ年計画(令和4年度~6年度)-グループ発展基盤の再構築-」については、各施策を完了し、その成果を踏まえ「アル販グループの2030年ビジョン(骨子)」が策定されました。
(備考2)「アル販グループの2030年ビジョン(骨子)」の概要
①グループ中核事業は工業用アルコール
日本アルコール産業グループ(略称「アル販グループ」)は、グループ各社それぞれが工業用アルコール関連事業をコアビジネスと位置付け、既に、有機的な結合体を形成しており、やがては100年企業グループの誕生に至る、その過程にあります。
その中で、当社は、グループ各社製品の販売を担うにとどまらず、グループ司令塔の役割を果たし、グループ全体の持続的な成長実現の最終の責任を負うものとします。
かかる観点から、今後とも、当社の主要会議体には、グループ各社が参加し、これを通じて、グループ全体の方針が決定される仕組みとします。
②100年企業への途のり
2030年までのこれから6年間は、アル販グループが100年企業に到達する重要な過程であり、その基礎固めを完了する期間となります。
基礎固めに当たり、現在必要とされる主要な課題は、以下の通りです。
ⅰ)物的事業基盤の整備
a)事業所等の再構築:船橋、新神戸、神戸、広島
(参考)再構築の骨格
船橋 ・当社事務棟・製造棟の更新(クリンソルブ製造棟の新設を含む)
・信和アルコール産業㈱ 荷捌きスペースの確保
・日本アルコール物流㈱ 物流ローリー駐車場の一部移転(近隣地区に新営業所を設置)
新神戸・新たな溶剤製造棟を建設
・新たな資材倉庫を建設
神戸 ・一般取扱所の改造、事務棟の更新等
広島 ・新たな溶剤製造設備・地下貯蔵庫の建設
・新たな事務棟の建設
b)アルコール専用船の建造:3船の更新
新船建造計画(令和8年に第一船が竣工)
c)日本アルコール産業㈱ 鹿島工場新系列の高度化:日本一の省エネ設備を活かした製品の供給
配管設備、タンク繰りの適正化、操業監視システムの高度化など
d)日本アルコール産業㈱袖ヶ浦の合成アルコール製品貯蔵基地化
e)情報システムの総点検(当社、日本アルコール産業㈱)
DX推進の観点から、基幹システムその他アプリの総点検
ⅱ)人的資本の充実
・68歳までの終身雇用制度の整備
・高齢者、女子が活き活きと働ける職場づくり
・毎年相当数の新卒を確実に採用するほか、適宜中途採用も活用し、速やかに、40人程度の新入社員の確保
・グループ各社所有の社宅のリフォームその他福利厚生施策などの充実
ⅲ)財務基盤の強化
コアビジネスの強化に資する M&A に日常的に取り組み、これに備え、200億円程度の余資を維持
③長寿企業経営の基本戦略
グループ各社は、100年企業を目指して、かつ、到達以降の超長期に及び、愚直な営業活動を持続し、以下の通り、顧客ニーズを最重視したコアビジネスを展開します。
(注) グループ最高戦略会議の設置
アル販グループは既に77年もの間、事業法アルコールにこだわりを持って、事業を継承してきました。そして、100年企業への到達を目指す2030年までの6年間は100年企業の基礎を再構築する格好の期間となります。
そこで、当社にグループ最高戦略会議(議長 当社会長)を設置し、2030年ビジョン(長寿企業の基本構想)に定める基礎固め(課題)の具体的な内容、その実施の段取りなどを入念に吟味し、審議の結果を令和7年度中に中期の計画(計画期間 令和8年度から12年度)にとりまとめるものとします。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①工業用アルコール
日頃から顧客とコミュニケーションをとり、販売数量の維持を基本としつつ、販売数量の拡大に向けて努力します。
ⅰ)発酵アルコールについては、CO2排出原単位が国内最小である鹿島工場新系列の本格稼働を契機に、日本アルコール産業㈱の品質・供給余力等の優位性に加え、アル販グループによる物流の信頼性などについて、積極的な情報提供を行うことで顧客の理解を深め、長期的な視点での販売数量の拡大に向けた営業活動を行います。
ⅱ)合成アルコールについては、輸入品が年々増加している状況の下、国産合成アルコールの輸入品にはない質的・量的安定性に関する情報を顧客と共有することにより、商権の維持拡大を目指します。また、令和7年1月から試行を開始したメーカーによる品質管理の一元化について、本格運用への移行を図ります。
ⅲ)SCM会議を活用し、工業用アルコールの需給動向をグループ内で共有するとともに、生産・出荷体制や原料調達等につき、需給の変動に応じた柔軟な取組を行い、安定的柔軟なサプライチェーンを確立し、安定的に供給できる体制を整えます。
②混合溶剤等
日頃の実直な営業活動を通じた情報収集・精査に努め、社内の情報共有から顧客対応までをスピード感をもって行い、信頼関係の構築、商権の維持奪回、新規顧客の拡大につなげます。
ⅰ) エタノールについては、長期的に需要が拡大すると考えられる電子部品関連向けアルコール製品の質的・量的な安定供給の強化のため、個々の顧客のニーズを把握し、これに対応した生産・出荷能力の増強等の必要な方策について、事業所施設の抜本的な再構築を含め、検討を深めます。
電材向け顧客の動向を引き続き注視するとともに、新たな分野への拡販についても検討を進めます。また、クリンソルブについて、競合商品の理解を深め、顧客ニーズに即したより高規格なクリンソルブの開発について検討します。
ⅱ)ネオコールについては、複数購買先の顧客に対し購買比率の維持に努めるとともに、回収アルコールの新規引き取りの有無の確認や、既存顧客との信頼関係の維持・強化に努め、確実な廃液回収を行います。また、日本アルコール産業㈱のエコロジアールの販売増加に対応し、不純アルコールの仕入先と交渉し、安定供給を図ります。
ⅲ) 工業薬品については、工業用アルコール及び混合溶剤等その他の継続取引先に、既存販売商品以外に一商品でも多く販売するための営業活動を行います。また、仕入先については、国内メーカー・輸入商社を問わず友好的な関係を構築し、情報交換を行うとともに、支店間の情報共有を密に行い、拡販につなげます。
③生産・品質管理体制の強化
労働安全衛生規則の改正(令和6年4月1日施行)を踏まえ、各事業所等毎に選任された化学物質管理者は、当該事業所等において製造した商品について、GHS分類結果に基づく、JISの危険有害性の分類及び表示通知方法並びに政府モデルSDSに則った適正な内容のラベル及びSDSを作成し、顧客に対し責任をもってラベルの表示及びSDSの交付を行います。また、本店においては、分析業務を適切に実施するべく、ガスクロマトグラフの操作技術の向上及びトラブル対応に関する研修を実施します。
④人材育成と職場環境整備
ⅰ)人材力の強化
a) 新規採用活動の拡充を図ります。
b) グループ企業間人事交流による人材活用をより一層進めるとともに、人事異動による組織の活性化、若年層の活躍促進を図ります。
c) 階層別研修、通信教育等を継続し、人材の育成、質的向上を継続的に進めるとともに、業務に必要な各種資格の奨励・取得を進めます。
ⅱ)働きやすい職場環境づくり
a) 給与、手当の見直し・新設をするとともに、適切な評価を通じ処遇を改善します。
b) 育児期の従業員及び介護負担のある従業員に対する両立支援策として、育児・介護休業法改正(令和7年4月及び10月施行)に伴い、子の看護休暇の対象拡大、介護休業等に関する相談窓口の設置等の対応を行うとともに、在宅勤務の試行を継続し、加えて、時差出退勤の試行を開始します。また、治療と仕事の両立支援等が必要な場合における時差出退勤の試行を継続します。
c) 女性活躍推進法に基づく「一般事業主行動計画(令和7年4月~)」の女性社員の定着率等に関する目標を維持し、その達成に努めます。
d) 年次有給休暇については、取得目標を11日以上とするとともに、連続する休みを含む休暇取得を奨励し、令和7年度は各部署において9連休の計画年休取得の試行に取り組みます。
e) 従業員の健康を守るため、定期健診の結果必要とされた精密検査の受診費用を助成することにより受診を勧奨します。また、メンタルヘルスケア等の健康管理を継続します。
⑤経営効率化と持続可能性の推進
ⅰ)グループ全体の統一的方針に基づき、当社及び子会社業務について内部監査を行います。
ⅱ)保守サポート終了に伴うパソコン更新を確実に行うとともに、基幹システムサーバ更新の時期の検討及びシステムデータの保管の在り方の見直しを行います。また、情報システムの活用による業務効率向上に関する不断の検討を行います。
(備考1)令和6年度経営計画の実績
①工業用アルコール
発酵アルコールについては、日本アルコール産業㈱鹿島工場新系列の本格稼働に伴い新系列に傾斜した生産が予定されておりましたが、荒天により船出荷が予定を下回ったために目標水準には到達しませんでした。また、品質、供給余力等の優位性及び物流の信頼性を日頃の営業活動を通じて顧客にお伝えするとともに、原料事情や鹿島工場新系列の特性について積極的な情報提供を行いました。
合成アルコールについては、日本合成アルコール㈱による品質管理の一元化に向けた体制整備を進めるとともに、ナフサ価格の変動に対応した価格改定を2回行いました。
SCM会議を通じ発酵・合成の需給のバランスを見つつ、臨機な対応を行いました。また、海上輸送力を強化するため、アルコール専用船の新船建造に着手しました。
②混合溶剤等
エタノールについては、電子部品関連顧客向け新製品の実機サンプル評価が終了し、新製品の納入が開始されました。
③気候変動問題への対応
省エネルギー効果の高い圧縮式ヒートポンプの導入や、熱回収比率を高めて国内最小クラスのCO2排出原単位を達成した鹿島工場新系列の活用によって、CO2排出量の抑制が図られました。
④生産・品質管理
労働安全衛生法で義務付けられた化学物質管理者の選任等、化学物質管理体制の強化が行なわれました。日本合成アルコール㈱による合成アルコールの品質管理の一元化に向けた体制の整備が進み、令和7年1月からグループ内での試行が開始されました。
⑤人材力の強化及び働きやすい職場環境の整備
新卒採用、グループ若手社員研修等を実施し、また、グループ企業間人事交流等による人材活用が進められました。臨時調整手当が新設されるとともに、適切な評価を通じ処遇改善が実施されました。
また、妊娠・出産・育児・介護等に関する諸規程の改正による従業員の支援措置の拡充、帰省助成及び赴任手当の拡充等が行われ、加えて、育児期の従業員又は出社困難な事情が生じた従業員を対象に弾力的な在宅勤務等の試行が行われました。新神戸事業所新事務棟の建設を進め、ほぼ完成に至りました。
⑥DXの推進
データ抽出用サブシステムの利用者を拡大し、必要な研修を行うことにより業務効率化が進められました。税制改正に対応し、基幹システムについて、インボイス関連の仕様変更や、所得税・住民税の定額減税への対応が図られました。
なお、当連結会計年度が最終年度に当たる「3カ年計画(令和4年度~6年度)-グループ発展基盤の再構築-」については、各施策を完了し、その成果を踏まえ「アル販グループの2030年ビジョン(骨子)」が策定されました。
(備考2)「アル販グループの2030年ビジョン(骨子)」の概要
①グループ中核事業は工業用アルコール
日本アルコール産業グループ(略称「アル販グループ」)は、グループ各社それぞれが工業用アルコール関連事業をコアビジネスと位置付け、既に、有機的な結合体を形成しており、やがては100年企業グループの誕生に至る、その過程にあります。
その中で、当社は、グループ各社製品の販売を担うにとどまらず、グループ司令塔の役割を果たし、グループ全体の持続的な成長実現の最終の責任を負うものとします。
かかる観点から、今後とも、当社の主要会議体には、グループ各社が参加し、これを通じて、グループ全体の方針が決定される仕組みとします。
②100年企業への途のり
2030年までのこれから6年間は、アル販グループが100年企業に到達する重要な過程であり、その基礎固めを完了する期間となります。
基礎固めに当たり、現在必要とされる主要な課題は、以下の通りです。
ⅰ)物的事業基盤の整備
a)事業所等の再構築:船橋、新神戸、神戸、広島
(参考)再構築の骨格
船橋 ・当社事務棟・製造棟の更新(クリンソルブ製造棟の新設を含む)
・信和アルコール産業㈱ 荷捌きスペースの確保
・日本アルコール物流㈱ 物流ローリー駐車場の一部移転(近隣地区に新営業所を設置)
新神戸・新たな溶剤製造棟を建設
・新たな資材倉庫を建設
神戸 ・一般取扱所の改造、事務棟の更新等
広島 ・新たな溶剤製造設備・地下貯蔵庫の建設
・新たな事務棟の建設
b)アルコール専用船の建造:3船の更新
新船建造計画(令和8年に第一船が竣工)
c)日本アルコール産業㈱ 鹿島工場新系列の高度化:日本一の省エネ設備を活かした製品の供給
配管設備、タンク繰りの適正化、操業監視システムの高度化など
d)日本アルコール産業㈱袖ヶ浦の合成アルコール製品貯蔵基地化
e)情報システムの総点検(当社、日本アルコール産業㈱)
DX推進の観点から、基幹システムその他アプリの総点検
ⅱ)人的資本の充実
・68歳までの終身雇用制度の整備
・高齢者、女子が活き活きと働ける職場づくり
・毎年相当数の新卒を確実に採用するほか、適宜中途採用も活用し、速やかに、40人程度の新入社員の確保
・グループ各社所有の社宅のリフォームその他福利厚生施策などの充実
ⅲ)財務基盤の強化
コアビジネスの強化に資する M&A に日常的に取り組み、これに備え、200億円程度の余資を維持
③長寿企業経営の基本戦略
グループ各社は、100年企業を目指して、かつ、到達以降の超長期に及び、愚直な営業活動を持続し、以下の通り、顧客ニーズを最重視したコアビジネスを展開します。
| 発酵アルコール | : | 高品質製品の低廉な安定供給に加え、時代の要請でもある製造段階における CO2排出原単位の着実な削減に注力 |
| 合成アルコール | : | 発酵アルコールに比べ割安な価格での製品供給を将来に渡り維持 |
| アルコール製剤 | : | 個々のユーザーの用途や使用実情などにストレートに対応し、Only One 商品の開発・供給に注力 |
| アルコール溶剤 | : | 強固なサプライチェーンを組み立て、安定供給を実現。とりわけ、個別ユーザーのニーズに基づく特殊溶剤については、必要に応じ、複数の製造・出荷拠点を整備し、安定供給に万全の備えを完備 |
| アルコール物流 | : | 顧客都合による納入時期・量の変更は日常的に生じる不可避の事態と受け止め、今後とも、できる限りの柔軟な対応を持続 |
(注) グループ最高戦略会議の設置
アル販グループは既に77年もの間、事業法アルコールにこだわりを持って、事業を継承してきました。そして、100年企業への到達を目指す2030年までの6年間は100年企業の基礎を再構築する格好の期間となります。
そこで、当社にグループ最高戦略会議(議長 当社会長)を設置し、2030年ビジョン(長寿企業の基本構想)に定める基礎固め(課題)の具体的な内容、その実施の段取りなどを入念に吟味し、審議の結果を令和7年度中に中期の計画(計画期間 令和8年度から12年度)にとりまとめるものとします。