有価証券報告書-第57期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社の社名トラスコ中山株式会社及びコーポレート・ロゴ“TRUSCO”は、全てのステークホルダーの皆様から信頼される企業“TRUST COMPANY”をダイレクトに表現したものです。まさに、当社は“TRUSCO”そのものの実践を、日々の企業活動の原点とし、これを具現化することで社会的使命を果たしていくものとしています。
また、当社は以下の企業理念を掲げ、この理念の下、「会社の業務の適正を確保する体制」を構築することを基本方針としています。
当社は、経営上の諸問題に関し、不断の改革を推進し、コーポレート・ガバナンス体制の維持及び向上に取り組んでいきます。
<企業理念>(存在理念)我々は、企業活動を通じて
社会に貢献することを使命とし、縁ある人々の幸福(しあわせ)を実現する
(経営理念)果敢に、そして堅実に歩み続ける経営
人を尊重する経営
企業家精神を育む経営
信頼でマーケットにこたえる経営
(行動理念)誠意と礼節を重んじる
独創的な発想と緻密な計画
信念をもってダイナミックな行動
笑顔で築く信頼のコミュニケーション
②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、監査役会設置会社として、社外取締役からの中立的意見も取り入れながら、的確な意思決定と迅速な業務執行を行う一方、適正な監督及び監視を可能とする経営体制を構築し、コーポレート・ガバナンスの充実が図れるよう、その実効性を高める体制としています。
また、当社は、議長である代表取締役と事業内容に精通した業務執行取締役(5名)により取締役会(経営会議)の活性化を図り、経営の公正性及び透明性を高め、効率的な経営システムの確立を実現しています。ガバナンスは本来社内で完結すべきこととして、以下のような独自のガバナンス体制の整備をすすめてきました。
・株主総会出席者のみによる社長オープンジャッジシステムの実施(社長ОJS)
・独自の役員評価制度(取締役・監査役・執行役員・部長ОJS)
・部門を超える定期的な人事異動
・取締役会(経営会議)による独自の意思決定システム
現在もそのガバナンス体制が十分に機能していると判断し、経営監視を目的とした社外取締役の導入は不要と考えています。社外取締役3名は、企業価値の向上及び持続的な成長への貢献を目的として選任しており、取締役9名の体制としています。
また、当社は、社外監査役3名による独立・公正な立場で取締役の職務執行に対する有効性及び効率性の検証を行うなど、監査役の機能を有効に活用しながら、株主様からの負託を受けた実効性のある経営監視が期待できると考えています。
なお、各機関及び部署における運営、機能及び活動状況は、次のとおりです(各役員の氏名については、「(2)役員の状況」を参照)。
(イ) 取締役
取締役の員数は、定款の定めに基づき10名以内と定めています。意思決定のスピードを保つため限りなく最小限で構成すること、また、商品、物流、情報システム、販売及び人事について知見を有する社内出身の取締役と、多様なステークホルダーや社会的見地から中長期的に企業価値向上への寄与を期待できる複数の社外取締役で構成することを基本としています。
経営環境の変化に柔軟に対処するとともに、経営責任の明確化を図るため、取締役の任期は1年としています。
(ロ) 最高当事者会議(ボードミーティング)
取締役は、社外取締役を除く役員で構成する最高当事者会議にて、議長である代表取締役を中心として、議論を経て会社の方向性を共有したうえで、取締役会(経営会議)を開催します。
客観的・合理的判断を確保しつつ、経営上の重要事項における会社の方向性について、共有を図っています。
(ハ) 取締役会(経営会議)
原則月1回開催される取締役会(経営会議)において意思決定を行っており、社外取締役及び監査役の機能を活用し、意思決定における透明性及び公正性ならびに実効性を確保するとともに、常時出席する執行役員及び部長から広く意見を求める運用を行うことで、それらをさらに高めることが可能となっています。
前事業年度の取締役会(経営会議)は、11回開催しました。
(ニ) 社外取締役
社外取締役は、経営者としての豊富な経験と幅広い見識を有しており、当社の持続的な企業価値向上に向けて、株主様・投資家様目線からの助言に加え、公正かつ客観的な見地からの助言を行っています。
(ホ) 監査役
監査役は、ガバナンスのあり方と運営状況を監査し、取締役を含めた経営の日常的活動の監査を行っています。具体的には監査役は、常勤監査役2名、非常勤監査役1名の社外監査役3名で構成し、各監査役は監査役会で定めた監査方針、監査計画等に従い、取締役会及び重要会議への出席や職務執行状況及び経営状態の調査等を行い、法令・定款違反や株主利益を侵害する事実の有無等について監査を行っています。
また、監査役は、業務執行の担当取締役及び重要な使用人から個別ヒヤリングの機会を設けるとともに、社長、会計監査人それぞれとの間で適宜意見交換を行っています。
更に監査指導室やCSR課とも緊密に連携し内部監査報告会において、監査結果及び運営状況について報告を受けています。前期における監査役会は、13回開催しました。
※企業統治の体制を分かりやすく示す図表
本有価証券報告書提出日現在のコーポレート・ガバナンス体制は次のとおりです。
(業務執行・経営の監視の仕組み及び内部統制システムの整備の状況の模式図)

③企業統治に関するその他の事項
内部統制システムにおいては、「会社の業務の適正を確保する体制」を構築し、その実効性を確保するための体制の維持及び継続的な改善を図っています。「会社の業務の適正を確保する体制」として、取締役会において決議した事項は次のとおりです。
(イ) 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
ⅰ 取締役会は、法令、定款、株主総会決議、取締役会規程等社内規程に従い、経営に関する重要事項を決定するとともに、内部統制の基本方針を策定し、取締役の職務執行を監督する。
ⅱ 社長は、取締役会が決定した内部統制の基本方針に基づく内部統制の整備及び運用に責任を負うとともに、全役員及び使用人に周知徹底を図るため、内部統制に係る情報の伝達が正確かつ迅速に行われるよう環境の整備に努める。
ⅲ 取締役は、法令、定款、取締役会決議及び業務分掌規程その他の社内規程に従い、職務を執行する。
ⅳ 取締役は、経営の日常的活動状況について、監査基準及び監査計画に基づいた監査役の監査を受ける。
ⅴ 取締役は、財務報告の適正性、信頼性を確保するため、「財務報告に係る内部統制に関する基本方針書」を定め、財務報告に係る内部統制の整備を行うとともに、その運用状況を定期的に評価し、維持及び改善に当たる。
ⅵ 取締役は、社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力に対して、毅然とした態度で臨み、一切の関係を遮断し排除する体制の整備に努める。
(ロ) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
ⅰ 取締役は、職務の執行に係る重要な情報及び文書の取扱いについて、文書管理規程等社内規程に従い、適切に保存及び管理し、必要に応じて運用状況の検証、見直しを行う。
ⅱ 取締役の職務執行の情報について、IT技術を活用し、当該各文書等の存否及び保存状況を直ちに検索可能とする体制を整備する。
(ハ) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
ⅰ コンプライアンス、環境、災害、品質等において将来予測されるリスク及び潜在的リスクを総合的に管理していくため所管部署を定め、リスクマネジメント体制の整備を行う。
ⅱ リスク管理を円滑にするために、リスク管理規程等社内規程を整備し、全使用人に周知徹底するとともに、損失の危険を発見した場合は、直ちに所管部署に報告する運用体制を整える。
ⅲ 現実に生じたリスクへの対応が必要な場合は、速やかに対応責任者となる担当取締役を定め、損失の危険に迅速に対応する体制を整備する。
ⅳ 内部監査部門は、定期的に業務監査実施項目及び実施方法を検証し、必要があれば監査方法の見直しを行う。
ⅴ 法令及び定款違反その他の事由に基づき、損失の危険のある業務執行行為が発見された場合、発見された危険の内容及びそれがもたらす損失の程度などについて、直ちに社長、取締役会、監査役及びCSR課に通報される体制を整備する。
(ニ) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
ⅰ 取締役会は、年度計画及び経営計画に基づき、経営目標が当初の予定どおりに進捗しているか取締役による業績報告を通じ定期的に検証を行う。
ⅱ 取締役は、職務執行において、取締役会規程により定められている事項及びその付議事項についてすべて取締役会に付議することを遵守し、十分な資料を配布する。
ⅲ 日常の職務執行において、職務権限規程、業務分掌規程等社内規程に基づき、権限の委譲が行われ、各レベルの責任者が意思決定ルールにのっとり業務を遂行することができる体制の整備を行う。
(ホ) 使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
ⅰ 当社は、全取締役及び使用人がコンプライアンスを実践するための手引書「トラスコ善択ブック」を配布し、基本方針及び行動規範を徹底するとともに、コンプライアンス規程及びコンプライアンス委員会規程を制定し、法令遵守を維持する体制を整える。
ⅱ 当社は、海外子会社を含む全使用人が法令、定款及び社内規程などに違反する行為を発見した場合の内部通報窓口として「社内ホットライン」をCSR課に設置し、また、社外への相談窓口として「弁護士ホットライン」を業務委託先に設置し、公正で活力ある組織の構築に努める。
ⅲ 当社は、仕入先窓口「パートナー善拓ホットライン」をCSR課に設置し、当社と仕入先との取引に関するコンプライアンス上の問題の早期発見、対処、再発防止に努める。
ⅳ 当社は、コンプライアンス体制の明確化と一層の強化推進を図るため、各部署にコンプライアンス・オフィサーを選任し、十分な情報収集と実効性を高め、かつコンプライアンス・マニュアルの実施状況を管理及び監視する。
ⅴ 万一、コンプライアンスに関連する事態が発生した場合には、コンプライアンス委員会を通じ、社長、取締役会、監査役に報告される体制を構築する。
(ヘ) 当社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
ⅰ 当社は、子会社管理規程に基づき、子会社に対して適切な経営管理を行う。
ⅱ 経営企画・広報IR課を管理部門として、子会社の事業計画及び実績を把握し、関連部署と連携しながら指導、育成に努め、子会社の業務の適正性を確保する。
ⅲ 子会社が子会社管理規程で定めた事項を実施する場合、経営企画・広報IR課と協議の上、当社取締役会への付議及び承認を必要とする。
ⅳ 子会社の業務全般について、内部監査部門及び監査役による監査を実施する。
(ト) 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項
ⅰ 監査役を補助すべき使用人を配置する。
ⅱ 上記の具体的な内容については、取締役会が監査役と協議の上、決定する。
(チ) 監査役の職務を補助すべき使用人の取締役からの独立性に関する事項
ⅰ 監査役の職務を補助すべき使用人の任命・異動については、監査役会の同意を必要とする。
ⅱ 監査役を補助すべき使用人は、監査役の指揮命令下で職務を遂行する。また、その評価については、監査役会の意見を尊重する。
(リ) 取締役及び使用人が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告に関する体制
ⅰ 取締役及び使用人は、監査役会の定めるところに従い、各監査役の要請に応じて必要な報告及び情報の提供を行う。
ⅱ 上記の報告及び情報提供のうち主なものは、次のとおりとする。
(ⅰ) 監査役に定例的に報告すべき事項の例
a 経営状況
b 事業遂行状況
c 財務の状況、月次・四半期・期末決算状況
d 内部監査部門が実施した内部監査の結果
e リスク管理の状況
f コンプライアンスの状況(内部通報制度に基づき通報された事実を含む)
g 事故・不正・苦情・トラブルの状況
(ⅱ) 監査役に臨時的に報告すべき事項の例
a 会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実
b 取締役の職務の執行に関して不正行為・法令定款に違反する又はそのおそれのある事実
c 内部通報制度に基づき通報された事実のうち急を要するもの
d 行政機関等外部機関による検査・調査の実施及び結果
e 重要な会計方針の変更、会計基準等の制定・改廃
f 業績及び業績見込みの発表内容・重要開示書類の内容
g 上記のほか、対外的に公表する事実
h 株式に関する事項
i 反社会的勢力による不正要求に関する内容及び対策
(ヌ) その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
ⅰ 監査役会による各業務担当取締役及び重要な使用人からの個別ヒヤリングの機会を設けるとともに、社長、会計監査人それぞれとの間で適宜意見交換を行う。
ⅱ 内部監査部門は、期中取引を含む日常業務全般について定期的に事業所往査を行い、監査役とも連携して、会計及び業務執行において監視機能の強化を図る。また、IT活用により異常取引を早期に発見し、正常取引への移行を指導の上、監査結果については、定例内部監査報告会にて監査役に報告する。
ⅲ 会計監査人は、監査役と連携し、年2回の事業所往査を計画し、その結果について、監査報告会にて監査役に対して報告し、会計の適正性を確保する。
④責任限定契約の概要
当社と社外取締役及び非常勤監査役との間で、会社法第427条第1項の規定により定めた当社定款第22条及び第31条に基づき、賠償責任を限定する契約を締結しています。各氏が任務を怠ったことによる賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に定める額としています。
⑤ 取締役会で決議できる株主総会決議事項
(イ)剰余金の配当等
当社は、剰余金の配当等を機動的に実施するため、会社法第459条第1項に定める事項については、法令に特段の定めがある場合を除き、取締役会決議によって定めることとする旨を定款に定めています。
(ロ)自己株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議により、市場取引等による自己株式の取得を行うことができる旨を定款に定めています。これは、機動的に自己株式の取得を行うことを目的とするものです。
⑥ 取締役の定数及び取締役の選任の決議要件
当社の取締役は、10名以内とする旨を定款に定めています。なお、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨を定款に定めています。
⑦ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う旨を定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。
⑧ リスク管理体制の整備の状況
コーポレート・ガバナンスの基盤となるコンプライアンス(法令遵守)体制及びリスクマネジメント体制については次のとおりであり、経営者から使用人に至るまで周知徹底を図っています。
(イ) コンプライアンス体制
ⅰ 全役員は、必要に応じて業務執行担当者との勉強会を実施し、事業の存続に関わる各種法令について理解と認識を深め、勉強会の実施内容を使用人に示すことにより、コンプライアンスに関する社内認識の統一を図っています。
ⅱ CSR課を設置し、法令遵守を維持する体制を整えています。
ⅲ コンプライアンス体制の明確化と一層の強化推進を図るため、コンプライアンス委員会を設置し、6か月に1回以上定例会議を開催しています。各部署においては、コンプライアンス・オフィサーを選任し、その実効性を高める体制を構築しています。
また、平成24年6月より、コンプライアンス・オフィサーが中心となり、コンプライアンスミーティングを開催し、コンプライアンスに関する知識向上及び問題提起の場としています。
ⅳ 使用人にコンプライアンスを実践するための手引書「トラスコ善択ブック(コンプライアンス・マニュアル)」(平成17年4月初版)を配布し、社内研修に取り入れる等、その基本方針及び行動規範を徹底しています。更に平成19年10月には第2版として「トラスコ善択ブック vol.2(クイズで学ぶコンプライアンス)」を発刊し、コンプライアンスの使用人への浸透を図っています。
ⅴ 企業の社会的責任を遂行するため、内部通報窓口として「社内ホットライン」をCSR課に、また、社外への相談窓口として「弁護士ホットライン」を業務委託先に設置し、公正で活力ある組織の構築に努めています。また、当社と仕入先との取引に関する相談窓口「パートナー善択ホットライン」を開設し、更なる公正な組織の構築に努めています。
ⅵ 法律事務所と顧問契約を締結し、企業経営及び日常業務に関して経営上の判断の参考とするため、必要に応じて指導及び助言を随時受ける体制としています。
(ロ) リスクマネジメント体制
ⅰ リスク管理規程及び対応マニュアルの整備を行い、有事に備えたリスク管理体制の推進を図っています。
ⅱ リーガルチェックを通じた法的紛争の予防及び法的紛争の迅速な解決、取引先信用管理における与信管理及び債権保全等のリスク管理を大阪管理課が管轄し、営業部門から独立し公正厳格な業務を行っています。
ⅲ 労働環境の変化に伴う使用人の労働に起因する健康障害に配慮し、保健師を東京本社、大阪本社それぞれのヘルスケア課に配置し、フィジカル・メンタル両面の健康管理の充実を図っています。
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社の社名トラスコ中山株式会社及びコーポレート・ロゴ“TRUSCO”は、全てのステークホルダーの皆様から信頼される企業“TRUST COMPANY”をダイレクトに表現したものです。まさに、当社は“TRUSCO”そのものの実践を、日々の企業活動の原点とし、これを具現化することで社会的使命を果たしていくものとしています。
また、当社は以下の企業理念を掲げ、この理念の下、「会社の業務の適正を確保する体制」を構築することを基本方針としています。
当社は、経営上の諸問題に関し、不断の改革を推進し、コーポレート・ガバナンス体制の維持及び向上に取り組んでいきます。
<企業理念>(存在理念)我々は、企業活動を通じて
社会に貢献することを使命とし、縁ある人々の幸福(しあわせ)を実現する
(経営理念)果敢に、そして堅実に歩み続ける経営
人を尊重する経営
企業家精神を育む経営
信頼でマーケットにこたえる経営
(行動理念)誠意と礼節を重んじる
独創的な発想と緻密な計画
信念をもってダイナミックな行動
笑顔で築く信頼のコミュニケーション
②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、監査役会設置会社として、社外取締役からの中立的意見も取り入れながら、的確な意思決定と迅速な業務執行を行う一方、適正な監督及び監視を可能とする経営体制を構築し、コーポレート・ガバナンスの充実が図れるよう、その実効性を高める体制としています。
また、当社は、議長である代表取締役と事業内容に精通した業務執行取締役(5名)により取締役会(経営会議)の活性化を図り、経営の公正性及び透明性を高め、効率的な経営システムの確立を実現しています。ガバナンスは本来社内で完結すべきこととして、以下のような独自のガバナンス体制の整備をすすめてきました。
・株主総会出席者のみによる社長オープンジャッジシステムの実施(社長ОJS)
・独自の役員評価制度(取締役・監査役・執行役員・部長ОJS)
・部門を超える定期的な人事異動
・取締役会(経営会議)による独自の意思決定システム
現在もそのガバナンス体制が十分に機能していると判断し、経営監視を目的とした社外取締役の導入は不要と考えています。社外取締役3名は、企業価値の向上及び持続的な成長への貢献を目的として選任しており、取締役9名の体制としています。
また、当社は、社外監査役3名による独立・公正な立場で取締役の職務執行に対する有効性及び効率性の検証を行うなど、監査役の機能を有効に活用しながら、株主様からの負託を受けた実効性のある経営監視が期待できると考えています。
なお、各機関及び部署における運営、機能及び活動状況は、次のとおりです(各役員の氏名については、「(2)役員の状況」を参照)。
(イ) 取締役
取締役の員数は、定款の定めに基づき10名以内と定めています。意思決定のスピードを保つため限りなく最小限で構成すること、また、商品、物流、情報システム、販売及び人事について知見を有する社内出身の取締役と、多様なステークホルダーや社会的見地から中長期的に企業価値向上への寄与を期待できる複数の社外取締役で構成することを基本としています。
経営環境の変化に柔軟に対処するとともに、経営責任の明確化を図るため、取締役の任期は1年としています。
(ロ) 最高当事者会議(ボードミーティング)
取締役は、社外取締役を除く役員で構成する最高当事者会議にて、議長である代表取締役を中心として、議論を経て会社の方向性を共有したうえで、取締役会(経営会議)を開催します。
客観的・合理的判断を確保しつつ、経営上の重要事項における会社の方向性について、共有を図っています。
(ハ) 取締役会(経営会議)
原則月1回開催される取締役会(経営会議)において意思決定を行っており、社外取締役及び監査役の機能を活用し、意思決定における透明性及び公正性ならびに実効性を確保するとともに、常時出席する執行役員及び部長から広く意見を求める運用を行うことで、それらをさらに高めることが可能となっています。
前事業年度の取締役会(経営会議)は、11回開催しました。
(ニ) 社外取締役
社外取締役は、経営者としての豊富な経験と幅広い見識を有しており、当社の持続的な企業価値向上に向けて、株主様・投資家様目線からの助言に加え、公正かつ客観的な見地からの助言を行っています。
(ホ) 監査役
監査役は、ガバナンスのあり方と運営状況を監査し、取締役を含めた経営の日常的活動の監査を行っています。具体的には監査役は、常勤監査役2名、非常勤監査役1名の社外監査役3名で構成し、各監査役は監査役会で定めた監査方針、監査計画等に従い、取締役会及び重要会議への出席や職務執行状況及び経営状態の調査等を行い、法令・定款違反や株主利益を侵害する事実の有無等について監査を行っています。
また、監査役は、業務執行の担当取締役及び重要な使用人から個別ヒヤリングの機会を設けるとともに、社長、会計監査人それぞれとの間で適宜意見交換を行っています。
更に監査指導室やCSR課とも緊密に連携し内部監査報告会において、監査結果及び運営状況について報告を受けています。前期における監査役会は、13回開催しました。
※企業統治の体制を分かりやすく示す図表
本有価証券報告書提出日現在のコーポレート・ガバナンス体制は次のとおりです。
(業務執行・経営の監視の仕組み及び内部統制システムの整備の状況の模式図)

③企業統治に関するその他の事項
内部統制システムにおいては、「会社の業務の適正を確保する体制」を構築し、その実効性を確保するための体制の維持及び継続的な改善を図っています。「会社の業務の適正を確保する体制」として、取締役会において決議した事項は次のとおりです。
(イ) 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
ⅰ 取締役会は、法令、定款、株主総会決議、取締役会規程等社内規程に従い、経営に関する重要事項を決定するとともに、内部統制の基本方針を策定し、取締役の職務執行を監督する。
ⅱ 社長は、取締役会が決定した内部統制の基本方針に基づく内部統制の整備及び運用に責任を負うとともに、全役員及び使用人に周知徹底を図るため、内部統制に係る情報の伝達が正確かつ迅速に行われるよう環境の整備に努める。
ⅲ 取締役は、法令、定款、取締役会決議及び業務分掌規程その他の社内規程に従い、職務を執行する。
ⅳ 取締役は、経営の日常的活動状況について、監査基準及び監査計画に基づいた監査役の監査を受ける。
ⅴ 取締役は、財務報告の適正性、信頼性を確保するため、「財務報告に係る内部統制に関する基本方針書」を定め、財務報告に係る内部統制の整備を行うとともに、その運用状況を定期的に評価し、維持及び改善に当たる。
ⅵ 取締役は、社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力に対して、毅然とした態度で臨み、一切の関係を遮断し排除する体制の整備に努める。
(ロ) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
ⅰ 取締役は、職務の執行に係る重要な情報及び文書の取扱いについて、文書管理規程等社内規程に従い、適切に保存及び管理し、必要に応じて運用状況の検証、見直しを行う。
ⅱ 取締役の職務執行の情報について、IT技術を活用し、当該各文書等の存否及び保存状況を直ちに検索可能とする体制を整備する。
(ハ) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
ⅰ コンプライアンス、環境、災害、品質等において将来予測されるリスク及び潜在的リスクを総合的に管理していくため所管部署を定め、リスクマネジメント体制の整備を行う。
ⅱ リスク管理を円滑にするために、リスク管理規程等社内規程を整備し、全使用人に周知徹底するとともに、損失の危険を発見した場合は、直ちに所管部署に報告する運用体制を整える。
ⅲ 現実に生じたリスクへの対応が必要な場合は、速やかに対応責任者となる担当取締役を定め、損失の危険に迅速に対応する体制を整備する。
ⅳ 内部監査部門は、定期的に業務監査実施項目及び実施方法を検証し、必要があれば監査方法の見直しを行う。
ⅴ 法令及び定款違反その他の事由に基づき、損失の危険のある業務執行行為が発見された場合、発見された危険の内容及びそれがもたらす損失の程度などについて、直ちに社長、取締役会、監査役及びCSR課に通報される体制を整備する。
(ニ) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
ⅰ 取締役会は、年度計画及び経営計画に基づき、経営目標が当初の予定どおりに進捗しているか取締役による業績報告を通じ定期的に検証を行う。
ⅱ 取締役は、職務執行において、取締役会規程により定められている事項及びその付議事項についてすべて取締役会に付議することを遵守し、十分な資料を配布する。
ⅲ 日常の職務執行において、職務権限規程、業務分掌規程等社内規程に基づき、権限の委譲が行われ、各レベルの責任者が意思決定ルールにのっとり業務を遂行することができる体制の整備を行う。
(ホ) 使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
ⅰ 当社は、全取締役及び使用人がコンプライアンスを実践するための手引書「トラスコ善択ブック」を配布し、基本方針及び行動規範を徹底するとともに、コンプライアンス規程及びコンプライアンス委員会規程を制定し、法令遵守を維持する体制を整える。
ⅱ 当社は、海外子会社を含む全使用人が法令、定款及び社内規程などに違反する行為を発見した場合の内部通報窓口として「社内ホットライン」をCSR課に設置し、また、社外への相談窓口として「弁護士ホットライン」を業務委託先に設置し、公正で活力ある組織の構築に努める。
ⅲ 当社は、仕入先窓口「パートナー善拓ホットライン」をCSR課に設置し、当社と仕入先との取引に関するコンプライアンス上の問題の早期発見、対処、再発防止に努める。
ⅳ 当社は、コンプライアンス体制の明確化と一層の強化推進を図るため、各部署にコンプライアンス・オフィサーを選任し、十分な情報収集と実効性を高め、かつコンプライアンス・マニュアルの実施状況を管理及び監視する。
ⅴ 万一、コンプライアンスに関連する事態が発生した場合には、コンプライアンス委員会を通じ、社長、取締役会、監査役に報告される体制を構築する。
(ヘ) 当社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
ⅰ 当社は、子会社管理規程に基づき、子会社に対して適切な経営管理を行う。
ⅱ 経営企画・広報IR課を管理部門として、子会社の事業計画及び実績を把握し、関連部署と連携しながら指導、育成に努め、子会社の業務の適正性を確保する。
ⅲ 子会社が子会社管理規程で定めた事項を実施する場合、経営企画・広報IR課と協議の上、当社取締役会への付議及び承認を必要とする。
ⅳ 子会社の業務全般について、内部監査部門及び監査役による監査を実施する。
(ト) 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項
ⅰ 監査役を補助すべき使用人を配置する。
ⅱ 上記の具体的な内容については、取締役会が監査役と協議の上、決定する。
(チ) 監査役の職務を補助すべき使用人の取締役からの独立性に関する事項
ⅰ 監査役の職務を補助すべき使用人の任命・異動については、監査役会の同意を必要とする。
ⅱ 監査役を補助すべき使用人は、監査役の指揮命令下で職務を遂行する。また、その評価については、監査役会の意見を尊重する。
(リ) 取締役及び使用人が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告に関する体制
ⅰ 取締役及び使用人は、監査役会の定めるところに従い、各監査役の要請に応じて必要な報告及び情報の提供を行う。
ⅱ 上記の報告及び情報提供のうち主なものは、次のとおりとする。
(ⅰ) 監査役に定例的に報告すべき事項の例
a 経営状況
b 事業遂行状況
c 財務の状況、月次・四半期・期末決算状況
d 内部監査部門が実施した内部監査の結果
e リスク管理の状況
f コンプライアンスの状況(内部通報制度に基づき通報された事実を含む)
g 事故・不正・苦情・トラブルの状況
(ⅱ) 監査役に臨時的に報告すべき事項の例
a 会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実
b 取締役の職務の執行に関して不正行為・法令定款に違反する又はそのおそれのある事実
c 内部通報制度に基づき通報された事実のうち急を要するもの
d 行政機関等外部機関による検査・調査の実施及び結果
e 重要な会計方針の変更、会計基準等の制定・改廃
f 業績及び業績見込みの発表内容・重要開示書類の内容
g 上記のほか、対外的に公表する事実
h 株式に関する事項
i 反社会的勢力による不正要求に関する内容及び対策
(ヌ) その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
ⅰ 監査役会による各業務担当取締役及び重要な使用人からの個別ヒヤリングの機会を設けるとともに、社長、会計監査人それぞれとの間で適宜意見交換を行う。
ⅱ 内部監査部門は、期中取引を含む日常業務全般について定期的に事業所往査を行い、監査役とも連携して、会計及び業務執行において監視機能の強化を図る。また、IT活用により異常取引を早期に発見し、正常取引への移行を指導の上、監査結果については、定例内部監査報告会にて監査役に報告する。
ⅲ 会計監査人は、監査役と連携し、年2回の事業所往査を計画し、その結果について、監査報告会にて監査役に対して報告し、会計の適正性を確保する。
④責任限定契約の概要
当社と社外取締役及び非常勤監査役との間で、会社法第427条第1項の規定により定めた当社定款第22条及び第31条に基づき、賠償責任を限定する契約を締結しています。各氏が任務を怠ったことによる賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に定める額としています。
⑤ 取締役会で決議できる株主総会決議事項
(イ)剰余金の配当等
当社は、剰余金の配当等を機動的に実施するため、会社法第459条第1項に定める事項については、法令に特段の定めがある場合を除き、取締役会決議によって定めることとする旨を定款に定めています。
(ロ)自己株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議により、市場取引等による自己株式の取得を行うことができる旨を定款に定めています。これは、機動的に自己株式の取得を行うことを目的とするものです。
⑥ 取締役の定数及び取締役の選任の決議要件
当社の取締役は、10名以内とする旨を定款に定めています。なお、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨を定款に定めています。
⑦ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う旨を定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。
⑧ リスク管理体制の整備の状況
コーポレート・ガバナンスの基盤となるコンプライアンス(法令遵守)体制及びリスクマネジメント体制については次のとおりであり、経営者から使用人に至るまで周知徹底を図っています。
(イ) コンプライアンス体制
ⅰ 全役員は、必要に応じて業務執行担当者との勉強会を実施し、事業の存続に関わる各種法令について理解と認識を深め、勉強会の実施内容を使用人に示すことにより、コンプライアンスに関する社内認識の統一を図っています。
ⅱ CSR課を設置し、法令遵守を維持する体制を整えています。
ⅲ コンプライアンス体制の明確化と一層の強化推進を図るため、コンプライアンス委員会を設置し、6か月に1回以上定例会議を開催しています。各部署においては、コンプライアンス・オフィサーを選任し、その実効性を高める体制を構築しています。
また、平成24年6月より、コンプライアンス・オフィサーが中心となり、コンプライアンスミーティングを開催し、コンプライアンスに関する知識向上及び問題提起の場としています。
ⅳ 使用人にコンプライアンスを実践するための手引書「トラスコ善択ブック(コンプライアンス・マニュアル)」(平成17年4月初版)を配布し、社内研修に取り入れる等、その基本方針及び行動規範を徹底しています。更に平成19年10月には第2版として「トラスコ善択ブック vol.2(クイズで学ぶコンプライアンス)」を発刊し、コンプライアンスの使用人への浸透を図っています。
ⅴ 企業の社会的責任を遂行するため、内部通報窓口として「社内ホットライン」をCSR課に、また、社外への相談窓口として「弁護士ホットライン」を業務委託先に設置し、公正で活力ある組織の構築に努めています。また、当社と仕入先との取引に関する相談窓口「パートナー善択ホットライン」を開設し、更なる公正な組織の構築に努めています。
ⅵ 法律事務所と顧問契約を締結し、企業経営及び日常業務に関して経営上の判断の参考とするため、必要に応じて指導及び助言を随時受ける体制としています。
(ロ) リスクマネジメント体制
ⅰ リスク管理規程及び対応マニュアルの整備を行い、有事に備えたリスク管理体制の推進を図っています。
ⅱ リーガルチェックを通じた法的紛争の予防及び法的紛争の迅速な解決、取引先信用管理における与信管理及び債権保全等のリスク管理を大阪管理課が管轄し、営業部門から独立し公正厳格な業務を行っています。
ⅲ 労働環境の変化に伴う使用人の労働に起因する健康障害に配慮し、保健師を東京本社、大阪本社それぞれのヘルスケア課に配置し、フィジカル・メンタル両面の健康管理の充実を図っています。