有価証券報告書-第93期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 16:05
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により、全体としては緩やかな回復基調で推移していましたが、日本国内では大規模な自然災害の発生や消費増税、海外では中国経済の減速や米中貿易摩擦等の影響により先行き不透明な状況が続く中、新型コロナウイルス感染症拡大による経済への影響が増大し、年度末にかけて景気は急速に悪化しました。
このような経済情勢の下、当社グループは主力の自動車業界や電器・電子部品業界のグローバルな市場動向に注視しながら、事業セグメントごとに顧客により密着した事業活動を展開してまいりました。その一環として、国内事業の競争力強化と海外収益の拡大を経営方針としてより一層のマーケティング力の強化を図り、市場性のある製品開発を推進しております。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高50,768百万円(前年同期比1.8%減)、営業利益3,421百万円(同13.2%減)、経常利益3,582百万円(同14.2%減)、なお、米国子会社の不動産を売却したこと等により固定資産売却益1,046百万円を特別利益に計上しましたが、海外子会社の留保利益に係る繰延税金負債が増加したこと等で法人税等調整額634百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益2,513百万円(同7.6%減)となりました。
セグメントの経営成績につきましては、次のとおりであります。
・機械部門
主力の国内外向け自動車用内装製造設備の製造販売は、前年同様の大型案件の受注が減少し、海外子会社の事業譲渡の影響もあり、減収減益となりました。
当部門の売上高は、売上高3,515百万円(同15.9%減)、営業利益は333百万円(同25.4%減)となりました。
・化成品部門
国内外の自動車業界向けの製造販売は、主要自動車メーカー向けの販売の減少等により、減収減益となりました。
当部門の売上高は17,018百万円(同0.9%減)、営業利益は1,203百万円(同12.3%減)となりました。
・化学品部門
国内市場向けの大型洗浄設備の販売は堅調に推移しましたが、付加価値の高い一般工業用ケミカル及び輸出関連の販売が減少した事により減収減益となりました。
当部門の売上高は6,494百万円(同4.3%減)、営業利益は324百万円(同39.5%減)となりました。
・産業用素材部門
自動車用防音材の製造販売は、前年の期中に新規採用された製品の販売が期初から売上に寄与しましたが、一部の自動車メーカー向けの販売は減少しました。また家電用防音材の製造販売は、東南アジアにおける輸出は好調に推移しましたが、中国子会社の清算に伴い退職金の費用が増加したこと等により、増収減益となりました。
当部門の売上高は17,253百万円(同3.3%増)、営業利益は885百万円(同9.2%減)となりました。
・化工品部門
国内各種メンテナンス用ケミカル販売は総じて堅調に推移しましたが、海外でのIT需要の低迷により、電子産業用ファインケミカルの製造販売は低調に推移し、減収増益となりました。
当部門の売上高は4,187百万円(同2.1%減)、営業利益は468百万円(同2.2%増)となりました。
・その他部門
中国の輸入販売は暖冬の影響により低調に推移しましたが、海外子会社における収益改善等により、減収増益となりました。
当部門の売上高は2,299百万円(同11.4%減)、営業利益は207百万円(同35.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、450百万円増加の11,588百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益4,793百万円(前期は4,129百万円)、減価償却費1,280百万円(前期は1,232百万円)、売上債権の減少による1,041百万円の増加(前期は689百万円の増加)、仕入債務の減少による1,691百万円の減少(前期は416百万円の増加)等により3,761百万円の収入(前期は4,683百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、米国の連結子会社における不動産の売却等による有形固定資産の売却による収入1,239百万円(前期は54百万円の収入)がありましたが、産業用素材部門における新規製造設備の購入、中国の連結子会社における工場の建設費用等の有形固定資産の取得による支出2,162百万円(前期は1,574百万円の支出)等により、1,873百万円の支出(前期は1,724百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増減額によるキャッシュ・フローの支出267百万円(前期は474百万円の支出)、長期借入金の返済による支出793百万円(前期は626百万円の支出)、配当金の支払334百万円(前期は284百万円の支出)等により、1,431百万円の支出(前期は1,755百万円の支出)となりました。
③ 成約及び販売の実績
a.成約実績
当連結会計年度における成約実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称成約高成約残高
金額(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)
機械部門3,61098.9768114.1
化成品部門17,05399.9357110.9
化学品部門6,24090.420845.1
産業用素材部門16,722100.873958.2
化工品部門4,24999.8119206.0
その他2,25591.49268.1
50,13198.42,28478.2

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
機械部門3,51584.1
化成品部門17,01899.1
化学品部門6,49495.7
産業用素材部門17,253103.3
化工品部門4,18797.9
その他2,29988.6
50,76898.2

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績につきましては、総資産は、前連結会計年度末と比べ202百万円減少し、51,246百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加(909百万円)、設備投資による有形固定資産の増加(659百万円)がありましたが、受取手形及び売掛金の減少(1,092百万円)、保有株式の時価の下降による投資有価証券の減少(678百万円)によるものです。
負債は前連結会計年度末と比べ1,792百万円減少し、18,459百万円となりました。主な要因は、繰延税金負債の増加(448百万円)がありましたが、支払手形及び買掛金の減少(1,667百万円)、1年以内返済予定の長期借入金及び長期借入金の減少(460百万円)によるものです。
純資産は前連結会計年度末と比べ1,589百万円増加し、32,787百万円となりました。主な要因は、その他有価証券評価差額金の減少(543百万円)、為替換算調整勘定の減少(150百万円)がありましたが、利益剰余金が増加(2,178百万円)したことによるものです。
連結営業成績につきましては、売上高は、前連結会計年度の期中に新規採用された製品が当連結会計年度の期首から売上に寄与しましたが、主要自動車メーカーの販売不振により売上が減少し、また前連結会計年度のグローバル車種の機械設備の検収が減少したこと等により減収となりました。その結果、前連結会計年度に比べ947百万円減少し50,768百万円となりました。
売上原価は、売上の減少に伴い前連結会計年度に比べ617百万円減少し38,006百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、主に輸出の増加に伴う保管・運送費の増加177百万円等により前連結会計年度に比べ189百万円増加し9,340百万円となりました。
営業利益は、東南アジア向けの輸出が好調の産業用素材部門のセグメント以外の売上が自動車関連の販売不振等により減収となり、また販売費及び一般管理費の保管・運送費の増加も伴い、前連結会計年度に比べ519百万円減少し3,421百万円となりました。
経常利益は、営業利益の減少519百万円と持分法による投資利益の減少23百万円、前連結会計年度に計上した貸倒引当金の戻入71百万円が当連結会計年度に発生しなかったこと等により前連結会計年度に比べ590百万円減少し3,582百万円となりました。
特別利益は、米国子会社の不動産を売却したこと等により固定資産売却益1,046百万円を計上しました。また中国子会社の土地・建物等の収用に伴い移転補償金273百万円を計上したことにより前連結会計年度に比べ1,308百万円増加し1,320百万円となりました。
特別損失は、主に中国子会社の工場閉鎖に伴い固定資産除却損88百万円を計上したこと等により前連結会計年度に比べ53百万円増加し109百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、海外子会社の留保利益に係る繰延税金負債が増加したこと等により法人税等調整額634百万円を計上しました。その結果、前連結会計年度に比べ206百万円減少し2,513百万円となり、1株当たり当期純利益は97円74銭(前期105円29銭)となりました。
当社グループは、「国内事業の競争力強化」と「海外収益の拡大」を経営の両輪として継続的な成長と安定した収益体質の実現を経営の目標としております。具体的には、自社の強みを磨き、過去の延長線上ではない新たなる可能性に挑戦していくことにより収益源の多様化を図り、市場環境に左右されない収益基盤の構築を目指していくことです。特に国内事業の収益拡大に向けては「製品力とコスト競争力」の強化のためのマーケットニーズに即した差別化製品の研究開発を急務とし、顧客が満足する魅力ある製品と質の高いサービスの提供によって、「顧客満足度の最大化」を追及していくことです。そして、次の収益基盤となる「新市場の創造」に向けた事業戦略を立案し、実行推進していくことを目指しております。
経営目標としては、総資産経常利益率(ROA)10%以上と株主資本利益率(ROE)10%以上、及び営業利益率10%以上を目指しております。当連結会計年度の連結営業成績につきましては、売上高は前連結会計年度に比べ1.8%減少の50,768百万円、営業利益は運送費等の費用の増加により営業利益率は6.7%。ROAは7.0%、ROEは8.5%となりました。
今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルスによる世界的な感染者数の拡大を受け国内外の停滞により、当社グループにおける生産活動にも影響が及んでおります。新型コロナウイルス感染症の影響で先行き不透明な状況の下で、特に第2四半期連結期間までは、感染症の影響による市場の環境悪化を背景とした受注の減少や後ろ倒し、商品・製品の納期遅延の発生による減収を見込んでおります。その影響の期間が現時点では不透明でありますが、第3、4四半期連結期間については業務運営の正常化を前提として通期見通しを策定しております。
そのような状況の下、当社グループとしましては、主力の自動車業界や電子部品業界の市場動向に注力しながらグローバル生産体制の最適化を図ると共に、差別化製品の開発やさらなる海外市場開拓を推進し、より一層国内外における新市場・成長分野への販路の拡販に努めてまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フロー分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの資金需要の主なものは、商品の仕入を始めとし、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用のための運転資金であります。投資目的の資金需要としましては、製造及び試験研究を目的とした設備投資や、子会社株式の取得等であります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の源泉を安定的に確保することと効果的に流動性を高める事ことを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は5,039百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は11,588百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるためにこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
なお、現時点で新型コロナウイルス感染症の収束時期などを予想するのは困難なものの、さまざまな外部情報を総合的に勘案したところ、2021年3月期の一定期間にわたり不安定な事業環境が継続し、その後徐々に市況が回復するとの仮定のもと、繰延税金資産の回収可能性や固定資産の減損の判定等の会計上の見積りを行っております。当社グループの会計方針のうち、見積り等の重要性が高いものを以下に挙げております。
(繰延税金資産の回収可能性の評価)
当社グループは繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。しかし、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用を計上する可能性があります。
(固定資産の減損損失)
当社グループは固定資産の減損会計の適用に際し、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングし、各グループの単位で将来キャッシュ・フローを見積っております。将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、回収可能価額まで帳簿価額を減額しております。将来この回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生し、利益に影響を与える可能性があります。

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