有価証券報告書-第97期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/26 13:49
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外向け輸出の減少や物価上昇の影響により一部には弱い動きがみられるものの、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和されたことにより、インバウンド需要の回復や設備投資の拡大など景気は緩やかな回復の動きで推移しました。一方で、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格や原材料の高騰、急激な円安による物価上昇に加え、中国経済の減速、中東地域をめぐる情勢及び世界的な金融引き締めの影響などによる海外景気の減速懸念等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの主力の取引先である自動車業界は日本国内では半導体供給制限の緩和により、自動車の生産台数は回復しましたが、年度末にかけては生産停止により大きく落ち込みました。また当社の主力市場である中国では経済の減速に伴う自動車販売の不振により業績が悪化しました。
このような状況のもと当社グループは、社会情勢の変化や需要を的確に捉え、将来を見据えた幅広い視野を持ち、高い付加価値が込められた製品を提案すること、そのような付加価値を創出する「コト作り」に注力した製品開発に繋げ、更に高いレベルでの技術サービスの提供とグローバル化を推進し、M&Aによる事業領域の拡大など、持続的な成長と顧客の信頼を獲得するよう努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は67,733百万円(前年同期比19.3%増)、営業利益は4,555百万円(同24.6%増)、経常利益は5,022百万円(同31.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は事業買収した会社の取得に伴う負ののれん発生益790百万円と中国市場環境の著しい悪化に伴い、中国子会社の有形固定資産の減損損失654百万円を計上したことにより、3,601百万円(同45.3%増)となりました。
セグメントの経営成績につきましては、次のとおりであります。
・機械部門
国内の食品・化学業界向け機械の輸入販売は円安と受注案件が来期に移行した影響を受けましたが、堅調に推移しました。また自動車業界向け設備は新車開発や検収の遅延等により低調に推移しました。
当部門の売上高は、2,524百万円(同9.6%減)、営業利益95百万円(同2.1%減)となりました。
・化成品部門
自動車業界向けの製造販売は、国内におきましては半導体の供給制限が緩和され自動車生産台数が増加したことにより堅調に推移しましたが、主力市場である中国では低調に推移しました。
当部門の売上高は30,876百万円(同50.1%増)、営業利益は1,558百万円(同53.4%増)となりました。
・化学品部門
国内外市場向けの一般工業用ケミカル及び特殊ケミカルの製造販売は堅調に推移し、大型設備の販売もあり増収増益となりました。
当部門の売上高は6,750百万円(同5.6%増)、営業利益は314百万円(同77.5%増)となりました。
・産業用素材部門
自動車用防音材の製造販売は、半導体の供給制限の緩和により自動車生産台数が増加したことにより堅調に推移しました。家電用防音材の製造販売は、取引先の在庫調整等の影響により低調に推移しました。
当部門の売上高は17,744百万円(同7.6%増)、営業利益は1,618百万円(同18.2%増)となりました。
・化工品部門
国内ファインケミカルの製造販売は低調でしたが、海外ファインケミカル並びに国内カーケアケミカル・医薬品向け乾燥剤の製造販売は堅調に推移しました。
当部門の売上高は6,490百万円(同3.6%増)、営業利益は757百万円(同20.7%増)となりました。
・その他部門
その他部門は主に化学原料の輸出入が減少したことにより低調に推移しました。
当部門の売上高は3,346百万円(同21.6%減)、営業利益は210百万円(同42.6%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、248百万円増加の15,402百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益5,217百万円(前期は3,765百万円)、減価償却費1,868百万円(前期は1,567百万円)、負ののれん発生益による790百万円の減少、売上債権の減少による367百万円の増加(前期は1,469百万円の減少)、棚卸資産の増加による102百万円の減少(前期は931百万円の減少)、仕入債務の増加による1,132百万円の増加(前期は1,064百万円の増加)、法人税等の支払額による1,257百万円の減少(前期は778百万円の減少)等により、5,325百万円の収入(前期は4,165百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1,301百万円(前期は1,058百万円の支出)、有形固定資産の売却による収入45百万円(前期は33百万円の収入)、連結範囲の変更を伴う子会社株式取得による支出1,815百万円等により、3,897百万円の支出(前期は2,506百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出314百万円(前期は1,087百万円の支出)、リース債務の返済による支出705百万円(前期は361百万円の支出)、配当金の支払500百万円(前期は401百万円の支出)等により、1,696百万円の支出(前期は482百万円の支出)となりました。
③ 成約及び販売の実績
a.成約実績
当連結会計年度における成約実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称成約高成約残高
金額(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)
機械部門2,36177.187484.2
化成品部門30,890150.1193107.7
化学品部門6,703101.945790.6
産業用素材部門19,161123.01,723561.1
化工品部門6,485103.010695.2
その他2,99664.220937.4
68,597120.83,564132.0

(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
機械部門2,52490.4
化成品部門30,876150.1
化学品部門6,750105.6
産業用素材部門17,744107.6
化工品部門6,490103.6
その他3,34678.5
67,733119.3

(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績につきましては、総資産は、新規連結会社取得の影響もあり前連結会計年度末と比べ9,234百万円増加し、69,395百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加(2,000百万円)、為替による影響や原材料高騰による商品及び製品の増加(602百万円)、原材料及び貯蔵品の増加(1,015百万円)、流動資産のその他の増加(2,210百万円)、新規連結会社取得等による有形固定資産の増加(1,248百万円)によるものです。
負債合計は新規連結会社取得の影響もあり前連結会計年度末と比べ3,947百万円増加し、25,064百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の増加(2,182百万円)、流動負債のその他の増加(678百万円)、固定負債のリース債務の増加(532百万円)によるものです。
純資産合計は前連結会計年度末と比べ5,287百万円増加し、44,331百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加(3,101百万円)、為替換算調整勘定の増加(1,098百万円)によるものです。
連結業績につきましては、売上高は、当社グループ主力販売先である自動車業界は日本国内では半導体供給制限の緩和により、自動車の生産台数は回復したことにより増収となりましたが、販売先の生産停止により年度末にかけては落ち込みました。また2023年4月に取得した自動車用の鋼板用補強材等の製造販売により海外の売上が増加しました。一方、当社グループの主力市場である中国では経済の減速に伴う自動車販売の不振により売上が大きく減少しました。その結果、前連結会計年度に比べ、10,947百万円増加し67,733百万円となりました。
売上原価は、売上の増加と原材料の価格高騰により、前連結会計年度に比べ、7,999百万円増加し51,380百万円となり、売上総利益は、前連結会計年度に比べ、2,947百万円増加し売上総利益率は24.1%の16,353百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、主に新規連結子会社の経費の増加の他、売上増加に伴う保管・運送費57百万円の増加、給与手当・賞与金90百万円の増加等により、前連結会計年度に比べ2,047百万円増加し11,798百万円となりました。
営業利益は、売上総利益が2,947百万円増加し、販売費及び一般管理費が2,047百万円増加したことにより、前連結会計年度に比べ900百万円増加し、営業利益率は6.7%の4,555百万円となりました。
経常利益は、国内外の金利上昇に伴い、受取利息と支払利息がそれぞれ増加しました。また円安による為替差益205百万円の増加(前連結会計年度は為替差損49百万円)等により営業外収益は408百万円増加し、前連結会計年度に比べ1,212百万円増加し、5,022百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、事業買収した会社の取得に伴う負ののれん発生益790百万円を特別利益に計上しましたが、中国市場環境の著しい悪化に伴い、FPMEの有形固定資産の減損損失654百万円を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ1,122百万円増加し3,601百万円となり、1株当たり当期純利益は143円99銭(前連結会計年度は99円02銭)となりました。
当社グループは、「私たちは、お客様の価値向上に寄与し、未来創造のパートナーとなりたい」との経営理念のもと従業員一丸となり、今まで培ってきた顧客からの信頼を大切にし、顧客に対し「あ、それ良いね!」を提供する会社を目指して参ります。具体的には、「国内事業の競争力強化」と「海外収益の拡大」を経営の両輪として継続的な成長と安定した収益体質の実現を経営の目標としております。自社の強みを磨き、過去の延長線上ではない新たなる可能性に挑戦していくことにより収益源の多様化を図り、市場環境に左右されない収益基盤の構築を目指していくことです。特に国内事業の収益拡大に向けては「製品力とコスト競争力」の強化のためのマーケットニーズに即した差別化製品の研究開発を強化し、顧客が満足する魅力ある製品と質の高いサービスの提供によって、「顧客満足度の最大化」を追及し、次の収益基盤となる「新市場の創造」に向けた事業戦略を立案し、実行推進していくことを目指しております。
経営目標としては株主資本利益率(ROE)7%以上、営業利益率8%以上を目指しております。当連会計年度の連結営業成績につきましては、売上高は前連結会計年度に比べ、10,947百万円増加し67,733百万円となりました。半導体供給制限の緩和により、自動車の生産台数は回復したことにより増収増益となりました。その結果、営業利益は3,655百万円、営業利益率は前連結会計年度に比べ0.3%改善し、6.7%となりました。ROEは当連会計年度におきまして事業買収した会社の取得に伴う負ののれん発生益790百万円を特別利益に計上したことにより9.2%となりました。
今後の見通しにつきましては、雇用所得環境の改善により、緩やかな景気の回復が期待される一方で、地政学リスクの継続や中国における経済成長鈍化の長期化など、先行き不透明な状況が継続すると見込んでおります。
このような状況の下、当社グループとしましては、M&Aで新規子会社を所有したことにより、主力の自動車業界においてグローバル供給体制の最適化を加速化すると共に、差別化製品の開発や更なる海外市場の開拓を促進し、より一層の国内外の顧客の発展と合理化に寄与するために、企画力・開発力・技術力を結集し、先進的商品を製造・供給することを努めてまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フロー分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの資金需要の主なものは、商品の仕入を始めとし、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用のための運転資金であります。投資目的の資金需要としましては、製造及び試験研究を目的とした設備投資や、子会社株式の取得等であります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の源泉を安定的に確保することと効果的に流動性を高めることを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は5,752百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は15,402百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるためにこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
なお、ロシアによるウクライナ侵攻など、世界経済の先行きは不透明な状況が続いておりますが、将来収益に与える影響を客観的に予測することが困難であることから、発生した課税所得の時期及び金額が見積りと異なった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において、繰延税金資産の金額に重要な影響を与える可能性があります。

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