有価証券報告書-第74期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 13:09
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、良好な雇用・所得環境を背景に個人消費が底堅く推移し、人手不足や生産性向上に向けた企業の設備投資意欲も根強いことなどから、年度前半は緩やかな回復基調を維持しました。年度後半に入ると、消費増税や度重なる台風の影響を受け、景気に陰りが見え始めたところ、年明け以降は新型コロナウイルス感染症の影響から、わが国経済のみならず世界経済全体も一気に停滞感を強め、先行きも極めて不透明な状況となりました。
住宅業界におきましては、貸家の着工戸数が334.5千戸(前期比14.2%減)と大きく減少したことを主因に、新設住宅着工戸数全体では883.6千戸(同7.3%減)と減少しました。当社グループが主力とする持ち家着工戸数は283.3千戸(同1.5%減)と減少幅は比較的軽微でしたが、単月では8月以降前年比マイナスが続いています。主力商品である合板については、輸入合板の市況が下期にようやく持ち直し、堅調に推移している国内針葉樹合板と相まって収益面も回復して参りましたが、新型コロナウイルス感染症の影響から先行き不透明感が増し、減少が続く輸入に加えて、国内生産も減少に転じました。
このような状況の中で当社グループは、“Breakthrough 21”をスローガンとする新中期経営計画の初年度として、中核子会社ジャパン建材株式会社の機構改革や、製造子会社の株式会社キーテックの山梨合板工場の新設などの諸施策を実施しました。また、中核子会社ジャパン建材株式会社が物流網の最適化に向けた営業拠点の再編成を実施中であるほか、集成材の製造子会社をティンバラム株式会社に再編統合し、東日本最大級の集成材総合メーカーとして2020年4月1日、再出発いたしました。さらに、株式会社ティエフウッド、株式会社長谷川建材を子会社化するなど、全国各地の建材販売会社の事業承継にも積極的に応じています。
この結果、当連結会計年度における業績は以下のとおりとなりました。
売上高につきましては、持ち家着工戸数が年度前半底堅く推移したことに加え、中期経営計画の諸施策が寄与したことなどから、前期比95億44百万円増の3,684億79百万円(前期比2.7%増)となりました。
利益面では、株式会社キーテックの山梨合板工場が昨春、竣工・稼働したことから労務費や減価償却費等のコストの増加が先行しましたが、稼働率の向上に連れマイナス幅が縮小してきたことに加え、輸入合板市況の持ち直しなどから、売上総利益率は10.3%(同0.1%増)、売上総利益の増加は12億75百万円となりました。また、人件費および運賃が上昇する一方、販売促進費などの経費節減に努め販管費全体の増加を抑えた結果、営業利益は前期比1億34百万円増の51億11百万円(同2.7%増)、経常利益は同46百万円増の47億11百万円(同1.0%増)と増益になりました。
経常外の損益としては、株式会社キーテックの山梨合板工場に対する国の補助金21億19百万円を特別利益に計上する一方、同額を固定資産圧縮損として特別損失に計上したほか、山梨県からの補助金等を特別利益に計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比6億59百万円増の27億80百万円(同31.1%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(総合建材卸売事業)
総合建材卸売事業は、建材、住宅機器等各取扱商品ともに売上および利益の両面で順調に伸びたほか、輸入合板市況の回復により合板全体の業績も好転しました。
この結果、当事業の売上高は3,162億56百万円(前期比1.7%増)、営業利益は50億12百万円(同10.1%増)と増収増益になりました。
(合板製造・木材加工事業)
木材加工事業につきましては、前期に大幅な赤字となっていた子会社の経営改善が計画を上回って推移しており、黒字回復には至っていないものの、大幅な増収増益となりました。その一方で、本セグメントの中核子会社である株式会社キーテックでは、主力商品であるLVLについて、貸家向けの販売減に加え、原木の原産地の税制改正などによるコスト増から減収減益になったことに加え、山梨合板工場の立ち上げに向け減価償却費や人件費等の経費が先行して増加しており、稼働率の向上等により縮小方向にあるとは言え、前期比では大幅な減益となっています。
この結果、当事業の売上高は113億52百万円(前期比13.4%増)、営業損失は6億8百万円(前期は2億99百万円の損失)と増収減益になりました。
(総合建材小売事業)
建材小売業につきましては、同業との競争が激化するなかで、買収、新設、合併など、子会社、関連会社の再編を逐次進めており、四国地区の建材小売3社を合併し株式会社ブルケン四国としたほか、株式会社ハウス・デポ関西を新たに連結対象子会社に加えました。また、お取引先である建材販売会社の事業承継対応として、株式会社ティエフウッド、株式会社長谷川建材を子会社としました。
この結果、当事業の売上高は376億66百万円(前期比8.4%増)、営業利益は4億20百万円(同6.3%増)と増収増益になりました。
(その他)
その他には、建材小売店の経営指導を中心にフランチャイズ事業を展開している株式会社ハウス・デポ・ジャパンのほか、建設工事業の子会社3社、物流関係の子会社等4社、及び純粋持株会社でありますJKホールディングス株式会社の一部事業等を区分しております。
株式会社ハウス・デポ・ジャパンは、加盟店が361社と前連結会計年度末から2社増加となりました。
当事業の売上高は32億3百万円(前期比2.5%増)、営業利益は2億2百万円(同36.2%減)と増収減益になりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は2,086億2百万円となり、前連結会計年度末に比べて65億50百万円減少いたしました。減少の内訳としては、現金及び預金が8億94百万円、受取手形及び売掛金と電子記録債権の合計額が65億73百万円減少することなどから、流動資産が70億35百万円減少いたしました。
固定資産は、子会社の株式会社キーテックの山梨合板工場建設に伴って前連結会計年度末に建設仮勘定として計上した52億24百万円を、土地5億90百万円とその他の勘定に振り替えました。その他、有形固定資産が13億94百万円増加したことを主因として、固定資産全体では4億85百万円増加いたしました。
負債は1,665億22百万円となり、前連結会計年度末に比べて78億21百万円減少いたしました。減少の内訳としては、支払手形及び買掛金と電子記録債務の合計額が105億38百万円、短期借入金が52億68百万円減少したことなどにより流動負債が122億77百万円減少いたしました。
一方、固定負債は、長期借入金34億90百万円が増加したことを主因として、44億56百万円増加いたしました。なお、以上の短期借入金の減少と長期借入金の増加は、株式会社キーテックの山梨合板工場の竣工に伴って、つなぎ資金借り入れを長期借入金に振り替えたことによるものであります。
純資産は420億79百万円となり、前連結会計年度末に比べて12億71百万円増加いたしました。利益剰余金22億26百万円の増加等によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ8億56百万円減少し、325億15百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は68億58百万円(前期は53億7百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益46億72百万円、減価償却費26億62百万円、売上債権の減少額72億78百万円等により資金が増加する一方で、たな卸資産の増加額2億4百万円、仕入債務の減少額114億43百万円、法人税等の支払額22億33百万円等により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は58億86百万円(前期は77億79百万円の使用)となりました。有形固定資産の取得による資金の使用59億70百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は20億10百万円(前期は33億11百万円の獲得)となりました。これは主に長期の返済と借入の差額による資金の増加37億81百万円により資金が増加する一方で、短期借入金の減少額55億58百万円、自己株式取得による支出3億56百万円、配当金の支払額5億54百万円等の資金使用によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
総合建材卸売事業 (百万円)--
合板製造・木材加工事業(百万円)11,354121.3
総合建材小売事業 (百万円)--
報告セグメント計 (百万円)11,354121.3
その他 (百万円)--
合計 (百万円)11,354121.3

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
総合建材卸売事業 (百万円)295,159101.3
合板製造・木材加工事業(百万円)1,23871.7
総合建材小売事業 (百万円)9,042105.9
報告セグメント計 (百万円)305,439101.3
その他 (百万円)449111.1
合計 (百万円)305,889101.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
総合建材卸売事業----
合板製造・木材加工事業4,244108.410091.5
総合建材小売事業----
報告セグメント計4,244108.410091.5
その他1,75799.388785.6
合計6,002105.698886.2

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
総合建材卸売事業 (百万円)316,256101.7
合板製造・木材加工事業(百万円)11,352113.4
総合建材小売事業 (百万円)37,666108.4
報告セグメント計 (百万円)365,276102.7
その他 (百万円)3,203102.5
合計 (百万円)368,479102.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における財政状態及び経営成績につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度においては、売上高は、前期比95億44百万円増の3,684億79百万円(前期比2.7%増)となりました。新設住宅着工戸数が前期比1.5%減少する厳しい環境でしたが、株式会社キーテックの山梨合板工場の稼働など中期経営計画の諸施策が寄与したことなどによるものです。
利益面では、売上高が増加したことに加え、売上高総利益率も10.3%と前期比0.1%増加したことから、売上総利益は同12億75百万円増加し、378億71百万円となりました。期初において株式会社キーテックの山梨合板工場が竣工・稼働し、前期からの労務費増加に加え減価償却費等のコスト増が先行しましたが、期中において稼働率が向上し、それに連れマイナスを抑えることができたことや、輸入合板市況が持ち直したことなどが売上高総利益率上昇の主な要因です。また、人件費および運賃が上昇する一方、販売促進費などの経費節減に努め販管費全体の増加を抑えた結果、営業利益は前期比1億34百万円増の51億11百万円(同2.7%増)、経常利益は同46百万円増の47億11百万円(同1.0%増)と増益になりました。利益率では前期並みですが、金額では期初に掲げた目標を上回りました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金は、グループ内の資金を効率的に活用することによって賄うことを基本とし、不足額や緊急に必要となる資金については、当座借越枠、CP枠、中核企業であるジャパン建材株式会社の手形流動化枠等にて対応しております。運転資金以外の資金需要の主なものは、子会社の事務所・倉庫等の営業用不動産への投資やM&Aによる会社の取得資金など持株会社である当社の投資に要する資金です。この投資資金については、自己資金を充てることを基本に不足額を銀行借入によって調達しております。銀行借入については、半期ごとに長期資金の調達計画を立て、計画的に調達しております。
当連結会計年度においては、子会社の事務所・倉庫・機械の新増設や補修等により前期に続いて比較的大きな設備投資を実施しております。その必要資金には、自己資金や長期借入金のほか、補助金を活用いたしました。このうち株式会社キーテックの山梨合板工場の新設に対する補助金が当連結会計年度に一括して入金となり、これにより前期に借り入れたつなぎ資金の相当額を返済いたしましたので、借入金全体としては前期比で大きく減少しました。また、今般の新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い、当社グループ各社の売上が急減し資金不足に陥るなどの不測の事態に備え、複数の取引銀行との間でコミットメントライン契約を新規に締結いたしました。
③重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成に当たって、過去の実績や現状等を勘案して、合理的と考えられる方法により会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
以下の事項については、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、現時点で入手可能な情報を基に、2021年3月期の一定期間にわたり継続するとの仮定のもと見積りを行っております。
(繰延税金資産)
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を慎重に計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積に依存するため、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

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