有価証券報告書-第75期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/25 13:13
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により年度を通じて著しく制約を受け、当社グループとしても感染対策と業務継続の両立に苦心した一年でありました。その一方で、住宅取得を巡る金利、税制などの優遇政策が継続していることに加え、在宅勤務の浸透によるライフスタイルの変化などを受け、一部の大手ハウスメーカーや有力ビルダーの受注が増加するなどの明るい材料も見られました。
新設住宅着工の動きを見ますと、全体で812.1千戸(前年比8.1%減)、当社グループが主力とする持ち家着工戸数は263.0千戸(同7.1%減)と第3四半期連結累計期間に比べて減少幅が若干縮小しました。しかし、新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然としてはっきりせず、景気の先行きも不透明な状況が続いています。
このような経営環境下、当社グループは新型コロナウイルスへの感染防止のための様々な手立てを講じながら慎重に営業活動を進めました。また、並行して中期経営計画 “Breakthrough 21”に掲げる諸施策の検討、実施を加速し、新基幹システムの導入など次代を視野に入れた態勢整備を進めています。
この結果、当連結会計年度における業績は以下のとおりとなりました。
売上高は3,432億54百万円と前期比6.8%減少しましたが、その減少幅は住宅着工戸数の減少を下回る水準にとどまりました。
利益面では、昨春稼働開始した株式会社キーテック山梨合板工場の稼働率の向上に加え、全社的にも粗利率が向上した一方、販管費が減少したことなどを受け、営業利益は54億30百万円(前期比6.2%増)と増益に転じました。さらに、新型コロナウイルス感染症への対応に伴う雇用調整助成金の受入れなどにより経常利益は52億23百万円(同10.9%増)、遊休不動産の売却益やM&Aに伴う負ののれん発生益を特別利益に計上したことから親会社株主に帰属する当期純利益は29億49百万円(同6.1%増)といずれも増益になりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(総合建材卸売事業)
井田商事株式会社、京都板硝子株式会社の2社が新たにグループ入りしましたが、全般的には合板、建材、住宅機器等各取扱商品とも売上面で苦戦を強いられました。利益率は合板を主体に改善しましたが、販管費の負担が相対的に重くそれを打ち消す形となりました。
この結果、当事業の売上高は2,911億20百万円(前期比7.9%減)と新設住宅着工並みの減少、営業利益は50億2百万円(同0.2%減)とほぼ横這いで着地しました。
(合板製造・木材加工事業)
当事業の中核をなす株式会社キーテックは昨春山梨合板工場を起ち上げ、コスト先行から前期は大幅な赤字を計上しましたが、今期までに稼働率が上がり売上が大幅に増加するとともに赤字額も大幅に縮小しました。一方、その他の子会社は、需要減に伴う販売価格の低迷から赤字または減益となりました。
売上、利益の両面で株式会社キーテックの増収増益効果が大きく、当事業全体でも売上高は116億12百万円(前期比2.3%増)、営業損失は5億65百万円(前期は6億8百万円の損失)と増収増益になりました。
(総合建材小売事業)
総合建材小売事業は全体として厳しい状況が続いていますが、前連結会計年度末に株式会社ティエフウッド、株式会社長谷川建材、当連結会計年度に四辻製材株式会社、株式会社坂田建材、株式会社ジェイ・ウインズの5社が新たにグループに入りし、当事業の売上、利益を下支えしました。
この結果、当事業の売上高は377億13百万円(前期比0.1%増)とほぼ横這い、営業利益は4億70百万円(同12.0%増)と増益になりました。
(その他)
その他には、建材小売店の経営指導を中心にフランチャイズ事業を展開している株式会社ハウス・デポ・ジャパンのほか、建設工事業の子会社4社、物流関係の子会社等4社および純粋持株会社でありますJKホールディングス株式会社の一部事業等を区分しております。このうち建設工事業を手掛けるJKホーム株式会社および旅行・保険代理業を手掛けるJKスマイル株式会社に対する新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、これら2社は大幅な売上減少となりました。その一方で、JKホールディングス株式会社は販管費の抑制等により大幅な増益となりました。
この結果、当事業の売上高は28億7百万円(前期比12.4%減)、営業利益は3億77百万円(同86.9%増)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は2,062億88百万円となり、前連結会計年度末に比べて23億13百万円減少いたしました。増減の内訳としては、現金及び預金が36億81百万円増加した一方、受取手形及び売掛金と電子記録債権の合計額が29億41百万円、たな卸資産が34億29百万円減少し、流動資産が36億79百万円減少いたしました。
固定資産は、物林株式会社がパークマネジメント事業の一環として指定管理者となっている豊洲ぐるり公園におけるパークレストランの建設費用11億98百万円のうち今期固定資産として計上した5億36百万円、通商株式会社の支店用建物の新築1億19百万円、土地の取得85百万円、新たにグループに入った四辻製材株式会社の所有土地2億39百万円、京都板硝子株式会社の所有土地1億56百万円、株式会社坂田建材の所有土地1億98百万円の連結計上などにより、固定資産合計では13億66百万円増加いたしました。
負債は1,611億12百万円となり、前連結会計年度末に比べて54億10百万円減少いたしました。増減の内訳としては、コマーシャル・ペーパーが10億円増加する一方、支払手形及び買掛金と電子記録債務の合計額が41億75百万円、短期借入金が11億57百万円減少したことなどにより流動負債が47億21百万円減少いたしました。
固定負債は、長期借入金が11億40百万円減少し、固定負債合計では6億88百万円減少いたしました。なお、コマーシャル・ペーパーや長期及び短期の借入金のほかに新型コロナウイルス感染症による不測の事態に備え、主要取引銀行4行との間で合計100億円のコミットメントライン契約を締結し、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保しています。
純資産は451億76百万円となり、前連結会計年度末に比べて30億96百万円増加いたしました。自己株式の取得により3億39百万円減少する一方、利益剰余金が23億46百万円、その他有価証券評価差額金が7億9百万円各々増加したことなどによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ35億43百万円増加し、360億58百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は88億46百万円(前期は68億58百万円の獲得)となりました。税金等調整前当期純利益51億33百万円、減価償却費25億59百万円、たな卸資産の増減額36億34百万円といった資金獲得要因がありましたが、一方で売上債権と仕入債務の増減額が14億25百万円及び法人税等の支払額18億5百万円の資金使用要因があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は25億23百万円(前期は58億86百万円の使用)となりました。固定資産の取得と売却の差額25億98百万円の資金使用要因があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は27億79百万円(前期は20億10百万円の使用)となりました。コマーシャル・ペーパーの発行と償還の差額10億円といった資金獲得要因に対し、長期借入金の純減額12億8百万円、短期借入金の増減額13億10百万円、自己株式の取得による支出3億39百万円、配当金の支払額5億71百万円といった資金使用要因があったこと等によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
総合建材卸売事業(百万円)--
合板製造・木材加工事業(百万円)12,291108.3
総合建材小売事業(百万円)--
報告セグメント計(百万円)12,291108.3
その他(百万円)--
合計(百万円)12,291108.3

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
総合建材卸売事業(百万円)267,62590.7
合板製造・木材加工事業(百万円)1,11189.8
総合建材小売事業(百万円)9,497105.0
報告セグメント計(百万円)278,23591.1
その他(百万円)38786.2
合計(百万円)278,62391.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
総合建材卸売事業----
合板製造・木材加工事業3,72187.7118117.3
総合建材小売事業----
報告セグメント計3,72187.7118117.3
その他1,820103.6938105.7
合計5,54192.31,056106.9

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
総合建材卸売事業(百万円)291,12092.1
合板製造・木材加工事業(百万円)11,612102.3
総合建材小売事業(百万円)37,713100.1
報告セグメント計(百万円)340,44793.2
その他(百万円)2,80787.6
合計(百万円)343,25493.2

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における財政状態及び経営成績につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度においては、売上高は、前期比252億25百万円減の3,432億54百万円(前期比6.8%減)となりました。新設住宅着工戸数が前期比8.1%減少する厳しい環境でしたが、住宅取得を巡る金利、税制などの優遇政策が継続していることに加え、在宅勤務の浸透によるライフスタイルの変化などを受け、一部の大手ハウスメーカーや有力ビルダーの受注が増加するなどの明るい材料も見られました。
利益面では、売上高は減少いたしましたが、売上高総利益率が10.9%と前期比0.6%増加したことから、売上総利益は前期比5億34百万円減少し、373億36百万円(前期比1.4%減)と減収幅に対して減益幅を相当程度縮めることができました。売上高総利益率の向上には、株式会社キーテックの山梨合板工場の稼働率が順調に高稼働し、先行して増加したコストに追い付いてきたことも大きく貢献しています。さらに、旅費交通費、販売促進費などの経費節減に努め販管費全体の増加を抑えた結果、営業利益は前期比3億19百万円増の54億30百万円(同6.2%増)、経常利益は同5億11百万円増の52億23百万円(同10.9%増)と増益になった結果、当連結会計年度決算は減収増益となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金は、グループ内の資金を効率的に活用することによって賄うことを基本とし、不足額や緊急に必要となる資金については、当座借越枠、CP枠、中核企業であるジャパン建材株式会社の手形流動化枠等にて対応しております。運転資金以外の資金需要の主なものは、製造子会社の機械等の設備資金や販売子会社の事務所・倉庫等の営業用不動産への投資のほか、M&Aによる会社の取得資金など持株会社である当社の投資に要する資金です。この投資資金については、自己資金を充てることを基本に不足額を銀行借入によって調達しております。銀行借入については、半期ごとに長期資金の調達計画を立て、計画的に調達しております。
当連結会計年度においては、子会社の事務所・倉庫・機械の新増設や補修等の設備投資を行っておりますが、その規模は概ね減価償却の範囲にとどまっていることなどから、借入金も減少しました。なお、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、当社グループ各社の売上が急減し資金不足に陥るなどの不測の事態に備え、複数の取引銀行との間でコミットメントライン契約を新たに締結しました。
③重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成に当たって、過去の実績や現状等を勘案して、合理的と考えられる方法により会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
以下の事項については、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、現時点で入手可能な情報を基に、2022年3月期の一定期間にわたり継続するとの仮定のもと見積りを行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を慎重に計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積に依存するため、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

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