有価証券報告書-第65期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/28 10:55
【資料】
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【項目】
118項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度(平成28年4月1日から平成29年3月31日)の世界経済は、米国における景気拡大が欧州・アジア経済にも好影響を及ぼし、緩やかな回復基調が続きました。一方、米国新政権の施策発表に為替相場が敏感に反応し、為替変動リスクが年度後半にかけてにわかに高まりました。また、我が国経済では個人消費の回復は依然弱いものの、海外景気拡大や円安為替相場を受けて企業業績の改善が進み、全体として景気は緩やかな回復基調が続きました。
当社グループの属するアパレル業界におきましては、夏の厳しい残暑、暖冬、遅い春の訪れ等、天候面での逆風が続き、店頭消化不振、在庫増が深刻な状況となっております。反面、低価格を訴求する業態やパターンメイドスーツに代表される個人のニーズにこたえる付加価値商材は好調に推移しており、商品面での二極化がますます進行しております。
このような環境の下、当社グループにおいては、前年度上半期に享受したCHOYA事業譲り受け初期の既製品投入や大手お取引先のスポット商材の発注等が今期は発生せず、また店頭販売不振による在庫過多の影響により季節商材の先行受注の減少等によって前期と比較し大きく売上が減少しました。しかしながら、当社企画提案による機能素材を用いた新製品は確実にシェアを拡大し、バングラデシュ生産の強みを生かした低価格商材も新たにお取り上げいただけるなど、環境変化に対応し、市場ニーズにこたえた商材販路の拡大を図りました。
この結果、当社グループの当連結会計年度における連結売上高は176億45百万円(前年同期比6.9%減)、営業利益は1億90百万円(前年同期比54.4%減)と前年同期を大きく下回る成績となりました。経常利益については、前期に発生した外貨建て資産に起因する為替差損が減少したことや前受金取崩益が発生したこと等により、前期比32.7%減の2億円、法人税等を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は1億29百万円となり、前期と比べ53.8%の減少となりました。
事業セグメントごとの業績は次のとおりであります。なお各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
①国内販売
国内販売セグメントは上述の要因により、売上高158億25百万円(前年同期比6.9%減)、セグメント利益2億57百万円(同44.6%減)となりました。
②製造
製造セグメントにおいては、平成27年12月当社子会社の㈱ジーアンド・ビーを当社に吸収合併したこと等により、売上高は41億円(同15.7%減)、セグメント損失64百万円(前年同期は66百万円の損失)となりました。
③海外販売
中国における原材料販売の減少等により、売上高は1億76百万円(前年同期比13.8%減)、セグメント損失13百万円(前年同期は19百万円のセグメント損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度に営業活動により得た資金は、4億11百万円となりました(前年同期比53.0%の減少)。これは税金等調整当期純利益が減少したこと、たな卸資産が増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は1億15百万円となりました(前年同期は1億10百万円の支出)。これは主に有形無形固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は2億7百万円となりました(前年同期は12億81百万円の支出)。これは主に配当金の支払や借入金の返済によるものであります。