有価証券報告書-第75期(平成28年6月1日-平成29年5月31日)

【提出】
2017/08/24 15:37
【資料】
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【項目】
118項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは創業以来、貿易商社(Global)、技術商社(Technology)、製造商社(Manufacturing)の事業経営3路線を基本に、エレクトロニクスを通して、「安全」「安心」「快適」な社会の実現を目指しております。
今後も拡がり続けるエレクトロニクス産業において、事業の持続的成長と経営効率の改善を図ることで、ステークホルダーへの還元ならびに社会貢献を果たすべく、より一層の企業価値向上に努めてまいります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループが取り扱っております電子部品・電子機器を中心としたエレクトロニクス製品は、情報通信関連・自動車・家電・産業用設備など、現代の社会インフラにはなくてはならないものとなり、今後もより一層の市場拡大が期待されております。
また、第4次産業革命とも言われているIoT時代が到来し、あらゆるものがインターネットでつながり、アプリケーションの急速な拡大とビジネスの多様化が進展しております。
このような環境の中、基幹事業であるデバイスソリューション事業では、グローバルで成長マーケットへの取り組みをより強化することでグロスを拡大し、システムソリューション事業では、当社機能価値を最大限活用していくことで収益力の向上を図ってまいります。
併せて、企業として社会に対する責任を果たすため、コンプライアンスを基本としたコーポレート・ガバナンスの更なる強化により、経営品質を高め、環境変化に対応した事業経営を推進してまいります。
(3) 経営環境および対処すべき課題
IoT技術の発展、ビッグデータ・人工知能等の活用により社会は大きく変わりつつあり、企業においては生産性の向上やあらたなビジネスモデルの創出などへの期待が高まってきております。
当社グループにおいても、従来から取り扱ってきた電子部品・電子機器といったハードウエアのみならず、ソフトウエアを含めた様々なソリューションを提供していくことで顧客価値を高め、事業領域を拡大しております。
この様な経営環境の中で、平成30年度(2018年度)を最終年度とする中期経営目標は「強固な事業基盤作り」の期間と位置づけ、以下の取り組みを推進しております。
① 産業マーケットを主領域としたIoTビジネスの拡大
→ 当社機能価値の最大活用による戦略コア顧客の構築
② 収益力向上のための自社製品事業の強化
→ センサ・通信技術を活用した新ソリューション製品の拡充
③ 地域密着型の事業運営による海外売上比率の拡大
→ 成長マーケット視点での地場戦略顧客の増出
④ 成長に向けた外部リソースとのアライアンス&コラボレーション強化
→ 成長投資も視野に入れた事業領域の拡大
⑤ 事業効率の改善と経営資源の再配分
→ 採算性・成長性を基軸とした個別ビジネスの“選択と集中”を推進
(4) 目標とする経営指標
当社グループは、「売上高営業利益率」ならびに「自己資本当期純利益率(ROE)」を重要な経営指標と位置づけ、収益力の強化に努めます。
併せて、持続的成長に向け財務基盤の安定性を維持しつつ資本効率を高めてまいります。
なお、「売上高営業利益率」については早期に1.5%以上の回復に努め、「自己資本当期純利益率(ROE)」につきましては持続的な改善を基本に5%以上の回復に向け取り組んでまいります。
平成30年度(2018年度)目標 売上高:1,250億円 売上高営業利益率:1.5%