有価証券報告書-第72期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/24 13:10
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134項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度末に比べ9,756百万円増加し、104,265百万円となりました。
当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度末に比べ4,677百万円増加し、38,659百万円となりました。
当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ5,078百万円増加し、65,605百万円となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、個人消費の低迷や非製造業などにおける企業収益の減少など厳しい状況が続きました。政府による経済対策により国内の経済活動には持ち直しの動きが見られましたが、新型コロナウイルス感染症の再拡大に伴う経済活動の度重なる自粛や米中貿易摩擦などから、先行きにつきましては依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の中で、当社グループは新型コロナウイルス感染症に対し従業員並びに関係する全ての皆様の安全を最優先として感染防止に努めると共に、社会的責任でもある持続的成長と企業価値の向上に向け事業の拡大に取り組み、貴金属関連事業においては、営業展開の強化と国内外の生産拠点活用により、貴金属原料の確保、化成品等の製商品販売及び産業廃棄物処理受託の拡大に取り組みました。また、食品関連事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響によりサプライチェーンが混乱する懸念がある中で、安定供給責任を果たすと共に顧客ニーズを捉えた商品の開拓と提供に鋭意取り組み販売量の拡大に努めました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は231,559百万円(前連結会計年度比9.8%増)、営業利益は8,038百万円(前連結会計年度比28.8%増)となりました。持分法利益などの営業外損益を加えた経常利益は8,369百万円(前連結会計年度比31.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,098百万円(前連結会計年度比50.7%増)となりました。
セグメント別の状況は以下のとおりであります。
(貴金属関連事業)
当事業の主力顧客であるエレクトロニクス業界は、新型コロナウイルス感染症による影響を受けながらも、自動車市場の回復、リモート需要の拡大に伴うPCやサーバーの好調、5Gの進展に伴うインフラ整備の拡大などを背景に、下期にかけて電子部品・デバイス分野の生産活動には活発化の傾向が見られる結果となりました。このような状況の中で、当社グループの貴金属関連事業では、産業廃棄物の処理受託は減少したものの、貴金属リサイクルの取扱量は増加し、金製品等の販売量増加に加え貴金属相場の上昇もあり、売上高及び営業利益は前連結会計年度に比べ増加しました。
これらの結果、当該事業の売上高は153,087百万円(前連結会計年度比17.1%増)、営業利益は6,833百万円(前連結会計年度比38.5%増)となりました。
(食品関連事業)
当事業の主力顧客である食品製造業界は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、巣ごもり需要などにより個人消費に一時的な回復は見られたものの、外食産業や土産物販売の低迷に伴う業務用食品の需要低下やインバウンド需要の縮小などから、年間を通じて全体的に厳しい状況となりました。このような状況の中で、当社グループの食品関連事業では、農産品は販売量及び売上高共に増加し、畜産品では販売量は減少したものの売上高は増加しましたが、水産品は販売量は増加したものの売上高は減少し、全体の売上高は前連結会計年度に比べ減少しました。
これらの結果、当該事業の売上高は78,550百万円(前連結会計年度比2.2%減)、営業利益は1,204百万円(前連結会計年度比7.9%減)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は8,803百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,848百万円の減少となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により増加した資金は185百万円となりました。これは主として税金等調整前当期純利益、減価償却費及び仕入債務の増加による資金の増加と、売上債権、たな卸資産の増加及び法人税等の支払いによる資金の減少の差引によるものです。なお、前連結会計年度の422百万円の資金の減少に比べ607百万円資金が増加しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動に使用した資金は3,181百万円となりました。これは主として工場設備の新設及び更新等の有形固定資産取得による支出と有形固定資産の売却による収入の差し引きによるものです。なお、前連結会計年度の2,674百万円の支出に比べ507百万円の支出増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により増加した資金は261百万円となりました。これは主として借入金の増加による資金の増加と、自己株式の取得及び配当金の支払による資金の減少との差し引きによるものです。なお、前連結会計年度の6,848百万円の資金の増加に比べ6,586百万円の減少となりました。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
回次第68期第69期第70期第71期第72期
決算年月2017年3月2018年3月2019年3月2020年3月2021年3月
自己資本比率 (注)173.870.572.863.962.8
時価ベースの自己資本比率
(注)2
54.364.245.335.350.9
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 (注)36.21.293.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ (注)424.4111.22.6

(注) 1 自己資本比率:自己資本/総資産
2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
3 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに算出しております。
※キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※2018年3月期及び2020年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
※「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第70期の期首から適用しており、第69期以前の指標についても、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
④ 生産、受注及び販売の実績
(生産実績)
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
貴金属関連事業
製品142,211116.1
処理7,36092.5

(注) 1 当社グループにおける生産活動は、貴金属関連事業においてのみ行われております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(仕入実績)
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(百万円)前年同期比(%)
貴金属関連事業48,024178.0
食品関連事業71,37196.7
合計119,395118.5

(注) 1 金額は、仕入価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(受注実績)
見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
貴金属関連事業153,087117.1
食品関連事業78,47297.8
合計231,559109.8

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針につきましては、「第一部[企業情報] 第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] [注記事項] (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりですが、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に退職給付会計、賞与引当金、税効果会計、貸倒引当金、減損会計、たな卸資産の評価であり、継続して評価を行っております。
また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは、「第一部 [企業情報] 第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等][注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、見積り及び判断・評価につきましては、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
② 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 財政状態の分析
(資産の部)
流動資産は、現金及び預金が2,848百万円減少し、受取手形及び売掛金が3,965百万円、たな卸資産が6,761百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ8,083百万円増加しました。固定資産は、工場設備の新設及び更新などにより有形固定資産が1,330百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,672百万円増加しました。これらの結果、当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ9,756百万円増加し、104,265百万円となりました。
(負債の部)
流動負債は、買掛金が1,846百万円、短期借入金が1,984百万円、未払法人税等が309百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ5,175百万円増加しました。固定負債は、長期借入金が213百万円、リース債務が166百万円、退職給付に係る負債が164百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ498百万円減少しました。これらの結果、当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ4,677百万円増加し、38,659百万円となりました。
(純資産の部)
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益6,098百万円と配当金の支払い919百万円の差引による利益剰余金の増加5,179百万円と、退職給付に係る調整累計額の320百万円の増加、自己株式の取得による400百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ5,078百万円増加し、65,605百万円となりました。
ロ 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は231,559百万円(前連結会計年度比9.8%増)となり、前連結会計年度に比べ20,583百万円増加しました。セグメント別の売上高につきましては、「第一部[企業情報] 第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は24,471百万円(前連結会計年度比10.4%増)となり、前連結会計年度に比べ2,297百万円増加しました。売上総利益率は10.6%となり前連結会計年度比0.1ポイント上昇しましたが、この主な要因は、貴金属相場高騰などに伴う貴金属関連事業における売上対原価比率の低下によるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は8,038百万円(前連結会計年度比28.8%増)となり、前連結会計年度に比べ1,796百万円増加しました。営業利益率は3.5%となり前連結会計年度比0.5ポイント上昇しましたが、この主な要因は、貴金属関連事業における売上対原価比率の低下による売上総利益率の改善によるものです。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析
イ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第一部[企業情報] 第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、貴金属関連事業におけるリサイクル原材料及び食品関連事業における食品加工原材料の仕入れ等の事業運営上必要となる資金の確保に加え、急激な環境変化にも備え流動性を維持する考えの下で、運転資金については営業活動により獲得したキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入を、設備投資については営業活動により獲得したキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当社は資金調達の機動性を高めるため、株式会社みずほ銀行をアレンジャーとする計4行の金融機関との間に3,000百万円の借入枠(コミットメントライン)を設定しております。
当連結会計年度末における有利子負債の残高は17,296百万円となりましたが、資金調達コストの低減に努め、金利変動リスクに対してもヘッジ手段として金利スワップ等を活用しております。「第一部[企業情報]第3[設備の状況] 3[設備の新設、除却等の計画] (1)重要な設備の新設等」に記載の設備投資につきまして、必要資金は営業活動により獲得したキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入により賄う予定であります。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第一部[企業情報]第2[事業の状況] 1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等] (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、中期経営計画(2019-2021年度)では、計画の最終年度となる2021年度(2022年3月期)の業績目標を連結売上高2,200億円、連結営業利益55億円、連結営業利益率2.5%、連結自己資本利益率(ROE)6.0%としております。
なお、当連結会計年度において、中期経営計画(2019-2021年度)の最終年度における目標としました連結売上高、連結営業利益、連結営業利益率及び連結自己資本当期純利益率につきましては、1年前倒しにて全て達成しておりますが、貴金属相場高騰に伴う業績への追い風や新型コロナウイルス感染症拡大による世界経済の不透明性などから、経営上の指標とする業績目標は変更しておりません。

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