有価証券報告書-第22期(2024/04/01-2025/03/31)
Next Stageに向けた「中期経営計画2026」における当社グループの人材戦略基本方針として、「自らの意思で挑戦・成長し続ける多様な個」「多様な個の力を最大化するミドルマネジメントの強化」「環境変化を先読みした機動的な人材配置・抜擢」の3点を掲げています。
1) 人材戦略基本方針①「自らの意思で挑戦・成長し続ける多様な個」
「多様性を競争力に」をテーマに、人材の多様性を、変化の激しい市場環境に対応し、常にスピード感をもって事業創造できる組織の力へと変えることで、「事業や人材を創造し続ける総合商社」を目指しています。ジェンダー、現地人材、高い専門性を持つキャリア採用者など、多様な人材の獲得と活躍機会の提供を積極的かつ継続的に行いながら、それぞれの特性や能力を最大限に活かせる職場環境整備、マネジメント層の教育など様々な取り組みを実施しています。
● 女性活躍推進
組織の意思決定に関わる女性社員を増やすため、ダイバーシティマネジメントを担う組織を中心に人材パイプライン拡張や、ライフイベントを見越した「キャリアを止めない」環境作りに取り組んでいます。2030年代には男女間の差がなく適所適材が実現している状態を目指します。
多様性をイノベーションの創出といった競争力につなげていくために、女性活躍推進を人材戦略の最重要テーマの1つと位置づけています。「中期経営計画2026」の最終年度には課長に占める女性の比率を20%程度とし、2030年代には、これを50%程度へ引き上げていきます。2016年度以降、女性の採用人数を増やしてきた結果、すでに20代の社員比率は約半数を女性が占めている中、パイプライン形成に向けて、成長機会の提供やキャリア支援に取り組んでいます。
将来、意思決定を担う人材を育成するための施策として、2021年度から「キャリアの早回し」として、ライフイベントと重なりにくいタイミングで若手社員を国内外の事業会社にトレーニーとして派遣し、挑戦の機会を提供しています。さらに、管理職に求められるミッション遂行や意思決定など難易度の高い経験を積むことを目的に、2024年度から「駐在・出向経験割合」を新たなKPIに設定し、国内外の事業会社において役員などを担う女性社員を増やしています。
2024年7月には、人材パイプライン強化のために、会長を含む経営と現場が一体となり施策を議論、提案を行う会議として「女性活躍推進コミッティ」を創設しました。社外有識者を招聘し、「ワークとライフの両立の難しさ」などの女性活躍を巡る課題や施策を多角的に議論しています。また、自らの意思で挑戦・成長する意欲のある社員の活躍を後押しするために、女性執行役員が主催するラウンドテーブルを開催し、社長も参加して、女性社員との直接対話を行いました。また、女性活躍推進を含む人材施策の進捗は取締役会や経営会議に報告しています。

- 女性課長比率は、2026年度20%程度とした目標に対し、2025年3月31日現在で10%
- 女性総合職の新卒採用比率は2018年度以降継続して30%以上を維持 (2025年度入社:40%)
- (ご参考)女性総合職の海外・国内出向経験割合については、人材KPI(40ページ)をご参照ください。
- (ご参考)取締役11名のうち4名が女性取締役(2025年3月31日現在で女性取締役比率:36%)
- (ご参考)女性執行役員は3名、うち1名は取締役 専務執行役員(2025年3月31日現在で女性役員比率:18
%)
これらの女性活躍の取り組みにより、当社は女性活躍推進に優れた上場企業として「なでしこ銘柄2025」に選定されました(2017年3月以降、8度目)。
<参考>双日、「なでしこ銘柄」に8回目の選定 ~女性活躍をさらなる競争力に
https://www.sojitz.com/jp/news/article/topics-20250324.html
ジェンダーに関わらず仕事と育児を両立することについて、職場全体が理解・応援できる環境を整えることは、女性がライフイベントを経てもキャリアを中断することなく活躍できる企業風土醸成のために重要であり、男性社員を含めた育児休暇取得率100%の維持を目指しています。その中で、業務効率化やチームマネジメント力の強化に向けた取り組み、早期復職支援や両立支援策の推進により、社員のキャリア形成を支援しています。
男性の育児休業取得率については、「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (4) 女性活躍推進法等に基づく「女性管理職比率」、「男性の育児休業取得率」及び「男女の賃金の差異」(11ページ)をご参照ください。
● ビジネスへのデジタル実装に向けたデジタル人材育成
当社は社内外のパートナーと共にデジタルを活用することで、ビジネスモデルや業務プロセスの変革を実践できるデジタル人材を育成するため、スキル分野・スキルレベルの設計と研修カリキュラムの独自開発を行いました。既に、入門・基礎による全社員のリテラシーレベルの底上げが完了し、上位の応用人材も「中期経営計画2023」の目標であった300人の育成を24年3月末時点に達成(実績:321人、そのうちエキスパート:60人)しました。これらのデジタル人材(注)を活用することで、鉱物取引における価格最適化、水産事業会社の商品販売戦略などのデータ分析や、本マグロ養殖事業のデジタルツインによる尾数推定方法の特許出願など、ビジネス課題への実践を着実に進めています。また、エキスパートとなった管理職を営業本部・コーポレートの各組織内のデジタル専門部隊のマネジメントに抜擢し、"Digital-in-All"の実現に向けて強固な体制を築いています。
「中期経営計画2026」においては、全社のデジタルリテラシーの更新・底上げを継続しつつ、応用人材の研修カリキュラムの強化と育成人数のさらなる拡大を進めていきます。応用基礎では、データとテクノロジーをビジネスモデルにどのように組み入れるかを構想するためにビジネスアーキテクチャ研修(約20時間程度)を24年8月に新設しました。応用人材は全総合職の50%程度(約1,000名)、そのうち全総合職の10%程度(約200名)はエキスパートとして育成することで、全組織に応用人材が配置され、同人材を基軸とした全社レベルでの"Digital-in-All"の実現を目指します。詳細は17~18ページをご参照ください。
(注) 当社ではデジタル人材の育成において、独自の5段階レベル(入門、基礎、応用基礎、エキスパート、ソートリーダー)と2つのスキル分野(データ分析、ビジネスデザイン)を設定しています。
<参考>DX戦略
https://www.sojitz.com/jp/corporate/strategy/dx/
● キャリア採用者の活躍
当社では、経営人材、DXなどの専門人材、ジェンダー、現地人材などの多様性強化に向けたキャリア採用に注力しています。2025年3月末現在で、管理職ポストにおけるキャリア採用者の割合は24%、役員ポストにおいては39%を占めています。なお、2024年度の採用に占めるキャリア採用者の比率は26%でした。今後も、年間の新規採用者数の30~40%程度をキャリア採用者としていく予定です。また、2030年代の女性社員・課長職比率目標を50%程度に引き上げたことを踏まえ、新卒・キャリアともに女性の採用目標も50%へ引き上げました。キャリア入社の活躍としては、2025年4月に営業本部で初の部長職に女性キャリア採用者が就任しました。また、社外から迎えた専務執行役員 CDO 兼 CIO 兼 デジタル推進担当本部長は、2024年6月に取締役に就任しており、今後も他社で培った経験を経営や現場との対話に活かし、双日グループの新規事業の創出と事業モデルの変革につながるデジタルの実装を加速していきます。
● 現地人材の活躍
海外事業会社を起点に現地ネットワークに入り込み、事業領域の拡大や新規事業の創出につなげるため、現地人材のCxOポストをさらに拡大し、2022年3月末に40%だった海外事業会社の現地人材CxO比率が、2025年3月末現在で48%となりました(注)。2025年度までに50%と設定していた目標値を、「中期経営計画2026」では60%に引き上げ、さらなる現地化を目指しています。域内での意見交換/情報共有によるマーケットイン・事業機会発掘の強化、共創と共有を推進するための海外地域における取り組みとして、海外事業会社CxOで構成するアドバイザリーボードを米国で開催しており、当時の社長も参加し、米州の事業会社のCxOと今後の成長戦略に関して積極的に議論しました。2024年度は他地域でも同様の会議が拡大しており、このような交流を通じ、当社グループが持つ多種多様な事業と掛け合わさることにより、事業拡大につなげ、グループ力強化を目指しています。
(注) 2024年度の数値は現時点の集計値であり、第三者保証を取得した数値については当社ウェブサイト及び統合報告書にて開示いたします。
● トレーニー制度
当社では、400社を超えるグループ会社を通じて多様なビジネスを展開しており、それぞれの事業会社の経営を担う人材の育成は重要な課題です。将来の経営人材の育成・確保のため、トレーニー制度を設け、若手社員を国内外へ派遣しています。2020年度からは所属部署とは異なる分野の事業会社に社員をトレーニーとして派遣する制度を開始しました。社員が新たな経験を通じて、多角的な視野を身に付け、知識や人脈に加え社員の幅出しのきっかけとなる成長の機会となっています。また、エンゲージメントサーベイの結果から、女性は20代のうちに海外を経験することで、30代以降、海外経験に対する意欲が低下しづらくなることがわかったことから、「キャリアの早回し」を促す派遣も行っています。2024年度は18ヶ国に派遣した海外トレーニーのうち47%が女性社員です。今後も活躍の場を広げる機会を提供し、社員一人ひとりのさらなる成長を後押しします。
<参考>女性総合職海外・国内経験割合について(人材KPI)統合報告書2024 51ページ
http://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/sojitz-doc/pdf/jp/ir_202405/reports/annual/ar2024j_all.pdf
● 発想×双日プロジェクト(通称:Hassojitzプロジェクト)
当社における「さらなる成長」を考え、未来構想力や戦略的思考を定着させるべく、2019年に新規事業創出プロジェクト「発想×双日プロジェクト」を開始しました。第1回目に社長賞を受賞した「ワイヤレス充電」案件は、2023年3月より公道での実証実験を開始しています。開始から6年目となる2024年度は「先を読み、新たなKATI(カチ)を共に創る」をテーマに、外部の有識者やアルムナイメンバーとのディスカッションを行い、発想を起点とした事業創出力の強化を継続(発想の実現に主眼を置き実施)しています。Hassojitzプロジェクトでは起業家精神の醸成と自律的に事業創出ができる人材の育成を促進しています。
<参考>ワイヤレス充電事業
https://www.sojitz.com/jp/newway_newvalue/article/nwnv_post_11.html
● 多様な個の力を競争力に変える企業風土・文化醸成
当社グループの価値創造の源泉である人材同士の活発なタテ・ヨコ・ナナメのコミュニケーションは、多角的な意見・情報共有(風通し)による意思決定の質向上、自由な発想や組み合わせによるイノベーション創出、目標達成に向けた挑戦・貢献意欲・組織エンゲージメント向上など、会社・組織の成長と発展に重要な役割を果たすと考えています。
多様性と自律性を備える「個」それぞれが当社らしさを考え、行動に変えていくことが人的資本経営の先にあるべき姿と考え、2023年4月、全社を巻き込んだ対話型プロジェクト“双日らしさの追求プロジェクト”を立ち上げました。社内外へのヒアリングを通じた現状認識、全組織から選抜されたコアメンバーによるワークショップや経営陣とのラウンドテーブルで意見交換・議論を繰り返し、将来と現在、会社と個人などの観点から、当社らしさやありたい姿を言語化しています。2030年の目指す姿の実現について社員一人ひとりが“自分ごと”として言語化することにより、社員の日々の行動と経営目標の方向性を合致させ、挑戦意欲を高め人材の力が会社の力につながるよう、全社をあげて取り組んでいます。
● 双日アルムナイ
<詳細>双日アルムナイ活動内容
https://sojitz-alumni.com/page
● 多様なキャリアプラン実現に向けた支援(双日プロフェッショナルシェア株式会社)
<詳細>双日プロフェッショナルシェア
https://www.sojitz.com/jp/corporate/strategy/jinzai/
2) 人材戦略基本方針②「多様な個の力を最大化するミドルマネジメントの強化」
多様性と自律性を備える「個」の成長(Will/Can)を組織と会社の成長(Shall)、企業価値向上につなげるためには、経営層と現場社員の結節点・橋渡し役として戦略遂行とエンゲージメント向上を担うミドルマネジメント層の強化が不可欠と考えています。
● ミドルマネジメントの強化による組織力向上
当社の価値創造の源泉である人材の力を最大化するため、対話を通じて社員の力を引き出し組織力の向上につなげるマネジメント力の強化が重要であると考えています。エンゲージメントサーベイ結果(2024年度回答率99%)を分析し、部課長の中で最も現場に近い課長職が組織エンゲージメントに大きな影響を与えることがわかりました。組織エンゲージメント向上においては、部長職と比べて課長職の影響力が高いため、課長職を中心としたミドルマネジメント層の強化に取り組んでいます。
また対話力の高い課長職の組織は、「風通し」「挑戦意欲」「成長実感」が高い傾向にあることがデータから明らかになりました。当社におけるミドルマネジメントの強化は「対話力向上が最重要」と位置づけ、研修の実施など強化施策を実行しています。今後、対話の質をより向上させ、組織の統率力向上、「事業創出力・事業経営力」の強化につなげます。
<参考>統合報告書2024>双日らしい人的資本経営の追求>組織力向上につなげるミドルマネジメントの強化
https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/sojitz-doc/pdf/jp/ir_202405/reports/annual/ar2024j_all.pdf
● 活躍し続けられる人材育成(研修プログラム)
<詳細>研修プログラム
https://www.sojitz.com/jp/sustainability/sojitz_esg/s/human_resources/
3) 人材戦略基本方針③「環境変化を先読みした機動的な人材配置・抜擢」
テクノロジーの発展や地政学リスクなどの著しい環境変化や多様な顧客ニーズに対応し続けるため、機動的かつ計画的な人材配置や育成・抜擢を行い、2030年の目指す姿の実現に向け事業創出力と事業経営力を高めていきます。
● 多様な経験機会による人材育成(ジョブローテーション制度、社内公募制度)
<詳細>ジョブローテーション制度、社内公募制度
https://www.sojitz.com/jp/sustainability/sojitz_esg/s/human_resources/
● 機動的・計画的な人材配置や育成を支える人材の可視化
「個」と「組織」の強化をさらに進めるべく、人材データを活用(データサイエンス)しています。エンゲージメントサーベイや360度サーベイなど、定期的に実施する全社サーベイや人事データを多角的・多面的に分析しデータドリブンな人材戦略の遂行につなげています。また、全社でタレントマネジメントシステムを活用し、タテ・ヨコ・ナナメの対話促進、適所適材の実現、公正・公平な評価フィードバック、社員の成長を可視化するなど、社員個人と組織をデータでつなぎ、人的資本経営の基盤を充実させていきます。また24年度から管理職向けに実施しているアセスメント結果を用いて、事業本部ごとにキーポジションの人材を見える化し、経営と議論を開始しました。
4) 多様な人材の活躍を支える制度・取り組み
当社グループの成長は社員と共にあると考え、多様な価値観やキャリア志向を持つ全ての社員が、挑戦・成長を積み重ねることで、高いモチベーションを維持しながら自律的に働き続けられる環境を整えていきます。
● グループ全体で企業価値向上を加速させる取り組み(従業員持株会・株式の付与)
当社は、グループ全体で持続的な企業価値向上及び株価上昇に向けた意識醸成を企図し、株主への利益還元だけではなく、当社を支える社員への株式の付与を通じて社員一人ひとりの会社への帰属意識と企業価値向上に向けたモチベーションを高めていきます。2023年5月には、従業員持株会の会員である社員に対して、特別報酬として1人あたり100株を付与しました。2025年3月現在で、当社における社員の持株会加入率は90%程度となり、収益の拡大による資金の循環を人や事業の成長につなげるべく、グループ全体で企業価値向上に向けた取り組みを加速させていきます。「中期経営計画2026」の数値目標を双日グループ一丸となって達成した際は、社員に対して特別報酬を付与する予定です。
● 健康経営
当社グループにとって最大の資本である社員とその家族が心身共に健康であり、社員が働きやすさと働きがいを持てる健全な職場環境づくりは、会社の重要な責任の1つと考え、『双日グループ健康憲章 “Sojitz Healthy Value”宣言』を策定しています(2018年3月)。疾病の未然予防・健康増進に加え、仕事と治療の両立を図るべく、健康推進担当の組織体制を強化し、各健康関連施策を実施しています。2022年度に策定した健康経営戦略マップをもとにフィジカルヘルス対策/メンタルヘルス対策/女性の健康対策を主軸として健康施策を実行し、それらの取り組みが評価され、「健康経営銘柄」に2年連続3度目の選定を受けています。定期健康診断の一次受診率100%を継続しつつ、疾病の早期発見・予防を目指し、2023年度まで二次健診受診率を人材KPIとして定め、目標の70%を上回る77%まで向上しました。2024年度以降は、引き続き社内でのモニタリングを継続し、84%となっています。
<参考>Sojitz ESG BOOK 労働安全衛生(「双日グループ健康憲章」)
https://www.sojitz.com/jp/sustainability/sojitz_esg/s/health/
健康経営戦略マップ
https://www.sojitz.com/pdf/jp/sustainability/sojitz_esg/s/health/strategymap.pdf
フィジカルヘルス対策では、健康に対する社員の意識と行動の変容を促すことを目的に、2023年度に引き続き、「双日健康フェス」を開催しました。2024年度は「睡眠」をメインテーマとし、「睡眠×運動」、「睡眠×食事」など睡眠に関するセミナー、その他体力測定会など10種類の施策を実施し、社長を含む経営層も参加しました。

双日健康フェスの様子
メンタルヘルス対策では、精神科産業医をはじめ、社内・社外カウンセラーなど複数の相談窓口を設置し、メンタル不調者の早期発見・早期治療に取り組んでいます。所属長が産業医からアドバイスを受け、不調者のケアや職場復帰を支援するなど、産業保健スタッフと所属組織が連携して行っています。ストレスチェックの組織分析の結果、課題のある組織に対しフィードバックを実施していますが、これらの組織はエンゲージメントサーベイの積極肯定回答率が低いという傾向も見られ、働く環境の改善に取り組んでいます。加えて、国内と比較して負荷のかかりやすい海外勤務者に対しては、毎月ヘルスチェックを実施する事で、自身の健康状態を振り返り、必要に応じて産業医や外部相談窓口に相談する機会とし、早期発見や発症予防につなげています。
女性の健康対策については、2022年4月以降、子宮頸がん・乳がん検診の対象の全年齢への拡大、社内診療室への婦人科嘱託医の配置、不妊治療に関わる相談窓口の設置、外部企業と契約し、医師や専門家による女性の健康に関するオンラインセミナーの配信など、施策を強化しています。不妊治療と仕事との両立の難しさなど、本人のみならず、所属組織の理解を深める事に加え、女性社員が自身の健康やキャリア形成についてのリテラシーを向上させることを目的としたセミナーを実施するなど、一人ひとりの社員が活躍できる環境整備を進めています。
エンゲージメントサーベイの結果から、「健康施策に対する社員の満足度」、「社員のヘルスリテラシー」に対する肯定回答率(注)も上昇しており、着実に健康経営が社内に浸透しています。今後も健康経営を推進し、社員一人ひとりが心身健康な状態を維持し、誰もが挑戦を当たり前にする環境づくりを進めていきます。
(注) 回答選択肢6択のうち、「①とてもそう思う」「②そう思う」「③どちらかといえばそう思う」の回答割合
<多様な人材の活躍を支える主な制度・取り組み一覧>
1) 人材戦略基本方針①「自らの意思で挑戦・成長し続ける多様な個」
「多様性を競争力に」をテーマに、人材の多様性を、変化の激しい市場環境に対応し、常にスピード感をもって事業創造できる組織の力へと変えることで、「事業や人材を創造し続ける総合商社」を目指しています。ジェンダー、現地人材、高い専門性を持つキャリア採用者など、多様な人材の獲得と活躍機会の提供を積極的かつ継続的に行いながら、それぞれの特性や能力を最大限に活かせる職場環境整備、マネジメント層の教育など様々な取り組みを実施しています。
● 女性活躍推進
組織の意思決定に関わる女性社員を増やすため、ダイバーシティマネジメントを担う組織を中心に人材パイプライン拡張や、ライフイベントを見越した「キャリアを止めない」環境作りに取り組んでいます。2030年代には男女間の差がなく適所適材が実現している状態を目指します。
多様性をイノベーションの創出といった競争力につなげていくために、女性活躍推進を人材戦略の最重要テーマの1つと位置づけています。「中期経営計画2026」の最終年度には課長に占める女性の比率を20%程度とし、2030年代には、これを50%程度へ引き上げていきます。2016年度以降、女性の採用人数を増やしてきた結果、すでに20代の社員比率は約半数を女性が占めている中、パイプライン形成に向けて、成長機会の提供やキャリア支援に取り組んでいます。
将来、意思決定を担う人材を育成するための施策として、2021年度から「キャリアの早回し」として、ライフイベントと重なりにくいタイミングで若手社員を国内外の事業会社にトレーニーとして派遣し、挑戦の機会を提供しています。さらに、管理職に求められるミッション遂行や意思決定など難易度の高い経験を積むことを目的に、2024年度から「駐在・出向経験割合」を新たなKPIに設定し、国内外の事業会社において役員などを担う女性社員を増やしています。
2024年7月には、人材パイプライン強化のために、会長を含む経営と現場が一体となり施策を議論、提案を行う会議として「女性活躍推進コミッティ」を創設しました。社外有識者を招聘し、「ワークとライフの両立の難しさ」などの女性活躍を巡る課題や施策を多角的に議論しています。また、自らの意思で挑戦・成長する意欲のある社員の活躍を後押しするために、女性執行役員が主催するラウンドテーブルを開催し、社長も参加して、女性社員との直接対話を行いました。また、女性活躍推進を含む人材施策の進捗は取締役会や経営会議に報告しています。
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| 女性活躍推進コミッティの様子 | 女性執行役員ラウンドテーブルの様子 |

- 女性課長比率は、2026年度20%程度とした目標に対し、2025年3月31日現在で10%
- 女性総合職の新卒採用比率は2018年度以降継続して30%以上を維持 (2025年度入社:40%)
- (ご参考)女性総合職の海外・国内出向経験割合については、人材KPI(40ページ)をご参照ください。
- (ご参考)取締役11名のうち4名が女性取締役(2025年3月31日現在で女性取締役比率:36%)
- (ご参考)女性執行役員は3名、うち1名は取締役 専務執行役員(2025年3月31日現在で女性役員比率:18
%)
これらの女性活躍の取り組みにより、当社は女性活躍推進に優れた上場企業として「なでしこ銘柄2025」に選定されました(2017年3月以降、8度目)。
<参考>双日、「なでしこ銘柄」に8回目の選定 ~女性活躍をさらなる競争力に
https://www.sojitz.com/jp/news/article/topics-20250324.html
ジェンダーに関わらず仕事と育児を両立することについて、職場全体が理解・応援できる環境を整えることは、女性がライフイベントを経てもキャリアを中断することなく活躍できる企業風土醸成のために重要であり、男性社員を含めた育児休暇取得率100%の維持を目指しています。その中で、業務効率化やチームマネジメント力の強化に向けた取り組み、早期復職支援や両立支援策の推進により、社員のキャリア形成を支援しています。
男性の育児休業取得率については、「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (4) 女性活躍推進法等に基づく「女性管理職比率」、「男性の育児休業取得率」及び「男女の賃金の差異」(11ページ)をご参照ください。
● ビジネスへのデジタル実装に向けたデジタル人材育成
当社は社内外のパートナーと共にデジタルを活用することで、ビジネスモデルや業務プロセスの変革を実践できるデジタル人材を育成するため、スキル分野・スキルレベルの設計と研修カリキュラムの独自開発を行いました。既に、入門・基礎による全社員のリテラシーレベルの底上げが完了し、上位の応用人材も「中期経営計画2023」の目標であった300人の育成を24年3月末時点に達成(実績:321人、そのうちエキスパート:60人)しました。これらのデジタル人材(注)を活用することで、鉱物取引における価格最適化、水産事業会社の商品販売戦略などのデータ分析や、本マグロ養殖事業のデジタルツインによる尾数推定方法の特許出願など、ビジネス課題への実践を着実に進めています。また、エキスパートとなった管理職を営業本部・コーポレートの各組織内のデジタル専門部隊のマネジメントに抜擢し、"Digital-in-All"の実現に向けて強固な体制を築いています。
「中期経営計画2026」においては、全社のデジタルリテラシーの更新・底上げを継続しつつ、応用人材の研修カリキュラムの強化と育成人数のさらなる拡大を進めていきます。応用基礎では、データとテクノロジーをビジネスモデルにどのように組み入れるかを構想するためにビジネスアーキテクチャ研修(約20時間程度)を24年8月に新設しました。応用人材は全総合職の50%程度(約1,000名)、そのうち全総合職の10%程度(約200名)はエキスパートとして育成することで、全組織に応用人材が配置され、同人材を基軸とした全社レベルでの"Digital-in-All"の実現を目指します。詳細は17~18ページをご参照ください。
(注) 当社ではデジタル人材の育成において、独自の5段階レベル(入門、基礎、応用基礎、エキスパート、ソートリーダー)と2つのスキル分野(データ分析、ビジネスデザイン)を設定しています。
<参考>DX戦略
https://www.sojitz.com/jp/corporate/strategy/dx/
● キャリア採用者の活躍
当社では、経営人材、DXなどの専門人材、ジェンダー、現地人材などの多様性強化に向けたキャリア採用に注力しています。2025年3月末現在で、管理職ポストにおけるキャリア採用者の割合は24%、役員ポストにおいては39%を占めています。なお、2024年度の採用に占めるキャリア採用者の比率は26%でした。今後も、年間の新規採用者数の30~40%程度をキャリア採用者としていく予定です。また、2030年代の女性社員・課長職比率目標を50%程度に引き上げたことを踏まえ、新卒・キャリアともに女性の採用目標も50%へ引き上げました。キャリア入社の活躍としては、2025年4月に営業本部で初の部長職に女性キャリア採用者が就任しました。また、社外から迎えた専務執行役員 CDO 兼 CIO 兼 デジタル推進担当本部長は、2024年6月に取締役に就任しており、今後も他社で培った経験を経営や現場との対話に活かし、双日グループの新規事業の創出と事業モデルの変革につながるデジタルの実装を加速していきます。
● 現地人材の活躍
海外事業会社を起点に現地ネットワークに入り込み、事業領域の拡大や新規事業の創出につなげるため、現地人材のCxOポストをさらに拡大し、2022年3月末に40%だった海外事業会社の現地人材CxO比率が、2025年3月末現在で48%となりました(注)。2025年度までに50%と設定していた目標値を、「中期経営計画2026」では60%に引き上げ、さらなる現地化を目指しています。域内での意見交換/情報共有によるマーケットイン・事業機会発掘の強化、共創と共有を推進するための海外地域における取り組みとして、海外事業会社CxOで構成するアドバイザリーボードを米国で開催しており、当時の社長も参加し、米州の事業会社のCxOと今後の成長戦略に関して積極的に議論しました。2024年度は他地域でも同様の会議が拡大しており、このような交流を通じ、当社グループが持つ多種多様な事業と掛け合わさることにより、事業拡大につなげ、グループ力強化を目指しています。
(注) 2024年度の数値は現時点の集計値であり、第三者保証を取得した数値については当社ウェブサイト及び統合報告書にて開示いたします。
● トレーニー制度
当社では、400社を超えるグループ会社を通じて多様なビジネスを展開しており、それぞれの事業会社の経営を担う人材の育成は重要な課題です。将来の経営人材の育成・確保のため、トレーニー制度を設け、若手社員を国内外へ派遣しています。2020年度からは所属部署とは異なる分野の事業会社に社員をトレーニーとして派遣する制度を開始しました。社員が新たな経験を通じて、多角的な視野を身に付け、知識や人脈に加え社員の幅出しのきっかけとなる成長の機会となっています。また、エンゲージメントサーベイの結果から、女性は20代のうちに海外を経験することで、30代以降、海外経験に対する意欲が低下しづらくなることがわかったことから、「キャリアの早回し」を促す派遣も行っています。2024年度は18ヶ国に派遣した海外トレーニーのうち47%が女性社員です。今後も活躍の場を広げる機会を提供し、社員一人ひとりのさらなる成長を後押しします。
<参考>女性総合職海外・国内経験割合について(人材KPI)統合報告書2024 51ページ
http://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/sojitz-doc/pdf/jp/ir_202405/reports/annual/ar2024j_all.pdf
● 発想×双日プロジェクト(通称:Hassojitzプロジェクト)
当社における「さらなる成長」を考え、未来構想力や戦略的思考を定着させるべく、2019年に新規事業創出プロジェクト「発想×双日プロジェクト」を開始しました。第1回目に社長賞を受賞した「ワイヤレス充電」案件は、2023年3月より公道での実証実験を開始しています。開始から6年目となる2024年度は「先を読み、新たなKATI(カチ)を共に創る」をテーマに、外部の有識者やアルムナイメンバーとのディスカッションを行い、発想を起点とした事業創出力の強化を継続(発想の実現に主眼を置き実施)しています。Hassojitzプロジェクトでは起業家精神の醸成と自律的に事業創出ができる人材の育成を促進しています。
<参考>ワイヤレス充電事業
https://www.sojitz.com/jp/newway_newvalue/article/nwnv_post_11.html
● 多様な個の力を競争力に変える企業風土・文化醸成
当社グループの価値創造の源泉である人材同士の活発なタテ・ヨコ・ナナメのコミュニケーションは、多角的な意見・情報共有(風通し)による意思決定の質向上、自由な発想や組み合わせによるイノベーション創出、目標達成に向けた挑戦・貢献意欲・組織エンゲージメント向上など、会社・組織の成長と発展に重要な役割を果たすと考えています。
多様性と自律性を備える「個」それぞれが当社らしさを考え、行動に変えていくことが人的資本経営の先にあるべき姿と考え、2023年4月、全社を巻き込んだ対話型プロジェクト“双日らしさの追求プロジェクト”を立ち上げました。社内外へのヒアリングを通じた現状認識、全組織から選抜されたコアメンバーによるワークショップや経営陣とのラウンドテーブルで意見交換・議論を繰り返し、将来と現在、会社と個人などの観点から、当社らしさやありたい姿を言語化しています。2030年の目指す姿の実現について社員一人ひとりが“自分ごと”として言語化することにより、社員の日々の行動と経営目標の方向性を合致させ、挑戦意欲を高め人材の力が会社の力につながるよう、全社をあげて取り組んでいます。
● 双日アルムナイ
<詳細>双日アルムナイ活動内容
https://sojitz-alumni.com/page
● 多様なキャリアプラン実現に向けた支援(双日プロフェッショナルシェア株式会社)
<詳細>双日プロフェッショナルシェア
https://www.sojitz.com/jp/corporate/strategy/jinzai/
2) 人材戦略基本方針②「多様な個の力を最大化するミドルマネジメントの強化」
多様性と自律性を備える「個」の成長(Will/Can)を組織と会社の成長(Shall)、企業価値向上につなげるためには、経営層と現場社員の結節点・橋渡し役として戦略遂行とエンゲージメント向上を担うミドルマネジメント層の強化が不可欠と考えています。
● ミドルマネジメントの強化による組織力向上
当社の価値創造の源泉である人材の力を最大化するため、対話を通じて社員の力を引き出し組織力の向上につなげるマネジメント力の強化が重要であると考えています。エンゲージメントサーベイ結果(2024年度回答率99%)を分析し、部課長の中で最も現場に近い課長職が組織エンゲージメントに大きな影響を与えることがわかりました。組織エンゲージメント向上においては、部長職と比べて課長職の影響力が高いため、課長職を中心としたミドルマネジメント層の強化に取り組んでいます。
また対話力の高い課長職の組織は、「風通し」「挑戦意欲」「成長実感」が高い傾向にあることがデータから明らかになりました。当社におけるミドルマネジメントの強化は「対話力向上が最重要」と位置づけ、研修の実施など強化施策を実行しています。今後、対話の質をより向上させ、組織の統率力向上、「事業創出力・事業経営力」の強化につなげます。
<参考>統合報告書2024>双日らしい人的資本経営の追求>組織力向上につなげるミドルマネジメントの強化
https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/sojitz-doc/pdf/jp/ir_202405/reports/annual/ar2024j_all.pdf
● 活躍し続けられる人材育成(研修プログラム)
<詳細>研修プログラム
https://www.sojitz.com/jp/sustainability/sojitz_esg/s/human_resources/
3) 人材戦略基本方針③「環境変化を先読みした機動的な人材配置・抜擢」
テクノロジーの発展や地政学リスクなどの著しい環境変化や多様な顧客ニーズに対応し続けるため、機動的かつ計画的な人材配置や育成・抜擢を行い、2030年の目指す姿の実現に向け事業創出力と事業経営力を高めていきます。
● 多様な経験機会による人材育成(ジョブローテーション制度、社内公募制度)
<詳細>ジョブローテーション制度、社内公募制度
https://www.sojitz.com/jp/sustainability/sojitz_esg/s/human_resources/
● 機動的・計画的な人材配置や育成を支える人材の可視化
「個」と「組織」の強化をさらに進めるべく、人材データを活用(データサイエンス)しています。エンゲージメントサーベイや360度サーベイなど、定期的に実施する全社サーベイや人事データを多角的・多面的に分析しデータドリブンな人材戦略の遂行につなげています。また、全社でタレントマネジメントシステムを活用し、タテ・ヨコ・ナナメの対話促進、適所適材の実現、公正・公平な評価フィードバック、社員の成長を可視化するなど、社員個人と組織をデータでつなぎ、人的資本経営の基盤を充実させていきます。また24年度から管理職向けに実施しているアセスメント結果を用いて、事業本部ごとにキーポジションの人材を見える化し、経営と議論を開始しました。
4) 多様な人材の活躍を支える制度・取り組み
当社グループの成長は社員と共にあると考え、多様な価値観やキャリア志向を持つ全ての社員が、挑戦・成長を積み重ねることで、高いモチベーションを維持しながら自律的に働き続けられる環境を整えていきます。
● グループ全体で企業価値向上を加速させる取り組み(従業員持株会・株式の付与)
当社は、グループ全体で持続的な企業価値向上及び株価上昇に向けた意識醸成を企図し、株主への利益還元だけではなく、当社を支える社員への株式の付与を通じて社員一人ひとりの会社への帰属意識と企業価値向上に向けたモチベーションを高めていきます。2023年5月には、従業員持株会の会員である社員に対して、特別報酬として1人あたり100株を付与しました。2025年3月現在で、当社における社員の持株会加入率は90%程度となり、収益の拡大による資金の循環を人や事業の成長につなげるべく、グループ全体で企業価値向上に向けた取り組みを加速させていきます。「中期経営計画2026」の数値目標を双日グループ一丸となって達成した際は、社員に対して特別報酬を付与する予定です。
● 健康経営
当社グループにとって最大の資本である社員とその家族が心身共に健康であり、社員が働きやすさと働きがいを持てる健全な職場環境づくりは、会社の重要な責任の1つと考え、『双日グループ健康憲章 “Sojitz Healthy Value”宣言』を策定しています(2018年3月)。疾病の未然予防・健康増進に加え、仕事と治療の両立を図るべく、健康推進担当の組織体制を強化し、各健康関連施策を実施しています。2022年度に策定した健康経営戦略マップをもとにフィジカルヘルス対策/メンタルヘルス対策/女性の健康対策を主軸として健康施策を実行し、それらの取り組みが評価され、「健康経営銘柄」に2年連続3度目の選定を受けています。定期健康診断の一次受診率100%を継続しつつ、疾病の早期発見・予防を目指し、2023年度まで二次健診受診率を人材KPIとして定め、目標の70%を上回る77%まで向上しました。2024年度以降は、引き続き社内でのモニタリングを継続し、84%となっています。
<参考>Sojitz ESG BOOK 労働安全衛生(「双日グループ健康憲章」)
https://www.sojitz.com/jp/sustainability/sojitz_esg/s/health/
健康経営戦略マップ
https://www.sojitz.com/pdf/jp/sustainability/sojitz_esg/s/health/strategymap.pdf
フィジカルヘルス対策では、健康に対する社員の意識と行動の変容を促すことを目的に、2023年度に引き続き、「双日健康フェス」を開催しました。2024年度は「睡眠」をメインテーマとし、「睡眠×運動」、「睡眠×食事」など睡眠に関するセミナー、その他体力測定会など10種類の施策を実施し、社長を含む経営層も参加しました。

双日健康フェスの様子
メンタルヘルス対策では、精神科産業医をはじめ、社内・社外カウンセラーなど複数の相談窓口を設置し、メンタル不調者の早期発見・早期治療に取り組んでいます。所属長が産業医からアドバイスを受け、不調者のケアや職場復帰を支援するなど、産業保健スタッフと所属組織が連携して行っています。ストレスチェックの組織分析の結果、課題のある組織に対しフィードバックを実施していますが、これらの組織はエンゲージメントサーベイの積極肯定回答率が低いという傾向も見られ、働く環境の改善に取り組んでいます。加えて、国内と比較して負荷のかかりやすい海外勤務者に対しては、毎月ヘルスチェックを実施する事で、自身の健康状態を振り返り、必要に応じて産業医や外部相談窓口に相談する機会とし、早期発見や発症予防につなげています。
女性の健康対策については、2022年4月以降、子宮頸がん・乳がん検診の対象の全年齢への拡大、社内診療室への婦人科嘱託医の配置、不妊治療に関わる相談窓口の設置、外部企業と契約し、医師や専門家による女性の健康に関するオンラインセミナーの配信など、施策を強化しています。不妊治療と仕事との両立の難しさなど、本人のみならず、所属組織の理解を深める事に加え、女性社員が自身の健康やキャリア形成についてのリテラシーを向上させることを目的としたセミナーを実施するなど、一人ひとりの社員が活躍できる環境整備を進めています。
エンゲージメントサーベイの結果から、「健康施策に対する社員の満足度」、「社員のヘルスリテラシー」に対する肯定回答率(注)も上昇しており、着実に健康経営が社内に浸透しています。今後も健康経営を推進し、社員一人ひとりが心身健康な状態を維持し、誰もが挑戦を当たり前にする環境づくりを進めていきます。
(注) 回答選択肢6択のうち、「①とてもそう思う」「②そう思う」「③どちらかといえばそう思う」の回答割合
<多様な人材の活躍を支える主な制度・取り組み一覧>


