有価証券報告書-第26期(平成27年2月1日-平成28年1月31日)

【提出】
2016/04/27 15:33
【資料】
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【項目】
98項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、連結会計年度末における資産、負債及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り及び判断を必要としております。当社グループは、過去の実績や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報に基づき、見積り及び判断を行っております。しかし、これらは不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があり、この差異は連結財務諸表及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度末において見積り及び判断により連結財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えている項目は以下のとおりです。
① 返品調整引当金
商品の返品に伴う損失に備えるため、返品調整引当金を計上しております。この返品調整引当金は、連結会計年度末の返品実績率により、損失見込額を見積った金額であります。実際の将来需要等により、見積り額を上回った場合、追加引当が必要となる可能性があります。
② 貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、貸倒引当金を計上しております。この貸倒引当金は、連結会計年度末の一般債権については、貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を見積った金額であります。得意先の財政状況が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
③ 投資有価証券の減損
時価のある有価証券については、決算日の市場価格等に基づく時価法、時価のないものについては総平均法による原価法により評価しております。将来、時価又は実質価額が下落し、回復見込が認められない場合には、減損処理する可能性があります。
④ 繰延税金資産
繰延税金資産について、その回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、課税所得がその見積額を下回る場合、将来において繰延税金資産の取崩が必要となる可能性があります。また、繰延税金資産は現時点における法定実効税率に基づき計上しておりますが、将来税制改正により税率が変更された場合には、繰延税金資産の残高が増減する可能性があります。
⑤ 固定資産の減損
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされる固定資産について、その帳簿価額の回収が懸念される場合には、減損処理の要否を検討しております。今後、当社グループの事業方針の変更により土地等の売却をした場合、あるいは、資産の収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、減損の認識が必要となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況、1 業績等の概要(1)業績」をご参照ください。
(3)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度における流動資産の残高は、2,116百万円(前連結会計年度は2,262百万円)となり、145百万円減少しました。主な理由は、現金及び預金の減少(962百万円から781百万円へ180百万円減)、売上債権の減少(961百万円から917百万円へ43百万円減)及び商品在庫の増加(312百万円から396百万円へ83百万円増)であります。
(固定資産)
当連結会計年度における固定資産の残高は、3,627百万円(前連結会計年度は3,625百万円)となり、2百万円増加しました。主な理由は、固定資産の取得による増加(188百万円増)、減価償却による減少(198百万円減)及び差入保証金の増加(46百万円増)であります。
(流動負債)
当連結会計年度における流動負債の残高は、1,767百万円(前連結会計年度は1,887百万円)となり、120百万円減少しました。主な理由は、未払消費税等の減少(67百万円から4百万円へ63百万円減)、未払法人税等の減少(51百万円から7百万円へ44百万円減)であります。
(固定負債)
当連結会計年度における固定負債の残高は、1,873百万円(前連結会計年度は1,924百万円)となり、51百万円減少しました。主な理由は、長期借入金の減少(1,671百万円から1,608百万円へ62百万円減)、リース債務の増加(126百万円から137百万円へ11百万円増)であります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産の残高は、2,103百万円(前連結会計年度は2,076百万円)となり、27百万円増加しました。主な理由は、当期純利益の計上46百万円による増加、配当金の支払い29百万円による減少及びその他有価証券評価差額金の増加(18百万円から34百万円へ16百万円増)であります。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの客観的な事項につきましては、「第2 事業の状況、1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、小売事業を中長期的な成長ドライブの中核と位置付けており、採算性を鑑みた新規出店を行う方針であります。出店体制の強化と出店候補地(テナント)のより一層の精査に努めてまいりますが、出店条件に合致した物件がなく計画通りに出店ができない場合や、直営店の立地条件に著しい変化が生じた場合、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6)戦略的現状と見通し
今後は、国内では対象人口の減少による市場規模の縮小及び業界における淘汰がより一層進行するものと予測されます。このような状況のもと、当社グループといたしましては、①商品力の強化による、より一層お客様に支持される「商品づくり」、②新規取引先の開拓及び既存顧客の深耕、③品質管理の強化、④高付加価値商材の積極的投入、⑤ブランドイメージを担う人材の強化・育成、⑥物流の効率化に努めることに努めることなどにより収益の向上を図ってまいる所存であります。
(7)経営陣の問題意識と今後の方針について
靴業界は、「産地も売場もボーダーレス」の様相を呈しており、熾烈な競争のなか、明確なブランドイメージを打ち出し、採算管理を徹底する企業のみが勝ち残れると確信しております。
それには、「おしゃれ心を満たすトレンド商品をリーズナブル・プライスで提供する」との経営理念の下、株主、取引先、従業員等ステークホルダーの信頼と期待に応えつつ、「適時」「適品」「適量」「適価」「適提案」「適サービス」の実現を通じてノンレザー婦人靴業界の発展に寄与し、同業界でのナンバーワン、さらにはオンリーワン企業としての地位を確立することを目指します。