有価証券報告書-第34期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 13:43
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(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、企業収益や雇用所得環境の改善が続き穏やかな回復基調で推移しましたが、米国の通商政策が与える世界経済への影響や海外情勢の不確実性に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大による金融資本市場の変動の影響により、先行きは不透明な状況となっております。
医療機器業界におきましては、消費増税、保険償還価格の改定に伴い医療機関からは経営環境改善のため、コスト意識の高まりによる値下げ要請など様々なニーズへの対応が求められ、引き続き厳しい事業環境となっております。
このような情勢のもと、当社では、販売代理店としては既存顧客の深耕と営業エリアの拡大を進めるとともに、仕入先メーカーとのインセンティブ契約の締結など利益率改善にも取り組みました。また総代理店としては独自商品の販売拡大と新商材の獲得に努めることで、業容の拡大を目指してまいりました。
これらの結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ1,728,743千円増加し、20,367,187千円となりました。
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ1,624,155千円増加し、12,800,638千円となりました。
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ104,588千円増加し、7,566,549千円となりました。
b.経営成績
当事業年度の経営成績は、売上高44,653,770千円(前期比10.6%増)、営業利益1,115,780千円(同9.8%減)、経常利益1,123,608千円(同15.6%減)当期純利益792,028千円(同18.7%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
不整脈事業は、売上高38,748,516千円(前期比9.5%増)、セグメント利益4,392,207千円(同3.1%増)となりました。
虚血事業は、売上高3,983,473千円(前期比9.2%増)、セグメント利益859,973千円(同20.7%減)となりました。
その他は、売上高1,921,779千円(前期比44.0%増)、セグメント利益282,527千円(同52.0%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の獲得1,045,392千円、投資活動による資金の支出△362,299千円、財務活動による資金の支出△746,822千円等により、前事業年度末と比較して△65,471千円減少し、5,232,708千円(前期比1.2%減)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税引前当期純利益1,096,912千円に加え、減価償却費282,904千円、仕入債務の増加1,781,192千円等の収入要因があった一方、売上債権の増加△1,266,131千円、たな卸資産の増加△466,555千円、法人税等の支払額△516,570千円等の支出要因により、1,045,392千円の資金の獲得(前期は290,272千円の資金の獲得)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出△367,956千円等の支出要因により、△362,299千円の資金の支出(前期は△195,215千円の資金の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
自己株式の取得による支出△431,771千円、配当金の支払額△259,251千円等の支出要因により、△746,822千円の資金の支出(前期は△909,686千円の資金の支出)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の事業は、商品の仕入販売であり、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.仕入実績
当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前期比(%)
不整脈事業(千円)34,554,33810.0
虚血事業(千円)3,350,08825.2
報告セグメント計(千円)37,904,42611.2
その他(千円)1,624,06543.5
合計39,528,49212.2

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社の事業形態は、原則として受注と販売が同時に発生するため、記載を省略しました。
d.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前期比(%)
不整脈事業(千円)38,748,5169.5
虚血事業(千円)3,983,4739.2
報告セグメント計(千円)42,731,9909.4
その他(千円)1,921,77944.0
合計44,653,77010.6

(注)1 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
エム・シー・ヘルスケア株式会社4,184,35310.45,067,14411.3

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の財政状態及び経営成績は、次のとおりであります。
なお、当社は安定的に業容の拡大を図ることを経営の基本と考えており、継続的かつ効率的に販売の拡大を図ることを目指しております。そうした観点から、資本効率性の指標として自己資本当期純利益率(ROE)20%以上、収益性の指標として売上高経常利益率4%以上を確保することを目標としておりますが、比較的利益率の高かった自動造影剤注入装置の取り扱い終了や保険償還価格の改定に伴う医療機関からの値下げ要請や仕入先メーカーからの値上げ要請に伴い両指標とも低下傾向にあります。当事業年度における自己資本当期純利益率(ROE)は10.5%(前期比2.6ポイント低下)であり、売上高経常利益率は2.5%(前期比0.8ポイント低下)となりました。
医療現場のニーズを捉えた商品の導入、高付加価値サービスの提供、管理機能の整備・強化により経営効率を向上させることで、これらの指標について達成出来るよう取り組んでまいります。
1)財政状態
ⅰ.流動資産
当事業年度末における流動資産の残高は、前事業年度末と比較して1,620,113千円増加し、18,831,681千円となりました。その主な要因は、現金及び預金は65,471千円減少しましたが、売掛金が1,116,144千円、電子記録債権が261,335千円、商品が411,322千円増加したこと等によるものです。
ⅱ.固定資産
当事業年度末における固定資産の残高は、前事業年度末と比較して108,630千円増加し、1,535,505千円となりました。その主な要因は、車両運搬具が39,349千円、工具、器具及び備品が103,681千円増加したこと等によるものです。
ⅲ.流動負債
当事業年度末における流動負債の残高は、前事業年度末と比較して1,687,335千円増加し、12,373,959千円となりました。その主な要因は、未払法人税等が209,000千円減少しましたが、買掛金が1,781,192千円、未払消費税等が73,583千円増加したこと等によるものです。
ⅳ.固定負債
当事業年度末における固定負債の残高は、前事業年度末と比較して63,179千円減少し、426,678千円となりました。その主な要因は、役員退職慰労引当金が56,804千円減少したこと等によるものです。
ⅴ.純資産
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末と比較して104,588千円増加し、7,566,549千円となりました。その主な要因は、当期純利益により792,028千円増加する一方、自己株式の取得により431,771千円、配当金の支払いにより259,857千円減少したことによるものです。
2)経営成績
ⅰ.売上高
当事業年度の売上高は44,653,770千円(前期比10.6%増)となりました。これは主に、不整脈事業において、高度な専門性を活かした提案型営業による既存顧客に対するサービスの充実に努めるとともに、新規顧客の開拓に注力し、アブレーション(心筋焼灼術用)治療用カテーテル類や検査用電極カテーテル等の主力商品の販売が好調に推移したことによるものです。
ⅱ.売上原価
当事業年度の売上原価は39,119,061千円(前期比12.3%増)でありますが、これは主に、売上高の増加に伴う仕入高の増加のほか、仕入先メーカーからの値上げ要請への対応によるものです。
ⅲ.販売費及び一般管理費
当事業年度の販売費及び一般管理費は4,418,928千円(前期比2.9%増)となりました。これは主に、業容拡大に伴う人件費や営業活動経費の増加によるものであります。販売費及び一般管理費の総額は増加しておりますが、効率化や生産性の向上に取り組んだ結果、当事業年度における売上高販管費比率は9.9%(前事業年度は10.6%)となりました。
ⅳ.営業外損益
営業外損益は、前事業年度の94,456千円の利益(純額)から7,828千円の利益(純額)へと86,628千円利益(純額)が減少しました。これは、前事業年度は受取保険金78,143千円、為替差益14,612千円等が発生しておりましたが、当事業年度は受取保険金が7,368千円等が発生したことによるものです。
ⅴ.特別損益
特別損益は、前事業年度の16,400千円の利益(純額)から26,695千円の損失(純額)へと43,096千円利益(純額)が減少しました。これは、前事業年度は投資有価証券評価益が21,739千円発生しておりましたが、当事業年度は減損損失27,080千円等が発生したことによるものです。
ⅵ.当期純利益
当期純利益は、上記の結果、前事業年度の974,181千円から18.7%減少して792,028千円となりました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、市場動向等があります。
市場動向につきましては、これまで2年に1度実施されていた特定保険医療材料の保険償還価格の改定が2019年10月の消費税率の改定に伴い実施がされたほか、2020年4月以降は毎年実施されることが見込まれています。
2019年10月の改定では、診療報酬本体では0.41%の引き上げ、薬価では0.51%引き下げ、材料価格は0.03%の引き上げとされておりましたが、当社が取扱う医療機器では半年で約1.5%のマイナス影響となりました。
2020年4月の改定では、診療報酬本体では0.55%の引き上げ、薬価では0.99%引き下げ、材料価格は0.02%の引き下げとされておりますが、当社が取扱う医療機器では1.0%程度のマイナス影響と見込んでおります。
また、販売価格では医療機関のコスト意識の高まりによる値下げ要請や、同一系列病院などで価格の統一が進められている関係で、価格競争の激化が見られていますが、今後、その傾向はますます強まるものと予想されるほか、仕入価格ではメーカーから値上げ要請があるなど、厳しい状況になることが予想されます。
このような事業環境のもと、当社といたしましては、比較的利益率の高い独自商品の開発及び販売に注力するほか、引き続き営業力の強化を目指すことで、持続的に業容の拡大を目指してまいりたいと考えております。
具体的には、主力の不整脈事業において、引き続き高度な専門性を活かした提案型営業による既存顧客の深耕と新規顧客開拓を行うことで営業エリアの拡大を目指してまいります。更に、メーカーとの関係強化を通じて、仕入コストの低減にも取り組んでまいります。
また、虚血事業においては、エキシマレーザ血管形成システム関連商品の国内総代理店としての独占販売期間延長交渉を進めるとともに、販売代理店としてさらなる普及を図ることで、販売拡大を目指します。
新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、2020年3月以前は、一部の医療施設において症例数の減少がみられるも、全社的な影響は軽微でした。2020年4月以降は重篤で緊急性が高い治療が確実に行われる体制を維持するために、待機的な治療など緊急性の低い治療については可能な限り延期とするなどの対策が執られていることから、当社が医療機器を供給する症例数が一時的に減少し、足元の売上に影響を与えております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
不整脈事業
不整脈事業の売上高は、高度な専門性を活かした提案型営業による既存顧客に対するサービスの充実に努めるとともに、新規顧客の開拓にも注力した結果、アブレーション(心筋焼灼術用)治療用カテーテル類や検査用電極カテーテル等の主力商品の販売数量が増加したことから、前期比9.5%増の38,748,516千円となりました。
セグメント利益は、売上高の増加に伴う利益の増加のほか、メーカーとの協力関係強化によるインセンティブの獲得により、前期比3.1%増の4,392,207千円となりました。
虚血事業
虚血事業の売上高は、販売代理店としての販売が増加したほか、国内総代理店として取り扱っているエキシマレーザ関連商品の販売が堅調に推移したことから、前期比9.2%増の3,983,473千円となりました。
セグメント利益は、移管業務委託収入が減少したことから、前期比20.7%減の859,973千円となりました。
その他
その他の売上高は、外科、脳外科関連商品等が好調に推移したことほか、自社企画品も堅調に推移したことから、前期比44.0%増の1,921,779千円となりました。
セグメント利益は、売上高の増加に伴う利益の増加により、前期比52.0%増の282,527千円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりであります。
2016年3月期2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期
自己資本比率(%)39.941.341.840.037.1
時価ベースの自己資本比率(%)81.491.180.855.545.9
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.10.10.10.30.0
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)2,254.93,922.23,812.2790.25,373.7

(注)1 各指標は以下の計算式により算出しております。
・自己資本比率:自己資本/総資産
・時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
・キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3 営業キャッシュ・フローはキャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象にしております。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
1)資金需要
当社の運転資金需要のうち主なものは、商品仕入代金の支払資金のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用の支払資金であります。営業費用の主なものは人件費及び営業活動のための旅費交通費であります。
2)財務政策
当社の運転資金及び設備投資資金等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金を充当するほか、借入等による資金調達を行っております。
2020年3月31日現在の長期借入金残高は31,205千円(うち、1年内返済予定の長期借入金29,527千円)、現金及び現金同等物の残高は5,232,708千円、純資産は7,566,549千円(自己資本比率37.1%)となっており、将来資金に対して十分な財源及び流動性を確保しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]1[財務諸表等]の「重要な会計方針」に記載しております。
この財務諸表の作成にあたって、過去の実績や現状等を勘案し合理的に見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。
a.貸倒引当金
債権等の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率等により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しておりますが、得意先の財政状態が悪化し、支払能力が低下した場合には、追加引当が必要になる可能性があります。
b.繰延税金資産
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
c.退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務の見込額に基づき計上しておりますが、割引率など数理計算上で設定される前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼす可能性があります。
d.固定資産の減損
当社は、主として営業部を基礎として資産のグルーピングを行っております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては、「固定資産の減損に係る会計基準」等に従い慎重に検討を行っておりますが、事業計画や経営環境等の前提条件の変化により、投資額の回収が見込めなくなった場合には、将来追加で減損処理が必要となる可能性があります。

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