有価証券報告書-第76期(2022/04/01-2023/03/31)
② 戦略
当社は、気候変動に伴うさまざまなリスク・機会を、事業戦略策定上の重要な観点の一つとして捉えています。当社では2050年までを対象期間とし、パリ協定の目標である「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をすること」を想定した「1.5℃/2℃(未満)シナリオ」、および現在のペースで温室効果ガスが排出されることを想定した「4℃シナリオ」の2つの世界を想定しています。当社は、この2つのシナリオを踏まえて、TCFD提言に沿って、気候関連リスク・機会を抽出し、その上で、気候変動がもたらす移行リスクや物理リスク、気候変動への適切な対応による機会を特定しました。
「4℃シナリオ」においては、干ばつや大雨など異常気象が多発し、急性的な物理リスクの影響により、物流センターやデータセンター、店舗の被災・休業、また冬季用品の需要減が発生する可能性があり、事業に甚大な影響を及ぼすことが想定されます。物流センターやデータセンターについては、既に地域の分散やバックアップ体制の整備が進んでおり、物理的なリスクを最小限に抑えています。また、店舗については、浸水リスクに対し、BCPの観点からの立地選定や構造の工夫等を進めることにより物理的なリスクを最小限に抑えることができると考えます。商品については気温帯の変化、消費行動の変化に見合う商品の投入を進めることにより、冬季商品需要減に伴う機会損失を最小限に抑えるための取り組みを進めています。
「1.5℃/2℃(未満)シナリオ」においては、温暖化抑止に向けて技術革新や規制強化が進み、社会が変化することが想定されるため、移行リスクの影響がより顕在化すると考えます。炭素税などの税制、ZEB(Zero Energy Building)の標準仕様の義務化などの規制強化、電気料金の上昇など、 店舗や物流センターのコストが上昇するリスクがありますが、省エネの推進により、リスク低減を進めています。また炭素税や排出権取引の導入、ZEV(ゼロエミッション車)メーカーへの優遇政策や内燃自動車への規制強化等が進むことにより、エンジン搭載車の販売台数が急激に減少し、代わりにZEVの普及が急速に進むことが想定されますが、ZEVの拡販に伴う売上増に加え、ZEV推進のためのインフラ整備や拡充を積極的に進めることで、販売機会の拡大に努める予定です。
なお、気候変動の影響は中長期的に顕在化する可能性を有することから、外部動向の変化も踏まえ、定期的にリスク・機会の分析・評価の見直しや対応策の具体化を進め、中長期の経営戦略に反映させていきます。
■分析対象
[事業] 国内オートバックス事業、ディーラー・BtoB・オンラインアライアンス事業
[範囲] 日本国内 事業所、直営および子会社店舗、物流拠点
[期間] 現在~2050年まで(短期:1年以内/中期:~2030年/長期:~2050年)
■分析ステップ
(1) 各気候関連リスク・機会要因が、分析対象範囲に及ぼし得る影響を網羅的に抽出
(2) (1)を俯瞰し、より発生可能性の高いリスクを整理
(3) 採用シナリオ(物理リスク:RCP2.6・RCP8.5、移行リスク:ZNE・STEPS)に基づき、「1.5℃/2℃(未満)」および「4℃シナリオ」下での事業インパクトの検証および財務的影響を算出
(4) (3)の結果への対応策を検討
■参照文献
気候変動監視レポート2020(気象庁)/日本の気候変動2020(文部科学省、気象庁)/ハザードマップポータルサイト(国土交通省)/Global Hybrid & Electric Vehicle Forecast(LMC Automotive)/IPCC・AR6・WG1報告書 /IEA(2021)World Energy Outlook 2021/車両電動化の見通し(東京主税局)等
※ 下線部分は前年度からの変更箇所
物理リスク: 気象災害の激甚化等の気候変動に起因するリスク
移行リスク: 温室効果ガス排出に関する規制等による低炭素経済への「移行」に起因するリスク
当社は、気候変動に伴うさまざまなリスク・機会を、事業戦略策定上の重要な観点の一つとして捉えています。当社では2050年までを対象期間とし、パリ協定の目標である「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をすること」を想定した「1.5℃/2℃(未満)シナリオ」、および現在のペースで温室効果ガスが排出されることを想定した「4℃シナリオ」の2つの世界を想定しています。当社は、この2つのシナリオを踏まえて、TCFD提言に沿って、気候関連リスク・機会を抽出し、その上で、気候変動がもたらす移行リスクや物理リスク、気候変動への適切な対応による機会を特定しました。
「4℃シナリオ」においては、干ばつや大雨など異常気象が多発し、急性的な物理リスクの影響により、物流センターやデータセンター、店舗の被災・休業、また冬季用品の需要減が発生する可能性があり、事業に甚大な影響を及ぼすことが想定されます。物流センターやデータセンターについては、既に地域の分散やバックアップ体制の整備が進んでおり、物理的なリスクを最小限に抑えています。また、店舗については、浸水リスクに対し、BCPの観点からの立地選定や構造の工夫等を進めることにより物理的なリスクを最小限に抑えることができると考えます。商品については気温帯の変化、消費行動の変化に見合う商品の投入を進めることにより、冬季商品需要減に伴う機会損失を最小限に抑えるための取り組みを進めています。
「1.5℃/2℃(未満)シナリオ」においては、温暖化抑止に向けて技術革新や規制強化が進み、社会が変化することが想定されるため、移行リスクの影響がより顕在化すると考えます。炭素税などの税制、ZEB(Zero Energy Building)の標準仕様の義務化などの規制強化、電気料金の上昇など、 店舗や物流センターのコストが上昇するリスクがありますが、省エネの推進により、リスク低減を進めています。また炭素税や排出権取引の導入、ZEV(ゼロエミッション車)メーカーへの優遇政策や内燃自動車への規制強化等が進むことにより、エンジン搭載車の販売台数が急激に減少し、代わりにZEVの普及が急速に進むことが想定されますが、ZEVの拡販に伴う売上増に加え、ZEV推進のためのインフラ整備や拡充を積極的に進めることで、販売機会の拡大に努める予定です。
なお、気候変動の影響は中長期的に顕在化する可能性を有することから、外部動向の変化も踏まえ、定期的にリスク・機会の分析・評価の見直しや対応策の具体化を進め、中長期の経営戦略に反映させていきます。
■分析対象
[事業] 国内オートバックス事業、ディーラー・BtoB・オンラインアライアンス事業
[範囲] 日本国内 事業所、直営および子会社店舗、物流拠点
[期間] 現在~2050年まで(短期:1年以内/中期:~2030年/長期:~2050年)
■分析ステップ
(1) 各気候関連リスク・機会要因が、分析対象範囲に及ぼし得る影響を網羅的に抽出
(2) (1)を俯瞰し、より発生可能性の高いリスクを整理
(3) 採用シナリオ(物理リスク:RCP2.6・RCP8.5、移行リスク:ZNE・STEPS)に基づき、「1.5℃/2℃(未満)」および「4℃シナリオ」下での事業インパクトの検証および財務的影響を算出
(4) (3)の結果への対応策を検討
■参照文献
気候変動監視レポート2020(気象庁)/日本の気候変動2020(文部科学省、気象庁)/ハザードマップポータルサイト(国土交通省)/Global Hybrid & Electric Vehicle Forecast(LMC Automotive)/IPCC・AR6・WG1報告書 /IEA(2021)World Energy Outlook 2021/車両電動化の見通し(東京主税局)等
※ 下線部分は前年度からの変更箇所
物理リスク: 気象災害の激甚化等の気候変動に起因するリスク移行リスク: 温室効果ガス排出に関する規制等による低炭素経済への「移行」に起因するリスク