有価証券報告書-第45期(2023/03/01-2024/02/29)
(2)気候変動対応の戦略
リスク機会の特定
当社が主に日本国内において展開しているコンビニエンスストア事業の店舗(加盟店・直営店)における気候変動リスク・機会を整理し、脱炭素社会への移行に伴うリスク・機会、気象パターンの変化や気象災害の激甚化等による物理的リスク・機会について検討し、当社事業に影響を与えうる重要なリスクと機会を特定しております。
リスク機会の特定
当社が主に日本国内において展開しているコンビニエンスストア事業の店舗(加盟店・直営店)における気候変動リスク・機会を整理し、脱炭素社会への移行に伴うリスク・機会、気象パターンの変化や気象災害の激甚化等による物理的リスク・機会について検討し、当社事業に影響を与えうる重要なリスクと機会を特定しております。
| 分類 | リスク・機会項目 | リスク | 機会 | 影響 時期 | これまでの取り組み | 今後 | |
| 移 行 リ ス ク ・ 機 会 | 政策/ 規制 | 各国の炭素排出目標・政策 | ・GHG排出規制が強化され、より高い省エネ基準の達成が求められ機器の入れ替え等が発生し投資が増える | 店舗での省エネ機器の入れ替え、太陽光パネル等の設置により購入電力量の削減 | 中期 | 店舗における計画的な省エネ機器の入れ替え | ・店舗における計画的な省エネ機器の入れ替え |
| ・行政への報告がさらに強化され運営コストが増える | ・調達電力を再生可能エネルギー由来の電力に切り替え | ||||||
| 電力価格 | ・電力価格が高騰しエネルギーコストが増加 | 店舗での省エネ機器の入れ替え、太陽光パネル等の設置により購入電力量の削減 | 中期 | 2022年11月~2023年4月全店全社コスト削減プロジェクトにて対応策議論 | ・店舗における計画的な省エネ機器の入れ替え | ||
| ・原材料調達コスト、製造コストが増加 | 店舗における計画的な省エネ機器の入れ替え | ・電力調達方法の変更 | |||||
| ・収益構造が悪化する | 電力調達方法の変更 | ||||||
| プラスチック規制 | ・脱炭素素材(バイオプラ等)の原料高騰 | 対応を早めることでブランドイメージが高まる | 中期 | ・レジ袋の有料化 | ・資材等をより環境負荷の低い素材へ変更 | ||
| ・環境配慮素材への切り替えによる加盟店経費の圧迫 | ・ソフトクリームのプラスプーンを食べるスプーンへ切り替え | ・変更対象アイテムをFF、インストア加工、セントラル加工へと拡大 | |||||
| ・対応遅れによるブランドイメージの低下 | ・石油系プラスチック製カトラリーの段階的廃止 | ||||||
| 炭素税、炭素価格 | ・温暖化対策税等の引き上げ等、カーボンプライシング政策により、資材等の調達コストや燃料費、電力料金が上昇 | 温室効果ガス排出量ゼロ達成時に炭素税が非課税になる | 長期 | ・店舗GHG排出由来の大半を占める電力削減 | ・再生可能エネルギーへのシフトを加速 | ||
| ・経済活動に伴うコスト負担見通しが立てにくくなる | ・カーボンフットプリント算定による商品由来のCO2排出量算定 | ・バリューチェーン上のCO2排出量削減 | |||||
| 技術 | 電動車の普及 | ・店舗敷地内への電気充電設備の設置を求められ、対応できない場合は集客力が低下する | ・充電設備設置により、競合他社との差別化を図り、固定客の集客促進を図ることが可能 | 中期 | ・店舗敷地内にEV充電器を設置 | ・店舗敷地内へのEV充電器の設置拡大および設置情報発信 | |
| ・営業車、配送車のEV化による投資拡大 | ・社有車および配送車の電動化により、燃料経費削減 | ・HPの店舗情報にEV設置について掲載 | ・配送車および社有車を電動車に切り替え | ||||
| 再エネ・省エネ技術の普及 | 太陽光発電システム導入等の場合に係る投資の拡大 | より低価格な再生可能エネルギーの利用選択肢が増加 | 中期 | 連動型(高圧)への移行・東北、東京、関西電力エリア | ・市場連動型(高圧)への移行 | ||
| ・市場連動型電力エリアの拡大 | |||||||
| ・電力調達方法の変更 | |||||||
| 評判 | 顧客の嗜好変化 | ・既存ビジネスモデルが訴求力を失う | ・若年層が上世代より環境に関心が高いZ世代、α世代となり、環境配慮型商品開発の評価を獲得、ブランディング化 | 中期 | ・ソフトクリームバニラ提供時のスプーンを食べるスプーンに置き換えて脱プラ化 | ・「食べるスプーン」のようなお客さま参加が可能な環境配慮型商品・資材を充実 | |
| ・競合激化によりシェアを失う | ・脱プラ化を実証するためカーボンフットプリント算定、公表 | ・SNSを含め、様々な発信手段をさらに多様化 | |||||
| ・グリーンウォッシュの疑いを掛けられる | ・ベトナムチョコソフトやサステナブルコーヒー等、環境に配慮した商品の販売 | ・カーボンフットプリントのような定量値に基づく合理的論理的発信 | |||||
| ・環境配慮型商品の開発 | |||||||
| 投資家の評判変化 | 気候変動への取り組みや開示情報が不十分な場合、投資家からの企業評価が低下 | 開示を基に投資家との対話を行うことによって投資家からの企業評価が高まる | 中期 | TCFDのフレームワークに合わせてHPにて開示 | ・TNFDなど気候変動と相関した分野の取り組みと開示 | ||
| ・開示内容の充足と投資家との対話 | |||||||
| 分類 | リスク・機会項目 | リスク | 機会 | 影響 時期 | これまでの取り組み | 今後 | |
| 物 理 的 リ ス ク ・ 機 会 | 急性 | 異常気象の激甚化 | ・豪雨・高潮等の発生により浸水・突風・土砂崩れが発生し、お客さま、従業員、店舗施設に大きな被害が発生する | 店舗の早期営業体制の構築 | 短期 | ・災害規程、マニュアルの整備、統一化(事業継続基本計画書・地震対策マニュアル・自然災害マニュアル等の整備) | ・分散化を含めた原材料調達先の検討と実施 |
| ・休業による売上損失 | ・事業継続基本計画書の被害想定更新 | ・自然災害が発生した場合の訓練の実施 | |||||
| ・サプライヤー、配送センターの被災により、商品の供給が停止する | |||||||
| 慢性 | 降水・気象パターンの変化 | ・記録的な豪雪や激しいひょう、干ばつ・熱波・寒波、落雷、噴火等が発生し、お客さま、従業員、店舗施設に大きな被害が発生する | ・原材料調達地域の分散化 | 長期 | |||
| ・原材料の生産に影響があり、商品供給量が低下する | ・代替商品の開発 | ||||||
| 海面の上昇 | 高潮等の発生により浸水が発生し、お客さま、従業員、店舗施設に大きな被害が発生する | 店舗の早期営業体制の構築 | 長期 | ||||
| 平均気温の上昇 | ・店舗の電気使用量が増加 | 気温上昇に伴い需要が上がる飲料・氷、コールドデザートなどのコールド商品の売上増加 | 長期 | ・冷房を使用しながら電力使用量の削減化 | ・店舗、配送センターなど施設において再生可能エネルギーを多用しCO2排出量を抑制 | ||
| ・配送センターでの電気使用量増加 | ・コールド商品の需要に伴う冷凍冷蔵機器の省エネ化 | ||||||
| ・原材料調達価格の高騰など、円滑な調達が困難 | ・コールド商品の拡充 | ||||||
| ・気候や気温の変化に左右されない商品の開発 | |||||||
| ・気候変動に対応した発注システムの高度化 | |||||||