有価証券報告書-第60期(令和2年3月1日-令和3年2月28日)

【提出】
2021/05/25 11:19
【資料】
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【項目】
145項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループ(以下、「アークスグループ」という場合もあります。)は、小売業界における淘汰・再編の動きが加速するなか、クリティカル・マス(企業が存続していくために最低限必要な事業規模)を確保し、経営資源の特大化(膨張=極大化ではなく、成長=特大化を目指す)を図ることが、企業価値の更なる向上と、地域のお客様のライフラインを守る道であるとの共通認識のもと、2002年11月1日にスタートいたしました。
当社グループは、どの様な領域で社会的使命を果たすべきなのかを明確にする基本的な考え方として、「地域のライフラインとして価値ある商品・サービスを低価格で提供し、豊かな暮らしに貢献」していくことを、グループ各社が共有する基本理念として掲げております。
また、「私たちは何のために存在するのか」という根本的な考え方を表明するコーポレートステートメントとして「豊かな大地に輝く懸け橋(Bridge on the Rich Land for Your Life)」を定めております。これは、各地域にドミナントエリアを築き、多くのお客様へ新鮮で、安心・安全な食品を提供することにより、生産地とお客様を結ぶ懸け橋になりたいという思いと、同じ志を持って事業展開を進めていく地域企業同士が、海外流通資本も含めた大手流通企業に対抗していくための受け皿会社として、企業と企業を結ぶ懸け橋になりたいという思いが込められています。
グループ名「ARCS」は、Always(常に)、Rising(上昇する)、Community(地域社会に)、Service(奉仕する)の頭文字で構成され、「1つひとつの企業が強い“弧”となり、大きな円=ARCSを創りあげ、地域社会に貢献していく」ことをうたったもので、経営の基本理念とコーポレートステートメントを体現したものであります。
アークスグループは、徹底した顧客志向に基づくお客様への奉仕の精神を持ち続け、将来の大同団結に向けた母体企業としての役割も認識しながら、更なる事業の発展を目指してまいります。
(2) 中長期的な経営戦略
当社は、グループのシンクタンク的な役割を担う持株会社として、「中核企業としての業務執行責任の明確化と意思決定のスピードアップ」、「遂行課題を絞り込んだ企業横断的な委員会、プロジェクトの活用」、「グループ統一の情報システムによる効率化と効果的なコスト運用」、「既存組織の見直しと再編成」そして「グループ統一の人材開発育成と統一人事制度」を主要テーマに、グループ全体の業務改革に取り組んでおります。
具体的には、執行役員制度に基づき、権限と責任の明確化を図ると共に、各々の事業領域における意思決定の権限を各子会社に適切な範囲で委譲し、グループ全体の経営資源の使用に関する決定などの戦略的な経営機能を当社へ集約しております。
当社グループは、旧来型の垂直的な企業統合からイメージされる富士山のように高い大きな企業グループを目指すのではなく、同じような規模の山々が横に連なることで、企業とお客様の距離を短く保ち続ける「八ヶ岳連峰経営」を目指しております。2019年10月に稼働した当社グループの新基幹システムは地域毎に独自性が強い食品スーパーマーケットの特殊性と、業務の統一化を両立させた業界標準たりうるシステムプラットフォームであり、「八ヶ岳連峰経営」の更なる深化に資するものであります。新基幹システムの活用によりグループシナジーを拡大し、地域に密着した流通企業グループとして継続的に成長し続けてまいります。また新基幹システム活用と並行して商流改革や物流改革、顧客管理の手法の強化、並びに後方業務の集約における定量的な効果創出に向けて業務改革・組織改革に継続して取り組み、グループシナジーの追求及びそれぞれの地域におけるシェア拡大に努めてまいります。加えて、新パートナーのグループ入りも含め、一層の業容拡大を図ってまいります。
組織・管理面におきましては、アークス事務集中センターを中心に、グループ各社の後方業務の集約を進めており、シェアードサービスセンターの機能強化に向けて、子会社の経理、人事業務の一層の効率化を図ってまいります。またダイバーシティ推進プロジェクトの活動を通じて、多種多様な人材が能力を最大限発揮できる機会を提供し、多様化するお客様のニーズへの対応や、人手不足・採用難などの環境の変化にも対応してまいります。
株式会社バローホールディングス、株式会社リテールパートナーズの3社間で結成した「新日本スーパーマーケット同盟」につきましては、それぞれの展開エリアを越え、全国的な結集軸として業界再編の中心核になることを目指しております。厳しさを増す経営環境下ではあるものの、今後も将来に亘って生き残りを図ることで地域の食品流通インフラを確保し、その食文化・食生活を守っていくことが使命であると捉え、食品スーパーマーケットとして共通の課題への適切な対処や、ビジネスモデルの革新に向けて取り組んでまいります。
(3) 優先的に対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境につきましては、コロナ禍の影響が続く中、新型コロナワクチン接種の効果が期待されるものの、個人消費のみならず社会経済活動の回復の遅れが危惧されます。食品小売業界におきましても、先行き不透明感が強まる中、消費者の生活様式の変化や業態を超えた価格競争の激化など時代の大きな転換点を迎えており、業界再編の動きも一段と進むことが予想されます。
このような状況下、当社グループは「我ら生命防衛隊 技術デジタル 精神はリアル 災禍を転じて幸福と為す!」を年頭方針として掲げ、更なる地域シェアの拡大と企業価値の向上に努めてまいります。
グループのDX推進の一環として、従来から進めてきた店舗業務の効率化を推進すると共に、RARAカード会員の購買情報と連携したマーケティング戦略を強化・推進してまいります。また2019年9月にアークスグループ入りした㈱伊藤チェーンは、約7ヵ月の統合作業を経て2021年3月よりアークス基幹システムが稼働するに至っております。
新日本スーパーマーケット同盟につきましては、3社間の好事例の共有や、これまで実施してきたスケールメリットを活かした協業に加え、SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)への本格的な取り組みを通して、地域社会の持続的な発展を目指してまいります。加えてコロナ禍を契機としたキャッシュレス決済増加への対応や、POSレジの新しい在り方などの協働も進めてまいります。
アークスRARAカードにつきましては、お客様の幅広い決済ニーズにお応えすることを目的として、現金・プリペイド払い一体型のカードを新たに発行することを予定しております。また、自社アプリの機能拡充とデジタル販促などを通じてお客様の利便性向上を目指し、様々な金融・決済ビジネスにも取り組んでまいります。
当社は2020年11月17日に栃木県下を中心にスーパーマーケット31店舗を展開する㈱オータニとの経営統合に向けた基本合意書を締結した後、2021年3月29日に最終契約である株式譲渡契約書を締結し、2021年4月14日に全株式を取得し、正式にアークスグループ入りいたしました。同社との経営統合により、当社の店舗展開地域は北海道から東北さらには北関東へと広がり、東日本エリアにおける地域のライフライン企業として、より一層の営業基盤の強化に努めてまいります。加えて「アークス・オータニ統合委員会」を設置し、同社における内部統制の強化や社内管理体制の整備を進める他、情報システムの統合等を通じたグループシナジーの創出を推進してまいります。
(4) 目標とする経営指標
当社グループは、主要経営指標のなかでも特に、総資産経常利益率(ROA)と総資産回転率を重視しており、ROA10%以上、総資産回転率3回転以上を中長期的な目標にしております。毎期継続した利益成長と資本の効率的な運用を図ることで、自己資本当期純利益率(ROE)の向上に努めてまいります。

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