有価証券報告書-第39期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/22 10:59
【資料】
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【項目】
108項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、政府の経済対策等を背景に緩やかな回復基調を辿ったものの、英国のEU離脱問題、アメリカの政権交代の影響による世界経済の不確実性の高まりなど景気の先行きは不透明な状況で推移いたしました。
外食業界におきましては、食材価格の高騰、人材確保の競争の激化、また食の「安心・安全」に対する社会的関心の高まりに加え、消費者の節約志向の影響から経営環境はより一層の厳しさを増しております。
このような状況の中、昨年10月より「かっぱ寿司」のブランド力を回復すべくリブランディングを実施し、「おいしいネタ、はなしのネタ。」をキーワードに魅力ある高品質な商品を投入するとともに、店舗ロゴのデザインを刷新し、新規顧客の獲得及びリピーターの増加を目指してまいりました。
店舗面では、平成28年6月に宇部店、7月に新小岩ルミエール店、淡路店、逗子店、9月に広島呉店、越谷レイクタウン店、六日町店、11月に洲本店、小倉足立インター店、豊中上新田店の計10店舗を出店いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は794億22百万円(前年同期比1.1%減)、営業損失は5億24百万円(前年同期は営業利益25億49百万円)、経常損失は3億49百万円(前年同期は経常利益27億23百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は58億7百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益52億81百万円)となりました。
次にセグメントの概況をご報告申し上げます。
〈回転寿司事業〉
回転寿司事業におきましては、引き続き商品力と店舗サービスの強化に取り組んでまいりました。
お客様の利便性向上の施策としてWebによる客席予約やテイクアウト注文システムの導入など、新規顧客の獲得及びリピーターの増加を目指しております。
しかしながら、営業戦略の不徹底及び作業スキルのブラッシュアップ不足により、店舗オペレーション力の低下を招き、来店客数の減少、商品廃棄ロス及び人件費などのコストが増加した結果、売上高及び利益が減少いたしました。また、昨年10月より実施したリブランディング戦略は、「かっぱ寿司」ブランドのお客様認知度の向上や客単価の上昇などの点において一時的な効果はあったものの、広告宣伝費や販売促進費等の投資を回収するための収益の改善には繋がらず費用が先行したことにより利益を圧迫する要因となりました。本年2月以降、経営体制・運営方針を抜本的に改め、また、コロワイドグループの全面的な協力を受け、従来の枠組みにとらわれることなく全社的な事業構造改革を進めた結果、売上高の回復並びにコスト構造の改善ともに順調に推移しております。
また、海外では韓国で回転寿司を6店舗運営しております。商品力・サービスの向上に注力し、改善を進めた結果、過去最高の売上高及び利益を達成いたしました。
以上の結果、回転寿司事業の売上高は676億42百万円(前年同期比2.5%減)となりました。
〈デリカ事業〉
デリカ事業におきましては、コンビニエンスストアを中心とした寿司弁当、調理パン等の新規取引先の拡大、既存顧客の販売強化及びコスト構造の見直しに取り組んでおります。
以上の結果、デリカ事業の売上高は117億80百万円(前年同期比7.8%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローが19億45百万円増加、投資活動によるキャッシュ・フローが13億67百万円減少、財務活動によるキャッシュ・フローが10億80百万円減少した結果、前連結会計年度末より5億44百万円減少し、44億93百万円(前連結会計年度末は50億38百万円)となりました。
営業・投資・財務による各々のキャッシュ・フローの主な内容は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は19億45百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失18億1百万円、減価償却費17億25百万円、減損損失15億39百万円、退職給付に係る負債の減少9億84百万円、仕入債務の増加5億58百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は13億67百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出9億30百万円、敷金及び保証金の差入れによる支出4億48百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は10億80百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出22億4百万円、社債の発行による収入29億49百万円、配当金の支払いによる支出9億67百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出4億79百万円によるものであります。