有価証券報告書-第44期(2023/07/01-2024/06/30)

【提出】
2024/09/27 16:34
【資料】
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【項目】
166項目
(5)人的資本に関する考え方及び取組
予測困難なビジネス環境の変化とお客さまの価値観の多様化が進み、当社グループはグローバル展開を急拡大する中、私たちがお客さまから選ばれ続けるためには、多様な人材が集まり、各自の得意分野を活かして平等に活躍できるダイバーシティ型組織の構築が不可欠です。企業の成長に欠かせない資産である人材が、様々な視点で新しい価値を創出し、企業自身がしなやかに進化するためにも、挑戦・活躍できる機会の提供や従業員一人ひとりの成長につながる教育、人材を活かせる社内環境整備は、最も優先順位の高い取り組むべき課題です。すべての従業員が企業原理の「顧客最優先主義」を共通の行動目標として挑戦を続け、激動する時代と向き合い創造や進化を遂げることで企業が成長し、従業員自身の成長をも促すことが当社グループにおける人材育成のあるべき姿であり、企業としての最大の責務、社会的使命であると考えています。
<人材育成に関する取組>当社では、従業員一人ひとりが自身の強みを発揮し失敗を恐れず果敢に挑戦を続けた先に、変化に柔軟な対応をしながら稼ぐ力を持った組織が構築されると考えています。そのために、当社の企業文化である「権限委譲」のもと、職位職責・所属に合わせ主体的でやりがいを最大化できる環境や制度を整備し、適材適所で活躍できる生産性の高い組織づくりを行っています。さらに、中長期経営計画「Visionary2030」の実現においてIT/デジタル戦略が欠かせないことから、IT人材の育成も実施しています。
なお、女性活躍に関する指標目標及び取り組みについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4)戦略ならびに指標及び目標」をご参照ください。
◆従業員一人ひとりが主体的に活躍するための教育や制度
・世界中の従業員が共通の視点・方向性で業務に従事することを目的とした企業理念集『源流』の理解浸透
-新卒・中途入社者を対象に源流研修を実施(国内)
-『源流』は日本語のほか英語、中国語(簡体字・繁体字)、タイ語に翻訳
-国内・海外共に従業員を対象とした『源流』理解度テストを年2回実施
-管理職には『源流伝道士』の社内資格試験を年2回実施。合格者は日々の業務において『源流』を実践すると共に、各所属組織において理念や文化の実現に貢献する人材育成を実施
・年齢や性別、国籍、勤続年数などに関わらず、一人ひとりの実力を評価する人事制度の運用
◆自立したキャリアに向けて自ら挑戦するためのプログラム
・全従業員を対象に新たな知識・スキル習得につながる「キヅキスキルアップセミナー(自己成長セミナー)」を開催
・店舗の優秀人材発掘を目的に、若手を中心にマーケティング思考と陳列の技術を競う社内コンペティションを実施
-成績優秀者をアジア各国の店舗に派遣し技術研修を実施
・従業員が自身のキャリアアップや経験幅を広げるための「公募.com (社内公募システム)」の活性化
・若手の優秀人材の発掘・成長促進を目的に、若手と幹部社員による編成で営業課題に取り組むプロジェクトチームの発足
・経営幹部候補の育成を目的に、公募により選任された社員が支社長として100万人商圏、年商100億円規模の支社を統括する「ミリオンスター制度」の運用
・社外取締役の監修のもと、次世代の経営幹部育成プログラムを実施
◆IT人材育成の取組
・店舗経験者の中からIT分野に関心がある従業員をIT部門に配置し、社内研修などの取り組みを通じたリスキリングを推進
・若手従業員とIT部門によるデザインシンキングの実施
<社内環境整備に関する取組>◆従業員が健康で安心して働くための環境整備
すべての従業員が安心して働くためには、なによりも心身ともに健康を維持できる適切な社内環境の整備が必要です。当社グループでは、社内外への相談窓口の設置や個別ヒアリングなどで個人が抱える問題やグループ全体の労働環境における問題点を把握し、改善に取り組んでいます。
従業員一人ひとりが安心して声をあげられる環境を構築し、エンゲージメントの高い組織づくりに努めています。
◆従業員一人ひとりが自分らしく働くための環境整備
当社グループでは、企業理念集『源流』において多様性を認め尊重することを謳っています。多様な個性を認め合うことで、従業員一人ひとりの強みを発揮することによる組織力が当社の強みですが、そのためにも自分らしく働ける環境を重視しています。その取り組みの1つとして、2022年より服装ルールを緩和し、髪色自由化を実施しました。また、性的マイノリティ(LGBTQ+)の従業員に向けた対応として、福利厚生の適用拡大をはじめとした社内制度の改定や従業員の理解促進に取り組んでいます。当連結会計年度においては約4,700人がLGBTQ+研修を受講し、研修を開始した2021年から延べ約4万2,000人が受講しました。
◆ライフスタイルに合わせて選択可能な就業環境整備
当社グループでは、従業員一人ひとりのライフスタイル・ライフイベントに合わせて働き方を選択できる制度として、地域限定社員制度を導入しています。
また、育児と仕事の両立ができるよう、産休・育休取得を後押しする取り組みの推進に加え、子どもが小学校を卒業するまで勤務時間を短縮できる制度を設けています。
さらに、退職した人材に対し、経験やスキルを発揮して再びPPIHグループで活躍する機会を提供する、アルムナイ採用(ウェルカムバック採用)の制度を設けています。
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