有価証券報告書-第56期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/17 10:51
【資料】
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【項目】
155項目
(業績等の概要)
(1) 業績
当社は、2024年10月1日付にて当社の完全子会社であった株式会社幸楽苑を吸収合併(略式合併)したことにより連結子会社が存在しなくなり、非連結決算会社となっております。そのため、前事業年度の経営成績は、2024年4月1日から2024年9月30日における当社の完全子会社であった株式会社幸楽苑の業績が反映されておりません。
(注) 2024年6月21日開催の定時株主総会の決議により、2024年10月1日をもって当社商号を「株式会社幸楽苑ホールディングス」から「株式会社幸楽苑」へ変更いたしました。
当事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)におけるわが国の経済は、堅調な企業業績に支えられた継続的な賃上げによる雇用・所得環境の改善に加えて、政府による物価高対策などにより景気は底堅く推移いたしました。一方、円安の進行、日銀の金融政策変更に伴う長期金利の上昇、ロシア・ウクライナ戦争の長期化、米国・イスラエルによるイラン攻撃に伴うエネルギー価格の高騰など、物価上昇によるわが国経済の押下げリスクは顕在化しております。
外食産業におきましては、継続的な賃上げ効果及び、好調なインバウンド需要により外食需要は堅調に推移しました。一方、一昨年より続く米価格をはじめとする食材価格の上昇、店舗建築資材価格の高止まり、賃上げや人手不足に伴う人件費関連コストの上昇などにより店舗運営コストは上昇しており、経営環境は依然として厳しい状況が続いております。
このような経済環境の中、当社は「より多くの人々の、よりふだんの食の場面に、よりおいしい味で、より低い価格の商品を、より速いスピードで提供することに私達は喜びを持とう」を経営理念に、お客様へ安全安心で快適な食事環境を提供することを基本方針として取り組んでおります。
昨年公表した中期経営計画「幸楽苑レジリエンス」における当事業年度の進捗状況についてご説明いたします。
① ブランディング
自社工場による製造直販を活かした積極的なメニュー開発を行い、グランドメニュー(定番商品)と季節限定商品のそれぞれに新たな価値を創出することにより、お客様の来店回数増加に繋げ、いつ来店されても飽きの来ないメニューラインアップを提供し「幸楽苑」ブランドの定着を図っております。
当事業年度の季節限定商品は、地球温暖化による記録的な猛暑に対応した夏季限定商品7種類を含め、全22種類を販売いたしました。また、キャッシュレス決済にコード決済を追加し、現金、クレジットカード、電子マネー、コード決済でのお支払いが可能となり、お客様の利便性向上を行いました。
② 人財育成戦略
今後の事業拡大には中核となる人財育成が必要と考え、新卒・キャリア採用を強化し、社員教育の充実に取り組んでおります。当事業年度は8年ぶりに新卒採用活動を行い、4月に新入社員を迎え入れました。また、キャリア採用はパート社員の正社員登用を含め順調に推移いたしました。社員教育においては、店長候補への店長育成カリキュラム教育などにより店舗QSC・お客様満足度向上を図りました。
③ 投資戦略
既存店舗の付加価値向上を目的に店舗改装(ブランドイメージカラーの統一)に取り組み、今後の事業拡大に向けた新店舗開発を行っております。当事業年度は23店舗の改装を行い、新店2店舗を開店いたしました。海外フランチャイズ・タイ王国「プレジデント幸楽苑」において2店舗を新たに開店しております。また、製造直販の基礎となる新工場の建設用地取得を行いました。新工場の操業開始は2028年12月を予定しております。
④ SDGs・ESG経営
社会的な企業価値向上を目的として、環境(食品リサイクル、温室効果ガス削減)、社会(お客様の安全・安心、ダイバーシティ推進)、企業統治(ガバナンス・コンプライアンス強化)に取り組んでおります。
当事業年度は店舗改装に合わせCO2排出量の少ない高効率の店舗設備(スープウォーマー、空調設備、ボイラーなど)への更新を行っております。店舗建替えに伴う新築オープンとなった安積店は「ZEB Ready型店舗」として、当社の次世代型店舗として環境に優しいイメージリーダーとしての役割を担ってまいります。また、地域貢献活動として、子ども食堂へ「幸楽苑のお食事券」寄付、「郡山ブラックラーメン」の無償提供を行っております。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高29,404百万円(前事業年度比56.0%増)、営業利益1,515百万円(同241.5%増)、経常利益1,527百万円(同269.2%増)、当期純利益1,155百万円(同44.5%増)となりました。
また、当事業年度末の店舗数は、幸楽苑イオンモール秋田店のオープンなどにより366店舗となりました。店舗展開は、国内直営店346店舗、国内外フランチャイズ20店舗(国内11店舗、海外9店舗)となりました。
なお、当事業年度より「ラーメン事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
(2) 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産の残高は、前事業年度末に比べ955百万円増加し、13,449百万円(前事業年度末比7.6%増)となりました。主な要因は、次のとおりであります。
流動資産につきましては、前事業年度末に比べ55百万円減少し、5,962百万円となりました。これは、売掛金70百万円の増加、現金及び預金48百万円、未収入金81百万円の減少等によるものであります。
固定資産につきましては、前事業年度末に比べ1,011百万円増加し、7,487百万円となりました。これは、建物388百万円、構築物79百万円、機械及び装置211百万円、工具、器具及び備品74百万円、建設仮勘定362百万円、繰延税金資産89百万円の増加及びリース資産162百万円、敷金及び保証金32百万円の減少等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末に比べ241百万円減少し、6,260百万円(前事業年度末比3.7%減)となりました。主な要因は、次のとおりであります。
流動負債につきましては、前事業年度末に比べ102百万円減少し、4,846百万円となりました。これは、未払金75百万円、未払費用54百万円、未払法人税等145百万円の増加及び買掛金30百万円、短期借入金120百万円、1年内返済予定の長期借入金100百万円、リース債務77百万円、未払消費税等66百万円の減少等によるものであります。
固定負債につきましては、前事業年度末に比べ139百万円減少し、1,413百万円となりました。これは、資産除去債務108百万円の増加及び長期借入金99百万円、リース債務51百万円、退職給付引当金72百万円の減少等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ1,197百万円増加し、7,189百万円(前事業年度末比20.0%増)となりました。これは、繰越利益剰余金の欠損額を補填し財務体質の健全化を図ることを目的として、資本準備金1,582百万円、その他資本剰余金149百万円、利益準備金62百万円、別途積立金2,930百万円を減少させ、繰越利益剰余金を4,725百万円増加させたほか、当期純利益として繰越利益剰余金1,155百万円の増加等によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ98百万円減少し、4,623百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1,943百万円の収入(前事業年度は1,991百万円の収入)となりました。これは、税引前当期純利益の計上1,389百万円、減価償却費の計上739百万円、退職給付引当金の減少額72百万円、売上債権の増加額70百万円、その他資産の減少額91百万円、未払消費税等の減少額66百万円、法人税等の支払額229百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,571百万円の支出(前事業年度は33百万円の収入)となりました。これは、定期預金の預入による支出80百万円、有形固定資産の取得による支出1,486百万円、敷金及び保証金の回収による収入40百万円、資産除去債務の履行による支出52百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、470百万円の支出(前事業年度は923百万円の収入)となりました。これは、リース債務の返済による支出153百万円、短期借入金の純減額120百万円、長期借入金の返済による支出199百万円等によるものであります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、当事業年度より「ラーメン事業」の単一セグメントとなっております。
セグメントの名称金額(千円)前年同期増減比(%)
ラーメン事業4,991,01910.45
合計4,991,01910.45

(注) 上記の金額は、製造原価で表示しております。
(2) 受注実績
当社は、店舗の売上計画に基づき見込生産を行っておりますので、該当事項はありません。
(3) 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、当事業年度より「ラーメン事業」の単一セグメントとなっております。
セグメントの名称金額(千円)前年同期増減比(%)
ラーメン事業29,404,65762.89
合計29,404,65756.04

(注) 1.主要顧客(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
2.直営店売上についての地域別販売実績は、次のとおりであります。
地域別金額(千円)前年同期増減比(%)
青森県808,5257.7
岩手県804,4648.9
宮城県3,384,6606.6
秋田県1,114,45013.3
山形県1,305,54211.4
福島県4,182,7319.9
茨城県2,658,0198.9
栃木県1,639,92410.0
群馬県751,7547.1
埼玉県2,478,1444.0
千葉県2,402,471△0.6
東京都2,199,8430.1
神奈川県2,271,858△4.9
新潟県1,090,69011.6
山梨県521,11910.6
長野県608,90111.1
静岡県737,1088.6
合計28,960,2136.0

(注) 前年同期増減比の対象となる前事業年度直営店売上高は、2024年10月1日より非連結へ移行したため、従前のとおり連結していたと仮定した場合の直営店売上高を比較対象としております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月17日)現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(2) 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、2024年10月1日付で当社の完全子会社であった株式会社幸楽苑を吸収合併しております。そのため、前事業年度の業績の2024年9月30日以前については、完全子会社株式会社幸楽苑の業績が含まれておりません。
(注) 2024年6月21日開催の定時株主総会の決議により、2024年10月1日をもって当社商号を「株式会社幸楽苑ホールディングス」から「株式会社幸楽苑」へ変更いたしました。
① 売上高
当事業年度の売上高は、29,404百万円(前事業年度売上高18,843百万円)となりました。売上高の増加要因は、低価格戦略の継続及び店舗改装による集客力向上、営業時間延長店舗の拡大、夏季商品の種類増加、季節ごとの期間限定商品の販売等によるものです。
② 営業利益、経常利益
当事業年度の営業利益は、売上高の増加により、1,515百万円(同営業利益443百万円)となりました。
当事業年度の経常利益は、1,527百万円(同経常利益413百万円)となりました。
③ 特別利益
当事業年度の特別利益は、収用補償金22百万円の計上等により、23百万円(同特別利益2,229百万円)となりました。
④ 特別損失
当事業年度の特別損失は、23店舗の店舗改装(ブランドイメージカラーの統一等)を行ったこと等による固定資産廃棄損114百万円の計上により、162百万円(同特別損失1,755百万円)になりました。
⑤ 当期純利益
上記①~④の要因及び法人税、住民税及び事業税328百万円、法人税等調整額△94百万円を計上し、当期純利益は1,155百万円(同当期純利益799百万円)となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に関する分析
当社の主な資金需要は、新規出店や既存店舗の改装・業態転換及び生産設備の増強等によるものであります。これらの設備投資資金は、営業活動によるキャッシュ・フローの範囲内における投資を原則としておりますが、必要に応じて主に金融機関からの借入金等により対処することにしております。
資金の流動性の確保に関しては、前事業年度において公募増資(2024年12月)及び、第三者割当増資(2025年1月)により総額3,319百万円を調達し、事業運営に必要な運転資金を確保しております。
(5) 経営者の問題意識と今後の方針について
今後のわが国経済は、少子高齢化を背景に大幅な成長を見込むことは難しいと考えております。外食産業においては、消費者の低価格志向による業態を超えた競争激化、人手不足による人件費の上昇、不安定な国際情勢を背景にした物価高など、当社を取り巻く経営環境は厳しい状況が継続すると見込まれます。
このような状況下、当社は2025年5月に公表した中期経営計画~幸楽苑レジリエンス(回復力)~(2025年4月~2028年3月)について、初年度となる2026年3月期の業績を踏まえた結果、数値目標及び期間を見直しております。新中期経営計画では、これまでの「再生」から「進化」とフェーズ変更を行い新たな目標達成に向けた取り組みを実施してまいります。
① 出店戦略(計画最終年度目標店舗数 400店舗)
・出店エリア 東北・関東を中心に既存商圏のドミナント出店強化
・出店形態 これまでのロードサイド・フードコートに加えて、駅前型店舗展開
② 既存店舗のブランドイメージカラー統一を目的とした店舗改装実施
③ ロードサイド店舗全店の営業時間24時まで延長
④ 新卒・キャリア採用、パート社員の正社員登用による人財確保
⑤ 環境を意識した「ZEB Ready型店舗」展開推進

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