有価証券報告書-第57期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/27 15:11
【資料】
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【項目】
78項目

対処すべき課題

当社は、「すべては、お客様と社員のために」を経営理念としており、お客様に「楽しかった、美味しかった」と喜んでいただけるように、COLOWIDE(コロワイド)の社名にこめた4つのファクター(CO:勇気(Courage)、LO:愛(Love)、WI:知恵(Wisdom)、DE:決断(Decision))を社員一人一人が心に刻み、日々の業務にまい進することにより、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ることを経営方針としております。
この経営方針の下、長期ビジョンとして「外食日本一企業の実現、そしてグローバル外食企業へ」を掲げ、売上高・お客様満足度で日本一を目指します。
長期ビジョン達成の為、中期・短期のミッションとして下記の項目を掲げております。
中期ミッション
①:レストラン・居酒屋業態のM&Aによるシェア拡大(国内)
②:新規出店による事業拡大(海外)
③:財務体質の強化
短期ミッション
①:居酒屋業態再生とコアブランド育成
②:ファーストフード業態の事業強化
③:組織的な事業運営体制の構築(人材育成)
④:キャッシュレス対応
これらの、経営方針・経営戦略の下、目指す財務目標数値は以下の3点となります。
売上収益EBITDA比率 :8%以上
純有利子負債 / EBITDA倍率 :3倍以下
連結資本比率 :30%以上
今後の外食産業の見通しにつきましては、人手不足を背景にした人件費や物流費の増加、食材価格の高騰の影響を受ける一方、顧客ニーズが益々多様化し、商品・サービスに対する選別志向が顕著になるなど、厳しい経営環境が予想されます。
このような状況を踏まえ、当社グループと致しましては、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、本格的な成長に向けM&Aによる市場シェア・アップを図ってまいります。今後は、「再生型M&A」と共に「業界再編型M&A」も視野に入れてまいります。海外においては、日本食の認知度・人気の高まりから日本食市場は拡大傾向にあり、既存の進出国を中心に「牛角」や「しゃぶしゃぶ温野菜」の新規出店を加速し、海外売上高比率20%を目指します。これらにより、財務体質及び収益構造の強化を継続して図り、売上収益EBITDA比率、純有利子負債 / EBITDA倍率、連結資本比率等を経営指標として重視してまいります。
これまでは、居酒屋事業から創業し、M&Aによりレストラン事業を拡大してまいりましたが、今後は居酒屋事業におきましても消費者ニーズに合わせた最適なブランドへ変換することにより、居酒屋業態の再生を推進してまいります。更に、当社グループに新たな顧客層を取り込めるファーストフード事業の強化としてフレッシュネスバーガーの積極展開も含め、更なる事業領域の拡大を推進致します。
当社グループとしてお客様の支持を得るためには、商品力の強化とサービスレベルの一層の向上が重要と考えております。とりわけ東京オリンピックに向けた海外からの旅行客の増加や電子マネー普及を背景としたキャッシュレス決済に積極対応することで、業務効率向上による従業員の労務負担の軽減と同時に顧客間口拡大を図ってまいります。一方、マーチャンダイジング機能の更なる増強のため、適切なタイミングでの食材調達、食材の業態間での共同利用による歩留まり向上、食材ロスの削減を意識したメニュー作成、セントラルキッチンでの内製化推進による生産性向上、物流センターの集約・再編など鋭意推進しております。また、事業規模の拡大に伴い必要となる経営人材の育成プログラムの充実と海外展開の強化に向けての海外人材受け入れ体勢整備と登用の強化を図ると同時に、ワークライフバランスの実現と「生き生きと働ける職場づくり」によるモーチベーション・生産性の向上を店舗・工場・本部等総ての部門で継続・推進し、お客様の支持と従業員の働き甲斐の一層の向上を図ってまいります。
「食の安全・安心の確保」や「品質管理の徹底」が、今後益々外食産業には求められると考えておりますが、食材の誤表示の一掃等は無論のこと、食材の産地・加工工程・添加物等をデータベース化しトレーサビリティの確保に努めるとともに、食材に対する放射性物質や細菌等の検出検査を行うほか、製造工程及び店舗での食材管理状況の定期的確認なども実施しております。更に、企業としての社会貢献策として、受動喫煙防止、CO2排出削減、食品リサイクル、飲酒運転根絶などについても、積極的に対応してまいりたいと考えております。