有価証券報告書-第16期(平成25年7月1日-平成26年6月30日)

【提出】
2014/09/29 13:10
【資料】
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【項目】
77項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成にあたりまして、当事業年度末における資産・負債及び当事業年度の収益・費用の報告数値並びに開示に影響を与える見積りを行っております。当該見積りに際しましては、過去の実績や状況に応じて、合理的と考えられる要因等に基づき行っております。しかしながら、見積り特有の不確実性により、実際の結果は異なる場合があります。
(2)経営成績の分析
売上高は、前事業年度と比較し688百万円増加し、6,913百万円となりました。主な要因は、当事業年度中に新規出店した4店舗の影響によるものであります。
売上総利益は、前事業年度と比較し512百万円増加し、5,152百万円となりました。主な要因は、売上高増加の影響によるものであります。
営業利益は、売上総利益が増加したものの、新規出店に伴う人件費や固定費の増加により、前事業年度より85百万円減少し、480百万円となりました。
経常利益は、営業利益の減少などにより89百万円減少し、515百万円となりました。
その結果、当期純利益は、経常利益の減少があったこと及び減損損失等の特別損失を計上したことにより、前事業年度より48百万円減少し、296百万円となりました。
(3)財政状態の分析
当事業年度末における資産合計は3,069百万円となり、前事業年度末と比較して35百万円増加しております。流動資産合計は1,021百万円となり、前事業年度末と比較して142百万円増加しております。増加の主な要因は、売上高の増加に付随する現金及び預金の増加168百万円、売掛金の増加6百万円などによるものであります。
固定資産合計は2,047百万円となり、前事業年度末と比較して107百万円減少しております。減少の主な要因は、減価償却等による有形固定資産の減少119百万円があったこと等によるものであります。
当事業年度末における負債合計は1,466百万円となり、前事業年度末と比較して212百万円減少しております。流動負債合計は931百万円となり、前事業年度末と比較して267百万円減少しております。減少の主な要因は、前事業年度の出店に伴う設備投資費用の支払いによる未払金の減少187百万円があったこと等によるものであります。
固定負債合計は535百万円となり、前事業年度末と比較して54百万円増加しております。増加の主な要因は、新規借入による長期借入金の増加79百万円があったこと等によるものであります。
当事業年度末における純資産合計は1,602百万円となり、前事業年度末と比較して247百万円増加しております。増加の主な要因は、新株予約権の行使による資本金及び資本剰余金の増加2百万円及び当期純利益の計上等により利益剰余金が245百万円増加したこと等によるものであります。
(4)経営戦略の現状と見通し
当社は、設立より企業理念の浸透とドミナント構築による規模拡大、更にはサービスの向上、商品の品質向上を行うことで外食産業における新たなスタンダードの創造を目指しております。
今後におきましても、店舗数や売上の拡大を単純に追いかけるのではなく、これまでの指示命令型の組織体系から店舗資源のオペレーター化を目指し、革新的なチェーン及びグループオペレーションの構築に尽力することで産業構造の変革を担うべき成長を目指してまいります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因は、市場規模が減少する中、当業界の参入障壁が比較的低いことから新規参入企業が増加する等、同業他社との競争がますます激化した場合に、当社が考える出店条件に合致する立地に出店できず、想定どおりの出店ができない可能性があり、また当社の展開する業態が多様化する顧客のニーズに応えられない場合が考えられます。加えて、食品表示偽装や食中毒事件等により、消費者の食の安全・安心に対する意識が一層高まり、外食そのものを倦厭する環境となった場合等も重要な影響を与える要因となります。
当社においては、安心・安全を第一に考えた仕入ルートの確保や、店舗の衛生管理、従業員への衛生教育を引続き徹底してまいります。また、顧客のニーズを捉えた業態開発・商品開発を積極的に行うとともに、想定どおりの出店を進めるべく、物件情報の入手ルート及び商業施設のディベロッパー様とのパイプ強化等、物件開発体制の強化を図ってまいります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針
当社の属する外食市場規模においては、今後大幅な拡大は見込めず、減少傾向にあると認識しております。
また、市場への参入障壁が比較的低い事から新規参入が多く、加えて顧客の嗜好の多様化により、今後ますます競争が激化するものと考えております。
このような状況の中、市場の競争激化による低価格化に対し、一貫した経営方針のもと価格競争に参入せず、サービス力・商品力強化による付加価値を追求することで、比較的競合の少ない価格帯で差別化を図ってまいります。価格以上の魅力を感じていただけるサービス”おもてなし”と、安心・安全はもちろんのこと、普段では味わえない”非日常”を体験いただけるこだわりの料理を提供し、多様化するニーズに応えてまいります。
また、このような付加価値の高いサービスを提供するためには、人材の採用・教育は必要不可欠であるため、採用活動の強化、そしてサービスの根幹となる理念教育等の教育プログラムの充実により、優秀な人材の確保を目指してまいります。
(7)資金の財源及び資金の流動性の分析
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果増加した資金は619百万円となりました。これは主に、法人税等の支払いにより206百万円、未払金の減少36百万円の資金減少があったものの、税引前当期純利益499百万円の計上に加え、減価償却費320百万円の計上があったこと等によるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果減少した資金は347百万円となりました。これは主に、店舗保証金の代預託の実行等による差入保証金の回収による収入52百万円があったものの、新規店舗出店及び店舗改装等に伴う有形固定資産の取得による支出312百万円の支出があったこと等によるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果減少した資金は103百万円となりました。これは主に、新規店舗出店等に係る長期借入金の借入350百万円により資金が増加したものの、長期借入金の返済による支出320百万円及びリース債務の返済による支出84百万円に加え、配当金の支払いにより50百万円の支出があったこと等によるものであります。