有価証券報告書-第25期(2024/04/01-2025/03/31)
当行グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当行が属するSBIグループは、下記5つを共通の経営理念として掲げています。
・正しい倫理的価値観を持つ
・金融イノベーターたれ
・新産業クリエイターを目指す
・セルフエボリューションの継続
・社会的責任を全うする
上記の下で、当行グループにおいては、下記3つを経営理念として掲げ、お客さまとともにさらなる成長を目指しております。この経営理念は、当行グループの目指すべき姿を示したものであり、重要な指針としてグループ内で共有されています。
・安定した収益力を持ち、国内外産業経済の発展に貢献し、お客さまに求められる銀行グループ
・経験・歴史を踏まえた上で、多様な才能・文化を評価し、新たな変化に挑戦し続ける銀行グループ
・透明性の高い経営を志向し、お客さま、投資家の皆様、従業員などすべてのステークホルダーを大切にし、また信頼される銀行グループ
(2)経営環境
当行グループは、当連結会計年度末現在において、今後3年間の環境変化を下記のように認識しております。
①.金融環境
・金利環境の正常化にともなう、バンキングビジネスにおける収益機会の拡大
・金利上昇による、企業業績や不動産市況等への影響
・預金調達における競争激化
②.社会情勢
・社会の価値観の多様化や顧客層の各世代、および世代交代に合わせた金融ビジネスにおける機会の拡大
・米国の政策影響をはじめとする世界経済の先行きの不透明感
・インフレリスクの増大、人材獲得競争の激化
・金融犯罪の巧妙化などの社会問題に対する企業責任の増大
③.技術革新
・AIをはじめとする革新的デジタル技術の更なる発達と普及
・情報セキュリティ、システムの安定性に対するリスク増大
・最新の技術を維持・活用していくための投資コストの増加
(3)当行グループの経営戦略
当行グループは、2025年5月9日に、今後3年間の目指すべき方向として、2025年度から2027年度を対象期間とする中期経営計画を策定しました。
新たな中期経営計画(以下、「新中計」)は、当行グループが2021年12月にSBIグループ入りしてから約3年が経過し、両グループのより一体的かつ発展的な事業運営を推進するべく、引き続きSBIグループの事業構築の普遍的な基本観に則り、外部環境の変化も踏まえて策定したものです。
新中計においては、今後3年間で目指す姿として新中期ビジョン「次世代の金融、共に築き切り拓く未来」を掲げており、新中計ビジョンにおける4つの「構成要素」と、その実現のための4つの「基本戦略」から成り立っております。
当行グループの新中期経営計画の全体像
1.新中期ビジョン「次世代の金融、共に築き切り拓く未来」
今後3年間で目指す姿である新中期ビジョンは、A:「次世代金融」、B:「第4のメガバンクの中核」、C:「持続的な成長の実現」、D:「公的資金完済の早期実現」の4つの要素で構成されており、それぞれの要素を達成することで、「次世代金融で、お客さまや社会、従業員、またステークホルダーの皆さまと共に、より良い環境・社会・産業の実現を目指す」こととしております。
2.新中期ビジョンの構成要素A~D
A)次世代金融
SBIグループの事業構築の普遍的な基本観の1つである「顧客中心主義」を進めた結果として、全てのお客さまに提供される、より新しい、より高度な金融を総称したものです。具体的には、テクノロジーを活用した「次世代を感じる」金融、サステナブルファイナンスや資産承継ビジネス等のような「次世代につなぐ」金融、個人のお客さま・法人のお客さま・地域金融機関が投融資などを通じて「次世代に向かう」ための金融等により構成されます。これらは、社会的責任を果たすことも内包し、今を生きる全てのお客さまに寄り添うことをコンセプトとしています。
B)第4のメガバンクの中核
第4のメガバンクとは、世界的にもユニークな「企業生態系」を有するSBIグループ、ならびに地域金融機関との連携により構成される金融ネットワークであり、当行グループがその中核、すなわち広域地域プラットフォーマーとなり、地域社会、地方創生に貢献することを目指します。
C)持続的な成長の実現
財務・非財務の両面において持続的な成長を果たすものであり、収益力の拡大をはじめとした財務面だけでなく、経営基盤の強化ならびに環境の持続や社会の課題解決への貢献に伴うインパクトを高次化するという非財務面の更なる強化によって、企業価値を加速度的に向上させることを目指します。
D)公的資金完済の早期実現
2025年3月に合意しました公的資金確定返済スキームに沿って、公的資金の完済に向けた道を力強く歩むとともに、これまで25年以上に亘る資本面のご支援に深く感謝し、事業を通じた『社会貢献』で報いてまいります。
3.新中期ビジョンを実現するための基本戦略①~④
①.融合と連携の進化
SBIグループ内の全方位的な融合、地域金融機関とのより強固な連携、インオーガニックな出資・買収の推進、外部パートナーとのオープン・アライアンスを通じ、新たな収益機会の創出・拡大を図ってまいります。
②.量質転化の追求
預金量や営業性資産といった「量の拡大」を図りつつ、質の高い商品・サービスを提供し、効率的な業務運営をすることによって、品質・収益性・効率性といった「質の向上」へ、より意識的につなげてまいります。
③.堅牢かつ柔軟な経営基盤
人的資本運営の有機的発展、革新的技術の利活用と戦略的ITシステム投資、攻守一体のリスク管理、バランスシートマネジメントの高度化、強靭なコンプライアンス態勢により、常に自己進化し、先見性を備えた経営基盤を強固に構築してまいります。
④.サステナビリティ経営の深化
「事業を通じた環境・社会・お客さまへの長期的な貢献」と「当行グループの持続的な成長」との好循環を戦略的に実現していくため、気候変動への対応・地方創生・人的資本経営の取り組みを優先事項に位置付け、企業価値向上へのつながりを強化してまいります。
4.ビジネス戦略
国内における金利環境の正常化を受けて、国内バンキングビジネスを今後3年間の成長ドライバーとしております。成長ドライバーは、法人営業およびストラクチャードファイナンス、住宅ローン、証券投資ならびにリテールバンキングの4つになります。
今後3年間の成長ドライバー

5.財務目標(連結)
税引前純利益、RORA、預金量、営業性資産(※)、連結自己資本比率の5つをKPI(重要な活動指標)としております。
(※)営業性資産は貸出金、有価証券、金銭の信託、買入金銭債権、リース債権及びリース投資資産、有形リース資産、無形リース資産、支払承諾見返、割賦売掛金等の残高の合計です。
財務目標:KPI(重要な活動指標)
* 税引前純利益の2024年度実績877億円は、大口の持分法適用関連会社化に伴う負ののれん発生益に相当する持分法投資利益117億円を除外した数値
目標値算定の主な前提条件
2027年度において、日本銀行の政策金利が0.75%(2025年度までは0.50%)、日本の10年物長期国債流通利回りが1.50%。2027年度までの各年度において、日本の実質GDP成長率がプラスで推移。
財務目標の数値には、SBI新生銀行グループの財務状況及び将来の業績に関する当行グループ経営者の判断及び現時点の予測について、将来の予測に関する記載が含まれています。こうした記載は当行グループの現時点における将来事項の予測を反映したものですが、かかる将来事項はリスクや不確実性を内包し、また一定の前提に基づくものです。かかるリスクや不確実要素が現実化した場合、あるいは前提事項に誤りがあった場合、当行グループの業績等は現時点で予測しているものから大きく乖離する可能性があります。
(4)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
①.SBI新生銀行グループ経営戦略における課題認識
SBI新生銀行グループは、経営戦略の着実な遂行に向けた課題を下記のように認識しております。
A)SBIグループ連携
顧客基盤や知見の取り込みに一定の成果はあったものの、SBIグループの進化や新しい動きに対応した先駆性・先進性の発揮は道半ばであると認識しております。これからはSBIグループ内の融合を全方位的に進め、最先端テクノロジーの利活用や多様化していく顧客ニーズへ対応してまいります。
B)成長基盤の確立
資本のフル活用やSBIグループ連携の進展により、財務基盤は大幅に拡大しましたが、収益性・効率性の向上に課題があると認識しております。今後は、金利環境の正常化を捕捉したバンキングビジネスによる成長を追求するとともに、不確実性が高まるなかでも安定した事業運営を可能とするため、業容拡大に対応した経営基盤・管理態勢の強化・拡充が求められると考えております。
C)事業を通じた社会貢献
公的資金の完済に向けて大きく歩みを進めながら、25年以上に亘る資本面の支援に対して、事業を通じた社会貢献で報いてまいります。そのために、地域金融機関との連携をより強固にすることで地方創生に更なる貢献をしていくなどサステナビリティ経営を一層推進し、企業としての社会的責任を全うしてまいります。
②.コーポレート・ガバナンスの強化と透明性の高い経営
当行は、監査役会設置会社としてコーポレート・ガバナンス体制を構築しております。この体制により①経営の最高意思決定機関である取締役会が中期経営計画や年度計画等経営の基本方針をはじめとする会社の重要な業務執行を決定することで、当行の向かう大きな方向性を示すとともに、経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える環境整備等を実施し、②業務執行および取締役会から独立した監査役および監査役会が取締役会に対する監査機能を担うことで、適切な経営の意思決定と業務執行を実現するとともに、組織的に十分牽制の効くコーポレート・ガバナンス体制の確立を目指しております。
取締役会においては、2025年3月末現在で業務執行を担う取締役4名と社外取締役5名を配しております。社外取締役は、国内外の金融業務や法務・ガバナンス、リスク管理、IT・デジタル、不動産事業、およびマスメディアの分野等について豊富な経験と高い専門知識を有するメンバーでバランス良く構成しており、それぞれの持つ経験と専門知識を背景に、中立的かつ客観的な立場から当行の経営に対する意見を述べ、業務執行取締役の業務執行に対する監督機能を果たしています。また、取締役会機能の客観性と透明性のさらなる向上を目的として、任意の指名・報酬委員会を設置しております。2021年12月にSBIホールディングス株式会社の連結子会社となったことに伴い、親法人である同社およびその傘下の子会社・関係会社との取引について、利益相反性・公正性や少数株主の利益を害する取引でないことを検証・モニタリングする体制を構築しており、グループ法務・コンプライアンス担当役員等により構成され、常勤監査役の参加を必須とする特定取引審査会が親法人等との取引で利益相反が発生する若しくは利益相反の虞のあるものについて、内容を審議又は決議しております。
日常の業務執行の機動性を確保するため、業務運営の基本単位を「部」とするとともに、取締役社長による指揮のもと、取締役会から委任された執行役員が担当役員として各部を管掌する体制を構築しております。人事、財務等の間接機能については、銀行法および会社法その他法令上可能な範囲で各グループ会社の機能を当行内に設置した「グループ本社」に集約し、連結ベースでの運営の高度化と生産性の向上を図っております。また、取締役社長がその業務執行に関する決定を行うための機関として、業務執行取締役、総括担当役員、グループ本社の担当役員等からなるグループ経営会議・経営会議を設置し、専門的な事項を取り扱う各種委員会をその補完として設置することで、議案の性質に応じた十分な審議・検証を経て意思決定を行う枠組みを整えております。
③.経営健全化計画の達成
当行は、2024年3月に「経営の健全化のための計画」(以下「経営健全化計画」)を金融庁に提出いたしました。当事業年度においては、単体実質業務純益は707億円と経営健全化計画の目標値440億円を上回りました。また、単体当期純利益は501億円と、経営健全化計画の目標値380億円を上回りました。
当行といたしましては、引き続き公的資金を受けている金融機関としての役割・期待を認識し、その社会的責任を全うするとともに、経営健全化計画の達成に向けて、全社員が一丸となって業務に取り組んでまいります。今後とも、皆さまには、なお一層のご支援・ご指導を賜りますようお願い申しあげます。
(注)③.については、子会社等を含まない記述となっております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当行が属するSBIグループは、下記5つを共通の経営理念として掲げています。
・正しい倫理的価値観を持つ
・金融イノベーターたれ
・新産業クリエイターを目指す
・セルフエボリューションの継続
・社会的責任を全うする
上記の下で、当行グループにおいては、下記3つを経営理念として掲げ、お客さまとともにさらなる成長を目指しております。この経営理念は、当行グループの目指すべき姿を示したものであり、重要な指針としてグループ内で共有されています。
・安定した収益力を持ち、国内外産業経済の発展に貢献し、お客さまに求められる銀行グループ
・経験・歴史を踏まえた上で、多様な才能・文化を評価し、新たな変化に挑戦し続ける銀行グループ
・透明性の高い経営を志向し、お客さま、投資家の皆様、従業員などすべてのステークホルダーを大切にし、また信頼される銀行グループ
(2)経営環境
当行グループは、当連結会計年度末現在において、今後3年間の環境変化を下記のように認識しております。
①.金融環境
・金利環境の正常化にともなう、バンキングビジネスにおける収益機会の拡大
・金利上昇による、企業業績や不動産市況等への影響
・預金調達における競争激化
②.社会情勢
・社会の価値観の多様化や顧客層の各世代、および世代交代に合わせた金融ビジネスにおける機会の拡大
・米国の政策影響をはじめとする世界経済の先行きの不透明感
・インフレリスクの増大、人材獲得競争の激化
・金融犯罪の巧妙化などの社会問題に対する企業責任の増大
③.技術革新
・AIをはじめとする革新的デジタル技術の更なる発達と普及
・情報セキュリティ、システムの安定性に対するリスク増大
・最新の技術を維持・活用していくための投資コストの増加
(3)当行グループの経営戦略
当行グループは、2025年5月9日に、今後3年間の目指すべき方向として、2025年度から2027年度を対象期間とする中期経営計画を策定しました。
新たな中期経営計画(以下、「新中計」)は、当行グループが2021年12月にSBIグループ入りしてから約3年が経過し、両グループのより一体的かつ発展的な事業運営を推進するべく、引き続きSBIグループの事業構築の普遍的な基本観に則り、外部環境の変化も踏まえて策定したものです。
新中計においては、今後3年間で目指す姿として新中期ビジョン「次世代の金融、共に築き切り拓く未来」を掲げており、新中計ビジョンにおける4つの「構成要素」と、その実現のための4つの「基本戦略」から成り立っております。
当行グループの新中期経営計画の全体像
1.新中期ビジョン「次世代の金融、共に築き切り拓く未来」今後3年間で目指す姿である新中期ビジョンは、A:「次世代金融」、B:「第4のメガバンクの中核」、C:「持続的な成長の実現」、D:「公的資金完済の早期実現」の4つの要素で構成されており、それぞれの要素を達成することで、「次世代金融で、お客さまや社会、従業員、またステークホルダーの皆さまと共に、より良い環境・社会・産業の実現を目指す」こととしております。
2.新中期ビジョンの構成要素A~D
A)次世代金融
SBIグループの事業構築の普遍的な基本観の1つである「顧客中心主義」を進めた結果として、全てのお客さまに提供される、より新しい、より高度な金融を総称したものです。具体的には、テクノロジーを活用した「次世代を感じる」金融、サステナブルファイナンスや資産承継ビジネス等のような「次世代につなぐ」金融、個人のお客さま・法人のお客さま・地域金融機関が投融資などを通じて「次世代に向かう」ための金融等により構成されます。これらは、社会的責任を果たすことも内包し、今を生きる全てのお客さまに寄り添うことをコンセプトとしています。
B)第4のメガバンクの中核
第4のメガバンクとは、世界的にもユニークな「企業生態系」を有するSBIグループ、ならびに地域金融機関との連携により構成される金融ネットワークであり、当行グループがその中核、すなわち広域地域プラットフォーマーとなり、地域社会、地方創生に貢献することを目指します。
C)持続的な成長の実現
財務・非財務の両面において持続的な成長を果たすものであり、収益力の拡大をはじめとした財務面だけでなく、経営基盤の強化ならびに環境の持続や社会の課題解決への貢献に伴うインパクトを高次化するという非財務面の更なる強化によって、企業価値を加速度的に向上させることを目指します。
D)公的資金完済の早期実現
2025年3月に合意しました公的資金確定返済スキームに沿って、公的資金の完済に向けた道を力強く歩むとともに、これまで25年以上に亘る資本面のご支援に深く感謝し、事業を通じた『社会貢献』で報いてまいります。
3.新中期ビジョンを実現するための基本戦略①~④
①.融合と連携の進化
SBIグループ内の全方位的な融合、地域金融機関とのより強固な連携、インオーガニックな出資・買収の推進、外部パートナーとのオープン・アライアンスを通じ、新たな収益機会の創出・拡大を図ってまいります。
②.量質転化の追求
預金量や営業性資産といった「量の拡大」を図りつつ、質の高い商品・サービスを提供し、効率的な業務運営をすることによって、品質・収益性・効率性といった「質の向上」へ、より意識的につなげてまいります。
③.堅牢かつ柔軟な経営基盤
人的資本運営の有機的発展、革新的技術の利活用と戦略的ITシステム投資、攻守一体のリスク管理、バランスシートマネジメントの高度化、強靭なコンプライアンス態勢により、常に自己進化し、先見性を備えた経営基盤を強固に構築してまいります。
④.サステナビリティ経営の深化
「事業を通じた環境・社会・お客さまへの長期的な貢献」と「当行グループの持続的な成長」との好循環を戦略的に実現していくため、気候変動への対応・地方創生・人的資本経営の取り組みを優先事項に位置付け、企業価値向上へのつながりを強化してまいります。
4.ビジネス戦略
国内における金利環境の正常化を受けて、国内バンキングビジネスを今後3年間の成長ドライバーとしております。成長ドライバーは、法人営業およびストラクチャードファイナンス、住宅ローン、証券投資ならびにリテールバンキングの4つになります。
今後3年間の成長ドライバー

5.財務目標(連結)
税引前純利益、RORA、預金量、営業性資産(※)、連結自己資本比率の5つをKPI(重要な活動指標)としております。
(※)営業性資産は貸出金、有価証券、金銭の信託、買入金銭債権、リース債権及びリース投資資産、有形リース資産、無形リース資産、支払承諾見返、割賦売掛金等の残高の合計です。
財務目標:KPI(重要な活動指標)
* 税引前純利益の2024年度実績877億円は、大口の持分法適用関連会社化に伴う負ののれん発生益に相当する持分法投資利益117億円を除外した数値目標値算定の主な前提条件
2027年度において、日本銀行の政策金利が0.75%(2025年度までは0.50%)、日本の10年物長期国債流通利回りが1.50%。2027年度までの各年度において、日本の実質GDP成長率がプラスで推移。
財務目標の数値には、SBI新生銀行グループの財務状況及び将来の業績に関する当行グループ経営者の判断及び現時点の予測について、将来の予測に関する記載が含まれています。こうした記載は当行グループの現時点における将来事項の予測を反映したものですが、かかる将来事項はリスクや不確実性を内包し、また一定の前提に基づくものです。かかるリスクや不確実要素が現実化した場合、あるいは前提事項に誤りがあった場合、当行グループの業績等は現時点で予測しているものから大きく乖離する可能性があります。
(4)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
①.SBI新生銀行グループ経営戦略における課題認識
SBI新生銀行グループは、経営戦略の着実な遂行に向けた課題を下記のように認識しております。
A)SBIグループ連携
顧客基盤や知見の取り込みに一定の成果はあったものの、SBIグループの進化や新しい動きに対応した先駆性・先進性の発揮は道半ばであると認識しております。これからはSBIグループ内の融合を全方位的に進め、最先端テクノロジーの利活用や多様化していく顧客ニーズへ対応してまいります。
B)成長基盤の確立
資本のフル活用やSBIグループ連携の進展により、財務基盤は大幅に拡大しましたが、収益性・効率性の向上に課題があると認識しております。今後は、金利環境の正常化を捕捉したバンキングビジネスによる成長を追求するとともに、不確実性が高まるなかでも安定した事業運営を可能とするため、業容拡大に対応した経営基盤・管理態勢の強化・拡充が求められると考えております。
C)事業を通じた社会貢献
公的資金の完済に向けて大きく歩みを進めながら、25年以上に亘る資本面の支援に対して、事業を通じた社会貢献で報いてまいります。そのために、地域金融機関との連携をより強固にすることで地方創生に更なる貢献をしていくなどサステナビリティ経営を一層推進し、企業としての社会的責任を全うしてまいります。
②.コーポレート・ガバナンスの強化と透明性の高い経営
当行は、監査役会設置会社としてコーポレート・ガバナンス体制を構築しております。この体制により①経営の最高意思決定機関である取締役会が中期経営計画や年度計画等経営の基本方針をはじめとする会社の重要な業務執行を決定することで、当行の向かう大きな方向性を示すとともに、経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える環境整備等を実施し、②業務執行および取締役会から独立した監査役および監査役会が取締役会に対する監査機能を担うことで、適切な経営の意思決定と業務執行を実現するとともに、組織的に十分牽制の効くコーポレート・ガバナンス体制の確立を目指しております。
取締役会においては、2025年3月末現在で業務執行を担う取締役4名と社外取締役5名を配しております。社外取締役は、国内外の金融業務や法務・ガバナンス、リスク管理、IT・デジタル、不動産事業、およびマスメディアの分野等について豊富な経験と高い専門知識を有するメンバーでバランス良く構成しており、それぞれの持つ経験と専門知識を背景に、中立的かつ客観的な立場から当行の経営に対する意見を述べ、業務執行取締役の業務執行に対する監督機能を果たしています。また、取締役会機能の客観性と透明性のさらなる向上を目的として、任意の指名・報酬委員会を設置しております。2021年12月にSBIホールディングス株式会社の連結子会社となったことに伴い、親法人である同社およびその傘下の子会社・関係会社との取引について、利益相反性・公正性や少数株主の利益を害する取引でないことを検証・モニタリングする体制を構築しており、グループ法務・コンプライアンス担当役員等により構成され、常勤監査役の参加を必須とする特定取引審査会が親法人等との取引で利益相反が発生する若しくは利益相反の虞のあるものについて、内容を審議又は決議しております。
日常の業務執行の機動性を確保するため、業務運営の基本単位を「部」とするとともに、取締役社長による指揮のもと、取締役会から委任された執行役員が担当役員として各部を管掌する体制を構築しております。人事、財務等の間接機能については、銀行法および会社法その他法令上可能な範囲で各グループ会社の機能を当行内に設置した「グループ本社」に集約し、連結ベースでの運営の高度化と生産性の向上を図っております。また、取締役社長がその業務執行に関する決定を行うための機関として、業務執行取締役、総括担当役員、グループ本社の担当役員等からなるグループ経営会議・経営会議を設置し、専門的な事項を取り扱う各種委員会をその補完として設置することで、議案の性質に応じた十分な審議・検証を経て意思決定を行う枠組みを整えております。
③.経営健全化計画の達成
当行は、2024年3月に「経営の健全化のための計画」(以下「経営健全化計画」)を金融庁に提出いたしました。当事業年度においては、単体実質業務純益は707億円と経営健全化計画の目標値440億円を上回りました。また、単体当期純利益は501億円と、経営健全化計画の目標値380億円を上回りました。
当行といたしましては、引き続き公的資金を受けている金融機関としての役割・期待を認識し、その社会的責任を全うするとともに、経営健全化計画の達成に向けて、全社員が一丸となって業務に取り組んでまいります。今後とも、皆さまには、なお一層のご支援・ご指導を賜りますようお願い申しあげます。
(注)③.については、子会社等を含まない記述となっております。