訂正有価証券届出書(新規公開時)
有報資料
当行グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当行グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当行が属するSBIグループは、下記5つを共通の経営理念として掲げております。
・正しい倫理的価値観を持つ
・金融イノベーターたれ
・新産業クリエイターを目指す
・セルフエボリューションの継続
・社会的責任を全うする
上記の下で、当行グループにおいては、下記3つを経営理念として掲げ、お客さまとともにさらなる成長を目指しております。この経営理念は、当行グループの目指すべき姿を示したものであり、重要な指針としてグループ内で共有されております。
・安定した収益力を持ち、国内外産業経済の発展に貢献し、お客さまに求められる銀行グループ
・経験・歴史を踏まえたうえで、多様な才能・文化を評価し、新たな変化に挑戦し続ける銀行グループ
・透明性の高い経営を志向し、お客さま、投資家の皆様、従業員など全てのステークホルダーを大切にし、また信頼される銀行グループ
(2)経営環境
当行グループは、本書提出日現在において、今後3年間の環境変化を下記のように認識しております。
①.金融環境
・金利環境の正常化に伴う、バンキングビジネスにおける収益機会の拡大
・金利上昇による、企業業績や不動産市況等への影響
・預金調達における競争激化
②.社会情勢
・社会の価値観の多様化や顧客層の各世代、世代交代、及びNISAなどによる「貯蓄から投資へ」の加速に合わせた金融ビジネスにおける機会の拡大
・米国の政策影響をはじめとする世界経済の先行きの不透明感
・インフレリスクの増大、人材獲得競争の激化
・金融犯罪の巧妙化などの社会問題に対する企業責任の増大
③.技術革新
・AIをはじめとする革新的デジタル技術のさらなる発達と普及
・情報セキュリティ、システムの安定性に対するリスク増大
・最新の技術を維持・活用していくための投資コストの増加
(3)当行グループの経営戦略
当行グループは、2025年5月9日に、今後3年間の目指すべき方向として、2025年度から2027年度を対象期間とする中期経営計画を策定しました。
新たな中期経営計画(以下、「新中計」。)は、当行グループが2021年12月にSBIグループ入りしてから約3年が経過し、両グループのより一体的かつ発展的な事業運営を推進するべく、引き続きSBIグループの事業構築の普遍的な基本観に則り、外部環境の変化も踏まえて策定したものであります。
新中計においては、今後3年間で目指す姿として新中期ビジョン「次世代の金融、共に築き切り拓く未来」を掲げており、新中計ビジョンにおける4つの「構成要素」と、その実現のための4つの「基本戦略」から成り立っております。
当行グループの新中期経営計画の全体像

1.新中期ビジョン「次世代の金融、共に築き切り拓く未来」
今後3年間で目指す姿である新中期ビジョンは、A:「次世代金融」、B:「第4のメガバンクの中核」、C:「持続的な成長の実現」、D:「公的資金完済の早期実現」の4つの要素で構成されており、それぞれの要素を達成することで、「次世代金融で、お客さまや社会、従業員、またステークホルダーの皆さまと共に、より良い環境・社会・産業の実現を目指す」こととしております。
2.新中期ビジョンの構成要素A~D
A)次世代金融
SBIグループの事業構築の普遍的な基本観の一つである「顧客中心主義」を進めた結果として、全てのお客さまに提供される、より新しい、より高度な金融を総称したものであります。具体的には、テクノロジーを活用した「次世代を感じる」金融、サステナブルファイナンスや資産承継ビジネス等のような「次世代につなぐ」金融、個人のお客さま・法人のお客さま・地域金融機関が投融資などを通じて「次世代に向かう」ための金融等により構成されます。これらは、社会的責任を果たすことも内包し、今を生きる全てのお客さまに寄り添うことをコンセプトとしております。
B)第4のメガバンクの中核
第4のメガバンクとは、世界的にもユニークな「企業生態系」を有するSBIグループ、並びに地域金融機関との連携により構成される金融ネットワークであり、当行グループがその中核、すなわち広域地域プラットフォーマーとなり、地域社会、地方創生に貢献することを目指します。
C)持続的な成長の実現
財務・非財務の両面において持続的な成長を果たすものであり、収益力の拡大をはじめとした財務面だけでなく、経営基盤の強化並びに環境の持続や社会の課題解決への貢献に伴うインパクトを高次化するという非財務面のさらなる強化によって、企業価値を加速度的に向上させることを目指します。
D)公的資金完済の早期実現
2025年3月に合意しました公的資金確定返済スキームに沿って、公的資金の完済に向けた道を力強く歩むとともに、これまで25年以上にわたる資本面のご支援に深く感謝し、事業を通じた『社会貢献』で報いてまいります。
(注)中期経営計画の策定後、公的資金は2025年7月31日に完済されております。
3.新中期ビジョンを実現するための基本戦略①~④
①.融合と連携の進化
当行グループが強みを有する分野において独自に取り組みを強化するだけにとどまらず、SBIグループ内の全方位的な融合、地域金融機関とのより強固な連携、インオーガニックな出資・買収の推進、外部パートナーとのオープン・アライアンスを通じ、新たな収益機会の創出・拡大を図ってまいります。
②.量質転化の追求
預金量や営業性資産といった「量の拡大」を図りつつ、質の高い商品・サービスを提供し、効率的な業務運営をすることによって、品質・収益性・効率性といった「質の向上」へ、より意識的につなげてまいります。
③.堅牢かつ柔軟な経営基盤
人的資本運営の有機的発展、革新的技術の利活用と戦略的ITシステム投資、攻守一体のリスク管理、バランスシートマネジメントの高度化、強靭なコンプライアンス態勢により、常に自己進化し、先見性を備えた経営基盤を強固に構築してまいります。
④.サステナビリティ経営の深化
「事業を通じた環境・社会・お客さまへの長期的な貢献」と「当行グループの持続的な成長」との好循環を戦略的に実現していくため、気候変動への対応・地方創生・人的資本経営の取り組みを優先事項に位置づけ、企業価値向上へのつながりを強化してまいります。
4.ビジネス戦略
国内における金利環境の正常化を受けて、国内バンキングビジネスを今後3年間の成長ドライバーとしております。成長ドライバーは、法人営業及びストラクチャードファイナンス、住宅ローン、証券投資並びにリテールバンキングの4つになります。
今後3年間の成長ドライバー

5.経営上の目標(連結ベース)の達成状況を判断するための客観的な経営指標
税引前純利益、RORA(注1)、預金量、営業性資産(注2)、連結自己資本比率(注3)の5つをKPI(重要な活動指標)としております。2025年度上期の税引前純利益は616億円、RORAは1.27%、預金量は16.3兆円、営業性資産は16.1兆円、連結自己資本比率は9.14%となりました。
なお、参考情報として、2024年度の税引前純利益は877億円(注4)、RORAは0.96%、預金量は14.6兆円、営業性資産は14.3兆円、連結自己資本比率は9.33%でした。
(注1)RORAは、税引前純利益をリスクアセットで除した数値です。
(注2)営業性資産は貸出金、有価証券、金銭の信託、買入金銭債権、リース債権及びリース投資資産、有形リース資産、無形リース資産、支払承諾見返、割賦売掛金等の残高の合計です。
(注3)連結自己資本比率はバーゼルⅢにおける国内基準に沿った指標です。
(注4)税引前純利益の2024年度実績877億円は、大口の持分法適用関連会社化に伴う負ののれん発生益に相当する持分法投資利益117億円を除外した数値です。
6.新中計における成長環境及び取組み
①.SBIグループとのシナジーの実現
当行は、下表のようなグループ企業を有し、かつ、7,800万件のグループ顧客基盤(注1)を有するSBIグループの生態系を活用した営業戦略により、過去3カ年で業績を大幅に伸長してきました。具体的には、譲渡性預金を含む預金は、2024年度において2021年度比2.3倍(年平均成長率31.9%)、当行グループの営業性資産は、2024年度において2021年度比1.8倍(年平均成長率20.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は2024年度において2021年度比4.1倍(年平均成長率60.6%)、連結自己資本利益率(ROE)は2024年度において8.8%へ上昇しています。また、経費率(注2)は2024年度において56.4%となり、2021年度比15.1%低下しています。SBIグループとの相乗効果による実績(SBIグループとの連携施策により生じた資金・非資金利益や経費、与信関連費用などをベースとし、年度ごとにそれらの損益を積み上げた合計)は、2022年度においては50億円、2023年度においては135億円でしたが、2024年度には233億円まで拡大しています。当行グループは、SBIグループの中核銀行として、SBIグループとの連携強化を通じた相乗効果の最大化を目指してまいります。また、当行は、SBIグループが進める第4のメガバンク構想における中核銀行として、「広域地域プラットフォーマーとなり地域社会に貢献する」という方針のもと、地域金融機関との連携を強化しており、全国の地方銀行との取引は全97行中94行にまで拡大しております(2025年9月末日現在)。
②.国内バンキングビジネスに関する施策
国内バンキングビジネスは、4つの成長ドライバーごとに、以下の施策を実施いたします。
・法人営業及びストラクチャードファイナンス
事業法人、ストラクチャードファイナンス、金融法人の一体での運営、また、オリジネーション&ディストリビューションの強化による残高・収益の拡大を目指します。なお、過去3年間において、法人営業及びストラクチャードファイナンスの営業性資産(貸出、リース資産、割賦、保証、証券投資残高等)の残高は、2021年度末の約3.6兆円から2025年9月末の約7.4兆円に増加しております。また、法人営業及びストラクチャードファイナンスにおけるRORAは、2024年度末の0.68%から2025年9月末の1.05%まで上昇しております。
・住宅ローン
競争力ある金利・商品の提供、SBIグループ及び外部のチャネルを活用していくことで、新規貸出額の拡大を目指します。なお、過去3年間において、住宅ローンの新規貸出額は、2021年度末の約0.1兆円から2025年9月末の約0.3兆円に拡大しております。
・証券投資
投資の対象及び金額の拡大、リスク管理・運営態勢の高度化により、ポートフォリオの拡大を目指します。なお、過去3年間において、証券投資のポートフォリオは、2021年度末の約0.4兆円から2025年9月末の約2.9兆円に拡大しております。また、証券投資におけるRORAは、2024年度末の1.21%から2025年9月末の0.84%となりました。
・リテールバンキング
ネットとリアルのマルチチャネル展開、魅力ある商品の提供、UI/UXの向上、SBIグループとのシームレスな連携により、資金調達基盤の拡大を目指します。その一環として、2025年9月には、SBI証券とのスイープ預金機能である「SBIハイパー預金」機能を実装しています。なお、過去3年間において、リテールバンキングの預金残高は、2021年度末時点の約4.7兆円から、2025年9月末時点の約8.1兆円に増加し、資金調達基盤が拡大しております。また、リテールバンキングにおけるRORAは、2024年度末の4.13%から2025年9月末の3.78%となりました。
③.SBIグループのデジタル生態系との連携
SBIグループのデジタル金融戦略の中核を担う取組みにおいて、ステーブルコインの包括的プラットフォームを提供するSBIグループの銀行チャネルを担う当行は、デジタルバンクとしての重要な役割を果たしてまいります。具体的には、以下の取組みを実施しております。
・2025年8月には、SBIホールディングスは、ドル建てステーブルコイン時価総額第2位のUSDCの発行者であるCircle Internet Group, Inc.と合弁会社を設立し、USDCの日本国内におけるユースケース拡大に取り組んでいます。
・2025年9月には、当行は、Partior Pte. Ltd.及び株式会社ディーカレットDCPとの間で、トークン化預金での外貨取引に関する本格検討を開始することで合意しています。
・SBIグループの主なグループ企業
(注1)2025年9月末時点。SBI証券・SBIネオトレード証券及びFOLIOの合計口座数、SBIホールディングスインズウェブ及びイー・ローンの保有顧客数の合計、MoneyLookの導入社数、ウエルスアドバイザーの利用者数、SBI損害保険の保有契約件数、SBI生命保険の保有契約件数、SBIアルヒの住宅ローンのサービシング債権者数、当行の口座数、レイク事業の顧客数、アプラスの有効カード会員数、昭和リースの契約件数、その他SBI VCトレードの口座数、TPBank、SBI貯蓄銀行、その他海外金融サービス事業における各顧客数の合算。各サービスにおいて同一顧客として特定されない場合、及びグループ企業間において顧客が重複している場合はダブルカウント。また、組織再編に伴ってグループ外となった会社の顧客数は、過去の数値においても除外。ウエルスアドバイザーの利用者数は、提供するスマートフォンアプリのダウンロード数。SBI生命保険の保有契約件数には、団体信用生命保険の被保険者数を含む。SBIアルヒの住宅ローンのサービシング債権者数には、優良住宅ローンからの事業譲受分及びプロパーローンを含む。
(注2)経費率は、営業経費(のれん及び無形資産償却を除く)を業務粗利益で除した割合。
(注3)2025年9月末時点。
(注4)2025年9月末時点のSBIグループ(SBI証券、SBIネオトレード証券及びFOLIO)における証券口座数の合計。
(注5)2021年度末実績から2024年度末実績の3年CAGR(Compound Annual Growth Rate、年平均成長率。以下同じ。)を参照して算出。
(注6)2025年10月29日時点。SBIVCTとDMM Bitcoinで重複していた口座は統合。顧客数と預かり資産はSBIVCTとBITPOINTの合算値。
(注7)2025年3月末時点。
(注8)2024年4月から同年11月に価格.comを利用した方のなかで、調査時点において自動車保険(任意保険)に加入している、もしくは事故時等に保険会社に連絡をしたことのある、男女4,804名から得た回答に基づきランキングを発表(株式会社カカクコム調べ)。
7.その他業績等の推移
当行グループのその他の業績等の推移は以下のとおりであります。
(注)1.「顧客数」に記載の口座数は、1万口座未満は四捨五入しております。
2.「営業性資産」は貸出金、有価証券、金銭の信託、買入金銭債権、リース債権及びリース投資資産、有形リース資産、無形リース資産、支払承諾見返、割賦売掛金等の残高の合計であります。
(注)1.2025年度上期については年換算ベース
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①.SBI新生銀行グループ経営戦略における課題認識
当行は、当行グループ経営戦略の着実な遂行に向けた課題を下記のように認識しております。
A)SBIグループ連携
顧客基盤や知見の取り込みに一定の成果はあったものの、SBIグループの進化や新しい動きに対応した先駆性・先進性の発揮は道半ばであると認識しております。これからはSBIグループ内の融合を全方位的に進め、最先端テクノロジーの利活用や多様化していく顧客ニーズへ対応してまいります。
B)成長基盤の確立
資本のフル活用やSBIグループ連携の進展により、財務基盤は大幅に拡大しましたが、収益性・効率性の向上に課題があると認識しております。今後は、金利環境の正常化を捕捉したバンキングビジネスによる成長を追求するとともに、不確実性が高まる中でも安定した事業運営を可能とするため、業容拡大に対応した経営基盤・管理態勢の強化・拡充が求められると考えております。
C)事業を通じた環境・社会課題の解決
「公益は私益に繋がる」というSBIグループの事業構築の基本観に基づき、事業を通じて環境・社会課題の解決に取り組むことは、当行グループの経営の最重要課題の一つと捉えております。そのため、気候変動への対応や人的資本経営、地域金融機関との連携をより強固にすることで地方創生に貢献するなど、サステナビリティ経営を推進し、企業としての社会的責任を全うしてまいります。
②.コーポレート・ガバナンスの強化と透明性の高い経営
当行は、監査役会設置会社としてコーポレート・ガバナンス体制を構築しております。この体制により①経営の最高意思決定機関である取締役会が中期経営計画や年度計画等経営の基本方針をはじめとする会社の重要な業務執行を決定することで、当行の向かう大きな方向性を示すとともに、経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える環境整備等を実施し、②業務執行及び取締役会から独立した監査役及び監査役会が取締役会に対する監査機能を担うことで、適切な経営の意思決定と業務執行を実現するとともに、組織的に十分牽制の効くコーポレート・ガバナンス体制の確立を目指しております。
取締役会においては、2025年9月末現在で業務執行を担う取締役4名と社外取締役5名を配しております。社外取締役は、国内外の金融業務や法務・ガバナンス、リスク管理、IT・デジタル、不動産事業、及びマスメディアの分野等について豊富な経験と高い専門知識を有するメンバーでバランス良く構成しており、それぞれの持つ経験と専門知識を背景に、中立的かつ客観的な立場から当行の経営に対する意見を述べ、業務執行取締役の業務執行に対する監督機能を果たしております。また、取締役会機能の客観性と透明性のさらなる向上を目的として、任意の指名・報酬委員会を設置しております。2021年12月にSBIホールディングス株式会社の連結子会社となったことに伴い、親法人である同社及びその傘下の子会社・関係会社との取引について、利益相反性・公正性や少数株主の利益を害する取引でないことを検証・モニタリングする体制を構築しており、グループ法務・コンプライアンス担当役員等により構成され、常勤監査役の参加を必須とする特定取引審査会が親法人等との取引で利益相反が発生するもしくは利益相反のおそれのあるものについて、内容を審議又は決議しております。
日常の業務執行の機動性を確保するため、業務運営の基本単位を「部」とするとともに、代表取締役社長による指揮のもと、取締役会から委任された執行役員が担当役員として各部を管掌する体制を構築しております。人事、財務等の間接機能については、銀行法及び会社法その他法令上可能な範囲で各グループ会社の機能を当行内に設置した「グループ本社」に集約し、連結ベースでの運営の高度化と生産性の向上を図っております。また、取締役社長がその業務執行に関する決定を行うための機関として、業務執行取締役、総括担当役員、グループ本社の担当役員等からなるグループ経営会議・経営会議を設置し、専門的な事項を取り扱う各種委員会をその補完として設置することで、議案の性質に応じた十分な審議・検証を経て意思決定を行う枠組みを整えております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当行グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当行が属するSBIグループは、下記5つを共通の経営理念として掲げております。
・正しい倫理的価値観を持つ
・金融イノベーターたれ
・新産業クリエイターを目指す
・セルフエボリューションの継続
・社会的責任を全うする
上記の下で、当行グループにおいては、下記3つを経営理念として掲げ、お客さまとともにさらなる成長を目指しております。この経営理念は、当行グループの目指すべき姿を示したものであり、重要な指針としてグループ内で共有されております。
・安定した収益力を持ち、国内外産業経済の発展に貢献し、お客さまに求められる銀行グループ
・経験・歴史を踏まえたうえで、多様な才能・文化を評価し、新たな変化に挑戦し続ける銀行グループ
・透明性の高い経営を志向し、お客さま、投資家の皆様、従業員など全てのステークホルダーを大切にし、また信頼される銀行グループ
(2)経営環境
当行グループは、本書提出日現在において、今後3年間の環境変化を下記のように認識しております。
①.金融環境
・金利環境の正常化に伴う、バンキングビジネスにおける収益機会の拡大
・金利上昇による、企業業績や不動産市況等への影響
・預金調達における競争激化
②.社会情勢
・社会の価値観の多様化や顧客層の各世代、世代交代、及びNISAなどによる「貯蓄から投資へ」の加速に合わせた金融ビジネスにおける機会の拡大
・米国の政策影響をはじめとする世界経済の先行きの不透明感
・インフレリスクの増大、人材獲得競争の激化
・金融犯罪の巧妙化などの社会問題に対する企業責任の増大
③.技術革新
・AIをはじめとする革新的デジタル技術のさらなる発達と普及
・情報セキュリティ、システムの安定性に対するリスク増大
・最新の技術を維持・活用していくための投資コストの増加
(3)当行グループの経営戦略
当行グループは、2025年5月9日に、今後3年間の目指すべき方向として、2025年度から2027年度を対象期間とする中期経営計画を策定しました。
新たな中期経営計画(以下、「新中計」。)は、当行グループが2021年12月にSBIグループ入りしてから約3年が経過し、両グループのより一体的かつ発展的な事業運営を推進するべく、引き続きSBIグループの事業構築の普遍的な基本観に則り、外部環境の変化も踏まえて策定したものであります。
新中計においては、今後3年間で目指す姿として新中期ビジョン「次世代の金融、共に築き切り拓く未来」を掲げており、新中計ビジョンにおける4つの「構成要素」と、その実現のための4つの「基本戦略」から成り立っております。
当行グループの新中期経営計画の全体像

1.新中期ビジョン「次世代の金融、共に築き切り拓く未来」
今後3年間で目指す姿である新中期ビジョンは、A:「次世代金融」、B:「第4のメガバンクの中核」、C:「持続的な成長の実現」、D:「公的資金完済の早期実現」の4つの要素で構成されており、それぞれの要素を達成することで、「次世代金融で、お客さまや社会、従業員、またステークホルダーの皆さまと共に、より良い環境・社会・産業の実現を目指す」こととしております。
2.新中期ビジョンの構成要素A~D
A)次世代金融
SBIグループの事業構築の普遍的な基本観の一つである「顧客中心主義」を進めた結果として、全てのお客さまに提供される、より新しい、より高度な金融を総称したものであります。具体的には、テクノロジーを活用した「次世代を感じる」金融、サステナブルファイナンスや資産承継ビジネス等のような「次世代につなぐ」金融、個人のお客さま・法人のお客さま・地域金融機関が投融資などを通じて「次世代に向かう」ための金融等により構成されます。これらは、社会的責任を果たすことも内包し、今を生きる全てのお客さまに寄り添うことをコンセプトとしております。
B)第4のメガバンクの中核
第4のメガバンクとは、世界的にもユニークな「企業生態系」を有するSBIグループ、並びに地域金融機関との連携により構成される金融ネットワークであり、当行グループがその中核、すなわち広域地域プラットフォーマーとなり、地域社会、地方創生に貢献することを目指します。
C)持続的な成長の実現
財務・非財務の両面において持続的な成長を果たすものであり、収益力の拡大をはじめとした財務面だけでなく、経営基盤の強化並びに環境の持続や社会の課題解決への貢献に伴うインパクトを高次化するという非財務面のさらなる強化によって、企業価値を加速度的に向上させることを目指します。
D)公的資金完済の早期実現
2025年3月に合意しました公的資金確定返済スキームに沿って、公的資金の完済に向けた道を力強く歩むとともに、これまで25年以上にわたる資本面のご支援に深く感謝し、事業を通じた『社会貢献』で報いてまいります。
(注)中期経営計画の策定後、公的資金は2025年7月31日に完済されております。
3.新中期ビジョンを実現するための基本戦略①~④
①.融合と連携の進化
当行グループが強みを有する分野において独自に取り組みを強化するだけにとどまらず、SBIグループ内の全方位的な融合、地域金融機関とのより強固な連携、インオーガニックな出資・買収の推進、外部パートナーとのオープン・アライアンスを通じ、新たな収益機会の創出・拡大を図ってまいります。
②.量質転化の追求
預金量や営業性資産といった「量の拡大」を図りつつ、質の高い商品・サービスを提供し、効率的な業務運営をすることによって、品質・収益性・効率性といった「質の向上」へ、より意識的につなげてまいります。
③.堅牢かつ柔軟な経営基盤
人的資本運営の有機的発展、革新的技術の利活用と戦略的ITシステム投資、攻守一体のリスク管理、バランスシートマネジメントの高度化、強靭なコンプライアンス態勢により、常に自己進化し、先見性を備えた経営基盤を強固に構築してまいります。
④.サステナビリティ経営の深化
「事業を通じた環境・社会・お客さまへの長期的な貢献」と「当行グループの持続的な成長」との好循環を戦略的に実現していくため、気候変動への対応・地方創生・人的資本経営の取り組みを優先事項に位置づけ、企業価値向上へのつながりを強化してまいります。
4.ビジネス戦略
国内における金利環境の正常化を受けて、国内バンキングビジネスを今後3年間の成長ドライバーとしております。成長ドライバーは、法人営業及びストラクチャードファイナンス、住宅ローン、証券投資並びにリテールバンキングの4つになります。
今後3年間の成長ドライバー

5.経営上の目標(連結ベース)の達成状況を判断するための客観的な経営指標
税引前純利益、RORA(注1)、預金量、営業性資産(注2)、連結自己資本比率(注3)の5つをKPI(重要な活動指標)としております。2025年度上期の税引前純利益は616億円、RORAは1.27%、預金量は16.3兆円、営業性資産は16.1兆円、連結自己資本比率は9.14%となりました。
なお、参考情報として、2024年度の税引前純利益は877億円(注4)、RORAは0.96%、預金量は14.6兆円、営業性資産は14.3兆円、連結自己資本比率は9.33%でした。
(注1)RORAは、税引前純利益をリスクアセットで除した数値です。
(注2)営業性資産は貸出金、有価証券、金銭の信託、買入金銭債権、リース債権及びリース投資資産、有形リース資産、無形リース資産、支払承諾見返、割賦売掛金等の残高の合計です。
(注3)連結自己資本比率はバーゼルⅢにおける国内基準に沿った指標です。
(注4)税引前純利益の2024年度実績877億円は、大口の持分法適用関連会社化に伴う負ののれん発生益に相当する持分法投資利益117億円を除外した数値です。
6.新中計における成長環境及び取組み
①.SBIグループとのシナジーの実現
当行は、下表のようなグループ企業を有し、かつ、7,800万件のグループ顧客基盤(注1)を有するSBIグループの生態系を活用した営業戦略により、過去3カ年で業績を大幅に伸長してきました。具体的には、譲渡性預金を含む預金は、2024年度において2021年度比2.3倍(年平均成長率31.9%)、当行グループの営業性資産は、2024年度において2021年度比1.8倍(年平均成長率20.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は2024年度において2021年度比4.1倍(年平均成長率60.6%)、連結自己資本利益率(ROE)は2024年度において8.8%へ上昇しています。また、経費率(注2)は2024年度において56.4%となり、2021年度比15.1%低下しています。SBIグループとの相乗効果による実績(SBIグループとの連携施策により生じた資金・非資金利益や経費、与信関連費用などをベースとし、年度ごとにそれらの損益を積み上げた合計)は、2022年度においては50億円、2023年度においては135億円でしたが、2024年度には233億円まで拡大しています。当行グループは、SBIグループの中核銀行として、SBIグループとの連携強化を通じた相乗効果の最大化を目指してまいります。また、当行は、SBIグループが進める第4のメガバンク構想における中核銀行として、「広域地域プラットフォーマーとなり地域社会に貢献する」という方針のもと、地域金融機関との連携を強化しており、全国の地方銀行との取引は全97行中94行にまで拡大しております(2025年9月末日現在)。
②.国内バンキングビジネスに関する施策
国内バンキングビジネスは、4つの成長ドライバーごとに、以下の施策を実施いたします。
・法人営業及びストラクチャードファイナンス
事業法人、ストラクチャードファイナンス、金融法人の一体での運営、また、オリジネーション&ディストリビューションの強化による残高・収益の拡大を目指します。なお、過去3年間において、法人営業及びストラクチャードファイナンスの営業性資産(貸出、リース資産、割賦、保証、証券投資残高等)の残高は、2021年度末の約3.6兆円から2025年9月末の約7.4兆円に増加しております。また、法人営業及びストラクチャードファイナンスにおけるRORAは、2024年度末の0.68%から2025年9月末の1.05%まで上昇しております。
・住宅ローン
競争力ある金利・商品の提供、SBIグループ及び外部のチャネルを活用していくことで、新規貸出額の拡大を目指します。なお、過去3年間において、住宅ローンの新規貸出額は、2021年度末の約0.1兆円から2025年9月末の約0.3兆円に拡大しております。
・証券投資
投資の対象及び金額の拡大、リスク管理・運営態勢の高度化により、ポートフォリオの拡大を目指します。なお、過去3年間において、証券投資のポートフォリオは、2021年度末の約0.4兆円から2025年9月末の約2.9兆円に拡大しております。また、証券投資におけるRORAは、2024年度末の1.21%から2025年9月末の0.84%となりました。
・リテールバンキング
ネットとリアルのマルチチャネル展開、魅力ある商品の提供、UI/UXの向上、SBIグループとのシームレスな連携により、資金調達基盤の拡大を目指します。その一環として、2025年9月には、SBI証券とのスイープ預金機能である「SBIハイパー預金」機能を実装しています。なお、過去3年間において、リテールバンキングの預金残高は、2021年度末時点の約4.7兆円から、2025年9月末時点の約8.1兆円に増加し、資金調達基盤が拡大しております。また、リテールバンキングにおけるRORAは、2024年度末の4.13%から2025年9月末の3.78%となりました。
③.SBIグループのデジタル生態系との連携
SBIグループのデジタル金融戦略の中核を担う取組みにおいて、ステーブルコインの包括的プラットフォームを提供するSBIグループの銀行チャネルを担う当行は、デジタルバンクとしての重要な役割を果たしてまいります。具体的には、以下の取組みを実施しております。
・2025年8月には、SBIホールディングスは、ドル建てステーブルコイン時価総額第2位のUSDCの発行者であるCircle Internet Group, Inc.と合弁会社を設立し、USDCの日本国内におけるユースケース拡大に取り組んでいます。
・2025年9月には、当行は、Partior Pte. Ltd.及び株式会社ディーカレットDCPとの間で、トークン化預金での外貨取引に関する本格検討を開始することで合意しています。
・SBIグループの主なグループ企業
| 当行 | 口座数:403万口座(注3) SBIマネープラザとの共同店舗であるSBI新生ウェルスマネジメントを23店舗展開 2025年オリコン顧客満足度(R)調査「インターネットバンキング」2年連続総合第1位受賞 2025年度JCSI(日本版顧客満足度指数)「銀行部門」での顧客満足第1位受賞 モゲチェック調べ「ユーザーが選ぶ本当にいい住宅ローンランキング2025上期」において「人気」及び「顧客対応満足度」で第1位受賞 (https://mogecheck.jp/articles/show/nADPyp7zE81p2oO6ekKV) |
| 株式会社SBI証券 | 口座数:1,475万口座(注4)、2025年オリコン顧客満足度(R)調査「ネット証券」部門総合第1位受賞 |
| SBIグローバルアセットマネジメント株式会社 | グループ運用残高(注3):7.6兆円、3年CAGR(注5):21.9% |
| SBI FXトレード株式会社 | 2025年オリコン顧客満足度(R)調査「FX取引 初心者」部門第1位受賞 |
| SBI VCトレード株式会社 | 顧客数(注6):179万口座、預かり資産(注6):約8,800億円 |
| SBIインベストメント株式会社 | 累計投資先社数(注7):1,314社、累計投資額(注7):5,922億円、累計Exit社数(注7):219社(IPO、M&A) |
| SBI損害保険株式会社 | 顧客数(注3):134万件、「価格.com 自動車保険 満足度ランキング2025」保険料満足度部門第1位受賞(注8) |
| SBI生命保険株式会社 | 顧客数(注3):67万件、2025年オリコン顧客満足度(R)調査において、「クリック定期!Neo」が「定期型生命保険(FP評価)」ランキングで第1位受賞、「働く人のたより」が「就業不能保険(FP評価)」ランキングで第1位受賞 |
(注1)2025年9月末時点。SBI証券・SBIネオトレード証券及びFOLIOの合計口座数、SBIホールディングスインズウェブ及びイー・ローンの保有顧客数の合計、MoneyLookの導入社数、ウエルスアドバイザーの利用者数、SBI損害保険の保有契約件数、SBI生命保険の保有契約件数、SBIアルヒの住宅ローンのサービシング債権者数、当行の口座数、レイク事業の顧客数、アプラスの有効カード会員数、昭和リースの契約件数、その他SBI VCトレードの口座数、TPBank、SBI貯蓄銀行、その他海外金融サービス事業における各顧客数の合算。各サービスにおいて同一顧客として特定されない場合、及びグループ企業間において顧客が重複している場合はダブルカウント。また、組織再編に伴ってグループ外となった会社の顧客数は、過去の数値においても除外。ウエルスアドバイザーの利用者数は、提供するスマートフォンアプリのダウンロード数。SBI生命保険の保有契約件数には、団体信用生命保険の被保険者数を含む。SBIアルヒの住宅ローンのサービシング債権者数には、優良住宅ローンからの事業譲受分及びプロパーローンを含む。
(注2)経費率は、営業経費(のれん及び無形資産償却を除く)を業務粗利益で除した割合。
(注3)2025年9月末時点。
(注4)2025年9月末時点のSBIグループ(SBI証券、SBIネオトレード証券及びFOLIO)における証券口座数の合計。
(注5)2021年度末実績から2024年度末実績の3年CAGR(Compound Annual Growth Rate、年平均成長率。以下同じ。)を参照して算出。
(注6)2025年10月29日時点。SBIVCTとDMM Bitcoinで重複していた口座は統合。顧客数と預かり資産はSBIVCTとBITPOINTの合算値。
(注7)2025年3月末時点。
(注8)2024年4月から同年11月に価格.comを利用した方のなかで、調査時点において自動車保険(任意保険)に加入している、もしくは事故時等に保険会社に連絡をしたことのある、男女4,804名から得た回答に基づきランキングを発表(株式会社カカクコム調べ)。
7.その他業績等の推移
当行グループのその他の業績等の推移は以下のとおりであります。
| 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度上期 | |
| 顧客数(注)1 (SBI新生銀行リテール口座数) | 305万 | 316万 | 353万 | 388万 | 403万 |
| 営業性資産(注)2 (市場性運用を含む) | 8.1兆円 | 10.3兆円 | 11.4兆円 | 14.3兆円 | 16.1兆円 |
(注)1.「顧客数」に記載の口座数は、1万口座未満は四捨五入しております。
2.「営業性資産」は貸出金、有価証券、金銭の信託、買入金銭債権、リース債権及びリース投資資産、有形リース資産、無形リース資産、支払承諾見返、割賦売掛金等の残高の合計であります。
| 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度上期 | |
| 預金量 (リテール及び法人) | 6.5兆円 | 6.3兆円 | 9.9兆円 | 11.5兆円 | 14.6兆円 | 16.3兆円 |
| 貸出金残高 | 5.2兆円 | 5.2兆円 | 6.8兆円 | 7.7兆円 | 9.5兆円 | 9.9兆円 |
| 有価証券残高 | 0.9兆円 | 0.6兆円 | 1.5兆円 | 1.5兆円 | 2.8兆円 | 3.6兆円 |
| 連結自己資本利益率 (注)1 | 4.94% | 2.21% | 4.54% | 6.02% | 8.81% | 13.96% |
(注)1.2025年度上期については年換算ベース
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①.SBI新生銀行グループ経営戦略における課題認識
当行は、当行グループ経営戦略の着実な遂行に向けた課題を下記のように認識しております。
A)SBIグループ連携
顧客基盤や知見の取り込みに一定の成果はあったものの、SBIグループの進化や新しい動きに対応した先駆性・先進性の発揮は道半ばであると認識しております。これからはSBIグループ内の融合を全方位的に進め、最先端テクノロジーの利活用や多様化していく顧客ニーズへ対応してまいります。
B)成長基盤の確立
資本のフル活用やSBIグループ連携の進展により、財務基盤は大幅に拡大しましたが、収益性・効率性の向上に課題があると認識しております。今後は、金利環境の正常化を捕捉したバンキングビジネスによる成長を追求するとともに、不確実性が高まる中でも安定した事業運営を可能とするため、業容拡大に対応した経営基盤・管理態勢の強化・拡充が求められると考えております。
C)事業を通じた環境・社会課題の解決
「公益は私益に繋がる」というSBIグループの事業構築の基本観に基づき、事業を通じて環境・社会課題の解決に取り組むことは、当行グループの経営の最重要課題の一つと捉えております。そのため、気候変動への対応や人的資本経営、地域金融機関との連携をより強固にすることで地方創生に貢献するなど、サステナビリティ経営を推進し、企業としての社会的責任を全うしてまいります。
②.コーポレート・ガバナンスの強化と透明性の高い経営
当行は、監査役会設置会社としてコーポレート・ガバナンス体制を構築しております。この体制により①経営の最高意思決定機関である取締役会が中期経営計画や年度計画等経営の基本方針をはじめとする会社の重要な業務執行を決定することで、当行の向かう大きな方向性を示すとともに、経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える環境整備等を実施し、②業務執行及び取締役会から独立した監査役及び監査役会が取締役会に対する監査機能を担うことで、適切な経営の意思決定と業務執行を実現するとともに、組織的に十分牽制の効くコーポレート・ガバナンス体制の確立を目指しております。
取締役会においては、2025年9月末現在で業務執行を担う取締役4名と社外取締役5名を配しております。社外取締役は、国内外の金融業務や法務・ガバナンス、リスク管理、IT・デジタル、不動産事業、及びマスメディアの分野等について豊富な経験と高い専門知識を有するメンバーでバランス良く構成しており、それぞれの持つ経験と専門知識を背景に、中立的かつ客観的な立場から当行の経営に対する意見を述べ、業務執行取締役の業務執行に対する監督機能を果たしております。また、取締役会機能の客観性と透明性のさらなる向上を目的として、任意の指名・報酬委員会を設置しております。2021年12月にSBIホールディングス株式会社の連結子会社となったことに伴い、親法人である同社及びその傘下の子会社・関係会社との取引について、利益相反性・公正性や少数株主の利益を害する取引でないことを検証・モニタリングする体制を構築しており、グループ法務・コンプライアンス担当役員等により構成され、常勤監査役の参加を必須とする特定取引審査会が親法人等との取引で利益相反が発生するもしくは利益相反のおそれのあるものについて、内容を審議又は決議しております。
日常の業務執行の機動性を確保するため、業務運営の基本単位を「部」とするとともに、代表取締役社長による指揮のもと、取締役会から委任された執行役員が担当役員として各部を管掌する体制を構築しております。人事、財務等の間接機能については、銀行法及び会社法その他法令上可能な範囲で各グループ会社の機能を当行内に設置した「グループ本社」に集約し、連結ベースでの運営の高度化と生産性の向上を図っております。また、取締役社長がその業務執行に関する決定を行うための機関として、業務執行取締役、総括担当役員、グループ本社の担当役員等からなるグループ経営会議・経営会議を設置し、専門的な事項を取り扱う各種委員会をその補完として設置することで、議案の性質に応じた十分な審議・検証を経て意思決定を行う枠組みを整えております。