有価証券報告書-第137期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/21 14:13
【資料】
PDFをみる
【項目】
178項目
(1)経営方針
当行は、創業以来の基本姿勢である「地域社会の発展に貢献する」ならびに「健全経営に徹する」の2つを経営理念として堅持し続けております。
(2)経営環境
2018年度の国内経済については、年度前半は個人消費が持ち直したほか設備投資も増加するなど緩やかな回復の動きが続く展開となった一方で、相次ぐ自然災害などの影響により7月から9月期の実質GDPはマイナス成長となりました。年度後半については、米中両国による貿易摩擦など世界経済の情勢にやや不透明感が漂いましたが、設備投資と個人消費を牽引役として緩やかな回復の動きが継続しました。
当行が主たる営業基盤とする岩手県内経済については、企業における生産の抑制や公共投資の弱さなどが懸念されましたが、全体としてみれば緩やかな回復の動きとなりました。生産活動は、食料品が足許で弱含みとなりましたが、生産車種の増加に伴い主力の輸送機械が大幅な伸びとなったほか、電子部品・デバイスも増産基調で推移しました。公共投資は、道路改良工事などがあったものの、前年の反動などからマイナス傾向が続きました。設備投資は、年度前半は大規模な機械・装置の更新などを要因に前年を上回りましたが、年度後半が前年比マイナスとなるなど、全体ではほぼ前年並みとなりました。住宅投資は、主力の持家が増加したほか、貸家や分譲住宅もプラス基調となりました。個人消費は、年度前半に足踏み感がみられたものの、乗用車新車登録台数が比較的高い伸びとなるなど概ね持ち直しの動きとなりました。
金融市場においては、日経平均株価の上昇等を背景に本邦金利に上昇圧力が掛かる場面もありましたが、長短金利操作付き量的・質的金融緩和の継続により概ねゼロ%程度で推移しました。当年度末における短期金利(無担保コール翌日物)は▲0.060%、長期金利(新発10年国債)は▲0.095%となりました。
(3)対処すべき課題
① 前中期経営計画の振り返り
前中期経営計画(以下「前中計」といいます。)である「いわぎんフロンティアプラン2nd Stage ~ The・イノベーション~」は、加速する人口減少やマイナス金利の影響など、厳しさを増した経営環境を克服し勝ち残りを図るために、従来の枠組みからの変革を意味する「イノベーション」をキーワードとして、2016年4月にスタートさせました。
計画期間は2019年3月までの3ヵ年として、基本方針に「組織文化の変革による収益力の強化」「地方創生と震災復興への力強い取組」「ステークホルダーへのきめ細やかな対応」を掲げて、当行自らのイノベーションを進めるとともに、営業基盤である地域の地方創生を強化する取組みを推進してまいりました。
4つの主要計数目標(連結当期純利益、自己資本比率、中小企業等貸出金残高、預り資産残高)に対する結果は次のとおりです。
指標2018年度(最終年度)目標2018年度実績
連結当期純利益60億円41億円
自己資本比率12%以上12.24%
中小企業等貸出金残高1兆円1兆77億円
預り資産残高3,700億円3,337億円

主要計数目標のうち、自己資本比率及び中小企業等貸出金残高につきましては目標を達成しましたが、連結当期純利益と預り資産残高につきましては未達となりました。前中計期間を振り返りますと、外部環境の影響もありますが、その一方で各施策の取組において、PDCAサイクルのチェックとアクションに徹底性を欠いたとの反省もあります。
このほか、長期ビジョンである「地域の牽引役として圧倒的な存在感を示すとともに、トップクオリティバンクとしての地位を確立する」の実現に向けて、期間を定めずに常に挑戦していく長期的経営指標として連結ROE5%以上を設定していますが、直近2ヵ年は収益の低下を主因に未達となっております。
今後は、目標未達となった要因を真摯に検証し、新たな中期経営計画の取組みに活かしてまいりたいと考えております。
② 新中期経営計画について
a.新中期経営計画の位置付け
新中期経営計画(以下「新中計」といいます。)は、名称を「いわぎんフロンティアプラン~To the Next~」とし、長期ビジョンを完遂するとともに当行の新たな未来に向けた準備期間と位置付けております。「To the Next」には、地域の課題解決に向けた様々な取組みを進めることにより、地域と当行の次の世代を切り拓いていくという想いが込められております。
b.新中計で目指すべき姿
新中計では、地域社会が抱える課題に対する解決方法を提供し、その価値によってお客さまからの支持を得ることで、価格競争に依らないビジネス領域を拡大していくことを目指してまいります。この考え方を基に設定したテーマが「地域の未来を共に創るCSVの実践」です。CSVは、「Creating Shared Value」の略で、「共通価値の創造」を意味しております。社会のニーズや課題の解決に取組むことで社会的価値を創造し、同時に、経済的価値も創造されるという考え方です。
これを岩手銀行版CSVとして言い換えますと、「お客さまとの関係性強化に努め、地域の課題に正面から向き合い、その解決に取り組んでいくことで、お互いの社会的価値と経済的価値を高めていく」になります。
c.新中計の時間軸
新中計の計画期間は2019年4月から2023年3月までの4年間としております。そのうえで、前半の2年間は、前中計から進めている「経営体質強化プロジェクト」におけるBPRや店舗再編、また、新たに営業体制の見直しを含む収益構造の改革と体制の再構築を進めるほか、地域経済を支えていくための事業領域の創出やデジタル戦略を前倒しで進めてまいります。そのうえで後半の2年間は、今後も予想されるさまざまな環境の変化に対応しつつ、前半2年間での収益構造の改革や事業領域の創出といった施策の効果を本格的な成果や収益に結び付けていく期間と位置付けております。
d.新中計の基本方針
新中計の基本方針は以下の4つの項目を掲げております。
・基本方針Ⅰ「創意と熱意」:地域やお客さまの成長を実現するための質の高い付加価値の提供
経営理念のひとつである「地域社会の発展に貢献する」の観点からも、預貸金や預り資産などのファイナンス面の機能に加えて、事業領域の創出や金融サービスプラットフォームなどの利便性の高いサービスにより、地域やお客さまの成長を実現するために質の高い付加価値の提供を目指してまいります。
・基本方針Ⅱ「ストラクチャー改革」:BPRの推進とリソース配分の最適化による業務効率性の向上
デジタル技術の活用などにより生産性を高め、ヒトや時間などの経営資源を対お客さまビジネスにシフトするとともに、コスト削減も図ることを目指してまいります。
・基本方針Ⅲ「柔らかく、揺るぎない」:環境の変化に柔軟に対応できる市場運用・リスク管理・収益管理態勢の構築
さまざまな業務の中で、どのような業務に取組み、どのようなリスクをどこまで取り、どの程度の収益を上げるのかを明確にして、リスク管理や収益管理を高度化させ、最終的にはリスクに対する収益の増加を目指してまいります。
・基本方針Ⅳ「わたし×みらい」:一人ひとりが知恵と行動により主体的に課題解決に取り組む組織風土の醸成
課題解決に主体的に取り組む人材を育成するとともに、職員が能力を最大限に発揮できる環境を整備することを目指してまいります。
新中計では、以上の4つの基本方針のもと各種施策に取組むことによって、テーマである「地域の未来を共に創るCSVの実践」の実現を目指してまいります。
e.新中計の主要計数目標
新中計では以下の項目を主要計数目標として設定し、各種施策に取組みます。
指標算出方法2018年度実績2022年度(中計最終年度)目標指標の利用理由
連結当期純利益財務諸表上の数値41億円50億円事業の収益性を追求するため
OHR経費(除く臨時処理分)÷コア業務粗利益76.64%70%台事業の効率性を追求するため
連結自己資本比率自己資本の額÷リスクアセット等の額12.24%10%以上経営の安全性を追求するため
M&A・事業承継支援先数M&Aまたは事業承継の支援を行っている先数477先2,400先
※計画期間累計
地域が抱える課題解決に積極的に取組みCSVの実現を図るため

当行は、「地域社会の発展に貢献する」「健全経営に徹する」の経営理念を堅持し、地域との共存共栄を目指してまいりました。新中計におきましても、地域経済を強力にバックアップし、地域と一体となった発展を目指してまいります。今後も多くのステークホルダーの皆さまのご理解とご協力をいただくなかで、業績の向上と健全経営に全力を尽くしてまいる所存であります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。