有価証券報告書-第208期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
<経営の基本方針>文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社は、2018年11月30日に金融庁に提出した業務改善計画を着実に遂行し、内部統制に係る基本方針の実効性を確保することで、ガバナンス態勢を立て直すとともに、コンプライアンスの徹底、および顧客本位の業務運営を実現し、健全な組織風土・企業文化を築いてまいります。
<経営環境ならびに対処すべき課題>世界経済の先行きに不確実性が高まるなか、足元の日本経済は良好な雇用環境を背景として緩やかな回復基調にあり、堅調に推移することが期待されます。
また、金融面における低金利環境下での利鞘の縮小や、異業種を交えた競争激化など、金融機関経営は一層厳しさを増しており、信用供与体制の構築、経営の安定を高める資本の充実、独自性のある経営戦略の確立がますます重要になっております。
そのような情勢におきまして、リテール業務を中心に展開する当社は、引き続き個人消費者への金融という側面から国民経済の発展に寄与することを目指し、お客さま本位の業務運営の実現に努めてまいります。なお、2020年3月期は、次の計数目標(単体)を設定しております。
<行政処分および業務改善計画に基づく改善状況について>1.行政処分および業務改善計画について
2018年10月5日に金融庁から業務の一部停止命令を含む業務改善命令を受けました。
これを受け、2018年10月12日から2019年4月12日までの間、新規の投資用不動産融資および、自らの居住にあてる部分が建物全体の50%を下回る新規の住宅ローンを停止いたしました。
また、同改善命令に基づき、コンプライアンスの徹底とお客さま本位の業務運営を実現し、健全な組織風土・企業文化を築くため、2018年11月30日に金融庁に業務改善計画を提出いたしました。同計画の概要は、以下のとおりです。
(1)問題の背景と根本原因
創業家本位の企業風土が醸成され、短期的利益を追求するあまり、ガバナンスおよびコンプライアンスが機能不全に陥っていた根本原因を改善すべく、企業風土を抜本的に改め「お客さま本位の業務運営」を徹底してまいります。
(2)今回の処分を踏まえた経営責任の明確化
外部弁護士および社外監査役により構成される取締役等責任調査委員会および、監査役責任調査委員会による調査により、多くのお客さま、株主さまをはじめとする各ステークホルダーの皆さまに多大な影響を与えた今回の一連の事案の経営責任を明確にしたうえで、創業家および創業家以外の役員(取締役・執行役員)に対する損害賠償請求訴訟を提起いたしました。
(3)当社再生のための意識改革とガバナンス改革
今後もリテール業務を核として、お客さまのニーズにお応えするビジネスモデルの構築に取り組んでまいります。その前提となるコンプライアンスの徹底、お客さま本位の業務運営体制の確立に向けて、外部の資源も積極的に活用し、意識や態勢の改革を行ないます。
①ガバナンス態勢の再構築等
ア.企業文化・ガバナンス改革委員会の設置
イ.取締役会および監査役会の機能強化
ウ.コンプライアンス体制再構築委員会(以下、再構築委員会という。)の設置等
エ.内部通報制度の再構築等
オ.目標設定・業績評価制度の見直し
カ.人事処分の実施
キ.金融庁からの不芳情報提供・報告指示等への対応
②社員が融資業務やコンプライアンスに関して銀行員として備えるべき知見を身につけ、健全な企業文化を醸成するため、全ての社員に対する研修の実施
外部講師を活用し、全社員が一定期間通常業務から離れた上で、銀行員として備えるべき知見を基礎から身につけるための階層・グループ別の研修を実施し、健全な企業文化の醸成を図ります。
③投資用不動産融資の全件調査
不祥事の全容を解明して、問題点を認識し、全社に周知徹底を行ない、コンプライアンスに対する全社的な意識向上を図るため、業務停止期間中に投資用不動産融資の全件調査を行ないます。
(4)反社会的勢力の排除に係る管理態勢、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与に係る管理態勢の確立
専門部署を設置し、外部専門家からの助言も得た上で、反社会的勢力の排除、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与に係る十分な管理態勢の整備を行ないます。
(5)融資審査を含む信用リスク管理態勢および内部監査態勢の確立
第1線(営業)、第2線(審査・コンプライアンス)、第3線(内部監査)のスリーライン・ディフェンスの重要性を認識し、それぞれの機能を強化いたします。また、内部監査部を社長の直轄とし、独立性を確保いたしました。各部門が本来求められる機能を発揮できるよう、態勢を強化いたします。
(6)創業家の一定の影響下にある企業群との取引解消
創業家およびファミリー企業が保有する当社株式の売却を継続して働きかけ、早期の資本関係解消を図ります。また、ファミリー企業向け融資につきましては、全額回収を行なうまでの間、適切に債権管理を行ない、取締役会へ報告いたします。
(7)シェアハウス向け融資およびその他投資用不動産融資に関して、個々の債務者に対して適切な対応を行なう
ための態勢の確立
「シェアハウス等顧客対応室」を設置し、お客さま、おひとりおひとりについて、その置かれた個々の状況に応じてきめ細かく、貸出金利の引下げ、元金の相当期間の据え置きなどの対応をさせていただくとともに、外部機関も活用しながら、問題の早期解決に向けた態勢を整え、適切なお客さま対応を継続してまいります。
2.業務の改善状況について
当社は、業務改善計画に基づきコンプライアンスの徹底とお客さま本位の業務運営を確立し、健全な組織風土・企業文化を築くため、以下の改善策に取り組んでまいりました。今後も引続き、改善策の実施に取り組んでまいります。
(1)ガバナンス態勢の再構築
①2018年11月に設置いたしました再構築委員会は、当社コンプライアンス体制の抜本的な改革を推進しております。具体的には、以下のような活動を行なっております。
ア.コンプライアンス憲章の策定・宣言
全社員による全ての行動・判断の基準となるコンプライアンス憲章を策定・宣言いたしました。
イ.スリーライン・ディフェンスの明確化
コンプライアンス・リスク管理の枠組みである「スリーライン・ディフェンス」を明確にしました。
ウ.コンプライアンス・プログラムの策定
コンプライアンス推進およびコンプライアンス・リスク管理の具体的な行動計画として、2019年度上期のコンプライアンス・プログラムを策定いたしました。
エ.コンプライアンス委員会の再設置等
コンプライアンス統括部を30名体制とし、内部通報等対応室および、AML/CFT(マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与防止)対策室を設置しました。2019年4月にはコンプライアンスに関する審議体として、コンプライアンス委員会を再設置しました。コンプライアンス委員会は、不正行為等のリスク情報に対応して、再構築委員会への情報集約を行なうとともに、調査チームの編成や調査指示等も行なっております。なお、コンプライアンス委員会は、当面の間、再構築委員会の指導・監督のもとに活動してまいります。
②2018年6月に設置した「企業文化・ガバナンス改革委員会」においては、内部統制の基本方針等、ガバナンスの改革を行なってまいりました。さらに、実質的な指名・報酬委員会として、執行役員の選任において面談・勧告等を実施いたしました。第208期定時株主総会で決議され、監査等委員会設置会社へ移行し、指名・報酬に関する機能は、任意の指名・報酬委員会に承継いたしました。企業文化・ガバナンス改革委員会は、健全な企業文化の醸成、ガバナンス体制の整備およびお客さま本位の業務運営の実践等について取締役会に対して勧告、提言、助言等を行なうとともに、これらの実施状況について監視を行なうことに集中し、一層のコーポレート・ガバナンスの高度化・深化を図ってまいります。
(2)全社員に対する研修の実施
全社員が融資業務等の基本的素養、コンプライアンスの徹底や公的使命感、お客さま本位の精神等、銀行員として備えるべき知見を基礎から身に付けるために、各種研修を実施し、健全な企業文化の醸成を図ってまいります。
(3)投資用不動産融資の全件調査
投資用不動産の全件に対して、融資関係資料に改ざん・偽造など、融資にあたって行なわれた不正行為の有無とそれに対する当社社員の関与の有無について、当社とは一切の利害関係をもたない弁護士に調査を依頼し、実施いたしました。
調査の結果、7,813件の改ざん・偽造等を認定し、新たに不正を行なったと認識した社員に対しては、人事処分を実施いたしました。
(4)抱き合わせ販売および銀行代理業の許可制違反
第三者委員会調査報告書および行政処分において、投資用不動産融資に際し、無担保ローンや定期預金、保険商品等の商品を抱き合わせて販売し、お客さまにとって経済合理性が認められない取引を行なう銀行法第13条違反行為や、銀行代理業の許可を持たない不動産業者等がお客さまへの商品説明を行なった銀行法第52条違反行為の指摘を受け、調査を実施いたしました。
調査の結果は以下のとおりです。
抱き合わせ販売の禁止違反またはその疑い 1,372物件
銀行代理業の許可制違反の疑い 222社
(5)シェアハウスおよびその他投資用不動産融資に関する元本の一部カット
関係各所との調整が整い、シェアハウスおよびその他投資用不動産融資に関する元本の一部カットについて、個別のご相談を2019年5月より開始いたしました。
元本一部カットに関する基準に則り検討し、裁判所の民事調停等の中立公正な第三者のご判断を得て、元本の一部カットにつき、真摯に対応してまいります。
(6)無担保ローン調査
2019年2月に当社社員がデート商法に関与していた疑いがある等の報道を受け、詐欺的な商法への社員の関与の有無を調査いたしました。
調査の結果、詐欺的商法に関与する者からの紹介案件であることを知りながら無担保ローンを実行した社員を1名認定いたしました。この1名は、既に懲戒解雇処分としております。
(7)反社会的勢力の排除、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策に係る管理態勢の確立
反社会的勢力の排除、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策に係る業務の専門部署である「AML/CFT対策室」を設置し、外部弁護士の指導のもと、反社会的勢力の排除、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策に係る業務の抜本的な見直し、規程類の整備からシステム対応、反社会的勢力との取引解消に至るまで、全般的な体制整備を行ないました。
(8)信用リスク管理態勢の確立
投資用不動産融資について、外部の評価システムを導入し、第三者機関の客観的データに基づく評価により、レントロールの改ざん等の不芳案件を排除し、投資用不動産融資に活用してまいります。また、不動産担保融資に関係する不動産売買仲介会社および家賃保証会社、サブリース会社、建設業者等を一元的に管理する「不動産関連業者管理システム」を構築し、社内の反社会的勢力データベースに外部からの情報も取り込んだうえで、不芳案件の排除、信用リスク管理を強化しております。
(9)ファミリー企業との取引解消
創業家保有株式の売却および債権回収の交渉は、外部専門家を含む対応チームを組織し、法的側面、実務面等から当社として取り得るあらゆる選択肢を検討しつつ、交渉を行なっております。ファミリー企業向け融資については、期限の到来した融資金は、預金との相殺、ファミリー企業保有不動産の売却等により順次回収を進めております。
(10)投資用不動産ローンの再開について
上記のとおりコンプライアンス体制を再構築し、外部弁護士を委員長として組織する再構築委員会より、投資用不動産ローンの再開の承認を受け、2019年5月より投資用不動産ローンを専門で取り扱うチームを設置し、再開いたしました。
銀行のもつ公共的使命の重みを再認識し、当社グループ社員一丸となり、当社各種態勢および企業風土の抜本的改革などに向けた再発防止策を遂行してまいります。
当社は、2018年11月30日に金融庁に提出した業務改善計画を着実に遂行し、内部統制に係る基本方針の実効性を確保することで、ガバナンス態勢を立て直すとともに、コンプライアンスの徹底、および顧客本位の業務運営を実現し、健全な組織風土・企業文化を築いてまいります。
<経営環境ならびに対処すべき課題>世界経済の先行きに不確実性が高まるなか、足元の日本経済は良好な雇用環境を背景として緩やかな回復基調にあり、堅調に推移することが期待されます。
また、金融面における低金利環境下での利鞘の縮小や、異業種を交えた競争激化など、金融機関経営は一層厳しさを増しており、信用供与体制の構築、経営の安定を高める資本の充実、独自性のある経営戦略の確立がますます重要になっております。
そのような情勢におきまして、リテール業務を中心に展開する当社は、引き続き個人消費者への金融という側面から国民経済の発展に寄与することを目指し、お客さま本位の業務運営の実現に努めてまいります。なお、2020年3月期は、次の計数目標(単体)を設定しております。
| 目標経営指標 | 2020年3月期目標計数 |
| 当期純利益 | 100億円 |
| ROE(当期純利益ベース) | 4.63% |
| EPS(1株当たり当期純利益) | 43.16円 |
<行政処分および業務改善計画に基づく改善状況について>1.行政処分および業務改善計画について
2018年10月5日に金融庁から業務の一部停止命令を含む業務改善命令を受けました。
これを受け、2018年10月12日から2019年4月12日までの間、新規の投資用不動産融資および、自らの居住にあてる部分が建物全体の50%を下回る新規の住宅ローンを停止いたしました。
また、同改善命令に基づき、コンプライアンスの徹底とお客さま本位の業務運営を実現し、健全な組織風土・企業文化を築くため、2018年11月30日に金融庁に業務改善計画を提出いたしました。同計画の概要は、以下のとおりです。
(1)問題の背景と根本原因
創業家本位の企業風土が醸成され、短期的利益を追求するあまり、ガバナンスおよびコンプライアンスが機能不全に陥っていた根本原因を改善すべく、企業風土を抜本的に改め「お客さま本位の業務運営」を徹底してまいります。
(2)今回の処分を踏まえた経営責任の明確化
外部弁護士および社外監査役により構成される取締役等責任調査委員会および、監査役責任調査委員会による調査により、多くのお客さま、株主さまをはじめとする各ステークホルダーの皆さまに多大な影響を与えた今回の一連の事案の経営責任を明確にしたうえで、創業家および創業家以外の役員(取締役・執行役員)に対する損害賠償請求訴訟を提起いたしました。
(3)当社再生のための意識改革とガバナンス改革
今後もリテール業務を核として、お客さまのニーズにお応えするビジネスモデルの構築に取り組んでまいります。その前提となるコンプライアンスの徹底、お客さま本位の業務運営体制の確立に向けて、外部の資源も積極的に活用し、意識や態勢の改革を行ないます。
①ガバナンス態勢の再構築等
ア.企業文化・ガバナンス改革委員会の設置
イ.取締役会および監査役会の機能強化
ウ.コンプライアンス体制再構築委員会(以下、再構築委員会という。)の設置等
エ.内部通報制度の再構築等
オ.目標設定・業績評価制度の見直し
カ.人事処分の実施
キ.金融庁からの不芳情報提供・報告指示等への対応
②社員が融資業務やコンプライアンスに関して銀行員として備えるべき知見を身につけ、健全な企業文化を醸成するため、全ての社員に対する研修の実施
外部講師を活用し、全社員が一定期間通常業務から離れた上で、銀行員として備えるべき知見を基礎から身につけるための階層・グループ別の研修を実施し、健全な企業文化の醸成を図ります。
③投資用不動産融資の全件調査
不祥事の全容を解明して、問題点を認識し、全社に周知徹底を行ない、コンプライアンスに対する全社的な意識向上を図るため、業務停止期間中に投資用不動産融資の全件調査を行ないます。
(4)反社会的勢力の排除に係る管理態勢、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与に係る管理態勢の確立
専門部署を設置し、外部専門家からの助言も得た上で、反社会的勢力の排除、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与に係る十分な管理態勢の整備を行ないます。
(5)融資審査を含む信用リスク管理態勢および内部監査態勢の確立
第1線(営業)、第2線(審査・コンプライアンス)、第3線(内部監査)のスリーライン・ディフェンスの重要性を認識し、それぞれの機能を強化いたします。また、内部監査部を社長の直轄とし、独立性を確保いたしました。各部門が本来求められる機能を発揮できるよう、態勢を強化いたします。
(6)創業家の一定の影響下にある企業群との取引解消
創業家およびファミリー企業が保有する当社株式の売却を継続して働きかけ、早期の資本関係解消を図ります。また、ファミリー企業向け融資につきましては、全額回収を行なうまでの間、適切に債権管理を行ない、取締役会へ報告いたします。
(7)シェアハウス向け融資およびその他投資用不動産融資に関して、個々の債務者に対して適切な対応を行なう
ための態勢の確立
「シェアハウス等顧客対応室」を設置し、お客さま、おひとりおひとりについて、その置かれた個々の状況に応じてきめ細かく、貸出金利の引下げ、元金の相当期間の据え置きなどの対応をさせていただくとともに、外部機関も活用しながら、問題の早期解決に向けた態勢を整え、適切なお客さま対応を継続してまいります。
2.業務の改善状況について
当社は、業務改善計画に基づきコンプライアンスの徹底とお客さま本位の業務運営を確立し、健全な組織風土・企業文化を築くため、以下の改善策に取り組んでまいりました。今後も引続き、改善策の実施に取り組んでまいります。
(1)ガバナンス態勢の再構築
①2018年11月に設置いたしました再構築委員会は、当社コンプライアンス体制の抜本的な改革を推進しております。具体的には、以下のような活動を行なっております。
ア.コンプライアンス憲章の策定・宣言
全社員による全ての行動・判断の基準となるコンプライアンス憲章を策定・宣言いたしました。
イ.スリーライン・ディフェンスの明確化
コンプライアンス・リスク管理の枠組みである「スリーライン・ディフェンス」を明確にしました。
ウ.コンプライアンス・プログラムの策定
コンプライアンス推進およびコンプライアンス・リスク管理の具体的な行動計画として、2019年度上期のコンプライアンス・プログラムを策定いたしました。
エ.コンプライアンス委員会の再設置等
コンプライアンス統括部を30名体制とし、内部通報等対応室および、AML/CFT(マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与防止)対策室を設置しました。2019年4月にはコンプライアンスに関する審議体として、コンプライアンス委員会を再設置しました。コンプライアンス委員会は、不正行為等のリスク情報に対応して、再構築委員会への情報集約を行なうとともに、調査チームの編成や調査指示等も行なっております。なお、コンプライアンス委員会は、当面の間、再構築委員会の指導・監督のもとに活動してまいります。
②2018年6月に設置した「企業文化・ガバナンス改革委員会」においては、内部統制の基本方針等、ガバナンスの改革を行なってまいりました。さらに、実質的な指名・報酬委員会として、執行役員の選任において面談・勧告等を実施いたしました。第208期定時株主総会で決議され、監査等委員会設置会社へ移行し、指名・報酬に関する機能は、任意の指名・報酬委員会に承継いたしました。企業文化・ガバナンス改革委員会は、健全な企業文化の醸成、ガバナンス体制の整備およびお客さま本位の業務運営の実践等について取締役会に対して勧告、提言、助言等を行なうとともに、これらの実施状況について監視を行なうことに集中し、一層のコーポレート・ガバナンスの高度化・深化を図ってまいります。
(2)全社員に対する研修の実施
全社員が融資業務等の基本的素養、コンプライアンスの徹底や公的使命感、お客さま本位の精神等、銀行員として備えるべき知見を基礎から身に付けるために、各種研修を実施し、健全な企業文化の醸成を図ってまいります。
(3)投資用不動産融資の全件調査
投資用不動産の全件に対して、融資関係資料に改ざん・偽造など、融資にあたって行なわれた不正行為の有無とそれに対する当社社員の関与の有無について、当社とは一切の利害関係をもたない弁護士に調査を依頼し、実施いたしました。
調査の結果、7,813件の改ざん・偽造等を認定し、新たに不正を行なったと認識した社員に対しては、人事処分を実施いたしました。
(4)抱き合わせ販売および銀行代理業の許可制違反
第三者委員会調査報告書および行政処分において、投資用不動産融資に際し、無担保ローンや定期預金、保険商品等の商品を抱き合わせて販売し、お客さまにとって経済合理性が認められない取引を行なう銀行法第13条違反行為や、銀行代理業の許可を持たない不動産業者等がお客さまへの商品説明を行なった銀行法第52条違反行為の指摘を受け、調査を実施いたしました。
調査の結果は以下のとおりです。
抱き合わせ販売の禁止違反またはその疑い 1,372物件
銀行代理業の許可制違反の疑い 222社
(5)シェアハウスおよびその他投資用不動産融資に関する元本の一部カット
関係各所との調整が整い、シェアハウスおよびその他投資用不動産融資に関する元本の一部カットについて、個別のご相談を2019年5月より開始いたしました。
元本一部カットに関する基準に則り検討し、裁判所の民事調停等の中立公正な第三者のご判断を得て、元本の一部カットにつき、真摯に対応してまいります。
(6)無担保ローン調査
2019年2月に当社社員がデート商法に関与していた疑いがある等の報道を受け、詐欺的な商法への社員の関与の有無を調査いたしました。
調査の結果、詐欺的商法に関与する者からの紹介案件であることを知りながら無担保ローンを実行した社員を1名認定いたしました。この1名は、既に懲戒解雇処分としております。
(7)反社会的勢力の排除、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策に係る管理態勢の確立
反社会的勢力の排除、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策に係る業務の専門部署である「AML/CFT対策室」を設置し、外部弁護士の指導のもと、反社会的勢力の排除、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策に係る業務の抜本的な見直し、規程類の整備からシステム対応、反社会的勢力との取引解消に至るまで、全般的な体制整備を行ないました。
(8)信用リスク管理態勢の確立
投資用不動産融資について、外部の評価システムを導入し、第三者機関の客観的データに基づく評価により、レントロールの改ざん等の不芳案件を排除し、投資用不動産融資に活用してまいります。また、不動産担保融資に関係する不動産売買仲介会社および家賃保証会社、サブリース会社、建設業者等を一元的に管理する「不動産関連業者管理システム」を構築し、社内の反社会的勢力データベースに外部からの情報も取り込んだうえで、不芳案件の排除、信用リスク管理を強化しております。
(9)ファミリー企業との取引解消
創業家保有株式の売却および債権回収の交渉は、外部専門家を含む対応チームを組織し、法的側面、実務面等から当社として取り得るあらゆる選択肢を検討しつつ、交渉を行なっております。ファミリー企業向け融資については、期限の到来した融資金は、預金との相殺、ファミリー企業保有不動産の売却等により順次回収を進めております。
(10)投資用不動産ローンの再開について
上記のとおりコンプライアンス体制を再構築し、外部弁護士を委員長として組織する再構築委員会より、投資用不動産ローンの再開の承認を受け、2019年5月より投資用不動産ローンを専門で取り扱うチームを設置し、再開いたしました。
銀行のもつ公共的使命の重みを再認識し、当社グループ社員一丸となり、当社各種態勢および企業風土の抜本的改革などに向けた再発防止策を遂行してまいります。