有価証券報告書-第23期(2025/04/01-2026/03/31)
③ 戦略
A. リスク・機会の認識
気候変動に伴うリスクと機会を以下の通り想定しています。
(短期:~3年後 中期:3~10年後 長期:10~30年後)
B. シナリオ分析
気候変動による当社グループのポートフォリオに与える影響を把握するため、シナリオ分析を実施しています。2024年度分の分析結果は以下の通りです。与信コストの増加が見込まれますが、当社グループの財務的影響は限定的と考えられます。
C. 対応策
ほくほくフィナンシャルグループは、お取引先の脱炭素化に向けた技術開発やビジネスモデル構築への対応を機会と捉え、お取引先とのエンゲージメントを起点に脱炭素社会への移行や気候変動対応を積極的に支援しています。また、自社の対応も積極的に実施することで地域の脱炭素化を先導しています。
a.地域の脱炭素化の実現に貢献するための自社の脱炭素化推進
b.業務を通じた取引先の脱炭素化支援

D. 自然資本への依存・影響に関するヒートマップ
自然関連のリスクと機会の特定に向けて、TNFD提言におけるLEAPアプローチ※1に沿って、当社グループの融資ポートフォリオにおける自然への「依存」と「影響」をENCORE※2を用いて分析しました。分析の結果、当社グループの融資ポートフォリオでは、土地や生物多様性の完全性に対する依存度が高く、攪乱やGHG/有毒汚染物質の排出、土地・水利用等への影響が大きいことが判明しました。
※1 TNFDにより策定された4つのフェーズ(発見・診断・評価・準備)からなる自然関連課題を評価・管理するための総合アプローチ
※2 セクターや地理情報に基づいて、自然への依存や影響の大きさを把握する分析ツール(ENCORE: Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure

<重要セクターの特定>ENCOREを用いた分析を踏まえ、ポートフォリオのエクスポージャー上位10セクターを対象に「依存」と「影響」のスコアを掛け合わせることで重要セクターを特定しました。分析の結果、「依存」「影響」のスコアが高い「食品・飲料・タバコ」「素材」ならびにエクスポージャーが最も大きく、スコアも比較的に高い「資本財」を重要セクターとして特定しました。

E. 自然資本・環境保全への取り組み
当社グループでは、自然資本への貢献活動として、「食品」セクターのお取引先と低環境負荷の農業推進に向けた啓発やG-GAP認証の取得を支援しています。
また、Green Carbon株式会社と連携し、農業由来のJ-クレジットを活用したカーボンニュートラルの取り組み支援も行っています。
今後も、重要セクターとして特定した「食品・飲料・タバコ」「素材」「資本財」をはじめとするお取引先と協働し、地域の自然資本を守りながら持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。
A. リスク・機会の認識
気候変動に伴うリスクと機会を以下の通り想定しています。
| 主なリスクと機会 | 当社グループへのインパクト | 時間軸 | |
| 移行リスク | 炭素税の導入等の 法規制強化 | ・当社グループの排出量に対して炭素税が課せられることによるコスト増 ・お客さまが炭素税等の法規制へ対応することにより財務状況が悪化することに伴う当社グループの与信コスト増 | 中期~長期 |
| 脱炭素に資する技術革新 | ・新たな技術への投資等の対応を迫られ、お客さまの財務状況が悪化することによる当社グループの与信コスト増 | 中期~長期 | |
| マーケット変化に伴う商品 の需給の変化 | ・原材料コスト増によるお客さまの財務状況悪化に伴う当社グループの与信コスト増 | 短期~長期 | |
| ステークホルダーの 環境志向化 | ・お客さまの望む脱炭素ソリューションを提供できないことによる当社グループの売上減少 ・当社グループの気候変動対応の取り組みが投資家の期待を下回ることによる株価下落 | 短期~長期 | |
| 物理的リスク | 大雨や台風等の 大規模災害の増加 | ・大規模災害の被害や災害対策の実施によるお客さまの財務状況悪化に伴う当社グループの与信コスト増 | 長期 |
| 機会 | ステークホルダーの 環境志向化 | ・サステナブルファイナンスや脱炭素コンサルティング等、お客さまのニーズに合わせたソリューションの提供による当社グループの売上増 | 短期~長期 |
| お客さまの レジリエンス向上 | ・脱炭素への取り組みによりお客さまの事業のレジリエンスが向上し、お客さまの財務状況が改善することに伴う当社グループの与信コスト減 | 短期~長期 | |
(短期:~3年後 中期:3~10年後 長期:10~30年後)
B. シナリオ分析
気候変動による当社グループのポートフォリオに与える影響を把握するため、シナリオ分析を実施しています。2024年度分の分析結果は以下の通りです。与信コストの増加が見込まれますが、当社グループの財務的影響は限定的と考えられます。
| 移行リスクの分析 | |
| シナリオ | NGFSのNet Zero 2050、Below2℃、Current Policies シナリオ(REMINDモデル) |
| 分析手法 | 各セクターについて、移行リスクによる事業への影響評価のためのパラメータを設定。パラメータに基づいて取引先の将来の財務状況を予測し、当社グループの追加与信コストを算出。 |
| 分析対象セクター | 電力セクター、不動産セクター、金属・鉱業セクター、飲料・食品セクター |
| 分析結果 | 2050年までに累計140億円(最大)の与信コスト増加 |
| 物理リスクの分析 | |
| シナリオ | IPCCのRCP8.5、RCP2.6 |
| 分析手法 | 水害による取引先の将来の財務状況、水害による担保物件の毀損額を予測。これらより当社グループの追加与信コストを算出。 |
| 分析対象地域 | 全国 |
| 分析対象先 | 全取引先 |
| 分析結果 | 2050年までに累計501億円(最大)の与信コスト増加 |
C. 対応策
ほくほくフィナンシャルグループは、お取引先の脱炭素化に向けた技術開発やビジネスモデル構築への対応を機会と捉え、お取引先とのエンゲージメントを起点に脱炭素社会への移行や気候変動対応を積極的に支援しています。また、自社の対応も積極的に実施することで地域の脱炭素化を先導しています。
a.地域の脱炭素化の実現に貢献するための自社の脱炭素化推進
| 主な取り組み内容 | 内容 |
| オフサイトPPAの活用による再エネ化 | オフサイトPPAの形式で、「ほくほくソーラーパーク」を富山県の大沢野、北海道の白糠に設置。当社グループの施設の再エネ化に使用 |
| バーチャルPPAの活用による再エネ化 | FIP発電所で創出する再エネの環境価値だけを取得する仕組みを活用し、当社グループの施設の再エネ化に使用 |
| 営業車のEV化 | 本部と支店の営業用車両の一部として電気自動車と燃料電池車を導入することにより、営業車の稼働による温室効果ガス排出を削減 |
| カーボンオフセットガスの活用 | 天然ガスライフサイクルにおいて排出される温室効果ガスを同量のカーボンクレジットで相殺した都市ガスおよびプロパンガスを調達 |
| ZEB店舗の新設 | 店舗の改築、新設に際しては、高い省エネ性能と太陽光発電による創エネ設備を備えた、ZEB水準を満たす店舗を目指す方針 |
| 非化石証書を活用した電力のグリーン化 | 引き続き自社の温室効果ガス削減の取り組みは実施していく一方で、削減することができなかった温室効果ガス排出量については非化石証書を購入することにより化石由来電源を代替 |
b.業務を通じた取引先の脱炭素化支援
| 商品ラインナップ | 内容 |
| ほくほくサステナブルファイナンス 「SLL型」 | 国際資本市場協会(ICMA)等が公表している各種基準に準拠していることについて、外部機関の評価を取得することを前提に、お客さまのサステナブル経営戦略と整合した取組目標を設定し、取組目標の達成状況に応じて適用金利等が変動する融資 |
| ほくほくサステナブルファイナンス 「GL型」 | 国際資本市場協会(ICMA)等が公表している各種基準に準拠していることについて、外部機関の評価を取得することを前提に、資金使途を環境改善に資する事業やプロジェクトに限定する融資 |
| ほくほくサステナブルファイナンス 「SDGs定型目標型:ほくほくThree Targets」 | 幅広い企業にサステナブル経営に取組んでいただくための「裾野広く簡単」をコンセプトに当社独自で設計。お客さまに予め選択いただく3つの目標の達成を通じて、企業価値の向上と持続可能な地域社会の実現を目指す融資 |
| ほくほくサステナブルファイナンス 「PIF型」 | お客さまの企業活動が環境・社会・経済にもたらすインパクトを、国際基準の手法で包括的に分析・評価し、特定されたインパクトの拡大または緩和に向けた取り組みを継続的に支援する融資 |
| ほくほくサステナブルファイナンス 「TF型」 | 国際資本市場協会(ICMA)等が公表している各種基準に準拠していることについて、外部機関の評価を取得することを前提に、長期的な戦略で温室効果ガスの排出量削減を計画されるお客さまをご支援する融資 |
| ほくほくサステナブルファイナンス 「SLLFW型」 | 国際資本市場協会(ICMA)等が公表している各種基準に準拠していることについて、外部機関の評価をほくほくフィナンシャルグループにて取得。当社グループのフレームワークに賛同いただくことを前提に、「脱炭素化」に特化し、お客さまに「GHG排出量算定および報告」および「SBT認定取得」を実施いただくことにより適用金利等が変動する融資 |

D. 自然資本への依存・影響に関するヒートマップ
自然関連のリスクと機会の特定に向けて、TNFD提言におけるLEAPアプローチ※1に沿って、当社グループの融資ポートフォリオにおける自然への「依存」と「影響」をENCORE※2を用いて分析しました。分析の結果、当社グループの融資ポートフォリオでは、土地や生物多様性の完全性に対する依存度が高く、攪乱やGHG/有毒汚染物質の排出、土地・水利用等への影響が大きいことが判明しました。
※1 TNFDにより策定された4つのフェーズ(発見・診断・評価・準備)からなる自然関連課題を評価・管理するための総合アプローチ
※2 セクターや地理情報に基づいて、自然への依存や影響の大きさを把握する分析ツール(ENCORE: Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure

<重要セクターの特定>ENCOREを用いた分析を踏まえ、ポートフォリオのエクスポージャー上位10セクターを対象に「依存」と「影響」のスコアを掛け合わせることで重要セクターを特定しました。分析の結果、「依存」「影響」のスコアが高い「食品・飲料・タバコ」「素材」ならびにエクスポージャーが最も大きく、スコアも比較的に高い「資本財」を重要セクターとして特定しました。

E. 自然資本・環境保全への取り組み
当社グループでは、自然資本への貢献活動として、「食品」セクターのお取引先と低環境負荷の農業推進に向けた啓発やG-GAP認証の取得を支援しています。
また、Green Carbon株式会社と連携し、農業由来のJ-クレジットを活用したカーボンニュートラルの取り組み支援も行っています。
今後も、重要セクターとして特定した「食品・飲料・タバコ」「素材」「資本財」をはじめとするお取引先と協働し、地域の自然資本を守りながら持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。