有価証券報告書-第18期(2023/04/01-2024/03/31)
② 戦略
イ.リスク
a.気候変動に伴うリスク
当社グループの主要エリアである山口県、広島県、福岡県においては、瀬戸内海沿岸地域・北九州地域にコンビナートが形成されており、上場大手企業及びそのサプライチェーンを中心にGHG多排出業種の工場が集積しているという産業構造から、CO2排出量は全国平均よりも多い水準となっております。このような地域特性を踏まえ、当社グループでは気候変動に伴うリスクについて、短期・中期・長期の時間軸で、次のとおり認識しております。
(注) 短期を3年未満、中期を3年~10年、長期を10年超としております。
b.シナリオ分析
当社グループでは、TCFD提言に基づき複数のシナリオを用いて、移行リスク、物理的リスクにかかるシナリオ分析を実施いたしました。
移行リスクについては、GHG排出量が大きく気候変動の影響を受けやすいことや融資ポートフォリオを勘案し、昨年度の分析対象である電力セクター及び自動車セクターに加え、海運セクターを新たに追加いたしました。物理的リスクについては、台風や豪雨等の影響を受けやすい地域であることを勘案し、昨年度同様、洪水被害を分析対象としております。
分析結果から、移行リスク、物理的リスクともに与信ポートフォリオへの影響は限定的であると評価しておりますが、対象セクターの拡大や分析の高度化等に継続的に取り組むことで、気候関連リスクの低減に向けた各種検討に活用してまいります。
ロ.機会
a.気候変動関連の機会
当社グループでは気候変動に関する機会について、短期・中期・長期の時間軸で、以下のとおり認識しております。
(注)短期を3年未満、中期を3年~10年、長期を10年超としております。
b.金融・非金融ソリューション
当社グループでは気候変動への社会的な対応を機会と捉え、お客さまのカーボンニュートラルへの取り組みを支援するため、GHG削減に向けた様々な金融・非金融ソリューションを提供しております。
金融ソリューションでは、グリーンローンとサステナビリティ・リンク・ローンのパッケージ商品(注)を展開することで、大企業だけでなく中小企業のお客さまにも利用しやすいファイナンス手法を取り揃えるほか、2023年10月には新たにポジティブ・インパクト・ファイナンスの取り扱いも開始いたしました。非金融ソリューションでは、算定や可視化のプロセスで課題を有するお客さまに対しては「CO2排出量算定支援」等での支援、目標設定や計画策定のプロセスで課題を有するお客さまに対してはカーボンニュートラルに向けた施策の選択や投資の意思決定に寄与する「CO2削減ロードマップ策定支援」等での支援を行うほか、2024年4月には新たなソリューションの提供も開始しており、お客さまの課題に応じた支援が可能となっております。
当社グループが金融・非金融ソリューションを提供し、カーボンニュートラルへの取り組みを進められたお客さまは、2024年3月末で累計213先となっており、2025年3月末までに累計315先を目標としております。
なお、地域のカーボンニュートラルに向けた動きを加速させるべく、自治体等と連携した取り組みについてもさらに強化してまいります。
(注) 各種ローン原則やガイドラインとの整合性に関する外部評価の認証を内包したパッケージ型の商品となります。
(地域のカーボンニュートラルに向けた金融・非金融ソリューション)

イ.リスク
a.気候変動に伴うリスク
当社グループの主要エリアである山口県、広島県、福岡県においては、瀬戸内海沿岸地域・北九州地域にコンビナートが形成されており、上場大手企業及びそのサプライチェーンを中心にGHG多排出業種の工場が集積しているという産業構造から、CO2排出量は全国平均よりも多い水準となっております。このような地域特性を踏まえ、当社グループでは気候変動に伴うリスクについて、短期・中期・長期の時間軸で、次のとおり認識しております。
| 移行リスク | 物理的リスク | ||
| 主な評価項目 | 政策/法律 | 市場/技術 | ・異常気象の激甚化 |
| ・炭素税、炭素価格 ・GHG排出量規制への対応 等 | ・消費者など顧客の行動変化 ・エネルギー価格 ・エネルギーミックス 等 | ||
| ・操業コストの増加、稼働率の低下、多額の設備投資等により、財務内容が悪化するリスク | ・カーボンニュートラル実現に向けた対応が不十分で、ブランド価値が毀損するリスク | ・物損被害の発生や事業の中断により、事業継続性や財務内容が悪化するリスク | |
| 当社グループに与える主なリスク | ・操業コストや製造/建造コストの増加、資産価値の低下、ブランド価値の毀損等により、お客さまの財務内容が悪化し、与信コストが増加するリスク | ・気候変動に対する不適切な対応や不十分な情報開示により、当社グループの評判が悪化するリスク | ・風水災等の発生により、事業活動の停滞、物損被害により、お客さまの事業や財務内容に影響を与え、与信コストが増加するリスク ・風水災等の発生により、当社グループの本支店が被災し事業継続が困難となるリスク |
| 時間軸(注) | 中期~長期 | 短期~長期 | 短期~長期 |
(注) 短期を3年未満、中期を3年~10年、長期を10年超としております。
b.シナリオ分析
当社グループでは、TCFD提言に基づき複数のシナリオを用いて、移行リスク、物理的リスクにかかるシナリオ分析を実施いたしました。
移行リスクについては、GHG排出量が大きく気候変動の影響を受けやすいことや融資ポートフォリオを勘案し、昨年度の分析対象である電力セクター及び自動車セクターに加え、海運セクターを新たに追加いたしました。物理的リスクについては、台風や豪雨等の影響を受けやすい地域であることを勘案し、昨年度同様、洪水被害を分析対象としております。
分析結果から、移行リスク、物理的リスクともに与信ポートフォリオへの影響は限定的であると評価しておりますが、対象セクターの拡大や分析の高度化等に継続的に取り組むことで、気候関連リスクの低減に向けた各種検討に活用してまいります。
| 移行リスク | 物理的リスク | |
| リスク事象 | ・炭素税導入に伴う費用増加による与信先の財務悪化 ・脱炭素社会への移行に伴う設備投資等の増加による与信先の財務悪化 | ・洪水被害による担保物件の毀損 ・洪水被害による与信先の事業停止に伴う財務悪化 |
| シナリオ | ・IEA1.5℃(NZE) ・IEA2.0℃(STEPS) | ・IPCC RCP2.6(2℃シナリオ) ・IPCC RCP8.5(4℃シナリオ) |
| 分析手法 | ・IEAシナリオや公開情報等をもとに、サンプル企業の2050年までの財務諸表を作成し、サンプル企業の財務への影響を把握 ・サンプル企業の影響度を分析対象セクター全体に展開し、与信関係費用の増加額を算出 | ・ハザードマップのデータから洪水発生時の担保物件への影響、取引先の財務への影響を算出した上で、与信関係費用の増加額を算出 |
| 分析対象 | ・電力セクター ・自動車セクター ・海運セクター | ・国内の事業性貸出先 |
| 分析期間 | ・2050年まで | ・2050年まで |
| 分析結果 | ・与信関係費用の増加額 35億円~350億円程度 | ・与信関係費用の増加額 最大60億円程度 |
ロ.機会
a.気候変動関連の機会
当社グループでは気候変動に関する機会について、短期・中期・長期の時間軸で、以下のとおり認識しております。
| 主な評価項目 | 当社グループに関わる主な機会 | 時間軸(注) |
| 商品・サービス | ・脱炭素社会への移行に向けた地域の環境関連産業の成長に伴う金融・非金融面でのビジネス機会の増加 | 短期~長期 |
| ・お客さまの気候変動対応やカーボンニュートラルへの取り組みを支援する金融・非金融面でのビジネス機会の増加 | 短期~長期 | |
| ・自然災害の激甚化に対応したお客さまの防災体制強化・設備拡充を支援する金融・非金融面でのビジネス機会の増加 | 短期~長期 |
(注)短期を3年未満、中期を3年~10年、長期を10年超としております。
b.金融・非金融ソリューション
当社グループでは気候変動への社会的な対応を機会と捉え、お客さまのカーボンニュートラルへの取り組みを支援するため、GHG削減に向けた様々な金融・非金融ソリューションを提供しております。
金融ソリューションでは、グリーンローンとサステナビリティ・リンク・ローンのパッケージ商品(注)を展開することで、大企業だけでなく中小企業のお客さまにも利用しやすいファイナンス手法を取り揃えるほか、2023年10月には新たにポジティブ・インパクト・ファイナンスの取り扱いも開始いたしました。非金融ソリューションでは、算定や可視化のプロセスで課題を有するお客さまに対しては「CO2排出量算定支援」等での支援、目標設定や計画策定のプロセスで課題を有するお客さまに対してはカーボンニュートラルに向けた施策の選択や投資の意思決定に寄与する「CO2削減ロードマップ策定支援」等での支援を行うほか、2024年4月には新たなソリューションの提供も開始しており、お客さまの課題に応じた支援が可能となっております。
当社グループが金融・非金融ソリューションを提供し、カーボンニュートラルへの取り組みを進められたお客さまは、2024年3月末で累計213先となっており、2025年3月末までに累計315先を目標としております。
なお、地域のカーボンニュートラルに向けた動きを加速させるべく、自治体等と連携した取り組みについてもさらに強化してまいります。
(注) 各種ローン原則やガイドラインとの整合性に関する外部評価の認証を内包したパッケージ型の商品となります。
(地域のカーボンニュートラルに向けた金融・非金融ソリューション)
