有価証券報告書-第19期(2023/04/01-2024/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社および当社グループ各社は、MUFGグループの中核企業の一つとして、MUFGグループの事業戦略を通じて信託銀行の機能を発揮し、総合金融グループとしてのシナジーを追求し、全ての活動の指針として採択している「MUFG Way」の実現に全力を挙げて取り組んでおります。

また、当社は、2024年4月より新たな中期経営計画(2024年度版)をスタートさせましたが、この中で「「安心・豊かな社会」を創り出す信託銀行」をめざす姿として掲げ、以下の6つの戦略の柱を策定し、お客さま、社会および株主等の全てのステークホルダーから評価をいただける信託銀行を目指して、経営に当たっております。

当社がめざす姿として掲げております「「安心・豊かな社会」を創り出す信託銀行」とは、当社が、様々な社会課題の解決を通じて、社会やお客さまの持続的な成長のためにたゆまぬ活動を続けていくことを意味しております。具体的には、当社が持つ「人財」、「ノウハウ・ナレッジ」、「アセット」を活用し、新しい商品やサービスを開発・提供していく事業活動と、社会貢献活動を通して、社会課題を解決していくことにより、「安心・豊かな社会」を創り出していきたいと考えております。
(2)経営環境
当年度の金融経済環境でありますが、世界経済は、各国の金融引き締めによる累積的な影響が景気を下押ししたものの、コロナ禍以降の財政支援や堅調な労働市場等にも支えられ、全体としては緩やかな回復を続けました。もっとも、コロナ禍で生じた繰り越し需要の一巡や財政支援の漸進的な縮小等、各国が平時モードへ回帰していく中での反動に加え、中国の不動産問題の顕在化や長期化するウクライナ紛争、ガザ情勢といった実体経済への影響を見定めることの難しい出来事も多く、不確実性の高い状況が続きました。わが国では、物価高が消費の重石となったものの、新型コロナウィルス感染症の5類移行に伴う経済活動の正常化や、インバウンド需要の拡大、円安等による企業業績の改善にも支えられ、景気は緩やかな回復を続けました。
金融市場に目を転じますと、株価は、地政学リスクを巡る緊張が高まり、さらに各国中銀が金融引き締め姿勢を続ける中で調整する局面もありましたが、年度を通じ上昇基調で推移しました。金利については、欧米では、急速な利上げに伴い、年度前半に市中金利は上昇しましたが、金融引き締め局面の終了等が意識される中で年度後半にかけて低下しました。わが国では、短期金利は日銀が3月にマイナス金利を解除した後に小幅に上昇しましたが、総じて低位で推移しました。長期金利は、日銀による昨年7・10月の長短金利操作の柔軟化により、年度半ばにかけてやや上昇しましたが、その後は概ね横ばい圏内で推移しました。円の対ドル相場は、日米の金融政策の方向性の違い等が意識され、昨年11月には151円台まで円安が進行しました。その後は米国の利下げ転換時期の模索や日銀のマイナス金利解除等により、円安進行には一定の歯止めが掛かり、振れを伴いながらも横ばい圏で推移しました。
(3)対処すべき課題
当社は、高い専門性とMUFGグループの広大な顧客基盤を融合し、相続業務および不動産、年金、証券代行等に軸足を置いた信託型の「コンサルティング&ソリューションビジネス」を引き続き展開していくとともに、重要な成長領域である国内外のアセットマネジメント事業およびインべスターサービス事業にも一層注力し、お客さま、社会および株主等の全てのステークホルダーから評価をいただける信託銀行を引き続き目指してまいります。
① 各事業部門における課題
(リテール部門)
高齢化や認知症の社会問題化等に伴う不安に対して、お客さまの大切な財産を「増やす」「守る」「使う」「継承する」ことができる安心感を提供するために、多様なソリューションをワンストップで提供するパートナーでありたいと考えております。そのためには、お客さまの資産全体と向き合ってコンサルティングを提供する、総資産コンサルティングをさらに深めていくことが必要であり、そのための人財の育成が重要と考えております。
(法人マーケット部門)
法人のお客さまに対して、主に取り組むべき社会課題は、「お取引先企業の成長サポートを通じた日本経済発展への貢献」と「社会インフラの整備」と考えております。1点目につきましては、証券代行事業を通じたコーポレートガバナンス強化への対応をメインとして、企業年金制度の運営サポートや、信託の仕組みを使った資金調達の支援にも引き続き取り組んでまいります。2点目につきましては、不動産事業を通じて社会とその持続的発展を支える基盤づくりに貢献してまいりたいと考えております。
(受託財産部門)
少子高齢化を背景に、DB(確定給付企業年金)やDC(確定拠出年金)による資産形成の重要性が一層増してきている中で、時代の流れに合わせた商品開発を行い、運用会社として、また運用会社をサポートするサービスプロバイダーとして年金制度を支えていくことが最大のミッションであると考えております。アセットマネジメント事業では、商品ラインナップと運用力の強化を図ってまいります。国内法人のお客さま向けのオルタナティブ商品の拡充や、個人のお客さまのニーズに合ったご提案ができるような運用商品の拡充も推進し、さらに、ESG商品の提供や、投資先評価にESG目線を盛り込んだ投資判断を実行してまいります。また、インベスターサービス事業においては、国民の資産運用や経済活動、世界の資本市場のサステナビリティを支えるため、不測の事態にも耐えうる強固な業務基盤を維持することが重要であると考えております。
(市場部門)
市場・金融規制に加え、市場参加者に対する社会からの目線の高まりなど、市場部門に係る事業環境は国内外で大きく変化しております。当社は、さらなるグローバル分散投資の進化・拡大や、機関投資家向けビジネスの拡大を図ることにより、安定した資金収益の確保に努めるとともに、資産運用会社等のお客さま向けの為替マネジメントサービス等アウトソースニーズに応えるサービス提供を引き続き行ってまいります。
上記の各部門における取組みに加え、さらに当社は、信託ビジネスのイノベーションへの取組みとして、シルバー金融ビジネス、インフラビジネス、デジタルアセット事業等を柱とした新商品・新サービスの創出、デジタル技術を活用したお客さまの課題解決にも挑戦してまいります。
② 業務効率化・業務スタイル変革
経費のモニタリング、商品や事業の新陳代謝の仕組み化、手続きのオンライン化や内部事務のペーパーレス化・自動化、働き方に応じたオフィスの見直し、新しいコミュニケーション手段の導入等により、業務効率化と業務スタイルの変革に取り組んでまいります。
③ 当社を支える基盤となる取組みと持続可能な社会実現への貢献
当社は、国内外の各種法令・制度改正への厳格な対応等、コンプライアンスの徹底とリスク管理の一層の高度化を引き続き推進するとともに、信託銀行として求められる高度な企業倫理を果たすべく、当社役職員に求められる思考様式・行動様式を制定した「三菱UFJ信託銀行のFiduciary Duty」の更なる浸透を図ってまいります。
また、めざす姿として掲げております「「安心・豊かな社会」を創り出す信託銀行」として、事業活動や社会貢献活動を通じて、さまざまな社会課題を解決し、当社が持つ「人財」「ノウハウ・ナレッジ」「アセット」を活用して、新しい商品、新しいサービスの提供など、具体的なアクションを続けてまいります。
加えて、お客さま本位の業務運営の更なる高度化を図るために、その取組みを定期的に公表・見直しするとともに、引き続きお客さまの利益に適う商品・サービスの提供に努めてまいります。具体的には、社会的インパクト志向の事業運営に向けて、事業や組織としての活動が社会的・環境的な変化や便益といった社会的インパクトをどのような道筋で与えていくかを視覚的に整理したロジックモデルを各部署単位で策定し、変化や効果を測定する指標として「社会的インパクトKPI」を設定しております。新商品や新サービスについても、KPIの達成状況を定期的に確認していくことで社会問題解決への貢献度を評価してまいります。
また、運用機関としての一層のガバナンス強化を図るために、取締役会傘下の第三者機関である「スチュワードシップ委員会」による当社のスチュワードシップ活動についての定期的なモニタリングの実施、利益相反管理の強化や議決権行使結果の公表の充実等、運用機関としてのスチュワードシップ活動の実効性を更に高めるための施策を引き続き実行してまいります。
(4)目標とする経営指標
当社の親会社である株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループの中期経営計画では、中期経営計画の最終年度である2026年度の財務目標の水準を以下のとおり設定しております(2024年5月公表)。
[ROE目標・資本運営のターゲット]

[ROE目標達成に向けての3つのドライバー]

*1.Morgan Stanleyの持分法適用決算期の変更影響額除き
*2.バーゼルⅢ規制最終化(完全実施)により2029年3月末に適用される規制に基づく試算値。その他有価証券評価差額金を除く
*3.親会社株主に帰属する当期純利益
*4.リスク・アセット
(1)経営方針
当社および当社グループ各社は、MUFGグループの中核企業の一つとして、MUFGグループの事業戦略を通じて信託銀行の機能を発揮し、総合金融グループとしてのシナジーを追求し、全ての活動の指針として採択している「MUFG Way」の実現に全力を挙げて取り組んでおります。

また、当社は、2024年4月より新たな中期経営計画(2024年度版)をスタートさせましたが、この中で「「安心・豊かな社会」を創り出す信託銀行」をめざす姿として掲げ、以下の6つの戦略の柱を策定し、お客さま、社会および株主等の全てのステークホルダーから評価をいただける信託銀行を目指して、経営に当たっております。

当社がめざす姿として掲げております「「安心・豊かな社会」を創り出す信託銀行」とは、当社が、様々な社会課題の解決を通じて、社会やお客さまの持続的な成長のためにたゆまぬ活動を続けていくことを意味しております。具体的には、当社が持つ「人財」、「ノウハウ・ナレッジ」、「アセット」を活用し、新しい商品やサービスを開発・提供していく事業活動と、社会貢献活動を通して、社会課題を解決していくことにより、「安心・豊かな社会」を創り出していきたいと考えております。
(2)経営環境
当年度の金融経済環境でありますが、世界経済は、各国の金融引き締めによる累積的な影響が景気を下押ししたものの、コロナ禍以降の財政支援や堅調な労働市場等にも支えられ、全体としては緩やかな回復を続けました。もっとも、コロナ禍で生じた繰り越し需要の一巡や財政支援の漸進的な縮小等、各国が平時モードへ回帰していく中での反動に加え、中国の不動産問題の顕在化や長期化するウクライナ紛争、ガザ情勢といった実体経済への影響を見定めることの難しい出来事も多く、不確実性の高い状況が続きました。わが国では、物価高が消費の重石となったものの、新型コロナウィルス感染症の5類移行に伴う経済活動の正常化や、インバウンド需要の拡大、円安等による企業業績の改善にも支えられ、景気は緩やかな回復を続けました。
金融市場に目を転じますと、株価は、地政学リスクを巡る緊張が高まり、さらに各国中銀が金融引き締め姿勢を続ける中で調整する局面もありましたが、年度を通じ上昇基調で推移しました。金利については、欧米では、急速な利上げに伴い、年度前半に市中金利は上昇しましたが、金融引き締め局面の終了等が意識される中で年度後半にかけて低下しました。わが国では、短期金利は日銀が3月にマイナス金利を解除した後に小幅に上昇しましたが、総じて低位で推移しました。長期金利は、日銀による昨年7・10月の長短金利操作の柔軟化により、年度半ばにかけてやや上昇しましたが、その後は概ね横ばい圏内で推移しました。円の対ドル相場は、日米の金融政策の方向性の違い等が意識され、昨年11月には151円台まで円安が進行しました。その後は米国の利下げ転換時期の模索や日銀のマイナス金利解除等により、円安進行には一定の歯止めが掛かり、振れを伴いながらも横ばい圏で推移しました。
(3)対処すべき課題
当社は、高い専門性とMUFGグループの広大な顧客基盤を融合し、相続業務および不動産、年金、証券代行等に軸足を置いた信託型の「コンサルティング&ソリューションビジネス」を引き続き展開していくとともに、重要な成長領域である国内外のアセットマネジメント事業およびインべスターサービス事業にも一層注力し、お客さま、社会および株主等の全てのステークホルダーから評価をいただける信託銀行を引き続き目指してまいります。
① 各事業部門における課題
(リテール部門)
高齢化や認知症の社会問題化等に伴う不安に対して、お客さまの大切な財産を「増やす」「守る」「使う」「継承する」ことができる安心感を提供するために、多様なソリューションをワンストップで提供するパートナーでありたいと考えております。そのためには、お客さまの資産全体と向き合ってコンサルティングを提供する、総資産コンサルティングをさらに深めていくことが必要であり、そのための人財の育成が重要と考えております。
(法人マーケット部門)
法人のお客さまに対して、主に取り組むべき社会課題は、「お取引先企業の成長サポートを通じた日本経済発展への貢献」と「社会インフラの整備」と考えております。1点目につきましては、証券代行事業を通じたコーポレートガバナンス強化への対応をメインとして、企業年金制度の運営サポートや、信託の仕組みを使った資金調達の支援にも引き続き取り組んでまいります。2点目につきましては、不動産事業を通じて社会とその持続的発展を支える基盤づくりに貢献してまいりたいと考えております。
(受託財産部門)
少子高齢化を背景に、DB(確定給付企業年金)やDC(確定拠出年金)による資産形成の重要性が一層増してきている中で、時代の流れに合わせた商品開発を行い、運用会社として、また運用会社をサポートするサービスプロバイダーとして年金制度を支えていくことが最大のミッションであると考えております。アセットマネジメント事業では、商品ラインナップと運用力の強化を図ってまいります。国内法人のお客さま向けのオルタナティブ商品の拡充や、個人のお客さまのニーズに合ったご提案ができるような運用商品の拡充も推進し、さらに、ESG商品の提供や、投資先評価にESG目線を盛り込んだ投資判断を実行してまいります。また、インベスターサービス事業においては、国民の資産運用や経済活動、世界の資本市場のサステナビリティを支えるため、不測の事態にも耐えうる強固な業務基盤を維持することが重要であると考えております。
(市場部門)
市場・金融規制に加え、市場参加者に対する社会からの目線の高まりなど、市場部門に係る事業環境は国内外で大きく変化しております。当社は、さらなるグローバル分散投資の進化・拡大や、機関投資家向けビジネスの拡大を図ることにより、安定した資金収益の確保に努めるとともに、資産運用会社等のお客さま向けの為替マネジメントサービス等アウトソースニーズに応えるサービス提供を引き続き行ってまいります。
上記の各部門における取組みに加え、さらに当社は、信託ビジネスのイノベーションへの取組みとして、シルバー金融ビジネス、インフラビジネス、デジタルアセット事業等を柱とした新商品・新サービスの創出、デジタル技術を活用したお客さまの課題解決にも挑戦してまいります。
② 業務効率化・業務スタイル変革
経費のモニタリング、商品や事業の新陳代謝の仕組み化、手続きのオンライン化や内部事務のペーパーレス化・自動化、働き方に応じたオフィスの見直し、新しいコミュニケーション手段の導入等により、業務効率化と業務スタイルの変革に取り組んでまいります。
③ 当社を支える基盤となる取組みと持続可能な社会実現への貢献
当社は、国内外の各種法令・制度改正への厳格な対応等、コンプライアンスの徹底とリスク管理の一層の高度化を引き続き推進するとともに、信託銀行として求められる高度な企業倫理を果たすべく、当社役職員に求められる思考様式・行動様式を制定した「三菱UFJ信託銀行のFiduciary Duty」の更なる浸透を図ってまいります。
また、めざす姿として掲げております「「安心・豊かな社会」を創り出す信託銀行」として、事業活動や社会貢献活動を通じて、さまざまな社会課題を解決し、当社が持つ「人財」「ノウハウ・ナレッジ」「アセット」を活用して、新しい商品、新しいサービスの提供など、具体的なアクションを続けてまいります。
加えて、お客さま本位の業務運営の更なる高度化を図るために、その取組みを定期的に公表・見直しするとともに、引き続きお客さまの利益に適う商品・サービスの提供に努めてまいります。具体的には、社会的インパクト志向の事業運営に向けて、事業や組織としての活動が社会的・環境的な変化や便益といった社会的インパクトをどのような道筋で与えていくかを視覚的に整理したロジックモデルを各部署単位で策定し、変化や効果を測定する指標として「社会的インパクトKPI」を設定しております。新商品や新サービスについても、KPIの達成状況を定期的に確認していくことで社会問題解決への貢献度を評価してまいります。
また、運用機関としての一層のガバナンス強化を図るために、取締役会傘下の第三者機関である「スチュワードシップ委員会」による当社のスチュワードシップ活動についての定期的なモニタリングの実施、利益相反管理の強化や議決権行使結果の公表の充実等、運用機関としてのスチュワードシップ活動の実効性を更に高めるための施策を引き続き実行してまいります。
(4)目標とする経営指標
当社の親会社である株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループの中期経営計画では、中期経営計画の最終年度である2026年度の財務目標の水準を以下のとおり設定しております(2024年5月公表)。
[ROE目標・資本運営のターゲット]

[ROE目標達成に向けての3つのドライバー]

*1.Morgan Stanleyの持分法適用決算期の変更影響額除き
*2.バーゼルⅢ規制最終化(完全実施)により2029年3月末に適用される規制に基づく試算値。その他有価証券評価差額金を除く
*3.親会社株主に帰属する当期純利益
*4.リスク・アセット