有価証券報告書-第170期(2025/04/01-2026/03/31)
①人財戦略
当行グループの営業基盤である北海道は、他地域に先行して人口や事業者数の減少が進行する一方、強みである食や農業、観光産業のさらなる発展に加え、次世代半導体プロジェクトやGXの進展、宇宙産業の投資増加など、産業構造変革の節目にあります。
当行グループの使命は、北海道における大きな変化をチャンスと捉え、能動的なチャレンジを通じて北海道のポテンシャルを実現することであると考えており、北海道らしい成長をリードするため自律的に行動し、失敗を恐れずに挑戦を続ける人財を安定的に確保するとともに、人財のポテンシャルを最大限に発揮できる環境の整備を進めることで、経営理念や長期ビジョンの実現を目指してまいります。
A.中期経営計画「新たな成長へのチャレンジ」(~2026年3月)
人財戦略を経営戦略の一環として位置づけ、人財戦略の策定と実行を担うCHROの設置や、将来の経営人財の育成を目的とするサクセッションプランの策定など、人財戦略と経営戦略を連動させる取組みを進めてまいりました。
また、地域のサステナビリティを支える人財を創出するため、人員シミュレーションを通じて人財ポートフォリオの推移を分析し、法人、地域、個人、デジタルの各戦略に必要な専門性の高い人財の育成と配置を行うとともに、職員エンゲージメントの向上や、職員が最高のパフォーマンスを発揮できる働きがいのある職場環境の整備を進めてまいりました。
B.ほくよう人財ポリシー
地域金融機関を中核とする当行グループの生命線は対面コンサルティングであると考えており、デジタル化やAIの活用による事務量逓減を前提に、組織と職員のあるべき姿として「ほくよう人財ポリシー」を制定いたしました。
「ほくよう人財ポリシー」の実現により、職員一人ひとりのエンゲージメントを高め、従業員満足地銀グループNo.1となることを通して、サービスの質・スピードの向上→お客さま・地域の成長→当行グループの企業価値向上へと至る好循環を実現してまいります。
C.新人事制度「ポラリス」
当行グループの事業はサービス業であり、お客さまにサービスを提供する職員すなわち人財の質が最大の差別化要素であると考えております。
北洋銀行では、あるべき姿である「ほくよう人財ポリシー」の実現と、職員がポテンシャルを最大限に発揮し、失敗を恐れず挑戦する企業風土への変革により、経営理念や長期ビジョンを実現することを目的として、2025年7月に新人事制度「ポラリス」を開始いたしました。
職員が「北洋銀行で働いていて本当に良かった」と感じられ、当行で働くことに誇りと自信を持つことができるよう、全職員アンケートやインタビューの結果に加え、年齢、役職、所属部署の壁を越えた有志の職員55名による「人事制度改正公募プロジェクト」における議論を色濃く反映した制度としております。
トップメッセージの発信に加え、各地で頭取を含む役員による説明会を開催することで理念の浸透に努めているほか、今後のグループ各社への展開を視野に、導入効果の検証と課題の把握・改善を進めております。
D.人財の確保
当行グループが掲げる経営戦略や長期ビジョンを実現するためには、地域の労働力人口が減少するなかで、質の高い人財を安定して確保することが不可欠であると考えております。
北洋銀行では、昇進等を含む人事異動や退職数の予測をベースとする人員シミュレーションにより、中長期的に不足が生じる可能性が高い分野として「法人」と「本部企画」を特定し、当該分野を中心に人財の確保を積極的に進めております。
新卒採用では、2024年から業務コース別の採用に切り替え、「法人・本部業務コース」での採用を増やしているのに加え、従来のジョブローテーション型の育成から、3ヵ月間の本部集中研修を含むコース別の早期育成への変更や、採用内定期間における推奨資格の取得に対する奨励金の支給開始などを通して、本人の希望を踏まえた早期のキャリア形成を後押しすることにより、必要分野の人財確保を進めております。
また、キャリア採用では、リファラル採用制度の新設(2026年6月)や、当行退職者を対象とするアルムナイネットワークの拡充など、採用手法の多様化を進めているほか、過去の経歴や経験に応じたオーダーメイド型の研修(2026年4月開始)やメンター制度などにより、定着と早期活躍を促進しております。
「ポラリス」の開始に加え、育成方法の変更、個別面談などのフォロー強化により、早期離職率は低下傾向にありますが、過去の採用数の変動を背景に50代以上の職員が多い人員構成となっており、将来を見据えた積極的な人財確保を継続する方針です。
通年採用の実施や採用広報の強化などを通して、採用選考参加者を年間1,800名まで増やすことで、採用する人財の量と質の維持・向上を図ってまいります。
E.人事考課制度の定着
実力本位の人事運用の肝となるのが、「ポラリス」で刷新した人事考課制度です。日々の行動を記録する「ファクトシート」を用いて、行動評価ベースで毎年考課を行います。
評価項目は、「挑戦」や「スピード」などの人財戦略における重要項目に加え、「お客さま志向」や「人財育成」などの項目を盛り込むことで、職員の日々の行動が、経営理念や長期ビジョンの実現に直結するよう設計いたしました。キャリアフィールド毎の「専門項目」も設定することで、「ほくよう人財ポリシー」で求める専門性の向上と発揮の状況を評価しております。
また、評価に対する納得感、そして貢献に対する処遇の納得感を高めるため、2段階で考課を行った上でフィードバックを実施しているほか、所属の枠組みを超えて実施する評価会議を経て、最終的な考課を確定させております。考課者・被考課者研修を繰り返し実施するほか、エラーを多発させた場合には考課者自身の考課に反映させる仕組みを取り入れるなど、考課エラーの発生を抑制する取り組みも進めております。
F.新中期経営計画「Make the HOKKAIDO Way 1ststage」(2026年4月~)
全体戦略のひとつ「人材・組織変革戦略」では、2026年4月からの新中期経営計画の3年間を、長期ビジョンの実現に向けた、「ポラリス」の浸透と人財育成・獲得の促進フェーズと位置づけており、従業員満足地銀グループ№1の実現にむけた取り組みを強化してまいります。
全職員対象のアンケートや個別面談を通して「ポラリス」の浸透度を測るとともに、制度運用の課題を抽出して改善を進めるほか、考課者・被考課者研修を繰り返し実施することで、人事考課制度の定着を図ってまいります。
また、自律的に挑戦する風土を醸成するとともに、専門人財を含めた積極的な採用と、既存の職員のリスキルや育成を通して必要な人財を確保するほか、誰もが健康的に働ける職場環境の整備を進め、経営戦略や長期ビジョンを実現する「人財づくり」を進めてまいります。
※北洋銀行単体での数値
(注)1.株式会社アトラエが提供する「Wevox」による測定値
②給与等決定方針 (※本項目は、提出会社である北洋銀行に関する内容を記載しております。)
行員の給与は、「ポラリス」のコンセプトに基づき、年齢や勤続年数、性別等によらず実力本位で決定する等級とポストをベースに決定しており、新卒採用における初任給も最終学歴による区分を設けておりません。給与の変動は、異動に伴う役割とポストの変動のほか、前年の人事考課に基づく考課給区分の変動で生じます。飛び級的な昇進を認めており、最速の場合は新卒入行6年目で支店長ポストに就任することが可能です。
能動的なポストへのチャレンジとキャリア自律を促すため、「ポラリス」では「公募チャレンジ制度」を新設いたしました。上司の推薦が無くとも、希望する公募ポストに自ら手を挙げられる仕組みとし、既に新設出張所の所長、地方店舗の次長、ビジネスアイディアコンテスト発の新規事業担当者などを公募、実際の配置を進めております。新中期経営計画の期間中には、年間公募数を100件まで増やすことで、積極的なチャレンジを通して、自らの手で自らのポストを掴む文化を根付かせたいと考えております。
手当の面では、「ポラリス」開始に伴うコース統合により、転居を伴う転勤の可能性のみに基づく給与差を廃止したことを踏まえ、転居転勤に伴い拠点地を離れて勤務する間の手当を大幅に拡充いたしました。拠点外への異動時に最大50万円を支給する赴任一時金のほか、最大月13万円の赴任関連手当を支給することで、転居転勤による貢献を処遇に反映させております。
また、賞与は前年度の業績等に基づき平均的な支給率を決定した上で、個々の職員の貢献度に応じて支給する形としております。業績への直接的な貢献に限らず、他の職員の育児・介護休業等取得時の業務のカバーや、OJTにおいて新入行員の育成を担うといった貢献も賞与に反映することで、処遇に対する納得感を高めております。
今後も人財への積極的な投資を行い、人財を安定的に確保するとともに、人財のポテンシャルを最大限に引き出すことで、経営理念や長期ビジョンを実現してまいります。
※北洋銀行単体での数値
(注)1.株式会社アトラエが提供する「Wevox」による測定値
2.期末日時点の年齢
③人財育成方針 (※連結グループの主要な事業を営む北洋銀行単体の内容としております。)
年齢、経験、性別に関わらず主体的に学び続け、自律的にキャリアを形成する風土への転換を進め、経営理念や長期ビジョンを実現する「人財づくり」を強力に推進してまいります。
A.自律的なキャリア形成
従業員満足を高め、サービスの質・スピードの向上を図るためには、職員が自らのキャリアプランをしっかりと検討して目標を定め、その実現にむけて自律的に行動することが重要であると考えております。
北洋銀行では、職員が将来希望するキャリアフィールドを毎年申告するとともに、10年後のキャリア目標と、実現にむけた具体的な行動目標を時系列で設定する「マイキャリアシート」を作成し、上司や人事部と共有することで、目標の実現にむけた適切な助言やサポートを受けられる仕組みを構築しております。
現在所属するキャリアフィールドの変更を希望する職員に対しては、フィールド毎に必要とされるスキルや経験を可視化した上で、個々の職員の状況に応じたリスキリング研修や、公募制の「ポラリスチャレンジプログラム」による本部業務体験の機会の提供等により挑戦を後押ししております。特に、来店客数や事務量の逓減に伴う必要人財数の変化を見据え、店頭業務からのフィールドチェンジを希望する職員に対し、より手厚いサポートを提供しております。
B.専門性の向上
お客さまや地域の高度化する課題への対応と、職員の専門性のニーズを満たすため、「ポラリス」ではエキスパート職や高度専門人財職などの複線型のキャリアパスを新設、推奨する高度資格取得時の奨励金を最大50万円へ引き上げた(2025年7月)のに加え、自発的なキャリア形成のための休職を認める「キャリアデザイン休職制度」を新設(2026年4月)いたしました。
また、銀行内の学習機会では十分な対応が難しいDXや海外支援、マーケット、コンサルティングなどの分野では、専門機関等に職員を派遣する公募型のトレーニー制度を設け、職員の専門性向上を後押ししております。
他にも、「ポラリス」の開始に伴い、昇格要件の見直しや昇進試験の新設を行い、年齢や経験を問わずに自律的に学び続ける仕組みを構築したほか、学習に伴う経済的負担を軽減する自律的学習支援制度「H-Grow+」の新設(2026年7月)により、現在担当する業務に関する学習に加え、希望するフィールドチェンジに備えた学習や、地域金融機関の職員として求められる地域理解を促進することを通して、北海道のポテンシャルを実現する専門性の高い人財を育成してまいります。
C.組織横断プロジェクトの活性化
職員の自律的な行動とチャレンジを促すとともに、組織の活性化を目的として、公募型の組織横断プロジェクトを増やしています。
「ポラリス」の企画を担った「人事制度改正公募プロジェクト」のほか、採用活動をサポートする「新卒採用チーム」、職員の自律的学習の促進策を企画・運営する「キャリア自律プロジェクト」、「さっぽろ雪まつり雪像制作プロジェクト」など、複数の公募型プロジェクトが所属の枠組みを越えて活動しております。
今後も、所属や経験を問わない組織横断的な取り組みを増やすことで、職員同士のコミュニケーション活性化を図るとともに、前向きなチャレンジの輪を拡げてまいります。
※北洋銀行単体での数値
(注)1.本部業務体験を目的とする公募型のショートトレーニー制度
④社内環境整備方針 (※連結グループの主要な事業を営む北洋銀行単体の内容としております。)
職員の「働きがい」を高めるとともに、誰もが健康で安心して働くことができる環境の整備を通して「働きやすさ」も高めることで、従業員満足地銀グループ№1を目指します。
A.エンゲージメント向上
北洋銀行では、毎年、全職員を対象とするエンゲージメント調査を実施し、職場毎の職員エンゲージメントの状態をスコア化するとともに、銀行全体の結果やベンチマークとの比較とあわせて主任者に還元しているほか、エンゲージメント向上事例の集約と還元を行っております。
役職員や職場のトピックスを紹介する社内SNSによるコミュニケーション活性化や、職員やパートタイマーの家族を対象とした職場見学会「北洋ファミリーデー」の新規開催(2025年9月)などにより、職員同士や銀行と職員の間の距離を縮め、職員がより誇りをもって働くことができる環境の整備を進めております。
こうした取り組みに加え、「ポラリス」の浸透、自律的なキャリア形成やチャレンジの文化の醸成を通して、職員エンゲージメントを金融業トップクラスまで引き上げてまいります。
B.休暇
職員が心身ともに健康な状態で働くことができる環境を整えるため、誰もが必要な時に必要な休暇を取得することができるよう、休暇関連制度を改正いたしました(2026年4月)。
年次有給休暇の付与日数を最大24日へ引き上げたのに加え、時間単位有給休暇制度の新設、私傷病に備える積立休暇の上限引き上げに加え、特別休暇制度を改正し、不妊治療やPMS(月経前症候群)、人間ドック・健康診断受診、健診再検査、予防接種等のための休暇を新設いたしました。
また、実際に休暇を取得しやすい環境の整備を進めるため、人員の再配置やパートタイマー制度の変更などの施策を展開し、早期に年次有給休暇取得日数を16日以上とすることを目指しております。
C.転居転勤
職員が自律的に描くキャリアプランとライフプランの実現をサポートするため、「ポラリス」の開始とあわせ、転居転勤に関する考え方を見直しました。
当行は地域金融機関としては広い営業エリアを有しているため、転居を伴う人事異動が発生することがありますが、銀行都合による人事異動をベースとする従来の考え方では、職員のキャリアプランやライフプランの希望を十分に満たすことができておりませんでした。
「ポラリス」では、中長期的に望まない転居転勤を減らす方針を明確に示すとともに、転居転勤の可能性のみをもって給与差を設ける仕組みを廃止した上で、職員が毎年示す転居転勤の意向を可能な限り尊重した異動配置を行うなど、職員のニーズにきめ細かく対応しております。
D.ダイバーシティの取り組み
当行グループの営業基盤である北海道が大きく変化している状況において、既存の価値観を前提とする現状維持的な発想から転換し、能動的なチャレンジを続けるためには、多様な知や経験をもつ人財を受け入れ、それぞれの人財がポテンシャルを最大限発揮できる環境を整備することが必要であると考えております。
女性のキャリア形成支援を目的とした各階層別研修や、育児休業中の職員の職場復帰支援等、出産・子育てをしながら働き続けるためのサポートに加え、女性支店長を育成するための研修参加者に対しては、半年にわたり先輩女性支店長との個別面談を実施するなど、精神的なサポートも行っております。
また、人材紹介業務を行う当行グループの北海道共創パートナーズと連携し、様々な経験やバックグラウンドをもつ人財のキャリア採用を強化するとともに、テレワークやフレックスタイム、副業や社内兼業など、より柔軟な働き方を認めることにより、誰もが自分らしく働ける環境を整備してまいります。
E.子育て・介護との両立
子育てとの両立では、休暇関連制度の改正とあわせ、子の看護等休暇の対象となる子を小学校6年生まで引き上げ、子が1人でも10日まで取得できるようにしたほか、子が2歳未満の場合は、個別に取得日数の上限を緩和できる仕組みも導入いたしました。子育てに祖父母が関与するケースが増えており、孫の誕生に伴う特別休暇や、孫の看護等休暇も新設しております。
介護との両立では、介護休暇を対象家族の人数にかかわらず10日まで取得できるようにしたほか、外部専門家による介護の相談窓口の開設や、WEBセミナーや介護制度に関するガイドの発信を行うなど、両立支援を強化しております。
F.健康経営
当行グループでは、「職員の健康で働きがいのある職場づくり」を経営の重要な柱と位置づけ、北洋銀行頭取をグループの健康経営責任者として、健康保険組合や産業医等とも密に連携することで、健康経営の取り組みを推進しております。
AI活用の促進をはじめ、各部門横断によるBPR推進、人員配置の再検討、職員のスキルアップなどを通して生産性を引き上げることにより、総労働時間の短縮や休暇取得の促進を図るほか、所属部門や人事部による職員との定期的な面談機会を通して、体調不良者を早期に把握、フォローすることなどにより、職員が心身ともに健康な状態で働くことができる環境を整備してまいります。
※北洋銀行単体での数値
(注)1.株式会社アトラエが提供する「Wevox」による測定値
2.年次有給休暇取得率は2024年度56.6%、2025年度61.3%
3.SPQ(Single-Item Presenteeism Question 東大 1 項目版)により算出
当行グループの営業基盤である北海道は、他地域に先行して人口や事業者数の減少が進行する一方、強みである食や農業、観光産業のさらなる発展に加え、次世代半導体プロジェクトやGXの進展、宇宙産業の投資増加など、産業構造変革の節目にあります。
当行グループの使命は、北海道における大きな変化をチャンスと捉え、能動的なチャレンジを通じて北海道のポテンシャルを実現することであると考えており、北海道らしい成長をリードするため自律的に行動し、失敗を恐れずに挑戦を続ける人財を安定的に確保するとともに、人財のポテンシャルを最大限に発揮できる環境の整備を進めることで、経営理念や長期ビジョンの実現を目指してまいります。
A.中期経営計画「新たな成長へのチャレンジ」(~2026年3月)
人財戦略を経営戦略の一環として位置づけ、人財戦略の策定と実行を担うCHROの設置や、将来の経営人財の育成を目的とするサクセッションプランの策定など、人財戦略と経営戦略を連動させる取組みを進めてまいりました。
また、地域のサステナビリティを支える人財を創出するため、人員シミュレーションを通じて人財ポートフォリオの推移を分析し、法人、地域、個人、デジタルの各戦略に必要な専門性の高い人財の育成と配置を行うとともに、職員エンゲージメントの向上や、職員が最高のパフォーマンスを発揮できる働きがいのある職場環境の整備を進めてまいりました。
B.ほくよう人財ポリシー
地域金融機関を中核とする当行グループの生命線は対面コンサルティングであると考えており、デジタル化やAIの活用による事務量逓減を前提に、組織と職員のあるべき姿として「ほくよう人財ポリシー」を制定いたしました。
「ほくよう人財ポリシー」の実現により、職員一人ひとりのエンゲージメントを高め、従業員満足地銀グループNo.1となることを通して、サービスの質・スピードの向上→お客さま・地域の成長→当行グループの企業価値向上へと至る好循環を実現してまいります。
| ほくよう人財ポリシー | |
| 職員への約束(あるべき組織像) | 職員に求めること(あるべき人財像) |
| ・貢献に対する処遇の納得感 ・挑戦・成長の後押し ・多様な人財が自律的にキャリアを選択 | ・お客さま本位を通じた当行の企業価値向上 ・自律的な行動・挑戦、定性・定量目標への意識 ・専門性の向上と発揮 |
C.新人事制度「ポラリス」
当行グループの事業はサービス業であり、お客さまにサービスを提供する職員すなわち人財の質が最大の差別化要素であると考えております。
北洋銀行では、あるべき姿である「ほくよう人財ポリシー」の実現と、職員がポテンシャルを最大限に発揮し、失敗を恐れず挑戦する企業風土への変革により、経営理念や長期ビジョンを実現することを目的として、2025年7月に新人事制度「ポラリス」を開始いたしました。
職員が「北洋銀行で働いていて本当に良かった」と感じられ、当行で働くことに誇りと自信を持つことができるよう、全職員アンケートやインタビューの結果に加え、年齢、役職、所属部署の壁を越えた有志の職員55名による「人事制度改正公募プロジェクト」における議論を色濃く反映した制度としております。
トップメッセージの発信に加え、各地で頭取を含む役員による説明会を開催することで理念の浸透に努めているほか、今後のグループ各社への展開を視野に、導入効果の検証と課題の把握・改善を進めております。
| コンセプト | 主な取り組み |
| 実力本位 | ・年齢を問わず活躍できる仕組み (年齢理由の昇降職・昇降格廃止、シニア職員の運用変更) |
| 処遇の納得性向上 | ・総合職と地域総合職の統合 ・人事考課による昇降給 ・転居転勤に対する手当等の拡充 |
| 自律性 | ・6つのキャリアフィールド(業務領域)の新設 ・複線的キャリアパスの設定(エキスパート職・高度専門人財職) ・公募チャレンジ制度の開始 |
D.人財の確保
当行グループが掲げる経営戦略や長期ビジョンを実現するためには、地域の労働力人口が減少するなかで、質の高い人財を安定して確保することが不可欠であると考えております。
北洋銀行では、昇進等を含む人事異動や退職数の予測をベースとする人員シミュレーションにより、中長期的に不足が生じる可能性が高い分野として「法人」と「本部企画」を特定し、当該分野を中心に人財の確保を積極的に進めております。
新卒採用では、2024年から業務コース別の採用に切り替え、「法人・本部業務コース」での採用を増やしているのに加え、従来のジョブローテーション型の育成から、3ヵ月間の本部集中研修を含むコース別の早期育成への変更や、採用内定期間における推奨資格の取得に対する奨励金の支給開始などを通して、本人の希望を踏まえた早期のキャリア形成を後押しすることにより、必要分野の人財確保を進めております。
また、キャリア採用では、リファラル採用制度の新設(2026年6月)や、当行退職者を対象とするアルムナイネットワークの拡充など、採用手法の多様化を進めているほか、過去の経歴や経験に応じたオーダーメイド型の研修(2026年4月開始)やメンター制度などにより、定着と早期活躍を促進しております。
「ポラリス」の開始に加え、育成方法の変更、個別面談などのフォロー強化により、早期離職率は低下傾向にありますが、過去の採用数の変動を背景に50代以上の職員が多い人員構成となっており、将来を見据えた積極的な人財確保を継続する方針です。
通年採用の実施や採用広報の強化などを通して、採用選考参加者を年間1,800名まで増やすことで、採用する人財の量と質の維持・向上を図ってまいります。
E.人事考課制度の定着
実力本位の人事運用の肝となるのが、「ポラリス」で刷新した人事考課制度です。日々の行動を記録する「ファクトシート」を用いて、行動評価ベースで毎年考課を行います。
評価項目は、「挑戦」や「スピード」などの人財戦略における重要項目に加え、「お客さま志向」や「人財育成」などの項目を盛り込むことで、職員の日々の行動が、経営理念や長期ビジョンの実現に直結するよう設計いたしました。キャリアフィールド毎の「専門項目」も設定することで、「ほくよう人財ポリシー」で求める専門性の向上と発揮の状況を評価しております。
また、評価に対する納得感、そして貢献に対する処遇の納得感を高めるため、2段階で考課を行った上でフィードバックを実施しているほか、所属の枠組みを超えて実施する評価会議を経て、最終的な考課を確定させております。考課者・被考課者研修を繰り返し実施するほか、エラーを多発させた場合には考課者自身の考課に反映させる仕組みを取り入れるなど、考課エラーの発生を抑制する取り組みも進めております。
F.新中期経営計画「Make the HOKKAIDO Way 1ststage」(2026年4月~)
全体戦略のひとつ「人材・組織変革戦略」では、2026年4月からの新中期経営計画の3年間を、長期ビジョンの実現に向けた、「ポラリス」の浸透と人財育成・獲得の促進フェーズと位置づけており、従業員満足地銀グループ№1の実現にむけた取り組みを強化してまいります。
全職員対象のアンケートや個別面談を通して「ポラリス」の浸透度を測るとともに、制度運用の課題を抽出して改善を進めるほか、考課者・被考課者研修を繰り返し実施することで、人事考課制度の定着を図ってまいります。
また、自律的に挑戦する風土を醸成するとともに、専門人財を含めた積極的な採用と、既存の職員のリスキルや育成を通して必要な人財を確保するほか、誰もが健康的に働ける職場環境の整備を進め、経営戦略や長期ビジョンを実現する「人財づくり」を進めてまいります。
| 2024年度実績 | 2025年度実績 | ||
| エンゲージメントスコア[挑戦する風土](注1) | 54 | 58 | |
| 考課者/被考課者研修受講者数 | ― | 延べ5,761人 | |
| 採用数(新卒採用・キャリア採用) | 98人 | 142人 | |
| 新卒採用者早期離職率 | 1年内離職 | 2.3%(2024年度入行) | 0.0%(2025年度入行) |
| 3年内離職 | 20.3%(2022年度入行) | 10.4%(2023年度入行) | |
※北洋銀行単体での数値
(注)1.株式会社アトラエが提供する「Wevox」による測定値
②給与等決定方針 (※本項目は、提出会社である北洋銀行に関する内容を記載しております。)
行員の給与は、「ポラリス」のコンセプトに基づき、年齢や勤続年数、性別等によらず実力本位で決定する等級とポストをベースに決定しており、新卒採用における初任給も最終学歴による区分を設けておりません。給与の変動は、異動に伴う役割とポストの変動のほか、前年の人事考課に基づく考課給区分の変動で生じます。飛び級的な昇進を認めており、最速の場合は新卒入行6年目で支店長ポストに就任することが可能です。
能動的なポストへのチャレンジとキャリア自律を促すため、「ポラリス」では「公募チャレンジ制度」を新設いたしました。上司の推薦が無くとも、希望する公募ポストに自ら手を挙げられる仕組みとし、既に新設出張所の所長、地方店舗の次長、ビジネスアイディアコンテスト発の新規事業担当者などを公募、実際の配置を進めております。新中期経営計画の期間中には、年間公募数を100件まで増やすことで、積極的なチャレンジを通して、自らの手で自らのポストを掴む文化を根付かせたいと考えております。
手当の面では、「ポラリス」開始に伴うコース統合により、転居を伴う転勤の可能性のみに基づく給与差を廃止したことを踏まえ、転居転勤に伴い拠点地を離れて勤務する間の手当を大幅に拡充いたしました。拠点外への異動時に最大50万円を支給する赴任一時金のほか、最大月13万円の赴任関連手当を支給することで、転居転勤による貢献を処遇に反映させております。
また、賞与は前年度の業績等に基づき平均的な支給率を決定した上で、個々の職員の貢献度に応じて支給する形としております。業績への直接的な貢献に限らず、他の職員の育児・介護休業等取得時の業務のカバーや、OJTにおいて新入行員の育成を担うといった貢献も賞与に反映することで、処遇に対する納得感を高めております。
今後も人財への積極的な投資を行い、人財を安定的に確保するとともに、人財のポテンシャルを最大限に引き出すことで、経営理念や長期ビジョンを実現してまいります。
| 2024年度実績 | 2025年度実績 | |
| エンゲージメントスコア[給与の納得感](注1) | 57 | 63 |
| 支店長級ポストの最年少年齢(注2) | 41歳 | 37歳 |
| 公募チャレンジ制度による公募件数 | ― | 5件 |
※北洋銀行単体での数値
(注)1.株式会社アトラエが提供する「Wevox」による測定値
2.期末日時点の年齢
③人財育成方針 (※連結グループの主要な事業を営む北洋銀行単体の内容としております。)
年齢、経験、性別に関わらず主体的に学び続け、自律的にキャリアを形成する風土への転換を進め、経営理念や長期ビジョンを実現する「人財づくり」を強力に推進してまいります。
A.自律的なキャリア形成
従業員満足を高め、サービスの質・スピードの向上を図るためには、職員が自らのキャリアプランをしっかりと検討して目標を定め、その実現にむけて自律的に行動することが重要であると考えております。
北洋銀行では、職員が将来希望するキャリアフィールドを毎年申告するとともに、10年後のキャリア目標と、実現にむけた具体的な行動目標を時系列で設定する「マイキャリアシート」を作成し、上司や人事部と共有することで、目標の実現にむけた適切な助言やサポートを受けられる仕組みを構築しております。
現在所属するキャリアフィールドの変更を希望する職員に対しては、フィールド毎に必要とされるスキルや経験を可視化した上で、個々の職員の状況に応じたリスキリング研修や、公募制の「ポラリスチャレンジプログラム」による本部業務体験の機会の提供等により挑戦を後押ししております。特に、来店客数や事務量の逓減に伴う必要人財数の変化を見据え、店頭業務からのフィールドチェンジを希望する職員に対し、より手厚いサポートを提供しております。
B.専門性の向上
お客さまや地域の高度化する課題への対応と、職員の専門性のニーズを満たすため、「ポラリス」ではエキスパート職や高度専門人財職などの複線型のキャリアパスを新設、推奨する高度資格取得時の奨励金を最大50万円へ引き上げた(2025年7月)のに加え、自発的なキャリア形成のための休職を認める「キャリアデザイン休職制度」を新設(2026年4月)いたしました。
また、銀行内の学習機会では十分な対応が難しいDXや海外支援、マーケット、コンサルティングなどの分野では、専門機関等に職員を派遣する公募型のトレーニー制度を設け、職員の専門性向上を後押ししております。
他にも、「ポラリス」の開始に伴い、昇格要件の見直しや昇進試験の新設を行い、年齢や経験を問わずに自律的に学び続ける仕組みを構築したほか、学習に伴う経済的負担を軽減する自律的学習支援制度「H-Grow+」の新設(2026年7月)により、現在担当する業務に関する学習に加え、希望するフィールドチェンジに備えた学習や、地域金融機関の職員として求められる地域理解を促進することを通して、北海道のポテンシャルを実現する専門性の高い人財を育成してまいります。
| 自律的学習支援制度 「H-Grow+」 (支援上限:年間20万円/人) | ・資格取得費用、通信講座受講費用 ・動画学習サービス、オンライン講座、学習アプリの利用料 ・書籍購入費 ・地域理解の深化(地域行事への参加など)、地域貢献の費用 |
C.組織横断プロジェクトの活性化
職員の自律的な行動とチャレンジを促すとともに、組織の活性化を目的として、公募型の組織横断プロジェクトを増やしています。
「ポラリス」の企画を担った「人事制度改正公募プロジェクト」のほか、採用活動をサポートする「新卒採用チーム」、職員の自律的学習の促進策を企画・運営する「キャリア自律プロジェクト」、「さっぽろ雪まつり雪像制作プロジェクト」など、複数の公募型プロジェクトが所属の枠組みを越えて活動しております。
今後も、所属や経験を問わない組織横断的な取り組みを増やすことで、職員同士のコミュニケーション活性化を図るとともに、前向きなチャレンジの輪を拡げてまいります。
| 2024年度実績 | 2025年度実績 | |
| ポラリスチャレンジプログラム(注1)参加者数 | ― | 実人数158人 延べ171人 |
| トレーニー制度利用者数 | 20人 | 23人 |
| コンサルティング力強化研修受講者数 | 21研修 実人数675人 延べ781人 | 17研修 実人数837人 延べ885人 |
| 業務別スキル向上研修受講者数 | 29研修 実人数1,028人 延べ 1,047人 | 33研修 実人数1,334人 延べ1,406人 |
| キャリアチェンジ研修受講者数 | ― | 3研修 実人数74人 延べ136人 |
| FP資格保有者数 | 1級67人 2級1,368人 | 1級68人 2級1,385人 |
| 組織横断プロジェクト公募件数 | 4件 | 3件 |
※北洋銀行単体での数値
(注)1.本部業務体験を目的とする公募型のショートトレーニー制度
④社内環境整備方針 (※連結グループの主要な事業を営む北洋銀行単体の内容としております。)
職員の「働きがい」を高めるとともに、誰もが健康で安心して働くことができる環境の整備を通して「働きやすさ」も高めることで、従業員満足地銀グループ№1を目指します。
A.エンゲージメント向上
北洋銀行では、毎年、全職員を対象とするエンゲージメント調査を実施し、職場毎の職員エンゲージメントの状態をスコア化するとともに、銀行全体の結果やベンチマークとの比較とあわせて主任者に還元しているほか、エンゲージメント向上事例の集約と還元を行っております。
役職員や職場のトピックスを紹介する社内SNSによるコミュニケーション活性化や、職員やパートタイマーの家族を対象とした職場見学会「北洋ファミリーデー」の新規開催(2025年9月)などにより、職員同士や銀行と職員の間の距離を縮め、職員がより誇りをもって働くことができる環境の整備を進めております。
こうした取り組みに加え、「ポラリス」の浸透、自律的なキャリア形成やチャレンジの文化の醸成を通して、職員エンゲージメントを金融業トップクラスまで引き上げてまいります。
B.休暇
職員が心身ともに健康な状態で働くことができる環境を整えるため、誰もが必要な時に必要な休暇を取得することができるよう、休暇関連制度を改正いたしました(2026年4月)。
年次有給休暇の付与日数を最大24日へ引き上げたのに加え、時間単位有給休暇制度の新設、私傷病に備える積立休暇の上限引き上げに加え、特別休暇制度を改正し、不妊治療やPMS(月経前症候群)、人間ドック・健康診断受診、健診再検査、予防接種等のための休暇を新設いたしました。
また、実際に休暇を取得しやすい環境の整備を進めるため、人員の再配置やパートタイマー制度の変更などの施策を展開し、早期に年次有給休暇取得日数を16日以上とすることを目指しております。
C.転居転勤
職員が自律的に描くキャリアプランとライフプランの実現をサポートするため、「ポラリス」の開始とあわせ、転居転勤に関する考え方を見直しました。
当行は地域金融機関としては広い営業エリアを有しているため、転居を伴う人事異動が発生することがありますが、銀行都合による人事異動をベースとする従来の考え方では、職員のキャリアプランやライフプランの希望を十分に満たすことができておりませんでした。
「ポラリス」では、中長期的に望まない転居転勤を減らす方針を明確に示すとともに、転居転勤の可能性のみをもって給与差を設ける仕組みを廃止した上で、職員が毎年示す転居転勤の意向を可能な限り尊重した異動配置を行うなど、職員のニーズにきめ細かく対応しております。
D.ダイバーシティの取り組み
当行グループの営業基盤である北海道が大きく変化している状況において、既存の価値観を前提とする現状維持的な発想から転換し、能動的なチャレンジを続けるためには、多様な知や経験をもつ人財を受け入れ、それぞれの人財がポテンシャルを最大限発揮できる環境を整備することが必要であると考えております。
女性のキャリア形成支援を目的とした各階層別研修や、育児休業中の職員の職場復帰支援等、出産・子育てをしながら働き続けるためのサポートに加え、女性支店長を育成するための研修参加者に対しては、半年にわたり先輩女性支店長との個別面談を実施するなど、精神的なサポートも行っております。
また、人材紹介業務を行う当行グループの北海道共創パートナーズと連携し、様々な経験やバックグラウンドをもつ人財のキャリア採用を強化するとともに、テレワークやフレックスタイム、副業や社内兼業など、より柔軟な働き方を認めることにより、誰もが自分らしく働ける環境を整備してまいります。
E.子育て・介護との両立
子育てとの両立では、休暇関連制度の改正とあわせ、子の看護等休暇の対象となる子を小学校6年生まで引き上げ、子が1人でも10日まで取得できるようにしたほか、子が2歳未満の場合は、個別に取得日数の上限を緩和できる仕組みも導入いたしました。子育てに祖父母が関与するケースが増えており、孫の誕生に伴う特別休暇や、孫の看護等休暇も新設しております。
介護との両立では、介護休暇を対象家族の人数にかかわらず10日まで取得できるようにしたほか、外部専門家による介護の相談窓口の開設や、WEBセミナーや介護制度に関するガイドの発信を行うなど、両立支援を強化しております。
F.健康経営
当行グループでは、「職員の健康で働きがいのある職場づくり」を経営の重要な柱と位置づけ、北洋銀行頭取をグループの健康経営責任者として、健康保険組合や産業医等とも密に連携することで、健康経営の取り組みを推進しております。
AI活用の促進をはじめ、各部門横断によるBPR推進、人員配置の再検討、職員のスキルアップなどを通して生産性を引き上げることにより、総労働時間の短縮や休暇取得の促進を図るほか、所属部門や人事部による職員との定期的な面談機会を通して、体調不良者を早期に把握、フォローすることなどにより、職員が心身ともに健康な状態で働くことができる環境を整備してまいります。
| 2024年度実績 | 2025年度実績 | |
| エンゲージメントスコア[総合](注1) | 66 | 68 |
| 年次有給休暇取得日数(注2) | 10.7日 | 10.9日 |
| 女性管理職比率 | 24.8% | 25.6% |
| プレゼンティーイズム(注3) | 14.2% | 15.0% |
※北洋銀行単体での数値
(注)1.株式会社アトラエが提供する「Wevox」による測定値
2.年次有給休暇取得率は2024年度56.6%、2025年度61.3%
3.SPQ(Single-Item Presenteeism Question 東大 1 項目版)により算出