訂正有価証券報告書-第64期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/11/14 15:33
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業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度(平成25年4月1日から平成26年3月31日まで)において、期首に12,000円台で始まった日経平均株価は、3月末に14,827円で取引を終了し、東証一部の一日平均売買代金につきましても、2兆6,630億円(前期は1兆4,718億円)となるなど、株式市況は活況を呈しております。
このような市場環境の中で、当社は、中核事業の証券関連事業におけるリテール営業の強化に加え、アセットマネジメント関連事業やコンサルティングサービスを通じた顧客チャネルの多様化を行うことで、当社グループ全体としての経営基盤の拡大を目指してまいりました。こうした中、当社は、当連結会計期間に総額3,503百万円のあかつきフィナンシャルグループ㈱無担保社債による資金調達を行い、既にその一部を証券関連事業及びアセットマネジメント関連事業に使用しており、今後も資金需要にあわせ調達を予定しております。
当社グループの中核会社であるあかつき証券㈱におきましては、継続的なコスト管理の中、収益基盤の拡大と顧客資産の多様化を図るべく、国内株式委託取引や外債販売に加えて、5月より新たに外国株式の取り扱いを開始すること等、機動的な商品戦略を行ってまいりました。同時に、販売チャネルの多様化を図るべく、IFA(金融商品仲介業)ビジネスの強化にも取り組み、期首に2社であった仲介業者契約社数につきましては、3月末現在28社に増加いたしました。また、各種投資セミナーの開催に加え、新規口座やNISA(少額投資非課税制度)口座の獲得、取引拡大を目的とする各種キャンペーン、投資信託積立(定時定額買付)サービスの開始等、収益拡大に向けた各種施策につきましても、積極的に実施いたしました。加えて、前連結会計年度に連結子会社としたドリームバイザー・ホールディングスグループが提供する投資関連情報等の使用や支店の改装・移転等、対面営業の強化及び顧客満足度の更なる向上を図ってまいりました。
ドリームバイザー・ホールディングスグループにおきましては、「NSJ日本証券新聞」と連携させた上場企業のIR活動を支援する個人投資家向けセミナーを当連結会計年度に73回実施するなど、セミナー開催回数、開催都市数及び顧客企業数は着実に増加しております。7月には、ウェルス・マネジメント㈱を傘下に収めることで、不動産アセットマネジメント事業に進出いたしました。不動産アセットマネジメント事業を営むウェルス・マネジメント㈱では、不動産仲介の新規大型案件の獲得は翌連結会計年度にずれ込むものの、3月に私募形式によるビジネスホテルファンドを組成し、同ファンドを通じた第1号案件への共同出資を行いました。
これらの取り組みにより、当社の連結子会社であるあかつき証券㈱の当連結会計年度の業績は、受入手数料3,278百万円(前年同期比73.1%増)、トレーディング損益1,532百万円(同15.6%増)、営業利益1,548百万円(同169.8%増)、経常利益1,586百万円(同197.3%増)、当期純利益は1,318百万円(同161.2%増)となりました。
また、ドリームバイザー・ホールディングスグループの業績は、売上高837百万円、営業利益21百万円、経常利益14百万円、当期純利益22百万円となりました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の営業収益は5,820百万円(同56.8%増)営業利益は1,216百万円(同172.2%増)、経常利益は1,618百万円(同37.8%増)、当期純利益は1,457百万円(同31.0%増)となりました。
当連結会計年度における業績の内訳は次のとおりであります。
(受入手数料)
受入手数料は3,204百万円(前年同期比70.0%増)となりました。内訳は以下のとおりであります。
①委託手数料
当連結会計年度の東証一日平均売買高の増加及び上記施策により、株式を中心とする委託手数料は2,323百万円(前年同期比71.0%増)となりました。
②募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は、投資信託の販売手数料を中心に675百万円(前年同期比134.8%増)となりました。
③その他の受入手数料
投資信託の代行手数料が中心のその他の受入手数料は205百万円(前年同期比14.1%減)となりました。
(トレーディング損益)
株券等トレーディング損益は、米国株国内店頭取引の取扱により515百万円となりました。また、債券等トレーディング損益は977百万円(前年同期比26.3%減)となりました。
(金融収支)
金融収益は、信用取引貸付金の増加に伴い183百万円(前年同期比135.2%増)となりました。また、金融費用は、信用取引借入金の増加に伴い70百万円(同142.9%増)となりました。
(その他の営業収益)
その他の営業収益は、連結子会社であるドリームバイザー・ホールディングス㈱が株式交換によりウェルス・マネジメント㈱を子会社化したことに伴う金融情報サービス関連事業収入の増加により940百万円(前年同期比123.2%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、業績連動型報酬の導入やウェルス・マネジメント㈱及びグローバル インベスト マネジメント㈱の連結に伴う人件費等の増加により、4,181百万円(前年同期比39.1%増)となりました。
(営業外損益)
営業外収益は、負ののれん償却額の減少に伴い541百万円(前年同期比31.8%減)となりました。また、営業外費用は、社債関連費用の増加や持分法投資損失の計上などにより139百万円(同108.5%増)となりました。これにより、営業外損益は402百万円(同44.7%減)となりました。
(特別損益)
特別利益は、持分変動利益を計上したことなどにより101百万円(前年同期比63.3%増)となりました。また、特別損失は、連結子会社であるあかつき証券㈱において基幹システムの改変を実施したことなどにより182百万円(同60.6%増)となりました。これにより、特別損益は80百万円の損失(同57.3%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は3,786百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,616百万円の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは1,906百万円の支出(前連結会計年度は327百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を1,538百万円計上したものの、信用取引資産が増加したため支出が2,569百万円生じたためであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは1,856百万円の支出(前連結会計年度は13百万円の収入)となりました。これは主に、投資有価証券の取得により1,323百万円の支出が生じたためであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは5,373百万円の収入(前連結会計年度は140百万円の支出)となりました。これは主に、無担保社債の発行により3,476百万円、自己株式の処分により1,192百万円の収入が生じたためであります。