有価証券報告書-第107期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
当社グループを取り巻く事業環境は、デジタライゼーションの進展、フィデューシャリー・デューティーへの対応、働き方改革への取り組み、国内外のマーケットの変調、少子高齢化に伴うお客様のニーズの多様化、証券ビジネスの高コスト体質化、また証券ビジネスへの異業種からの参入による競争激化等、目まぐるしく変化しています。当社グループはこういった環境下で、従来の証券会社とは異なる、未来に続く新たなビジネスモデルの構築により、メガバンク系や大手証券に対抗できる証券業界の第三極のリーダーとなるべく、経営計画「New Age's Flag Bearer 5~新時代の旗手~」に取り組んでいます。
(1)「リテール」
リテール部門においては「リテール顧客セグメント別戦略の独自性の追求」をテーマに顧客基盤の拡大と収益力の強化に取り組んでいます。富裕層のお客さま向けには、日本橋髙島屋三井ビルディング最上階に「オルクドール・サロンTOKYO」を開設したほか、人材のレベルアップなどにより機能・サービスの充実を図っています。また、事業承継や相続対策、税務対策など総合的なソリューションを、中小企業のオーナーや医師など、幅広いお客さまに提案・提供しています。成熟層のお客さまについては、相続や退職等のライフイベントに対するコンサルティングサービスを強化するとともに、リスクを選好するお客さま向けの専門部署を設置しています。資産形成層のお客さまに対しては、投資経験が浅い方向けに保険をエントリー商品として住宅ローン、証券の機能を併せ持つ「MONEQUE(マニーク)」を展開し、将来に向けた潜在的なお客さまの獲得に力を注いでいます。
(2)「法人トライラテラルとグローバルマーケットでの業務拡大」
マーケット部門、法人営業部門、投資銀行部門では「法人トライラテラル」による業務拡大に取り組んでいます。これは、マーケット部門や投資銀行部門が組成もしくは引受した商品を法人営業部門へ展開するなど、3部門がそれぞれの専門性を活かしながら有機的に連携することで、お客さまとの取引を拡大させ、より安定的に収益を創出できるよう、事業ポートフォリオを強化するものです。基幹事業のひとつであるマーケット部門は、東海東京証券のお客さまに加えて提携合弁証券、プラットフォーム提供先の強固な顧客基盤を有し、外国株式、外国債券、仕組債等の商品ラインナップの拡充に取り組んでいます。法人営業部門では、機関投資家からのブローカー評価の向上による発注シェアの拡大や地域金融機関や事業法人向けの新発債券の販売促進を図るとともに、仕組債、私募投信、デリバティブ等を活用して様々な運用ニーズへの対応を強化しています。投資銀行部門では、地方公共団体ならびに事業法人が発行する債券の引受、中堅・中小企業を対象としたM&A機能の強化や、IPO・PO業務に注力しています。
(3)「グレート・プラットフォーム」
経営計画においては、現在のプラットフォームビジネスの機能を拡充し、「グレート・プラットフォーム」へと進化させていきます。これまで有力な地方銀行と設立した提携合弁証券会社は計6社となり、当期は、株式会社十六銀行と7社目となる提携合弁証券会社の設立準備を進めました。いずれも各地域において圧倒的な事業基盤と顧客基盤を有する金融機関との合弁であり、いまだ開拓途上である地方マーケットの更なる深耕に注力することで、将来にわたる持続的な成長を期待しています。また、お客さまへの充実したサービスのご提供を目指し有望なFinTech企業との提携を進めており、当連結会計年度においては、おつり投資アプリ「トラノコ」のTORANOTEC株式会社やロボアドバイザー「THEO」の株式会社お金のデザイン、証券取引スマホ・アプリ「One Tap BUY」の株式会社One Tap BUYに対し出資を行っています。
(4)「生産性革命と人材育成」
経営計画を成功に導くには、グレート・プラットフォームの構築やマーケット部門の拡充といった戦略・施策を着実に遂行するだけでなく、事業活動のあらゆる側面で効率化と適正化を図る「生産性革命」の取組みが不可欠です。当社グループは、東海東京証券株式会社における店舗の統廃合をはじめ、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用したBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)の実行、ペーパーレスの推進、データベースマーケティングを取り入れた営業スタイルの確立など、生産性の向上に向けたさまざまな取組みを進めています。また、最大の経営資源である人材の確保については、高い専門性と豊かな人間性を兼ね備えた人材を育成するため、人事制度の見直しや職場環境の整備、適正な評価システムの策定を実施しています。なお、本取組み等の結果、当社は厚生労働省の表彰事業「グッドキャリア企業アワード2018」において、大賞(厚生労働大臣表彰)を受賞しました。今後も、社員の成長を重んじ、お客様の期待に沿えるような人材の確保に力を注いでまいります。
なお、経営計画では数値目標として自己資本利益率(ROE)10%、経常利益300億円、子会社及び関連会社の預かり資産10兆円の指標を掲げております。
(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)
(1) 基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの企業価値の源泉を理解し、当社グループの企業価値ひいては株主の共同の利益(以下、「当社グループの企業価値等」という。)を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社取締役会は、当社取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、当社グループの企業価値等に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、株券等の大量買付行為((3)において定義する。以下同じ。)の中には、その目的等から見て、対象会社の企業価値等に資さないものも少なくありません。当社グループが業界での確固たる地位を築き、当社グループが構築してきたコーポレートブランド、企業価値等を確保し、向上させていくためには、下記(2)の企業価値の源泉を維持し、前述の経営計画を実行していくことが必要不可欠であり、これらが当社の株券等の大量買付行為を行う者により中長期的に確保され、向上させられなければ、当社グループの企業価値等は損なわれることになります。
(2) 当社の企業価値の源泉及び基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
当社グループは、当社及び子会社27社並びに関連会社10社(2019年4月1日現在)により構成され、金融商品取引業及びその関連業務を中心にお客様のニーズにあった金融商品、サービス、ソリューションを提供しております。
当社グループの中核をなす東海東京証券株式会社は、中部地区を中心とする営業基盤を持ち、対面営業を主体とするリテール証券業務から投資銀行業務までを幅広く手がけ、多種多様な商品・サービスを提供するとともに、中堅・中小の証券会社に金融商品取引業に必要な各種インフラを提供する「プラットフォームビジネス」を展開するなど、独自性ある金融サービスを提供しております。
一方、当社は、当社グループの運営・統括に当たるとともに、金融業界の新たな時代に向けた重要な戦略として、地域の特性に応じた地域戦略や有力地方銀行との提携合弁証券会社を中心としたアライアンス戦略等を推進しております。
なお、詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。
(3) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、2019年6月26日開催の第107期定時株主総会の終結の時をもって有効期間が満了する「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」の更新を同総会に上程し、株主の皆様にご承認いただきました(更新後の「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」を、以下「本プラン」という。)。
本プランは、当社が発行者である株券等について、(a)大量買付行為を行おうとする者(以下、「大量買付者」という。)の株券等保有割合が20%以上となる当該株券等の買付け、(b)大量買付者の株券等所有割合とその特別関係者の株券等所有割合との合計が20%以上となる当該株券等の買付け、(c)当社の他の株主が、大量買付者の共同保有者に該当し、その結果、当該大量買付者の株券等保有割合が20%以上となるような行為((a)から(c)を総称して、以下、「大量買付行為」という。)を対象といたします。
本プランは、当社グループの企業価値等を確保・向上させることを目的として、当社の株券等の大量買付行為が行われる場合等に、(a)大量買付者に対し、必要かつ十分な情報の事前提供を要請し、(b)当社経営陣が情報収集・検討等を行う時間を確保した上で、(c)株主の皆様に対し当社経営陣の計画や代替案等の提示や、大量買付者との交渉を行っていくための手続を定めております。大量買付者が本プランにおいて定められた手続に従わない等、当社グループの企業価値等を著しく損なうと判断される場合には、当社は、対抗措置として、原則として新株予約権を株主の皆様に無償で割り当てます。
本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下、「本新株予約権」という。)には、(a)大量買付者及びその関係者による行使を制限する行使条件、(b)当社が本新株予約権の取得と引換えに大量買付者及びその関係者以外の株主の皆様に当社株式を交付する取得条項等を付すことが予定されておりますが、大量買付者からその他の財産の交付と引換えに新株予約権を取得することができる旨の条項の採用はいたしません。
本新株予約権の無償割当が実施された場合、かかる行使条件や取得条項により、当該大量買付者及びその関係者の有する議決権の当社の総議決権に占める割合は、大幅に希釈化される可能性があります。
本プランに定めるルールに従って一連の手続が遂行されたか否か、また当社グループの企業価値等の確保又は向上のために必要かつ相当な対抗措置を発動するか否かについては、当社取締役会が最終的な判断を行います。その判断の客観性、合理性及び公正性を担保するために、当社取締役会から独立した組織として、独立委員会を設置しております。
独立委員会は、3名以上の委員により構成され、委員は、社外取締役、実績ある会社経営者、投資銀行業務に精通する者、当社の事業に精通する者、弁護士、公認会計士もしくは会社法等を主たる研究対象とする研究者またはこれらに準ずる者等の社外者の中から当社取締役会が選任するものとしております。独立委員会は、大量買付者、当社の取締役、従業員等に必要に応じて独立委員会への出席及び説明を要求することができ、当社取締役会からの諮問事項について審議・決議して、当社取締役会に対し勧告を行います。この勧告は公表されるものとし、当社取締役会はかかる勧告を最大限尊重して対抗措置の発動または不発動につき速やかに決議を行うものとします。
本プランは、対抗措置の発動または不発動を判断する当社取締役会の決議に際して、独立委員会による勧告手続を経なければならず、かつ当社取締役会は、同勧告を最大限尊重しなければならないものとすることにより、当社取締役会の判断の客観性、公正性及び合理性が確保できるよう設計されています。
さらに、大量買付者が本プランに定められた手続を遵守した場合で、当社取締役会が大量買付行為に対する対抗措置を発動するか否かの判断を行うにあたり、独立委員会から対抗措置発動の可否につき株主総会に諮るべきである旨の勧告または独立委員会から対抗措置発動の勧告を受けたときは、当該大量買付行為に対し対抗措置を発動するか否かについて株主の皆様の意思を確認するための株主総会を開催することもできるものとされています。
当社取締役会は、株主総会が開催された場合、対抗措置の発動に関して、当該株主総会における株主の皆様のご判断に従うものとします。
(4) 本プランの合理性(本プランが会社の支配に関する基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではないこと、会社役員の地位の維持を目的とするものでないこと及びその理由)
当社取締役会は、本プランが、以下の理由により、上記(1)の基本方針に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものでもないと判断しております。
① 会社の支配に関する基本方針に沿うものであること
本プランは、大量買付者に大量買付に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供すること、情報判断のための一定の評価期間が経過した後にのみ大量買付行為を開始することを求め、当社所定のルールを遵守しない大量買付者には対抗措置を講じることとしております。
また、ルールが遵守された場合でも、大量買付行為により当社グループの企業価値等が損なわれると判断される場合は、大量買付者に対し対抗措置を講じることとしていることから、本プランは会社支配に関する基本方針に沿うものであると考えております。
② 買収防衛策に関する指針の要件等を完全に充足していること
本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(「企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則」、「事前開示・株主意思の原則」、「必要性・相当性確保の原則」)を完全に充足しており、また、株式会社東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則の趣旨に合致したものです。なお、本プランは、2008年6月30日に公表された、経済産業省に設置された企業価値研究会の報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も勘案しております。
③ 株主共同の利益を損なうものではないこと
本プランは、株主の皆様が大量買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の意見の提供、代替案の提示を受ける機会を確保して、適切な投資判断を行うことを可能とするものであることから、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものと考えております。
④ 株主意思を重視し、また、対抗措置の発動について合理的な客観的要件を設定するものであること
本プランについて株主の皆様の意思を適切に反映させる機会を確保するため、第107期定時株主総会において本プランを承認する議案をお諮りし、株主の皆様にご承認いただきました。また、本プランの有効期間の満了前であっても、当社株主総会において、本プランの廃止が決定された場合には、本プランはその時点で廃止されることとなり、その意味で、本プランの更新だけでなく存続についても、株主の皆様のご意向が反映されることとなっております。
また、本プランは、本プランに基づく対抗措置の発動または不発動の判断を株主の皆様が当社取締役会に委ねる前提として、当該対抗措置の発動条件を個別の場合に応じて具体的に設定し、株主の皆様に示すものです。加えて、当社取締役会は、本プランに従った対抗措置の発動に関する決議に際して、独立委員会から対抗措置発動の可否につき株主総会に諮るべきである旨の勧告または独立委員会から対抗措置発動の勧告を受けたときは、株主総会を開催し、株主の皆様の意思を確認することができることとしております。
したがって、当該発動条件に従った対抗措置の発動は、株主の皆様のご意向が反映されたものとなります。
⑤ 会社役員の地位の維持を目的とするものでないこと(独立性の高い社外者の判断を重視していること)
本プランは、対抗措置の発動に関する合理的な客観的要件が設定されていること、対抗措置の発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることを要し、当社取締役会は同委員会の勧告を最大限尊重するものであること等、当社取締役会による判断の公正性・客観性が担保される工夫がなされており、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
⑥ デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社取締役会の構成員の過半数を交代させてもなお発動を阻止できない、いわゆるデッドハンド型買収防衛策ではありません。
また本プランは、当社取締役会の構成員の交代を一度に行うことがないために、その発動を阻止するのに時間がかかる、いわゆるスローハンド型買収防衛策でもありません。
(1)「リテール」
リテール部門においては「リテール顧客セグメント別戦略の独自性の追求」をテーマに顧客基盤の拡大と収益力の強化に取り組んでいます。富裕層のお客さま向けには、日本橋髙島屋三井ビルディング最上階に「オルクドール・サロンTOKYO」を開設したほか、人材のレベルアップなどにより機能・サービスの充実を図っています。また、事業承継や相続対策、税務対策など総合的なソリューションを、中小企業のオーナーや医師など、幅広いお客さまに提案・提供しています。成熟層のお客さまについては、相続や退職等のライフイベントに対するコンサルティングサービスを強化するとともに、リスクを選好するお客さま向けの専門部署を設置しています。資産形成層のお客さまに対しては、投資経験が浅い方向けに保険をエントリー商品として住宅ローン、証券の機能を併せ持つ「MONEQUE(マニーク)」を展開し、将来に向けた潜在的なお客さまの獲得に力を注いでいます。
(2)「法人トライラテラルとグローバルマーケットでの業務拡大」
マーケット部門、法人営業部門、投資銀行部門では「法人トライラテラル」による業務拡大に取り組んでいます。これは、マーケット部門や投資銀行部門が組成もしくは引受した商品を法人営業部門へ展開するなど、3部門がそれぞれの専門性を活かしながら有機的に連携することで、お客さまとの取引を拡大させ、より安定的に収益を創出できるよう、事業ポートフォリオを強化するものです。基幹事業のひとつであるマーケット部門は、東海東京証券のお客さまに加えて提携合弁証券、プラットフォーム提供先の強固な顧客基盤を有し、外国株式、外国債券、仕組債等の商品ラインナップの拡充に取り組んでいます。法人営業部門では、機関投資家からのブローカー評価の向上による発注シェアの拡大や地域金融機関や事業法人向けの新発債券の販売促進を図るとともに、仕組債、私募投信、デリバティブ等を活用して様々な運用ニーズへの対応を強化しています。投資銀行部門では、地方公共団体ならびに事業法人が発行する債券の引受、中堅・中小企業を対象としたM&A機能の強化や、IPO・PO業務に注力しています。
(3)「グレート・プラットフォーム」
経営計画においては、現在のプラットフォームビジネスの機能を拡充し、「グレート・プラットフォーム」へと進化させていきます。これまで有力な地方銀行と設立した提携合弁証券会社は計6社となり、当期は、株式会社十六銀行と7社目となる提携合弁証券会社の設立準備を進めました。いずれも各地域において圧倒的な事業基盤と顧客基盤を有する金融機関との合弁であり、いまだ開拓途上である地方マーケットの更なる深耕に注力することで、将来にわたる持続的な成長を期待しています。また、お客さまへの充実したサービスのご提供を目指し有望なFinTech企業との提携を進めており、当連結会計年度においては、おつり投資アプリ「トラノコ」のTORANOTEC株式会社やロボアドバイザー「THEO」の株式会社お金のデザイン、証券取引スマホ・アプリ「One Tap BUY」の株式会社One Tap BUYに対し出資を行っています。
(4)「生産性革命と人材育成」
経営計画を成功に導くには、グレート・プラットフォームの構築やマーケット部門の拡充といった戦略・施策を着実に遂行するだけでなく、事業活動のあらゆる側面で効率化と適正化を図る「生産性革命」の取組みが不可欠です。当社グループは、東海東京証券株式会社における店舗の統廃合をはじめ、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用したBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)の実行、ペーパーレスの推進、データベースマーケティングを取り入れた営業スタイルの確立など、生産性の向上に向けたさまざまな取組みを進めています。また、最大の経営資源である人材の確保については、高い専門性と豊かな人間性を兼ね備えた人材を育成するため、人事制度の見直しや職場環境の整備、適正な評価システムの策定を実施しています。なお、本取組み等の結果、当社は厚生労働省の表彰事業「グッドキャリア企業アワード2018」において、大賞(厚生労働大臣表彰)を受賞しました。今後も、社員の成長を重んじ、お客様の期待に沿えるような人材の確保に力を注いでまいります。
なお、経営計画では数値目標として自己資本利益率(ROE)10%、経常利益300億円、子会社及び関連会社の預かり資産10兆円の指標を掲げております。
(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)
(1) 基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの企業価値の源泉を理解し、当社グループの企業価値ひいては株主の共同の利益(以下、「当社グループの企業価値等」という。)を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社取締役会は、当社取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、当社グループの企業価値等に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、株券等の大量買付行為((3)において定義する。以下同じ。)の中には、その目的等から見て、対象会社の企業価値等に資さないものも少なくありません。当社グループが業界での確固たる地位を築き、当社グループが構築してきたコーポレートブランド、企業価値等を確保し、向上させていくためには、下記(2)の企業価値の源泉を維持し、前述の経営計画を実行していくことが必要不可欠であり、これらが当社の株券等の大量買付行為を行う者により中長期的に確保され、向上させられなければ、当社グループの企業価値等は損なわれることになります。
(2) 当社の企業価値の源泉及び基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
当社グループは、当社及び子会社27社並びに関連会社10社(2019年4月1日現在)により構成され、金融商品取引業及びその関連業務を中心にお客様のニーズにあった金融商品、サービス、ソリューションを提供しております。
当社グループの中核をなす東海東京証券株式会社は、中部地区を中心とする営業基盤を持ち、対面営業を主体とするリテール証券業務から投資銀行業務までを幅広く手がけ、多種多様な商品・サービスを提供するとともに、中堅・中小の証券会社に金融商品取引業に必要な各種インフラを提供する「プラットフォームビジネス」を展開するなど、独自性ある金融サービスを提供しております。
一方、当社は、当社グループの運営・統括に当たるとともに、金融業界の新たな時代に向けた重要な戦略として、地域の特性に応じた地域戦略や有力地方銀行との提携合弁証券会社を中心としたアライアンス戦略等を推進しております。
なお、詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。
(3) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、2019年6月26日開催の第107期定時株主総会の終結の時をもって有効期間が満了する「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」の更新を同総会に上程し、株主の皆様にご承認いただきました(更新後の「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」を、以下「本プラン」という。)。
本プランは、当社が発行者である株券等について、(a)大量買付行為を行おうとする者(以下、「大量買付者」という。)の株券等保有割合が20%以上となる当該株券等の買付け、(b)大量買付者の株券等所有割合とその特別関係者の株券等所有割合との合計が20%以上となる当該株券等の買付け、(c)当社の他の株主が、大量買付者の共同保有者に該当し、その結果、当該大量買付者の株券等保有割合が20%以上となるような行為((a)から(c)を総称して、以下、「大量買付行為」という。)を対象といたします。
本プランは、当社グループの企業価値等を確保・向上させることを目的として、当社の株券等の大量買付行為が行われる場合等に、(a)大量買付者に対し、必要かつ十分な情報の事前提供を要請し、(b)当社経営陣が情報収集・検討等を行う時間を確保した上で、(c)株主の皆様に対し当社経営陣の計画や代替案等の提示や、大量買付者との交渉を行っていくための手続を定めております。大量買付者が本プランにおいて定められた手続に従わない等、当社グループの企業価値等を著しく損なうと判断される場合には、当社は、対抗措置として、原則として新株予約権を株主の皆様に無償で割り当てます。
本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下、「本新株予約権」という。)には、(a)大量買付者及びその関係者による行使を制限する行使条件、(b)当社が本新株予約権の取得と引換えに大量買付者及びその関係者以外の株主の皆様に当社株式を交付する取得条項等を付すことが予定されておりますが、大量買付者からその他の財産の交付と引換えに新株予約権を取得することができる旨の条項の採用はいたしません。
本新株予約権の無償割当が実施された場合、かかる行使条件や取得条項により、当該大量買付者及びその関係者の有する議決権の当社の総議決権に占める割合は、大幅に希釈化される可能性があります。
本プランに定めるルールに従って一連の手続が遂行されたか否か、また当社グループの企業価値等の確保又は向上のために必要かつ相当な対抗措置を発動するか否かについては、当社取締役会が最終的な判断を行います。その判断の客観性、合理性及び公正性を担保するために、当社取締役会から独立した組織として、独立委員会を設置しております。
独立委員会は、3名以上の委員により構成され、委員は、社外取締役、実績ある会社経営者、投資銀行業務に精通する者、当社の事業に精通する者、弁護士、公認会計士もしくは会社法等を主たる研究対象とする研究者またはこれらに準ずる者等の社外者の中から当社取締役会が選任するものとしております。独立委員会は、大量買付者、当社の取締役、従業員等に必要に応じて独立委員会への出席及び説明を要求することができ、当社取締役会からの諮問事項について審議・決議して、当社取締役会に対し勧告を行います。この勧告は公表されるものとし、当社取締役会はかかる勧告を最大限尊重して対抗措置の発動または不発動につき速やかに決議を行うものとします。
本プランは、対抗措置の発動または不発動を判断する当社取締役会の決議に際して、独立委員会による勧告手続を経なければならず、かつ当社取締役会は、同勧告を最大限尊重しなければならないものとすることにより、当社取締役会の判断の客観性、公正性及び合理性が確保できるよう設計されています。
さらに、大量買付者が本プランに定められた手続を遵守した場合で、当社取締役会が大量買付行為に対する対抗措置を発動するか否かの判断を行うにあたり、独立委員会から対抗措置発動の可否につき株主総会に諮るべきである旨の勧告または独立委員会から対抗措置発動の勧告を受けたときは、当該大量買付行為に対し対抗措置を発動するか否かについて株主の皆様の意思を確認するための株主総会を開催することもできるものとされています。
当社取締役会は、株主総会が開催された場合、対抗措置の発動に関して、当該株主総会における株主の皆様のご判断に従うものとします。
(4) 本プランの合理性(本プランが会社の支配に関する基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではないこと、会社役員の地位の維持を目的とするものでないこと及びその理由)
当社取締役会は、本プランが、以下の理由により、上記(1)の基本方針に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものでもないと判断しております。
① 会社の支配に関する基本方針に沿うものであること
本プランは、大量買付者に大量買付に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供すること、情報判断のための一定の評価期間が経過した後にのみ大量買付行為を開始することを求め、当社所定のルールを遵守しない大量買付者には対抗措置を講じることとしております。
また、ルールが遵守された場合でも、大量買付行為により当社グループの企業価値等が損なわれると判断される場合は、大量買付者に対し対抗措置を講じることとしていることから、本プランは会社支配に関する基本方針に沿うものであると考えております。
② 買収防衛策に関する指針の要件等を完全に充足していること
本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(「企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則」、「事前開示・株主意思の原則」、「必要性・相当性確保の原則」)を完全に充足しており、また、株式会社東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則の趣旨に合致したものです。なお、本プランは、2008年6月30日に公表された、経済産業省に設置された企業価値研究会の報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も勘案しております。
③ 株主共同の利益を損なうものではないこと
本プランは、株主の皆様が大量買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の意見の提供、代替案の提示を受ける機会を確保して、適切な投資判断を行うことを可能とするものであることから、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものと考えております。
④ 株主意思を重視し、また、対抗措置の発動について合理的な客観的要件を設定するものであること
本プランについて株主の皆様の意思を適切に反映させる機会を確保するため、第107期定時株主総会において本プランを承認する議案をお諮りし、株主の皆様にご承認いただきました。また、本プランの有効期間の満了前であっても、当社株主総会において、本プランの廃止が決定された場合には、本プランはその時点で廃止されることとなり、その意味で、本プランの更新だけでなく存続についても、株主の皆様のご意向が反映されることとなっております。
また、本プランは、本プランに基づく対抗措置の発動または不発動の判断を株主の皆様が当社取締役会に委ねる前提として、当該対抗措置の発動条件を個別の場合に応じて具体的に設定し、株主の皆様に示すものです。加えて、当社取締役会は、本プランに従った対抗措置の発動に関する決議に際して、独立委員会から対抗措置発動の可否につき株主総会に諮るべきである旨の勧告または独立委員会から対抗措置発動の勧告を受けたときは、株主総会を開催し、株主の皆様の意思を確認することができることとしております。
したがって、当該発動条件に従った対抗措置の発動は、株主の皆様のご意向が反映されたものとなります。
⑤ 会社役員の地位の維持を目的とするものでないこと(独立性の高い社外者の判断を重視していること)
本プランは、対抗措置の発動に関する合理的な客観的要件が設定されていること、対抗措置の発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることを要し、当社取締役会は同委員会の勧告を最大限尊重するものであること等、当社取締役会による判断の公正性・客観性が担保される工夫がなされており、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
⑥ デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社取締役会の構成員の過半数を交代させてもなお発動を阻止できない、いわゆるデッドハンド型買収防衛策ではありません。
また本プランは、当社取締役会の構成員の交代を一度に行うことがないために、その発動を阻止するのに時間がかかる、いわゆるスローハンド型買収防衛策でもありません。