有価証券報告書-第106期(2022/04/01-2023/03/31)
②戦略
・当社は、当社グループの重点課題(マテリアリティ)を踏まえ、中期経営計画(2022-2025)において「地球環境との共生(Planetary Health)」「革新的テクノロジー(Innovative Technology)」「強靭性・回復力(Resilience)」「包摂的社会(Social Inclusion)」の4つを、当社が取り組むべき主な社会課題と位置づけております。
・解決が求められている様々な社会課題は、当社の事業活動へのリスクとなる一方で、これらの課題解決につながる商品・サービスの提供を通じて社会との共通価値を創造する取組みは新たな事業機会となり得ます。
・当社は、このようなリスクと機会を踏まえ、社会との共通価値を創造するCSV取組みを進めております。
a. 地球環境との共生(Planetary Health)
(a) リスク及び機会
・気候変動は、自然災害の激甚化や気象条件の物理的な変化をもたらすほか、脱炭素社会への移行過程で社会や経済の急激な変化をもたらします。保険ビジネスの存続を左右するリスクであり、当社が最優先で取り組むべき課題です。
・気候関連財務情報開示タスクフォース(以下、「TCFD」という。)は、気候関連のリスクを物理的リスクと移行リスクの2つに分類しており、これに基づき当社事業におけるリスクを特定しております。一方で、脱炭素社会への移行による社会や経済の変化は、新たな保険商品・サービスの需要の喚起や、新しい産業の勃興、技術革新に伴う顧客企業の業績向上など、当社グループの成長につながる機会をもたらすと考えております。
・TCFDの分類に沿った当社グループの事業活動におけるリスク及び機会は以下のとおりです。
・当社では、経営が管理すべき重要なリスク事象を「重要リスク」として選定し、重要リスク管理取組計画を策定した上で、リスク対策の実行や各リスクの状況を定期的にモニタリングしております。各重要リスクについて「主な想定シナリオ」を策定しており、この策定においては「気候変動」に留意しております。当社のリスク管理については、第2 事業の状況・3 事業等のリスクを参照ください。
(b) リスクと機会を踏まえた当社の取組み
・脱炭素化への移行を支援するとともに、気候変動の影響を最小化する取組みを進めております。2050年ネットゼロの実現に向け、商品・サービスの提供や投融資等を通じ、気候変動リスクを低減する新しい技術の発展や脱炭素社会への移行を支える取組みを進めるとともに、財務の健全性・収益の安定性を確保しつつ、台風や洪水等の自然災害によって生じた損害に対して保険金をお支払いすることで、レジリエントでサステナブルな社会を支えております。また、生物多様性の喪失等の自然資本の保全・回復も気候変動と一体的に取り組んでおります。
・主な取組みは次のとおりです。
イ.気候変動への対応、自然資本・生物多様性の保全・回復に資する商品・サービスの提供
・お客さまの脱炭素化支援や、自然資本・生物多様性の保全・回復に資する商品・サービスの開発・提供に取り組んでおります。
ロ.脱炭素化につながる投融資の実行や、気候変動に対応した対話の実施
・投資や融資を通じて、温室効果ガス(以下、「GHG」という。)を削減する技術開発に挑戦する企業を支えるとともに、建設的な対話を通じて、投資先企業とともに脱炭素社会への移行に取り組んでおります。
ハ.自社事業のGHG排出量削減取組
・ガソリン、電力、紙の使用量削減取組に加え、照明のLED化や空調設備の更新により、当社事業のGHG排出量削減を進めております。
ニ.官民連携の自然災害補償スキームへの参画による新興国の復興支援
・新興国の自然災害リスク軽減や災害後の早期復興の支援により、プロテクションギャップ縮小に取り組んでおります。
b. 革新的テクノロジー(Innovative Technology)
(a) リスク及び機会
・革新的テクノロジーはイノベーションの進展や産業構造の変化を引き起こすとともに、サイバーリスクによる情報インフラの機能停止など、新たなリスクへの対処に取り組むべき課題です。
・社会のIoT化・5G化や自動車のコネクティッド化の進展によるサイバーリスクの増加や、AI、宇宙開発、拡張・仮想現実などでの新たなリスクの発現への対処は、当社事業におけるリスクでもあり機会でもあると考えております。
(b) リスクと機会を踏まえた当社の取組み
イ.サイバーセキュリティ・ソリューションの開発
・セキュリティ対策が十分でない中小企業に対し、低廉なコストでソリューション提供を行っていくため、米国インシュアテック企業との共同開発に取り組んでおります。
ロ.AIを活用した新サービスの開発・提供
・運送事業者向け安全運転ソリューションや、交通事故発生リスクの可視化サービスなど、AIを活用した新サービスを開発・提供しております。
ハ.宇宙マーケットへの取組強化
・宇宙旅行保険事業の開始や、月への航行・着陸を補償する「月保険」の開発など、宇宙マーケットの取組みを強化しております。
c. 強靭性・回復力(Resilience)
(a) リスク及び機会
・社会インフラの老朽化や多発・激甚化する自然災害によるサプライチェーンの寸断は、当社事業におけるリスクとなる一方で、被害の予知、防災・減災サービスは新たな機会にもつながると考えております。
・また、事故や災害からの生活再建や復旧の支援は、レジリエントで包摂的な地域社会づくりに貢献するとともに、損害発生の未然防止につながると考えております。
(b) リスクと機会を踏まえた当社の取組み
イ.ドラレコ・ロードマネージャー
・ドライブレコーダーの道路映像データとAI画像分析技術を組み合わせ、道路損傷箇所を自動的に検出し、自治体等による道路点検・管理業務を支援する「ドラレコ・ロードマネージャー」を提供しております。
ロ.防災ダッシュボード
・気象や災害に関するデータをリアルタイムで可視化するとともに、水災リスクや災害発生後の被災規模をAIで予測するなど、災害時に必要な情報を一元化する自治体向けサービスを開発・提供しております。
ハ.罹災証明書発行手続き支援サービス
・水災時に当社が入手する損害調査情報を、お客さまの同意のもと自治体に提供することで、罹災証明書の発行を迅速にするサービスを行っており、全国の自治体で導入を拡大しております。
d. 包摂的社会(Social Inclusion)
(a) リスク及び機会
・少子高齢化や人口減少、地方の過疎化などの進行による国内市場の中長期的縮小は、当社事業においてマーケットや収益の縮小につながるリスクとなる一方で、自治体や地域企業、大学等と連携した地方創生取組は当社事業における機会になると考えております。
・また、企業による人権侵害リスクやジェンダー等に関する不平等・不公正は当社事業におけるリスクとなる一方で、人権デューディリジェンスの推進・支援や、女性、高齢者、障がい者、セクシュアルマイノリティのお客さまを考慮したダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(以下、「DE&I」という。)の推進は当社事業の中期的な成長実現につながる機会と考えております。
(b) リスクと機会を踏まえた当社の取組み
イ.SDGs推進を通じた地方創生取組
・自治体や地域金融機関、商工団体等と連携し、地域企業のSDGs支援や災害対策支援の提供等、地方創生に資する取組みを推進し、多様化する地域課題の解決や地域の活性化に貢献しております。
ロ.「育休職場応援手当(祝い金)」の創設
・出産・育児を職場全体で祝い、快く受け入れて支える企業風土を醸成するため、育児休業取得者本人を除く職場全員に一時金を支給する「育休職場応援手当(祝い金)」を創設しました。
ハ.社員のリカレント教育費用を支援する「Re学(リガク)」制度の創設
・転居転勤の少ない社員の視野拡大やスキルアップを図るため、2023年4月から、大学等が開講しているリカレント教育プログラムの受講費用を支援する施策を開始しました。
・当社は、当社グループの重点課題(マテリアリティ)を踏まえ、中期経営計画(2022-2025)において「地球環境との共生(Planetary Health)」「革新的テクノロジー(Innovative Technology)」「強靭性・回復力(Resilience)」「包摂的社会(Social Inclusion)」の4つを、当社が取り組むべき主な社会課題と位置づけております。
・解決が求められている様々な社会課題は、当社の事業活動へのリスクとなる一方で、これらの課題解決につながる商品・サービスの提供を通じて社会との共通価値を創造する取組みは新たな事業機会となり得ます。
・当社は、このようなリスクと機会を踏まえ、社会との共通価値を創造するCSV取組みを進めております。
a. 地球環境との共生(Planetary Health)
(a) リスク及び機会
・気候変動は、自然災害の激甚化や気象条件の物理的な変化をもたらすほか、脱炭素社会への移行過程で社会や経済の急激な変化をもたらします。保険ビジネスの存続を左右するリスクであり、当社が最優先で取り組むべき課題です。
・気候関連財務情報開示タスクフォース(以下、「TCFD」という。)は、気候関連のリスクを物理的リスクと移行リスクの2つに分類しており、これに基づき当社事業におけるリスクを特定しております。一方で、脱炭素社会への移行による社会や経済の変化は、新たな保険商品・サービスの需要の喚起や、新しい産業の勃興、技術革新に伴う顧客企業の業績向上など、当社グループの成長につながる機会をもたらすと考えております。
・TCFDの分類に沿った当社グループの事業活動におけるリスク及び機会は以下のとおりです。
| 気候関連リスクの分類 | 事象例 | 事業活動におけるリスク | |
| 物理的 リスク | 急性 | 台風・洪水・高潮・豪雨・山火事 | ・自然災害の激甚化等による収支の悪化、利益のボラティリティ拡大による資本コストの増加 |
| 慢性 | 海面や気温の上昇 少雨や干ばつ等の気象の変化 水等資源供給の減少 伝染病媒介生物の生息地の変化 熱中症の増加 | ||
| 移行 リスク | 政策・法規制 | 炭素価格の上昇 環境関連の規制・基準の強化 エネルギー構成の変化 気候関連の訴訟の増加 | ・カーボンコストの増加による投資先企業の業績悪化がもたらす投資リターンの低下 |
| 技術 | 脱炭素技術の進展 低炭素効率商品などの需要減少等による産業構造の変化 | ・脱炭素化により変化する市場を捕捉できないことによる収益の低下 | |
| 市場 | 商品サービスに対する需要と供給の変化 | ||
| 評判 | 気候変動対応の遅れによる非難 | ・不十分な情報開示や気候変動対応の遅れによるレピュテーションの低下 | |
| 気候関連機会の分類 | 事象例 | 事業活動における機会の例 |
| 製品・サービス | 低炭素商品・サービスの開発、拡大 進展する気候変動の影響への適応策 R&D、イノベーションによる新製品・サービスの開発 事業活動の多様化 消費者の嗜好の変化 | ・顧客企業のビジネスの変革による新たな補償ニーズの増加 ・脱炭素化や防災・減災に関するコンサルティングニーズの増加 ・気候変動に関する市場の拡大(情報開示、規制対応、緩和策・適応策の提供等) |
| 市場 | 新規市場・新興市場の広がり 新しい金融サービスを必要とする資産の発生 | |
| レジリエンス | 気候変動への適応能力の向上 | ・防災・減災ニーズの増加 |
| 資源の効率性 | モーダルシフト 生産・流通の効率化 ビルの高効率化・高効率ビルへの移転 水使用量と消費量の削減 リサイクルの広まり | ・モビリティの電化、建物設備機械のAI化等による補償ニーズの増加等 |
| エネルギー源 | 再生可能エネルギー・低排出型エネルギーへの転換 気候変動対策の支援政策・インセンティブの活用 新技術の使用 炭素市場の活用 |
・当社では、経営が管理すべき重要なリスク事象を「重要リスク」として選定し、重要リスク管理取組計画を策定した上で、リスク対策の実行や各リスクの状況を定期的にモニタリングしております。各重要リスクについて「主な想定シナリオ」を策定しており、この策定においては「気候変動」に留意しております。当社のリスク管理については、第2 事業の状況・3 事業等のリスクを参照ください。
(b) リスクと機会を踏まえた当社の取組み
・脱炭素化への移行を支援するとともに、気候変動の影響を最小化する取組みを進めております。2050年ネットゼロの実現に向け、商品・サービスの提供や投融資等を通じ、気候変動リスクを低減する新しい技術の発展や脱炭素社会への移行を支える取組みを進めるとともに、財務の健全性・収益の安定性を確保しつつ、台風や洪水等の自然災害によって生じた損害に対して保険金をお支払いすることで、レジリエントでサステナブルな社会を支えております。また、生物多様性の喪失等の自然資本の保全・回復も気候変動と一体的に取り組んでおります。
・主な取組みは次のとおりです。
イ.気候変動への対応、自然資本・生物多様性の保全・回復に資する商品・サービスの提供
・お客さまの脱炭素化支援や、自然資本・生物多様性の保全・回復に資する商品・サービスの開発・提供に取り組んでおります。
ロ.脱炭素化につながる投融資の実行や、気候変動に対応した対話の実施
・投資や融資を通じて、温室効果ガス(以下、「GHG」という。)を削減する技術開発に挑戦する企業を支えるとともに、建設的な対話を通じて、投資先企業とともに脱炭素社会への移行に取り組んでおります。
ハ.自社事業のGHG排出量削減取組
・ガソリン、電力、紙の使用量削減取組に加え、照明のLED化や空調設備の更新により、当社事業のGHG排出量削減を進めております。
ニ.官民連携の自然災害補償スキームへの参画による新興国の復興支援
・新興国の自然災害リスク軽減や災害後の早期復興の支援により、プロテクションギャップ縮小に取り組んでおります。
b. 革新的テクノロジー(Innovative Technology)
(a) リスク及び機会
・革新的テクノロジーはイノベーションの進展や産業構造の変化を引き起こすとともに、サイバーリスクによる情報インフラの機能停止など、新たなリスクへの対処に取り組むべき課題です。
・社会のIoT化・5G化や自動車のコネクティッド化の進展によるサイバーリスクの増加や、AI、宇宙開発、拡張・仮想現実などでの新たなリスクの発現への対処は、当社事業におけるリスクでもあり機会でもあると考えております。
(b) リスクと機会を踏まえた当社の取組み
イ.サイバーセキュリティ・ソリューションの開発
・セキュリティ対策が十分でない中小企業に対し、低廉なコストでソリューション提供を行っていくため、米国インシュアテック企業との共同開発に取り組んでおります。
ロ.AIを活用した新サービスの開発・提供
・運送事業者向け安全運転ソリューションや、交通事故発生リスクの可視化サービスなど、AIを活用した新サービスを開発・提供しております。
ハ.宇宙マーケットへの取組強化
・宇宙旅行保険事業の開始や、月への航行・着陸を補償する「月保険」の開発など、宇宙マーケットの取組みを強化しております。
c. 強靭性・回復力(Resilience)
(a) リスク及び機会
・社会インフラの老朽化や多発・激甚化する自然災害によるサプライチェーンの寸断は、当社事業におけるリスクとなる一方で、被害の予知、防災・減災サービスは新たな機会にもつながると考えております。
・また、事故や災害からの生活再建や復旧の支援は、レジリエントで包摂的な地域社会づくりに貢献するとともに、損害発生の未然防止につながると考えております。
(b) リスクと機会を踏まえた当社の取組み
イ.ドラレコ・ロードマネージャー
・ドライブレコーダーの道路映像データとAI画像分析技術を組み合わせ、道路損傷箇所を自動的に検出し、自治体等による道路点検・管理業務を支援する「ドラレコ・ロードマネージャー」を提供しております。
ロ.防災ダッシュボード
・気象や災害に関するデータをリアルタイムで可視化するとともに、水災リスクや災害発生後の被災規模をAIで予測するなど、災害時に必要な情報を一元化する自治体向けサービスを開発・提供しております。
ハ.罹災証明書発行手続き支援サービス
・水災時に当社が入手する損害調査情報を、お客さまの同意のもと自治体に提供することで、罹災証明書の発行を迅速にするサービスを行っており、全国の自治体で導入を拡大しております。
d. 包摂的社会(Social Inclusion)
(a) リスク及び機会
・少子高齢化や人口減少、地方の過疎化などの進行による国内市場の中長期的縮小は、当社事業においてマーケットや収益の縮小につながるリスクとなる一方で、自治体や地域企業、大学等と連携した地方創生取組は当社事業における機会になると考えております。
・また、企業による人権侵害リスクやジェンダー等に関する不平等・不公正は当社事業におけるリスクとなる一方で、人権デューディリジェンスの推進・支援や、女性、高齢者、障がい者、セクシュアルマイノリティのお客さまを考慮したダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(以下、「DE&I」という。)の推進は当社事業の中期的な成長実現につながる機会と考えております。
(b) リスクと機会を踏まえた当社の取組み
イ.SDGs推進を通じた地方創生取組
・自治体や地域金融機関、商工団体等と連携し、地域企業のSDGs支援や災害対策支援の提供等、地方創生に資する取組みを推進し、多様化する地域課題の解決や地域の活性化に貢献しております。
ロ.「育休職場応援手当(祝い金)」の創設
・出産・育児を職場全体で祝い、快く受け入れて支える企業風土を醸成するため、育児休業取得者本人を除く職場全員に一時金を支給する「育休職場応援手当(祝い金)」を創設しました。
ハ.社員のリカレント教育費用を支援する「Re学(リガク)」制度の創設
・転居転勤の少ない社員の視野拡大やスキルアップを図るため、2023年4月から、大学等が開講しているリカレント教育プログラムの受講費用を支援する施策を開始しました。