訂正有価証券報告書-第15期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/11/06 15:50
【資料】
PDFをみる
【項目】
122項目

事業等のリスク

当社及び連結会社(以下、アクサジャパングループ)の事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を与える可能性があると考えられる主な事項及びアクサジャパングループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項を以下に記載しております。アクサジャパングループは、こうしたリスクを認識した上で、事態の発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。なお、本項に記載された将来に関する事項は、別段の表示がない限り有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1)資産運用リスク
アクサジャパングループは公社債、外国公社債、国内株式、貸付金、不動産等様々な運用資産を保有しております。経済環境の変化等によりこれらの資産の価値が大きく変動した場合は、アクサジャパングループが損失を被る可能性があります。
① 金利リスク
政策金利の引き上げ等により市場金利が上昇した場合、アクサジャパングループが保有している公社債等の時価が下がり、アクサジャパングループに損失を与える可能性があります。また、予定利率を持つ保険商品に関する資産の運用については、実際の運用利回りが予定利率を下回ることによって損失を被るリスクがあります。
② 株価変動リスク
アクサジャパングループが保有している株式の価格が下落した場合、アクサジャパングループに損失を与える可能性があります。ただし、総資産に占める株式の割合は僅少につき、その影響は限定的であります。
③ 不動産価値変動リスク
不動産価格の下落等によりアクサジャパングループが保有している不動産の価値が下落した場合、アクサジャパングループに損失を与える可能性があります。ただし、総資産に占める不動産の割合は僅少につき、その影響は限定的であります。
④ 信用リスク
アクサジャパングループが保有している債券の発行者や貸付金の貸付先が破綻等の事態に陥り、計画された利息又は償還金を全額回収できなかった場合、アクサジャパングループに損失を与える可能性があります。
⑤ 為替リスク
アクサジャパングループが保有している外貨建資産・負債は為替リスクに晒されており、為替の変動がアクサジャパングループに損失を与える可能性があります。ただし、アクサジャパングループでは外貨建資産・負債は原則ヘッジを行っているため、その影響は限定的であります。
⑥ 流動性リスク
以下に記載するリスクが顕在化することによりアクサジャパングループが損失を被る可能性があります。
・ 保険契約の解約の増加や金融機関等とのデリバティブ契約に関する担保の差入要請の増加等に伴う支払いの急増により必要な資金確保が困難になるリスク(資金繰りリスク)
・ 市場の混乱等により通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスク(市場流動性リスク)
(2)保険引受リスク
保険商品の保険料は将来の保険金等の支払いが不足しないよう過去の統計データ等を基に適正に算定しておりますが、以下に記載するリスクが顕在化することによりアクサジャパングループが損失を被る可能性があります。
① 死亡率変動リスク
生命保険子会社で販売している死亡保障に重みをおいた保険契約では、死亡率が大きく上昇した場合、死亡保険金等の支払いが増加しアクサジャパングループに損失を与える可能性があります。
また、年金や傷害・疾病入院給付等、生存保障に重みをおいた保険契約については死亡率が大きく低下した場合、年金や傷害・疾病入院給付金の支払い等が増加しアクサジャパングループに損失を与える可能性があります。
② 事故発生率等変動リスク
損害保険子会社で販売している自動車保険契約等では、事故発生率が大きく上昇した場合、自動車保険の保険金支払い等が増加しアクサジャパングループに損失を与える可能性があります。
③ 巨大災害リスク
損害保険子会社で販売している自動車保険契約等では、地震・台風・洪水等による巨大災害の発生に備え再保険を手配するなどにより適切なリスク管理を行っておりますが、災害の規模、回数などが想定を大きく上回った場合には、自動車保険の保険金支払い等が増加しアクサジャパングループに損失を与える可能性があります。
④ 罹患率変動リスク
傷害・疾病入院の発生率等が大きく上昇した場合、傷害・疾病入院給付金等の支払いが増加しアクサジャパングループに損失を与える可能性があります。
⑤ 解約率変動リスク
解約率が大きく上昇した場合、解約返戻金支払いのための流動性資産の十分性が損なわれる可能性があります。支払原資の確保のため、計画にない資産の売却によりアクサジャパングループに損失を与える可能性があります。
⑥ 事業費増加リスク
インフレ等による経済環境の変化等により事業費の支払いが大きく増加する場合、アクサジャパングループに損失を与える可能性があります。
⑦ 再保険に関するリスク
保険元受事業における引受担保力の拡大、偶発的又は不確実なリスクの分散などを主な目的として再保険を活用しておりますが、保険金支払率の悪化等により再保険会社に支払う再保険料が上昇する場合にはアクサジャパングループの収益が減少する可能性があります。また、再保険会社が破綻した場合等には再保険金が回収できない等アクサジャパングループに損失が発生する可能性があります。
(3)オペレーショナルリスク
アクサジャパングループでは、内生・外生両方の事象に起因し、プロセス・人・システムが不適切であること、若しくは機能しないことによる損失に係るリスクをオペレーショナルリスクと定義し、リスクの抑制に努めておりますが、以下に記載するリスクが顕在化することにより、アクサジャパングループが損失を被る可能性があります。
① 事務リスク
アクサジャパングループの事業においては、以下のものを含む様々な事務プロセスがあります。このような事務プロセスに係わる過失、不正行為、機能不良又はその他の問題によりアクサジャパングループが損失を被る可能性があります。
・ 保険料の請求並びに保険金・給付金・解約返戻金及びその他の支払いを含むアクサジャパングループの保険契約
の管理
・ 有価証券への投資、為替取引及びその他の取引の実行を含むアクサジャパングループの資産の管理
② システム障害リスク
アクサジャパングループはLANやインターネット等を通じたITネットワークを利用して業務を遂行しております。このような環境は業務の効率性を大幅に高めるものではありますが、自然災害や不正アクセス等を起因としてITネットワークの破綻又はITリソースの破壊等により業務遂行が停止することで、アクサジャパングループが損失を被る可能性があります。
③ 情報セキュリティ関連のリスク
アクサジャパングループは、保険事業におけるお客様情報並びにアクサジャパングループの機密に関する情報を取り扱っております。こうした情報に関しては、アクサジャパングループにおいて情報管理態勢を整備し厳重に管理しておりますが、何らかの原因により漏えい事故が発生した場合、社会的信用の失墜や発生した損害に対する賠償金の支払等により、アクサジャパングループに損失を与える可能性があります。
④ コンプライアンスに係るリスク
アクサジャパングループでは、各種法令諸規則が遵守されるよう、役職員に対するコンプライアンスの徹底を図っておりますが、法令違反があった場合、社会的信用の失墜や金融庁からの行政指導により、アクサジャパングループの業務運営や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 災害リスク
大規模災害などが発生した場合、保険引受リスクへの影響に加えて、物的資産の損傷や業務の中断により、アクサジャパングループが損失を被る可能性があります。
⑥ 外部委託に関するリスク
アクサジャパングループでは、システム開発業務等多くの業務を外部委託しています。外部委託先企業の不正行為、業務の中断又はその他の問題によりアクサジャパングループが損失を被る可能性があります。
(4)その他リスク
① 規制変更のリスク
アクサジャパングループが行う事業は、保険業法をはじめとする様々な規制の下にあります。こうした規制の新設あるいは変更があった場合、その内容によっては、収入の減少をもたらし、または、準備金の積み増し等が必要となる等により費用が増加し、アクサジャパングループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
② 競争激化のリスク
生命保険事業・損害保険事業は、近年の規制緩和により他業界からの生命保険事業・損害保険事業への新規参入も行われる等、ともに激しい競争状態におかれております。
このように競争が激化した場合、過度な価格引き下げ等によりアクサジャパングループの収益が減少する可能性があります。
③ 格付け低下のリスク
当社の生命保険子会社のアクサ生命保険株式会社(以下、アクサ生命)は、格付機関より格付けを取得しております。当該格付けが引き下げられた場合、アクサ生命の新契約の減少や解約の増加等により、アクサジャパングループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。