当期からスタートした中期経営計画(2022-2025)では、「リスクソリューションのプラットフォーマーとして、社会と共に成長する」ことを目指し、「レジリエントでサステナブルな社会を支える企業グループ」を実現するため、3つの基本戦略「Value(価値の創造)」「Transformation(事業の変革)」「Synergy(グループシナジーの発揮)」に取り組みました。当期の業績は、自然災害や新型コロナウイルス感染症などの影響により、グループ修正利益は年初予想(3,000億円)を下回りましたが、修正予想(1,700億円)を上回る1,727億円となりました。また、資本効率においては、グループ修正ROEが年初予想(7.6%)を下回りましたが、修正予想である4.6%を達成しました。財務の健全性の観点では、ESRが目標レンジ(180~250%)内の228%となりました。
Value(価値の創造) | 「CSV×DX(注1)」のグローバル展開により、すべてのステークホルダーに価値を提供し、企業価値を向上させること、及び、ビジネス・商品・サービスの収益性を高め、収益基盤を強化することを目指し、以下の取組みを行いました。(取組内容)・「事故発生リスクAIアセスメント(注2)」など補償・保障前後の商品・サービスの開発と販売態勢の構築・火災保険の料率改定、防災・減災サービスの展開、新種保険の戦略商品の拡販など、国内損害保険事業の収支改善・拡大に向けた施策の推進 |
Transformation(事業の変革) | 新たなビジネスの創造等により、事業の構造を変革し事業環境の変化に適応すること、事業・商品・リスクポートフォリオを変革し、安定的な収益基盤を構築することを目指し、以下の取組みを行いました。(取組内容)・海外事業における米国MGA(注3)市場への事業投資や国内生命保険事業・新たなビジネス領域の拡大・新たなビジネス領域の確立に向けDXも活用し、インターリスク総研を中核としたリスクコンサルティングを高度化・政策株式について、2022年度の修正目標(1,500億円)を上回る2,066億円を削減 |
Synergy(グループシナジーの発揮) | グループの多様性を活かした連携強化による一層の成長の実現、グループ共通化・共同化・一体化の深化による生産性向上、グローバルベースでのシナジー発揮を目指し、以下の取組みを行いました。(取組内容)・三井住友海上・あいおいニッセイ同和損保の商品・損害サービス・事務などの領域における品質向上・生産性向上を図る「1プラットフォーム戦略」の推進・三井住友海上あいおい生命の販売網を活用した三井住友海上プライマリー生命の商品の販売推進、生損保併売の拡大・「グローバルシナジー」取組みとして、TENKAIプロジェクト(注4)等による国内外グループ各社のノウハウ・スキルの共有・相互利用 |
(注1)CSV(Creating Shared Value)×DX(Digital Transformation)
CSV(社会との共通価値の創造)に、DX(デジタルトランスフォーメーション)を掛け合わせることによって、生産性と競争力の向上を図り、持続的成長と企業価値向上を実現する取組み。