訂正有価証券報告書-第51期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)私たちの目指すもの
当社は、1974年に創業し、これまでに10万戸を超える新築マンションをはじめ、新築一戸建やリノベーションマンションを供給するほか、投資用不動産の開発・再生、不動産賃貸管理、インバウンド旅行者向けアパートメントホテルの開発・運営などへ業容の拡大を進めてまいりました。
働き方やライフスタイル、消費・所有に対する意識の変化が加速する中、今後ますます不動産の活用方法に対するニーズが多様化していくと予想されます。
当社はMission(存在意義)として、「Next GOOD ~お客さまへ、社会へ。一歩先の発想で、一歩先の価値を~」を掲げ、これらの変化と多様化にこたえる、一歩先の都市環境のプロデュースを進めてまいります。
(2)中長期的な会社の経営方針、目標とする経営指標
当社グループの中長期経営方針と、2022年3月期を最終期とする「中期経営計画2021」において目標とした当社グループの経営指標は、以下のとおりです。
<中長期経営方針>~さらなる飛躍をめざし、新たなステージへ~
●社会的価値創出への挑戦 すべての経営活動におけるCSVの実践 ~SDGs/ESGを意識した経営~
●事業創造・革新への挑戦 社会の変化とニーズの多様化に応える都市環境のプロデュース
●株主価値の向上 財務基盤のさらなる強化とともに、株主還元向上を追求
<「中期経営計画2021」の目標とする経営指標>2021年度 :売上高1,350億円 営業利益81億円
2021年度末:自己資本比率30% ネット有利子負債610億円 ネットD/Eレシオ1.4倍
(3)経営環境
①全般
当連結会計年度におけるわが国経済は、設備投資の増加や雇用環境の改善により、個人消費・企業収益ともに総じて堅調に推移するなど、緩やかな景気回復基調が継続しました。しかしながら、年度末にかけては新型コロナウイルス感染症による経済全体への影響が進展し、顕在化するに至りました。
今後の日本経済は、世界的な政治情勢・通商問題等のリスク要因に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済全般への影響の度合いや感染症収束への見通しが極めて不透明な状況が続くと見込まれ、またその影響による内外経済の下振れリスクが懸念されます。
②レジデンシャル事業セグメント
2019年においては、首都圏・近畿圏の新築マンションは販売価格の高止まりが継続し、発売戸数の減少と、契約率の低下が見られた一方、マンション流通市場では、中古マンションの成約件数は堅調に推移し、中古マンション市場の拡大が継続しました。
2020年以降においては、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化した場合の、雇用環境の悪化とそれによる消費マインドの低下など、マンション市況の悪化リスクを注視する必要があります。また、長期的には、国内マンション市場は人口減少などにより緩やかに縮小する見通しとなっています。
一方、首都圏への人口集中は継続する見通しとなっていることに加え、単身・シニア世帯の増加、働き方や消費・所有に対する意識の変化による住宅ニーズの多様化など、新たな商品・サービスの開発を通じたビジネスチャンスが期待できます。
③ソリューション事業セグメント
2019年においては、首都圏不動産投資市場は、低金利環境の長期化を背景としたオフィス・ホテル・物流施設等への積極的な投資姿勢により、利回りは低水準で推移しました。首都圏賃貸市場においても空室率が引き続き低水準で推移し、賃料も高水準が継続するなど、好調に推移しました。
2020年以降においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、ビル・店舗区画等を中心とした空室率上昇や賃貸条件悪化、投資用不動産の利回り上昇など、投資用不動産市況の悪化リスクを注視する必要があります。
一方、感染症影響下における社会・経済活動の変容を契機とした働き方やライフスタイル、消費行動の変化による不動産の活用に対するニーズの多様化など、新たな商品・サービスの開発や、周辺事業領域への展開を通じたビジネスチャンスが期待できます。
④宿泊事業セグメント
2019年においては、旅行者の増加に伴う需要の高まりを上回るホテル供給により、市場の飽和が懸念されましたが、訪日外国人数は3,188万人(前年比2.2%増)と伸び率は減少傾向にあるものの、2013年の約一千万人から6年間で大きく増加をしてきました。
2020年2月以降は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う外出自粛や渡航制限によって、訪日外国人数が大きく減少しており、しばらくは目下の状況が継続することが見込まれます。新型コロナウイルス感染症、並びにそれによる世界的な旅行・観光市場の低迷の長期化リスク、今後の不動産投資市場におけるホテルへの投資の動向について注視する必要があります。
一方、中長期的には日本における独自の豊富な観光資源と、東・東南アジア諸国における一人当たりGDPの増加を背景に、ファミリーでの渡航・中長期滞在ニーズの回復と拡大が期待できます。
⑤工事事業セグメント
2019年においては、首都圏新築マンションの供給量減少に伴い、マンションギャラリー設営やインテリア販売等は縮小傾向であるものの、オフィスの新築・移転の増加や働き方改革等を背景としたオフィスファシリティ工事の需要拡大が続きました。
2020年以降は、新型コロナウイルス感染症の影響で工事の延期・見直し等が懸念されますが、働き方の変化によるオフィスに対するニーズの多様化、消費行動の変化による店舗等に対するニーズの多様化などを背景に、企画・デザイン監修・施工管理を含む総合コンストラクションマネジメントの提供を通じたビジネスチャンスの拡大が期待できます。
(4)会社の対処すべき課題および中長期的な会社の経営戦略
前述の経営環境を踏まえ、当社は新型コロナウイルス感染症影響下に対応した企業活動の実践と業績の改善・回復に取り組んでまいるとともに、ミッション・中長期経営方針に則り、社会的価値創出と事業創造・革新への挑戦を通じて、株主価値の向上に努めてまいります。「中期経営計画2021」の1年目となる2020年3月期の中長期経営方針の進捗は次のとおりです。
①社会的価値創出への挑戦:すべての経営活動におけるCSVの実践
②事業創造・革新への挑戦:社会の変化とニーズの多様化に応える都市環境のプロデュース
a.事業展開を通じた進捗
レジデンシャル事業セグメントでは、「イニシア大森町N’sスクエア」において、棟内シェア設備(コワーキングスペース・ランドリー・宅配収納サービス)を採用した新築マンションを発売するなど、単身世帯の増加に対応する商品・サービスの展開を進めました。また、既存ストックの活用・再生を行なうリノベーションマンションにおいては、売上高・戸数が大きく伸長をいたしました。
ソリューション事業セグメントでは、相続対策として資産圧縮効果を期待できる共同出資型不動産「セレサージュ」シリーズのほか、多様化する働き方に対応するレンタルオフィス「MID POINT」シリーズの展開を進めてまいりました。
宿泊事業セグメントでは、ファミリーでの中長期滞在ニーズを想定した「APARTMENT HOTEL MIMARU」の継続的な展開を進め、2020年3月期末時点で15施設、760室が稼働(※注)するに至りました。デザイナーなどとのコラボレーションによる付加価値創出・認知拡大を進めたほか、トリップアドバイザー社による「旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本のホテル2020」ランキングTOP20に3施設が選出されるなど、高い評価を獲得しております。
工事事業セグメントでは、株式会社コスモスモア初となるホテル企画事業「HOTEL KYOTOLOGY」の調査・企画・デザイン監修を行うなど、幅広い建築ニーズへの対応を進めました。
(※注)新型コロナウイルス感染症の影響により、一部施設を休業しております(提出日現在)。
b.更なる挑戦に向けた経営基盤の強化の進捗
創造性と生産性の向上を目的とした当社独自の働き方改革施策(Work Style Innovation)の展開を継続してまいりました。取組を開始した2015年3月期と比較して、2020年3月期の当社営業利益は259%増、従業員の月平均残業時間は47%減、有給取得率は44%から79%に向上しました。このほか、多様な働き方を促進するためリモートワークの全社利用促進や育児・介護と仕事の両立支援、副業制度の導入等を進め、女性従業員比率は57%、育児休職を取得したほぼ全ての従業員が復職しており、育児・介護による時短勤務者の比率は9%となっています。また、OpenWork社による「新卒入社してよかったランキング2019」にて2位にランクインいたしました。
③株主価値の向上:財務基盤の更なる強化とともに株主還元向上を追求
2020年3月期において、中間配当を開始し、1株当たり5円の配当を実施したほか、期末配当金として、1株当たり8円の配当を実施(通期13円 前連結会計年度比2円増)し、さらに中期的な企業成長の実現に向けて、譲渡制限付株式報酬制度の導入を行ないました。
他方、「中期経営計画2021」の最終年度における財政目標として設定している自己資本比率につきましては、事業成長に向けた投資が先行したことにより前連結会計年度末比悪化となりました。今後につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響長期化に備えた手元流動性の維持・向上に努めながら、投資効率のさらなる向上等の必要施策を講じてまいります。
(1)私たちの目指すもの
当社は、1974年に創業し、これまでに10万戸を超える新築マンションをはじめ、新築一戸建やリノベーションマンションを供給するほか、投資用不動産の開発・再生、不動産賃貸管理、インバウンド旅行者向けアパートメントホテルの開発・運営などへ業容の拡大を進めてまいりました。
働き方やライフスタイル、消費・所有に対する意識の変化が加速する中、今後ますます不動産の活用方法に対するニーズが多様化していくと予想されます。
当社はMission(存在意義)として、「Next GOOD ~お客さまへ、社会へ。一歩先の発想で、一歩先の価値を~」を掲げ、これらの変化と多様化にこたえる、一歩先の都市環境のプロデュースを進めてまいります。
(2)中長期的な会社の経営方針、目標とする経営指標
当社グループの中長期経営方針と、2022年3月期を最終期とする「中期経営計画2021」において目標とした当社グループの経営指標は、以下のとおりです。
<中長期経営方針>~さらなる飛躍をめざし、新たなステージへ~
●社会的価値創出への挑戦 すべての経営活動におけるCSVの実践 ~SDGs/ESGを意識した経営~
●事業創造・革新への挑戦 社会の変化とニーズの多様化に応える都市環境のプロデュース
●株主価値の向上 財務基盤のさらなる強化とともに、株主還元向上を追求
<「中期経営計画2021」の目標とする経営指標>2021年度 :売上高1,350億円 営業利益81億円
2021年度末:自己資本比率30% ネット有利子負債610億円 ネットD/Eレシオ1.4倍
(3)経営環境
①全般
当連結会計年度におけるわが国経済は、設備投資の増加や雇用環境の改善により、個人消費・企業収益ともに総じて堅調に推移するなど、緩やかな景気回復基調が継続しました。しかしながら、年度末にかけては新型コロナウイルス感染症による経済全体への影響が進展し、顕在化するに至りました。
今後の日本経済は、世界的な政治情勢・通商問題等のリスク要因に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済全般への影響の度合いや感染症収束への見通しが極めて不透明な状況が続くと見込まれ、またその影響による内外経済の下振れリスクが懸念されます。
②レジデンシャル事業セグメント
2019年においては、首都圏・近畿圏の新築マンションは販売価格の高止まりが継続し、発売戸数の減少と、契約率の低下が見られた一方、マンション流通市場では、中古マンションの成約件数は堅調に推移し、中古マンション市場の拡大が継続しました。
2020年以降においては、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化した場合の、雇用環境の悪化とそれによる消費マインドの低下など、マンション市況の悪化リスクを注視する必要があります。また、長期的には、国内マンション市場は人口減少などにより緩やかに縮小する見通しとなっています。
一方、首都圏への人口集中は継続する見通しとなっていることに加え、単身・シニア世帯の増加、働き方や消費・所有に対する意識の変化による住宅ニーズの多様化など、新たな商品・サービスの開発を通じたビジネスチャンスが期待できます。
③ソリューション事業セグメント
2019年においては、首都圏不動産投資市場は、低金利環境の長期化を背景としたオフィス・ホテル・物流施設等への積極的な投資姿勢により、利回りは低水準で推移しました。首都圏賃貸市場においても空室率が引き続き低水準で推移し、賃料も高水準が継続するなど、好調に推移しました。
2020年以降においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、ビル・店舗区画等を中心とした空室率上昇や賃貸条件悪化、投資用不動産の利回り上昇など、投資用不動産市況の悪化リスクを注視する必要があります。
一方、感染症影響下における社会・経済活動の変容を契機とした働き方やライフスタイル、消費行動の変化による不動産の活用に対するニーズの多様化など、新たな商品・サービスの開発や、周辺事業領域への展開を通じたビジネスチャンスが期待できます。
④宿泊事業セグメント
2019年においては、旅行者の増加に伴う需要の高まりを上回るホテル供給により、市場の飽和が懸念されましたが、訪日外国人数は3,188万人(前年比2.2%増)と伸び率は減少傾向にあるものの、2013年の約一千万人から6年間で大きく増加をしてきました。
2020年2月以降は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う外出自粛や渡航制限によって、訪日外国人数が大きく減少しており、しばらくは目下の状況が継続することが見込まれます。新型コロナウイルス感染症、並びにそれによる世界的な旅行・観光市場の低迷の長期化リスク、今後の不動産投資市場におけるホテルへの投資の動向について注視する必要があります。
一方、中長期的には日本における独自の豊富な観光資源と、東・東南アジア諸国における一人当たりGDPの増加を背景に、ファミリーでの渡航・中長期滞在ニーズの回復と拡大が期待できます。
⑤工事事業セグメント
2019年においては、首都圏新築マンションの供給量減少に伴い、マンションギャラリー設営やインテリア販売等は縮小傾向であるものの、オフィスの新築・移転の増加や働き方改革等を背景としたオフィスファシリティ工事の需要拡大が続きました。
2020年以降は、新型コロナウイルス感染症の影響で工事の延期・見直し等が懸念されますが、働き方の変化によるオフィスに対するニーズの多様化、消費行動の変化による店舗等に対するニーズの多様化などを背景に、企画・デザイン監修・施工管理を含む総合コンストラクションマネジメントの提供を通じたビジネスチャンスの拡大が期待できます。
(4)会社の対処すべき課題および中長期的な会社の経営戦略
前述の経営環境を踏まえ、当社は新型コロナウイルス感染症影響下に対応した企業活動の実践と業績の改善・回復に取り組んでまいるとともに、ミッション・中長期経営方針に則り、社会的価値創出と事業創造・革新への挑戦を通じて、株主価値の向上に努めてまいります。「中期経営計画2021」の1年目となる2020年3月期の中長期経営方針の進捗は次のとおりです。
①社会的価値創出への挑戦:すべての経営活動におけるCSVの実践
②事業創造・革新への挑戦:社会の変化とニーズの多様化に応える都市環境のプロデュース
a.事業展開を通じた進捗
レジデンシャル事業セグメントでは、「イニシア大森町N’sスクエア」において、棟内シェア設備(コワーキングスペース・ランドリー・宅配収納サービス)を採用した新築マンションを発売するなど、単身世帯の増加に対応する商品・サービスの展開を進めました。また、既存ストックの活用・再生を行なうリノベーションマンションにおいては、売上高・戸数が大きく伸長をいたしました。
ソリューション事業セグメントでは、相続対策として資産圧縮効果を期待できる共同出資型不動産「セレサージュ」シリーズのほか、多様化する働き方に対応するレンタルオフィス「MID POINT」シリーズの展開を進めてまいりました。
宿泊事業セグメントでは、ファミリーでの中長期滞在ニーズを想定した「APARTMENT HOTEL MIMARU」の継続的な展開を進め、2020年3月期末時点で15施設、760室が稼働(※注)するに至りました。デザイナーなどとのコラボレーションによる付加価値創出・認知拡大を進めたほか、トリップアドバイザー社による「旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本のホテル2020」ランキングTOP20に3施設が選出されるなど、高い評価を獲得しております。
工事事業セグメントでは、株式会社コスモスモア初となるホテル企画事業「HOTEL KYOTOLOGY」の調査・企画・デザイン監修を行うなど、幅広い建築ニーズへの対応を進めました。
(※注)新型コロナウイルス感染症の影響により、一部施設を休業しております(提出日現在)。
b.更なる挑戦に向けた経営基盤の強化の進捗
創造性と生産性の向上を目的とした当社独自の働き方改革施策(Work Style Innovation)の展開を継続してまいりました。取組を開始した2015年3月期と比較して、2020年3月期の当社営業利益は259%増、従業員の月平均残業時間は47%減、有給取得率は44%から79%に向上しました。このほか、多様な働き方を促進するためリモートワークの全社利用促進や育児・介護と仕事の両立支援、副業制度の導入等を進め、女性従業員比率は57%、育児休職を取得したほぼ全ての従業員が復職しており、育児・介護による時短勤務者の比率は9%となっています。また、OpenWork社による「新卒入社してよかったランキング2019」にて2位にランクインいたしました。
③株主価値の向上:財務基盤の更なる強化とともに株主還元向上を追求
2020年3月期において、中間配当を開始し、1株当たり5円の配当を実施したほか、期末配当金として、1株当たり8円の配当を実施(通期13円 前連結会計年度比2円増)し、さらに中期的な企業成長の実現に向けて、譲渡制限付株式報酬制度の導入を行ないました。
他方、「中期経営計画2021」の最終年度における財政目標として設定している自己資本比率につきましては、事業成長に向けた投資が先行したことにより前連結会計年度末比悪化となりました。今後につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響長期化に備えた手元流動性の維持・向上に努めながら、投資効率のさらなる向上等の必要施策を講じてまいります。