有価証券報告書-第69期(平成29年12月1日-平成30年11月30日)

【提出】
2019/02/28 14:59
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【項目】
58項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり重要となる会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載されているとおりであります。
(2) 経営成績
当連結会計年度(2017年12月1日~2018年11月30日)における我が国経済は、自然災害による一時的な下振れはあったものの、好調な企業業績を背景とした設備投資の増加や底堅い個人消費に支えられ、緩やかに回復しています。通商問題の動向や新興国経済の先行き等が懸念されていますが、今後も、雇用・所得環境の改善と各種政策に支えられ、緩やかな回復が続くことが期待されています。
当社グループが属する不動産業界では、2018年1~9月における上場企業等による国内不動産取引額は3.0兆円と前年同期比で5%増加しました。一部地方銀行による不正融資問題等を受け、銀行の融資姿勢は自己資金に余裕のない個人の不動産投資に対して厳格化の動きが見られているものの、海外投資家やJ-REIT等の物件取得は旺盛で、総じて不動産投資市場は好調に推移しています(民間調査機関調べ)。
首都圏分譲マンション市場では、2018年1~10月の販売戸数は前年同期並みとなりましたが、初月契約率は好不調の目安とされる70%を下回って推移しています。一方、分譲戸建市場では、2018年1~9月の販売戸数が前年同期比で1%の減少となりましたが、マンション価格の高止まりを受け、割安感から需要回復の兆しが見られています(民間調査機関・国土交通省調べ)。
都心ビジネス5区のオフィスビル賃貸市場は、好調に推移しています。民間調査機関の調べによると、2018年10月時点の平均空室率は2.2%と2002年1月以来の最低値を更新し、平均募集賃料も58か月連続で上昇を続けています。引き続き企業の移転やオフィス拡張需要が見込まれ、賃料は上昇傾向が続くものとみられています。
不動産証券化市場は拡大が続いています。2018年6月時点のJ-REIT運用資産額は17.3兆円(前年同月比1.1兆円の増加)、私募ファンド運用資産額は16.9兆円(前年同月比1.1兆円の増加)となり、不動産証券化市場全体の市場規模は34.2兆円(前年同月比2.2兆円の増加)にまで成長しました(民間調査機関調べ)。
このような事業環境の中、当社グループは不動産流動化事業で収益オフィスビル、賃貸マンション等の一棟販売を順調に進めるとともに、不動産開発事業においては、分譲マンション、戸建住宅の販売を推進しました。また仕入活動では通常の仕入手法に加えM&Aによる仕入手法も活用しながら、将来の収益の源泉となる収益不動産や開発用地の取得を積極的に進めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度は、売上高61,543百万円(前連結会計年度比6.6%増)、営業利益10,875百万円(同10.6%増)、税引前利益10,171百万円(同12.4%増)、当期利益6,852百万円(同11.3%増)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
(不動産流動化事業)
当連結会計年度は、「西台トーセイビル」(東京都板橋区)、「NU関内ビル」(神奈川県横浜市)、「池袋女子学生会館」(東京都豊島区)、「東戸塚ウエストビル」(神奈川県横浜市)、「吉祥寺イトウビル」(東京都武蔵野市)、「倉持ビルディング第二ビル」(東京都墨田区)等44棟のバリューアップ物件の販売を行ったことに加え、Restyling事業において「ヒルトップ横濱根岸」(神奈川県横浜市)等で22戸の販売を行いました。
当連結会計年度の仕入につきましては、バリューアップ販売物件として、収益オフィスビル、賃貸マンション合わせて43棟、土地12件を取得しております。
以上の結果、不動産流動化事業の売上高は34,793百万円(前連結会計年度比13.6%減)、セグメント利益は6,770百万円(前連結会計年度比13.7%減)となりました。
(不動産開発事業)
当連結会計年度は、新築分譲マンションや戸建住宅の販売に注力いたしました。新築分譲マンションでは、「THEパームス祐天寺マスタープレイス」(東京都世田谷区)において、88戸を販売いたしました。戸建住宅では、「THEパームスコート越谷レイクタウン」(埼玉県越谷市)、「THEパームスコート鎌倉城廻」(神奈川県鎌倉市)、「THEパームスコート国立」(東京都国分寺市)、「THEパームスコート柏初石」(千葉県柏市)等において、102戸を販売いたしました。その他、商業施設1件、土地12件を販売いたしました。
当連結会計年度の仕入につきましては、分譲マンション開発用地1件、ホテル開発用地2件、物流施設開発用地1件、51戸分の戸建住宅開発用地を取得しております。
以上の結果、不動産開発事業の売上高は13,261百万円(前連結会計年度比155.2%増)、セグメント利益は1,487百万円(前連結会計年度は408百万円のセグメント損失)となりました。
(不動産賃貸事業)
当連結会計年度は、保有する賃貸用棚卸資産37棟を売却したものの、新たに収益オフィスビル、賃貸マンション等29棟を取得し、また取得後の空室のリーシングに努めたことに加え、保有する固定資産及び棚卸資産のリーシング活動にも注力いたしました。
以上の結果、不動産賃貸事業の売上高は6,133百万円(前連結会計年度比1.0%減)、セグメント利益は2,534百万円(前連結会計年度比1.8%減)となりました。
(不動産ファンド・コンサルティング事業)
当連結会計年度は、前連結会計年度末のアセットマネジメント受託資産残高(注)552,208百万円から、ファンドの物件売却等により40,485百万円の残高が減少したものの、新たに大型案件のアセットマネジメント業務を受託したこと等により、151,636百万円の残高が増加し、当連結会計年度末のアセットマネジメント受託資産残高は663,359百万円となりました。当該大型案件の獲得により、アセットマネジメントフィーが増加し、売上に貢献い たしました。
以上の結果、不動産ファンド・コンサルティング事業の売上高は2,982百万円(前連結会計年度比7.9%増)、セグメント利益は1,616百万円(前連結会計年度比26.9%増)となりました。
(注) アセットマネジメント受託資産残高には、一部コンサルティング契約等に基づく残高を含んでおります。
(不動産管理事業)
当連結会計年度は、新規契約の獲得及び既存契約の維持に努め、当連結会計年度末での管理棟数は、オフィスビル、ホテル及び学校等で390棟、分譲マンション及び賃貸マンションで232棟、合計622棟(前連結会計年度末比43棟減少)となりました。
以上の結果、管理棟数は減少したものの、手数料報酬等が増加したことにより、不動産管理事業の売上高は4,015百万円(前連結会計年度比20.6%増)、セグメント利益は453百万円(前連結会計年度比63.1%増)となりました。
(その他)
当連結会計年度の売上高は356百万円(前連結会計年度は0百万円の売上高)、セグメント損失は45百万円(前連結会計年度比39.7%減)となりました。
(3)生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当社グループは、不動産流動化事業、不動産開発事業、不動産賃貸事業、不動産ファンド・コンサルティング事業、不動産管理事業を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。
② 受注実績
当社グループのうち連結子会社において受注生産を行っておりますが、グループ事業全体における重要性が低いため、受注実績の記載はしておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2017年12月1日
至 2018年11月30日)
前連結会計年度比
(%)
金額(千円)
不動産流動化事業34,793,585△13.6
不動産開発事業13,261,604155.2
不動産賃貸事業6,133,861△1.0
不動産ファンド・コンサルティング事業2,982,2517.9
不動産管理事業4,015,45020.6
その他356,565-
合計61,543,3196.6

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2016年12月1日
至 2017年11月30日)
当連結会計年度
(自 2017年12月1日
至 2018年11月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
トーセイ・リート投資法人10,364,52517.99,556,65815.5

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4) 財政状態
当連結会計年度末における財政状態は、総資産138,768百万円(前連結会計年度末比13.2%増)、負債86,746百万円(同13.6%増)、資本52,021百万円(同12.7%増)となりました。また、親会社所有者帰属持分比率は37.5%(前連結会計年度末は37.7%)となっております。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、92,099百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,455百万円増加しております。これは主に、当社グループの主力事業であります不動産流動化事業および不動産開発事業において、物件の仕入が売却を上回ったことによる棚卸資産の増加(前連結会計年度末比2,739百万円増)等によるものであります。
(非流動資産)
当連結会計年度末における非流動資産の残高は、46,669百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,762百万円増加しております。これは主に、投資不動産の増加(前連結会計年度末比5,393百万円増)等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、14,423百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,478百万円増加しております。これは主に、未払法人所得税等の増加(前連結会計年度末比1,712百万円増)等によるものであります。
(非流動負債)
当連結会計年度末における非流動負債の残高は、72,323百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,877百万円増加しております。これは主に、借入金の増加(前連結会計年度末比7,042百万円増)等によるものであります。
(資本)
資本は52,021百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,862百万円増加しております。これは主に、利益剰余金の増加(前連結会計年度末比5,634百万円増)等によるものであります。
(5) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,770百万円増加し、26,520百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、7,615百万円(前連結会計年度比7.4%増)となりました。これは主に、税引前利益10,171百万円、法人所得税の支払額2,226百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、10,786百万円(前連結会計年度は、18百万円の使用)となりました。これは主に、投資不動産の取得による支出8,714百万円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,502百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、5,941百万円(前連結会計年度は、4,962百万円の使用)となりました。これは主に、新規物件仕入に係る長期借入れによる収入41,148百万円、物件売却に伴う長期借入金の返済による支出33,360百万円、利息の支払額960百万円及び配当金の支払額1,206百万円等があったことによるものであります。
キャッシュ・フロー指標のトレンド
2016年11月期2017年11月期2018年11月期
親会社所有者帰属持分比率(%)33.837.737.5
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率(%)33.143.136.0
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)-9.59.9
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)-8.07.9

親会社所有者帰属持分比率 :親会社所有者帰属持分/資産合計
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/資産合計
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー/利払い
(注1) いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2) 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注3) キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
(注4) 有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利息を支払っている全ての負債を対象としております。
(注5) 2016年11月期連結会計年度は、連結キャッシュ・フロー計算書の営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについて記載しておりません。
(6) 資本の財源及び資金の流動性に関する事項
当社グループの事業活動における資金需要は、主に事業用建物および土地の仕入に関するものであります。当社グループはこれらの需要について、自己資金に加え、銀行借入を中心に機動性と長期安定性を重視した資金調達を実施しております。
(7) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
(退職給付債務の処理に関する事項)
IFRSでは、発生した数理計算上の差異はその他の包括利益として認識し、その後リサイクルをしないことが求められています。
この影響により、日本基準に比べて、退職給付費用は、前連結会計年度は2,344千円減少、当連結会計年度は847千円増加しております。
(有給休暇引当金の処理に関する事項)
IFRSにおいて、当社及び一部の子会社の有給休暇の見積額を債務として計上しております。
この影響により、日本基準に比べて、有給休暇引当金繰入額(販売費及び一般管理費)は、前連結会計年度2,940千円、当連結会計年度3,207千円増加しております。
(表示の組替)
日本基準では、金融収益、費用を除くその他の営業外損益と特別損益項目は営業損益に含まれませんが、IFRSでは、これらの項目も営業損益に含まれております。

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