有価証券報告書-第54期(2025/03/01-2026/02/28)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業業績の回復を背景とした設備投資の増加や賃上げの浸透によって個人消費の持ち直しも見られ、景気は緩やかに回復いたしました。一方で、物価高への継続した懸念に加え、地政学リスクの長期化や米国の通商政策による世界経済への影響など、依然として先行き不透明な状況が続いております。このような環境下で、当社グループは将来の成長を見据えた新たな収益基盤の構築が急務であると認識しております。
かかる認識のもと、当社グループは、企業価値の向上を図るため、2025年4月17日の臨時株主総会にて、新経営体制へと移行いたしました。新経営体制では、既存事業の強化はもとより、新たな事業分野へ積極的にチャレンジをしたいと考えており、具体的には、不動産投資事業、ホテル・分譲マンション等の開発事業、太陽光発電・蓄電池等の再生可能エネルギー事業、信託受益権売買等の不動産流動化事業を検討しております。またその一環として、2025年6月30日に系統用蓄電池用地および権利を購入いたしました。
このような状況のもと、当社グループは、既存事業である賃貸・管理事業(商業施設の賃貸、時間貸し駐車場の運営)、デベロップメント事業(宅地及び建売物件ならびに中古戸建のリフォームの販売)に注力しながら、新たな事業を検討してまいりました。
売上高は、当連結会計年度において、埼玉県深谷市及び長野県佐久穂町の系統用蓄電池用地及び発電設備等への送電系統に係る権利につき、引渡しまで完了したことにより、前連結会計年度に対して増収となりました。また、営業利益及び経常利益についても、上記に伴い、前連結会計年度に対して増益となりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高556,656千円(前連結会計年度比81.6%増)、営業利益10,105千円(前連結会計年度は営業損失211,689千円)、経常利益15,317千円(前連結会計年度は経常損失200,053千円)、親会社株主に帰属する当期純利益11,825千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失247,449千円)となりました。
また、当連結会計年度末における総資産につきましては、前連結会計年度末に対し919,990千円増加の1,712,008千円となりました。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に対し858,215千円増加の1,690,689千円となりました。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に対し61,775千円増加の21,318千円となりました。
セグメント別経営成績は、次のとおりとなります。
a.開発・販売事業
開発・販売事業は、当社において潜在価値を引き出すことが可能な用地を取得し、物件毎に地域特性や立地環境に最適な企画を付加し、分譲マンションや商業施設の開発または宅地開発を行う「デベロップメント事業」と他のデベロッパーが開発した物件を1棟または区分所有で購入し、これを効率的・効果的な販売手法をもって再販する「リセール事業」があります。
「デベロップメント事業」については、神奈川県横須賀市(1物件)の宅地及び建売につき1区画を引き渡しました。なお当該引き渡しを以て、本物件の全区画の販売が完了いたしました。また埼玉県深谷市及び長野県佐久穂町の系統用蓄電池用地及び発電設備等への送電系統に係る権利につき、引渡しまで完了いたしました。
「リセール事業」については、長野県伊那市(1物件)の建売及び栃木県宇都宮市(11区画)の宅地に加え、新たに愛知県岩倉市(1区画)の販売を行った結果、長野県伊那市(1物件)を引き渡しました。また、2023年8月に仕入れた神奈川県横浜市保土ヶ谷区(9区画)の開発物件については、引き続き販売に向け準備を進めております。
この結果、売上高は203,762千円(前連結会計年度比150.12%増)、セグメント利益は4,787千円(前連結会計年度はセグメント損失14,147千円)となりました。
b.賃貸・管理事業
現在当社は、北海道苫小牧市の商業施設及び神奈川県川崎市高津区の土地を所有しており、当該物件の賃貸を行っております。また2024年4月より、新たな事業として、時間貸し駐車場事業を開始しております。
この結果、売上高は189,891千円(前連結会計年度比9.1%減)となり、セグメント損失は1,170千円(前連結会計年度はセグメント損失25,871千円)となりました。
c.不動産コンサルティング事業
不動産コンサルティング事業は、デベロップメント事業やリセール事業を長年にわたり展開してきたノウハウを活かし、旧来の相場を基準とした売り手と買い手を繋ぐだけの仲介ではなく、それぞれの不動産が持つエリアや立地特性などを多様な視点で分析し、また専門的な知見・技術や独自のネットワークを有すパートナーとの提携により、それぞれの不動産が有す潜在的な価値を最大限まで引き出し、最良な価格で取引を実現することをコンセプトとしております。
当連結会計年度においては、東京都台東区及び神奈川県横浜市中区の物件にて、不動産コンサルティング業務を完結いたしました。(前年同期の売上高及び営業利益はありません)
この結果、売上高は155,454千円(前年同期の売上高はありません)となり、セグメント利益は155,454千円
(前年同期の営業利益はありません)となりました。
なお、不動産コンサルティング事業における原価及び販管費について、現時点では人件費のみを想定しておりましたが、当連結会計年度においては、開発・販売事業及び賃貸・管理事業と兼務であり、不動産コンサルティング事業単独で人件費を計上しなかったため、売上高とセグメント利益は同額となっております。
d.その他
「その他」区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、主として店舗運営事業及び不動産仲介事業であります。
店舗運営事業につきましては、神奈川県横浜市中区(1物件)、北海道苫小牧市(1物件)の2物件において、連結子会社の株式会社リユニオンが店舗運営事業を行っております。
この結果、売上高は15,066千円(前連結会計年度比37.5%減)となり、セグメント損失は1,581千円(前連結会計年度はセグメント損失159千円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は196,060千円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は928,523千円(前年同期は336,076千円の使用)となりました。これは棚卸資
産の増加による資金の使用911,421千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による支出の結果、使用した資金は68,592千円(前年同期は99,649千円の使用)となりました。これ
は投資有価証券の取得による支出70,000千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は866,650千円(前年同期は132,300千円の獲得)となりました。これは短期借
入金による収入830,000千円、株式の発行による収入49,950千円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、不動産のコーディネート&マネジメントに特化した企画開発・販売事業を行っており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。
b.受注実績
当社グループは、受注生産を行っていないため、受注実績は記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年3月1日 至 2026年2月28日) | 前年同期比(%) |
| 開発・販売事業(千円) | 203,762 | 150.1 |
| 賃貸・管理事業(千円) | 189,891 | △9.1 |
| 不動産コンサルティング事業(千円) | 155,454 | - |
| そ の 他 (千円) | 15,066 | △37.5 |
| 調 整 額 (千円) | △7,517 | △6.1 |
| 合 計 (千円) | 556,656 | 81.6 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) | 当連結会計年度 (自 2025年3月1日 至 2026年2月28日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 個人 | 41,681 | 13.60 | - | - |
| 株式会社サンライズ | - | - | 110,000 | 19.76 |
| CoLead株式会社 | - | - | 81,950 | 14.72 |
| SIC合同会社 | - | - | 68,636 | 12.33 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産につきましては、前連結会計年度末に対し919,990千円増加の1,712,008千円となりました。これは主に現金及び預金の減少130,466千円、売掛金の増加101,037千円、仕掛販売用不動産の増加951,761千円によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に対し858,215千円増加の1,690,689千円となりました。これは主に短期借入金の増加830,000千円によるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末に対し61,775千円増加の21,318千円となりました。これは主に資本金及び資本剰余金の増加49,950千円、利益剰余金の増加11,825千円によるものであります。
③経営成績の分析
(売上高、売上総利益)
当連結会計年度は、開発・販売事業として、神奈川県横須賀市(1物件)の宅地及び建売につき1区画を、また長野県伊那市(1物件)を引き渡しました。加えて、埼玉県深谷市及び長野県佐久穂町の系統用蓄電池用地及び発電設備等への送電系統に係る権利につき、引渡しまで完了いたしました。
賃貸・管理事業は、北海道苫小牧市の商業施設及び神奈川県川崎市高津区の土地を所有しており、当該物件の賃貸を行っております。また2024年4月より、新たな事業として、時間貸し駐車場事業を開始しております。
また不動産コンサルティング事業は、2件が成約いたしました。
この結果、売上高は前連結会計年度に対して250,168千円増加の556,656千円となりました。これは主に開発・販売事業において、順調に販売が推移したことや、不動産コンサルティング事業において、2件が成約したことによる増加であります。
売上総利益は、前連結会計年度に対して210,022千円増加し、182,275千円の売上総利益となりました。これは開発・販売事業及び不動産コンサルティング事業を中心とした売上高の増加と、土地や設備の仕入代金等を計上したことによる減少との差額によるものであります。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に対して11,772千円減少の172,170千円となりました。これは主に従業員数の減少に伴う給与手当の減少によるものであります。
(営業利益)
営業利益は、前連結会計年度に対して221,794千円増加し、10,105千円の営業利益となりました。これは売上総利益が増加し、さらに、販売費及び一般管理費が減少をしたことによるものであります。
(営業外収益・費用及び経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度に対し873千円増加の27,414千円となりました。これは主にコンサルティング収益の計上によるものであります。
営業外費用は、前連結会計年度に対して7,298千円増加の22,201千円となりました。これは主に訴訟和解金の計上によるものであります。
この結果、経常利益は前連結会計年度に対して215,370千円増加し、15,317千円の経常利益となりました。
(税金等調整前当期純利益)
主に賃貸・管理事業の一部物件における収益の悪化または低迷に伴い、減損損失4,591千円を計上したことから、前連結会計年度の税金等調整前当期純損失246,429千円に対して、税金等調整前当期純利益12,845千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益から法人税等の税負担を加減算した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、
11,825千円となりました。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
(キャッシュ・フローの状況の分析)
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(資金需要)
当社グループの資金需要の主なものは、保有物件の維持費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
(財務政策)
当社グループの事業活動に必要な資金については、自己資金によることを基本としておりますが、物件の購入や大規模な修繕など、多額の資金需要が見込まれる場合は、必要に応じ、金融機関等からの借入により調達しております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。