有価証券報告書-第98期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/27 16:59
【資料】
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【項目】
176項目
本項に記載されている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題
イ.企業価値の最大化に向けた取り組み
(イ)京急グループ総合経営計画の推進
当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。
本計画では、当社グループが2035年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。そして、「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客さま戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。また、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化も図ってまいります。
(ロ)中期経営計画(2016~2020年度)
長期ビジョン実現に向けた最初のステップとして、2016年度から2020年度までの5年間を「構造変革期」と定め、2020年度の目標となる経営指標として、「営業利益330億円、EBITDA680億円、純有利子負債4,200億円、純有利子負債/EBITDA6.2倍」を掲げ、その達成に向け中期経営計画を推進しております。
不動産賃貸業については、賃貸オフィスや賃貸マンションを新規取得、レジャー事業については、ビジネスホテルを新規開業するなど、引き続き成長投資を推進してまいります。一方、不要な資産の売却を行うなど事業の選択と集中を進め、2020年度以降に本格化する品川駅周辺開発に備え、事業基盤の強化に努めてまいります。また、今後の事業環境を見据えた他社との事業連携や新規事業等への展開を行うとともに、グループ会社再編を含めた業務推進体制を再構築するなど、経営計画の実現に向けた推進体制の強化を図ってまいります。
引き続き次の重点テーマに取り組み、長期ビジョンの実現に向けた土台作りを推進してまいります。
a.エリア戦略の重点テーマ
(a)品川を筆頭に駅周辺を核とするまちづくりの推進
品川エリアにおいては、2018年6月にSHINAGAWA GOOSのある品川駅西口地区の地区計画が定められました。品川駅周辺地区においては、2018年12月に品川駅ホームの地平化(2面4線化)を伴う、品川第一踏切道(八ツ山橋)を含む3か所の踏切解消を行う連続立体交差事業の都市計画が決定され、2019年4月には品川駅街区地区の土地区画整理事業が事業認可されました。また、駅と西口地区に挟まれた国道15号においては、官民連携で交通広場や賑わい広場を道路上空に整備していく事業概要が2019年3月に示されました。
当社は「これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点・品川」の実現を担う事業者として、品川駅再編に向けた2019年度の工事着手を目指し、行政や地元関係者、周辺事業者と連携し、まちづくりの形成に向け事業の推進を図ってまいります。この品川駅周辺開発事業を筆頭に、沿線主要駅を中心として、それぞれの地域特性に応じたまちづくりを推進し、「品川」、「羽田空港」が持つポテンシャルを、沿線の活性化へ波及させてまいります。
(b)羽田における基盤強化の推進
交通事業において、羽田空港アクセスの確固たる地位を確立していくとともに、羽田空港周辺エリアにおいて、ホテル、商業施設、賃貸オフィスビルおよび賃貸マンション等への積極的な投資を行い、当社グループの基盤強化に努めてまいります。また、羽田空港跡地第1ゾーンの整備事業に参画し、羽田空港周辺の活性化を図ってまいります。
(c)都市近郊リゾート三浦の創生
三浦半島における新たな観光の拠点づくりを行うとともに、鉄道・バス・タクシー等との連携により回遊性を向上させ、観光活性化の基盤を築いてまいります。また、観音崎、三戸・小網代、油壺および城ケ島地区それぞれの特色を活かした施設整備を図り、三浦半島全体の観光活性化を図ってまいります。
(d)地域とともに歩む
地元・行政および観光事業者・開発事業者等と連携し、各地域の特性を活かした事業を展開してまいります。また、2019年秋には、当社およびグループ会社の本社を、沿線の中心である横浜へ移転し、これまで以上に沿線全域にわたるエリア戦略の推進強化を図ってまいります。
b.事業戦略の重点テーマ
(a)基幹たる交通事業の基盤強化
当社グループの中核事業である鉄道・バス事業においては、羽田空港アクセスの確固たる地位をより強化していくとともに、安全・安定輸送を継続し、事業構造を変革していくことにより、安定的な利益確保に努めてまいります。また、座席指定制列車をはじめとする輸送サービスの高付加価値化などにより快適な移動を実現し、新たな旅客獲得を目指してまいります。
(b)賃貸事業・マンション分譲事業の戦略的展開
沿線および都心部を中心に、オフィスなどの賃貸事業を展開するとともに、マンション分譲事業、賃貸マンション事業等を展開することで、不動産事業を交通事業に並ぶ事業へと成長させてまいります。また、リノベーション事業等に積極的に取り組み、沿線の既存不動産ストックを活用した事業の強化も図ってまいります。
(c)訪日外国人需要の取込み
当社は、羽田空港国際線・国内線ターミナル駅を、当社グループの訪日外国人への「おもてなし」を発信する拠点と位置づけております。2019年秋のラグビーワールドカップや2020年の東京オリンピック・パラリンピックへ向けて、当社グループの受入体制を整備してまいります。また、羽田空港国際線ターミナル駅および品川駅で展開する京急ツーリストインフォメーションセンターを中心に、おもてなしの機能の強化・拡充を図ってまいります。さらに、Wi-Fi、案内表示の整備等の施策を継続してまいります。引き続き、訪日外国人の快適な移動の実現を目指すとともに、インバウンド需要を確実に取り込んでまいります。
(d)筋肉質な事業構造への変革
低収益事業の抜本的改革、重複する事業・組織の整理統合、既存事業の利益率改善を図るとともに、時代や環境変化を捉えた新規事業の展開を図ってまいります。また、2019年4月に実施した流通事業の再編効果を出すことで、流通事業の収益力向上を図ってまいります。さらに、有利子負債の削減等に継続して取り組んでまいります。
c.お客さま戦略の重点テーマ
エリア戦略・事業戦略の実現を図るため、京急ご案内センターと当社各部門・各グループ会社の連携を一層強化し、お客さまの声を確実に企業経営に取り込んでいくとともに、お客さま志向を徹底し、従業員のCS意識の向上を見据えた人材育成を推進するなど、お客さまに選ばれる商品・サービス水準を常に追求してまいります。
ロ.企業の社会的責任に対する取り組み
当社グループは、ライフラインを担う企業集団として、すべての事業において安全・安心の徹底に取り組むとともに、様々なステークホルダーと適切な協働を図り、コーポレート・ガバナンスの継続的な強化に取り組んでまいります。
また、当社グループは、ESGを核として事業を展開することで、ESG経営を実現してまいります。さらに、2018年11月に神奈川県と連携協定を締結したSDGsに関する取り組みについても積極的に取り組んでまいります。具体的には、「京急グループ環境基本方針」に基づき、脱炭素社会の実現に向け、環境負荷の低い鉄道・バス等の公共交通機関の利用を促進する「ノルエコ」キャンペーンを実施してまいります。このほか、鉄道・バス車両、駅および保有ビルの省エネ化、プラスチックゴミ削減活動など、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題について、積極的な取り組みを実施してまいります。
また、性別、国籍、年齢および障がいの有無などを問わず、多様な人材がその能力を十分に発揮できる職場環境づくりを推進してまいります。
これらの課題への取り組みを通して、当社グループは、沿線の生活者を支える企業集団として安全・安心を最優先に確保するとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
(3)株式会社の支配に関する基本方針
イ.基本方針の内容
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大量買付行為であっても、安全性を最優先するとともに、沿線地域の発展のため、グループが連携して事業を行い、相乗効果を図るという当社のグループ経営を十分に理解し、企業価値・株主の皆様の共同の利益の向上または確保に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社は、株式会社の経営権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量買付行為のなかには、①企業価値・株主共同の利益に侵害をもたらすもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、③対象会社の株主や取締役会が、買付の条件等について検討するための、十分な時間や情報を提供しないもの、④対象会社の取締役会が、代替案を提案するための、十分な時間や情報を提供しないもの、⑤対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件を引き出すために、買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
したがって、当社株式の大量買付を行う者は、株主の皆様の判断のために、必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、かつ、一定の検討期間が経過した後にのみ当該大量買付行為を開始すべきである、と当社は考えております。また、株主の皆様の判断の前提として、当社において、株主の皆様をはじめとするステークホルダーとの信頼関係を構築し、株主共同の利益の確保・向上を図っていくために、当社グループの経営理念を明確化し、企業価値の最大化に努めていくことが必要であると考えております。
ロ.取り組みの具体的な内容
(イ)会社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み
当社グループは、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」ことをグループ理念としております。このグループ理念に基づき、鉄道、バスなどの交通事業を中心に、不動産、ホテル、レジャー、流通などの事業を展開し、安全・安心を最優先としたサービス・商品の提供を行っております。これらの事業を通して、「地域密着・生活直結」型の企業集団として当社線沿線を中心にグループ経営を展開し、企業価値の最大化を目指してまいります。また、引き続き、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を図るとともに、コンプライアンスの重視、地域社会への貢献、環境対策など、社会的課題につきましても積極的に取り組んでまいります。
当社グループを取り巻く事業環境は、沿線の人口減少や各事業での競争激化などによって、厳しくなることが予想されます。このような事業環境においても、経営資源の配分について一層の選択と集中を行うことで、利益の最大化と財務基盤の強化を図り、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、当社グループの一大プロジェクトとなる品川駅周辺開発を見据えた、20年間にわたる「京急グループ総合経営計画」を推進しております。
本計画では、当社グループが2035年度に目指すべき将来像を、長期ビジョン「品川・羽田を玄関口として、国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」と定めております。「エリア戦略」、「事業戦略」、「お客さま戦略」の3つの基本方針のもと、品川駅周辺開発の進捗にあわせて事業期間を区切り、グループ一丸となって長期ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。
(ロ)基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
当社取締役会は、当社株式に対する大量買付行為を行っているまたは行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)に対しては、買付の目的や買付後の当社グループの経営方針など、大量買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報提供を求め、適時適切に情報開示を行います。また、当社取締役会は、買付者等から提供された情報について、当社グループの企業価値の向上および株主の皆様の共同の利益の確保の観点から評価・検討し、株主の皆様に対し当社取締役会の意見等の情報開示を行うなど、金融商品取引法、会社法その他関係法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。
なお、2015年6月26日開催の第94期定時株主総会の決議によって継続しておりました「当社株式等の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」は、2018年5月9日開催の当社取締役会において継続しないことを決議しており、同年6月28日開催の第97期定時株主総会の終結の時をもって有効期間が満了し、失効しております。
ハ.具体的取り組みに対する当社取締役会の判断およびその理由
当社取締役会は、上記ロ(イ)に記載した取り組みは、当社のグループ経営を具現化し、企業価値・沿線価値の向上に資する具体的施策として策定されたものであることから、当社の基本方針に沿うものであり、当社グループの企業価値を向上させ、株主の皆様の共同の利益の確保に資するものであって、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
また、当社取締役会は、上記ロ(ロ)に記載した取り組みは、当社グループの企業価値の向上および株主の皆様の共同の利益の確保の観点から、株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を買付者等に求め、これを開示することなどを定めるものであり、特定の株主または投資家を優遇あるいは不利に取り扱うものではないと考えております。したがって、当社取締役会は、上記ロ(ロ)に記載した取り組みも当社の基本方針に沿うものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。また、当社取締役会の意見等の情報開示に際しての恣意性の排除を担保するため、当社経営陣から独立した者のみから構成される企業価値分析会議を設置し、当該情報開示にあたっては、当社取締役会として同会議に意見等を諮問するとともに、同会議の答申を最大限尊重してまいります。

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