有価証券報告書-第109期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/15 10:49
【資料】
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【項目】
181項目
①戦略
当社グループでは、将来の気候変動の進展や経済社会の変化について様々な可能性を想定し、気候変動に関するリスクと機会の特定並びにその分析を行っております。2025年度は、以下の当社及びグループ会社(以下、「対象範囲」という。)を分析対象としました。
会社業種
当社鉄道事業、不動産・流通事業
南海不動産㈱、南海商事㈱不動産・流通事業
阪堺電気軌道㈱軌道事業
南海バス㈱、関西空港交通㈱、
南海ウイングバス㈱、徳島バス㈱
バス事業
南海フェリー㈱海運業

※当社は、2026年4月1日付で鉄道事業を分社化するとともに、商号を株式会社NANKAIに変更し、分社後
の鉄道事業会社において南海電気鉄道株式会社の商号を承継しております。
分析にあたっては、まず事業インパクトの大きさ等を考慮し、脱炭素社会への移行に伴うリスク・機会項目として「炭素価格、各国の炭素排出目標・政策」、「製品及びサービスへの規制」、「電気・燃料価格、エネルギーミックスの変化」を、また、気候変動がもたらす物理的リスク・機会項目としては「異常気象の激甚化」を重要度評価「大」と設定しました。(分析は1.5~2℃シナリオ及び4℃シナリオについて行いました。)
これらのリスク・機会については、各コア事業の部門におけるリスク管理体制の中で、かねてより対応を進めております。移行リスク・物理的リスクへの対応策の方向性は、上記に記載のURLから当社ホームページをご参照ください。
今後、認識したリスク・機会に対して適切な対応策を講じることで、持続的な企業価値の向上と持続可能な社会の実現の両立を目指してまいります。
イ.移行リスク
リスク項目当社グループにとってのリスク(※1)発生時期
(※2)
評価
脱炭素社会への
移行に伴うリスク
(移行リスク)
政策/
規制
炭素価格、各国の炭素排出目標・政策[共通]炭素税課税による税負担増加
[共通]CO2削減目標達成のための再エネへの転換に伴う電力費増加
[不動産・流通]経年物件に対する排出権購入コスト増加
中~
長期
製品及びサービスへの規制[バス]EV/FCVバス導入コストの増加中~
長期
業界/
市場
電気・燃料価格、エネルギーミックスの変化[共通]再エネ比率増による運営コスト増加短~
長期

ロ.物理的リスク
リスク項目当社グループにとってのリスク(※1)発生時期
(※2)
評価
気候変動の物理的
変化に関連する
リスク
(物理的リスク)
急性異常気象の激甚化[共通]鉄道路線、保有不動産への洪水・土砂崩れ・橋梁洗掘等の発生による損害増、損害保険料増、資産価値低下
[共通]台風の大型化等に伴う商業施設の営業停止や鉄道及びバスの運休、フェリーの欠航等の発生、ホテル・旅行のキャンセル増加による減収
[共通]サプライチェーン寸断による営業支障
短~
中期

ハ.機会
機会項目当社グループにとっての機会(※1)発生時期
(※2)
評価
資源の効率[共通]省エネ投資により、操業コスト減、公的支援や減税可能性向上中~
長期
製品及びサービス[鉄道]炭素税導入による自動車輸送から鉄道輸送への流入中~
長期
[バス]EV/FCVバスの普及を促進する政策・補助金制度の実施・強化中~
長期
[不動産・流通]高環境性能新築ビルに対するニーズの高まりによる賃料上昇、資産価値向上短~
中期
[不動産・流通]BCP対応や帰宅困難者対策等、災害に強い施設への入居ニーズに応えることによる、競争力強化や増収短~
中期
レジリエンス[共通]エネルギーミックスの変化に対応できている場合、事業の強靭性が向上短~
中期

(※1) [共通]は鉄道事業、軌道事業、バス事業、海運業並びに不動産・流通事業で発生するもの
(※2) 短期:1年、中期:2~4年、長期:5~15年
また、特定したリスク・機会の重要度評価において「大」と評価したものの中で、気温上昇のシナリオにおける将来の客観的な予測データが公開されている項目について、2030年の社会での「対象範囲」において事業インパクトを定量的に試算しましたが、前年度の試算から大きな変化は認められておりません。
その想定の前提となるシナリオについては、移行リスク・機会は気候変動に対し社会に積極的な対応が行われる1.5~2℃シナリオにより、また物理的リスクは1.5~2℃シナリオ及び4℃シナリオにより、それぞれ試算しました。試算結果は、上記に記載のURLより当社ホームページをご参照ください。
試算の結果、想定される気候変動の影響として、脱炭素社会への移行リスク・機会に起因する事業インパクトが算出されました。物理的リスクの事業インパクトについては、4℃シナリオにおける影響額が、1.5~2℃シナリオと比較して、約1.9倍となる試算結果となりました。
なお、いずれのシナリオにおいても、事業インパクトは限定的と見込まれるものの、今後、気候変動によるリスクの最小化と機会の最大化を図るため、鉄道車両の更新をはじめとするCO2削減施策の推進等、脱炭素社会の実現に向けた取組みを通じて、気候変動に対してレジリエントな組織であり続けるとともに、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

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